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桃地再不斬 という男・・・(NARUTO登場人物雑考)

 

桃地再不斬

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        オレは理想のために闘ってきた・・・
         そしてそれは これからも変わらん!!(第4巻)

霧の忍刀七人衆・首斬り包丁を持つ「鬼人・再不斬」

まだ駆け出しの忍者だったナルト達にとって最初の敵であった彼。
いきなりとんでもない敵に遭遇したものです。
再不斬と白に最初に出会ったことが、ナルトに大きな影響を残すことになったわけでして、
ナルトが長門に出した答えの原点も、すべてここから始まった。

忍の世界を変えたい、本気でそう思ったのもあの日でしたから。

忍者達はそれぞれ「己の美学」ともいえる忍道を持っています。
再不斬の場合、それは自分の理想のためにひたすら闘い続けること。
彼の理想とは・・・・・
いつの日か、故郷霧隠れの里に帰り 国を手中にするという大きな野望でした。

しかし本当のところ、彼が求めていたのは「故郷霧隠れに自分の存在を認めさせたかった」こと、そして抜け忍である以上戻ることができないなつかしい故郷に帰りたいという純粋な気持ちだったのではないかなぁ??

再不斬の 忍としてのスタートは、衝撃的なものでした。
忍者学校の卒業試験で生徒同士の殺し合いをしていた当時、一人で全員を殺してしまった幼いときの再不斬・・。
周囲に強烈なアピールをした彼は、その後実力で「首斬り包丁」を手に入れ、忍刀七人衆の一人になりました。
その地位につくまでに、多くの同胞を殺してきたに違いない。。。。
だいたい当時の霧隠れってのは 仲間すら手にかける・・そういう里だったのです。  

当時、霧隠れは内乱が多く政情が安定していなくて、弱肉強食、下克上の世界。
(ちなみに鬼鮫の好きな言葉・弱肉強食、水月の好きな言葉・下克上、再不斬は支配)

再不斬の場合・・白のような血継限界を持って生まれたわけではないし
鬼鮫のような人並み以上のチャクラ量に恵まれてもいない。
水月の一族のように体を液状化できる特殊能力があるわけではない。

徹底した実力主義の里において、彼が自分の存在をアピールするには
ひたすら「殺し」数を重ね、実績を挙げるしかなかったはず。(物騒ですが)
生徒を皆殺しにすること・・特殊な血筋に恵まれていなかった彼にとって、これが一番確実に認めてもらえる方法だったはずです。
ここまでして自分をアピールした幼い頃の再不斬。 おそらく周囲からあまり期待されずに育ち、なんとか自分に注目を集めようとしていたのでは。
本当は孤独で寂しがりやな子供だったのかもしれません。。

しかし時代は変わり、戦が終わったころに里の空気が変わり始めます。

平和と安定を求め始めた里は、災厄と戦禍を及ぼす「血継限界一族」を忌み嫌うようになります(白のように迫害された)
同胞まで平気で手をかける「鬼人・再不斬」の存在は、里の人たちにとって「恐怖」の対象になっていったに違いない・・・

「白・・・残念だ
 今宵限り オレは この国を捨てるつもりだ
 ・・・しかし! 必ずオレは この国に帰ってくる
        この国を手中にしてやる」

自分を見限って「捨てた」里を 見限った再不斬。
再不斬の心を察した白・・・
「安心してください ボクは再不斬さんの武器です。言いつけを守るただの道具としてお側に置いてください」

七人衆の一人として水影に仕えていた時の再不斬は「言いつけを守る武器として」存在していたのでしょう。
ところが体制が変わり、国に「不要」とされ 自分の生き様や存在を否定された再不斬を気遣った白の発言は・・・白の再不斬への優しさのあらわれでしょうか。

再不斬は「利用できる武器として」白を拾ったわけですが、
実は白の存在を認めるっていうことは、自分の存在を認めるっていうことでもあったのです。

再不斬と白は、抜け忍に追われる立場にありながらも、ずっと霧隠れの額当てをしつづけています。それはかつての霧隠れの里(自分を認めていてくれた里)への想い、つまり自分の忍道は正しかったという意思表示なのか、それとも
いまだに消えることの無い、なつかしい里を想う気持ちからかもしれません。

まだ戦いを知らず人を殺めることもできないナルトたちに向かって再不斬が言った言葉
「偉ソーに額当てまでして 忍者気取りか」
「お前らみたいな平和ボケした里で本物の忍は育たない・・」

木ノ葉のなまぬる~い体制を批判しているわけですが、これは今の平和主義に陥った霧隠れの里に対してザブザが思っていることでもあるわけです。

最後・・・絶命の時に彼が言った
「オレは理想のため闘ってきた・・そしてそれはこれからも変わらん」

全身を忍犬ちゃん達に咬まれ、カカシの雷切に狙われてもなお生きる意志を見せ、「これからも」と強気発言をする再不斬。
里を手に入れ、自分を里の人々に認めさせるまでは死ねない。
最後の最後まで、彼は戦闘道具として生きてきた自分を肯定することに固執していました。
故郷に居場所を失い、帰るところの無い彼は、ひたすら道具として戦うことで・・・
自分の存在や居場所を把握しようと必死だったのでしょうか。

知っていますか 夢もなく誰からも必要とされずただ生きることの苦しみを(白)
一番辛いこと・・自分がこの世にまるで必要とされない存在だということです

それが白の死で一変することに・・・
忍も人間だ 感情の無い道具にはなれないのかもな・・・オレの負けだ(ザブザ)


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再不斬は、白を失ったことで・・
一番自分を必要としてくれた、身近で大切な人を失ってしまったことにやっと気づく・・・
国でも里でもない、近くにその存在はあった。だからこそ今まで再不斬は強くあることができた。

人は大切な何かを守りたいと思ったときに本当に強くなれるものなんです

白の眼は、全て見抜いていました。ザブザが自分と同じ寂しさと孤独を知っている人であること、
ザブザの望んだ「武器として、道具として」の在りかたを尊重しながらも 大切な人を守りたいという気持ちがどれほど人を強くするか、ということをわかっていました。

再不斬が それに気づいたのは皮肉にも最後のときでした。

     
    「最後にお前達とやれて良かった」








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