ナルト好きブログ!(NARUTO考察・雑考)

NARUTO-ナルト-の考察(伏線、言葉、人物考察などなど!)続行中!

カカシとサスケの最後の日。病院の屋上での事件について

カカシとサスケの最後の日。病院の屋上での事件について

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「千鳥はお前に大切なものが出来たからこそ与えた力だ 
その力は仲間に向けるものでも 復讐に使うものでもない」(177話)

これ、カカシがサスケと最後にした会話です。
この日、サスケとナルトが起こした「病院の屋上での事件」について、カカシがお説教した言葉です。
思えば、あの事件は「サスケ里抜けの可能性」の最後の警告みたいなものでした。
なのに 師であるカカシが その重要なサインを見落としているんです。
「オレが甘かった・・」(228話)
カカシともあろう人が、なんでそんなミスをしてしまったのだろう??


「病院の屋上での事件」とは

 木ノ葉崩し直後、イタチが鬼鮫と共に里へやってきます。しかしカカシはイタチと対戦し、月読を喰らって寝込んでしまう。
その間にサスケはイタチと再会し、力の差をイヤというほど思い知らされることになります。一方でナルトはどんどん成長していく・・
焦ったサスケは ナルトに「オレと戦え!」とケンカを売り、2人は病院の屋上で派手に戦い始めるのです。
ついには螺旋丸と千鳥をぶつけそうになった時、回復したばかりのカカシが間一髪で割って入って止め、事なきを得るのですが・・
そしてカカシはサスケにお説教をするのです。(20巻の話)

「なんでこんな子供じみた真似を・・」(176話)

イタチとの再会で自分が弱いと思い込んだサスケが、ナルトに嫉妬してケンカを売った・・カカシはその程度に解釈していたんです。
だから復讐なんてやめとけ・・と諭します。

もう1つカカシが気になったのは「大切な千鳥を仲間に向けた」ということ!
「千鳥」はオビトが自分の命を代償に与えてくれた大切な術であり、カカシにとって特別な術。
それをこんな「子供じみた」ケンカ、しかも大切な仲間に向けて使われるのは、許しがたいことだったはず。

しかし「仲間」・・という言葉にナルトとサクラを思い浮かべておとなしくなったサスケを見て カカシはひとまず安心し、任務に発ってしまうのです。

ここでカカシが間違ったのは、「本当の問題点」です。
本当の問題点は「千鳥を仲間に向けて使ったこと」ではなかったんです。
「サスケが千鳥に満足していない」という点だったのです。

千鳥が螺旋丸に負けたと思った時点で、サスケは次の力を探し始めていました。。
その結果が「呪印を与えた大蛇丸の元へ行く」という結論。

あの時、じつは一番サスケの心を読んでいたのはサクラでした。

サクラは病院での騒ぎで、サスケの心の闇が極まったのを悟ったんです。
それから毎晩、サクラは里の外へ通じる道で、サスケを止めようとして待ち伏せしてたんですね・・・・
サクラ(ですら)予想した事態を、カカシは読みきれていなかった。

この日は「いろいろとあって、」カカシはついサスケの優先順位を後回しにしてしまったのです。木ノ葉崩し直後で里は復興に向けて忙しい。火影も代わり、人手も足りず、里を脅かす出来事が頻発する・・。カカシもイタチから受けた月読から回復したばかりだった。
そんな状況のなか、カカシは師としてより上忍としての仕事を優先させてしまったのです。

カカシとサスケが最後に会話したあの日。。カカシはなぜサスケの優先順位を後回しにしてしまったんだろう?


「あの日」の出来事。

20巻、退院したばかりのカカシは早々任務召集がかかって綱手のもとへ向かいます(174話)。
この続きは描かれていないので推測ですが、カカシは綱手の火影室で自来也にも会っていたと思われます。自来也綱手が火影に就任したのを見届け、再び諜報活動のために里を出る直前でした。

自来也はカカシが入院していた1週間あまりの間に何があったかを報告していたのだと思われます。 この間 実にいろんなことがありましたから!たとえば・・・

自来也は ナルトを連れて綱手捜索の旅に出て、イタチがナルトを追って宿屋までやってきたこと。
そこにサスケが来て、イタチに月読をくらって倒れたこと。
イタチが「謎の黒い炎の術(天照)」を使い、逃げたこと。

綱手を探していたら、大蛇丸に出会った事。大蛇丸はまだ里を狙っていること。

綱手自来也VS大蛇丸の「三竦みの戦い」になり、結局大蛇丸をまた逃がしてしまったことなど。(カカシが寝込んでいる時に限って色々と起こるんですよねぇ・・)

イタチから月読を喰らったばかりのカカシは「イタチの黒い炎の術」も気になっただろし、暁がナルトに接触したことも気になっただろうし・・大蛇丸がまた動き出していることも気になっただろうし・・(退院早々、問題山積;頭痛の種?)

おそらく自来也は「ワシはまた 友を止めることが出来なかったのう・・」なんて苦笑いしていたのでは・・・?

その時。とんでもないものが火影室の外に見えたのです・・木ノ葉病院の屋上に・・
「火遁・豪火球の術」! (これはかなり目立つ!)

これは大変だとカカシと自来也は2人して飛び出していったのだと思われます・・
(木ノ葉病院は火影の執務室からすぐ近い・・兵の書の地図によるとですが)
そして20巻の176話その後の展開に繋がっていく・・

2人が急いで向かうと、病院の屋上ではナルトとサスケが戦っていた・・そしてカカシはとんでもないものを目にする・・「ナルトの螺旋丸」。

「ナルト・・、今のは・・」

そりゃ驚きます。だって「この1週間の出来事」を報告してくれた自来也ったら、肝心なことを内緒にしてたんですから・・・「螺旋丸をナルトに教えたこと」を。
(なんで自来也は黙っていたんだろう?カカシに怒られると思ったのかな?)

それでつい、カカシは「ナルトとサスケの関係は アナタ(自来也)と大蛇丸みたいな関係ですかね」とか結構きつい皮肉を言っちゃうのです。自来也はむっとしてイヤ~な顔をします。(2人ともかわいい)

なんでそれが強烈な皮肉になるか?と言うと、
ついさっき自来也は「大蛇丸と戦って、ワシはまた大蛇丸を止められなかったのぉ(しんみり)・・」なんて話をカカシにしたばかりだったから(たぶん)。

カカシもさっき自来也とそんな話をしたばっかりだったから、ついつい(ナルトとサスケも・・自来也様と大蛇丸みたいなものなのね。派手に暴れて戦っちゃったワケね、ライバルってのは難しい)という方向に考えを持っていってしまったようです。

そしてカカシは、サスケがそこまで思いつめていることを見逃してしまったのかな・・と思います。カカシはあとになって、あの事件のあとサクラが毎晩 サスケが通りそうな道で見張っていたこと・・・聞いたでしょうか?

今の状況は、あの時に似ています。
里が復興に向けて忙しく、今日もいろんな出来事があって面倒ごとが山積状態。
そんなとき、サスケを止めようとして またサクラだけが動き出した・・。

462話「サスケの忍道」で、カカシはトビにこう言われてしまう・・・
「サスケの師として友として お前らはサスケの本心を分かっているつもりでいたんだろうが・・とんだお門違いだ」
そしてトビの言葉以上にカカシの心を動揺させたのがサクラの言動。
サクラがナルトを抱き寄せた時「サクラはサスケを自分で殺す覚悟か?」と悟ったんだと思います。

あの事件の日、サスケのことをつい後回しにして、結果的にサクラ一人にサスケを止めさせてしまったカカシ。。

今回も、ナルトの気持ちを第一に考えて「雷影にサスケの処分をやめてもらうよう頼みに行くのに付き添ってやる」決意をと気分をしていた。もちろんカカシも、状況が深刻なのを承知していたからこそナルトの前向きな考えに賭けたのでしょうが、一方サクラはサスケを止めようとしてここまで思いつめていた・・ サクラの告白以降、カカシは目つきがガラッと変わってきます。

「サクラじゃサスケに敵わない 死ににいくようなもんだ」

この言葉、カカシは自分が命を賭けて師としてサスケと向き合う必要がある・・と決意したようにみえます。そして、サクラの師匠としても。

今度こそ、同じ失敗をしてはいけない。
「・・・・」と考え込んだカカシは あの日の失敗を思い出していたのではないかな。。?

我愛羅が語った「影の名を背負う覚悟を決めたなら友として本当にやるべきことをやれ」
この言葉は、カカシの心にもどう響いていたのだろうか・・。