NARUTOのなかでたびたび登場する「川」と「橋」。出会いや別れの場面において印象的に登場してきます。
橋というのは、離れた2つの世界をつなぐ一本の道。
違う世界との出会いの場所でもあり、違う世界への旅立ちの場でもあり・・
違う世界との出会いの場所でもあり、違う世界への旅立ちの場でもあり・・
そして破壊された橋は、断絶や苦しみを意味します。
第七班が集結したのも「国境にかかる橋」。
第七班が、サスケを思うとき・・・それぞれが「橋でのあの日」のことを思い出しているのかもしれない。
第七班が、サスケを思うとき・・・それぞれが「橋でのあの日」のことを思い出しているのかもしれない。
その1.サクラにとっての「天地橋」
天地橋・・・・それは草隠れの里にかかる吊り橋。
サスケが里を抜けてしまってから、3年間綱手のもとで修行を積んだのも・・・「今度は私も!」という思いからだった。
サソリ戦で自信と手ごたえを掴んだサクラにとって、天地橋任務は「今度こそ絶対成功させる」という意気込みで臨んだ大切な任務だった。
サソリ戦で自信と手ごたえを掴んだサクラにとって、天地橋任務は「今度こそ絶対成功させる」という意気込みで臨んだ大切な任務だった。
でも、この橋で・・・・彼女は予想していなかった事態に遭遇する。
サクラの目の前で、ナルトが九尾化し暴走してしまったのだ。
ナルトは自分を見失い、自分の体を傷つけながら暴れる・・・・
こんなナルトの姿を、初めて目にしたサクラは ショックで涙が溢れる。
ナルトは自分を見失い、自分の体を傷つけながら暴れる・・・・
こんなナルトの姿を、初めて目にしたサクラは ショックで涙が溢れる。
そして、サクラをさらに悲しませるかのように、カブトが冷たい言葉を放つ・・
「見なよアレを・・あんな姿になってまでサスケ君を助けたかったのかね 悲しい子だ」(33巻)
サクラは涙を流してナルトに駆け寄る・・・ヤマトの制止を振り切って。
だが九尾化して怒りのチャクラで我を失ったナルトは、サクラまで傷つけてしまう。でも、ナルトが目覚めた時 サクラはその事実を隠した。
あの日、天地橋で知った、ナルトの内なる苦悩。いつも笑顔のナルトが、一人でこんなに苦しんでいたとは サクラも想像していなかったのだろう。
あの時から、サクラは「これ以上ナルトに負担をかけられない。自分がやらねば」との思いを強くする・・。
それでも、サクラは気持ちだけが先走ってしまい結果は伴わなかった。
次の「イタチ拘束任務」出発の日、気持ちばかり焦って余計な口出しをしては ヤマトに注意されていたっけ。
次の「イタチ拘束任務」出発の日、気持ちばかり焦って余計な口出しをしては ヤマトに注意されていたっけ。
そして今。
サクラは衝撃的なサスケの姿を目撃する。憎しみで暴走し、冷たいチャクラに支配されたサスケの変わり果てた姿。 そして、サスケはサクラを平気で傷つけようとまでした・・・。
・・・サクラは あの時の、怒りで暴走したナルトの姿と、今のサスケを重ねたのではないだろうか・・?
サスケも同じように、怒りと悲しみで自分を見失っているだけなのだろうか?
暴れながら、自分自身を一番傷つけているのではないか?と。
暴れながら、自分自身を一番傷つけているのではないか?と。
そしてサクラにとって大切な第七班「ナルトとサスケ、そしてカカシ」・・・彼らが傷つけあうのを、これ以上見ていられないのかもしれない。
サスケに「どうしてでも自分の手で」と迫りながら、いざとなると「でも出来ない・・」と躊躇する。
冷静に考えれば、状況を悪くするだけの中途半端に見えるサクラの行為。
冷静に考えれば、状況を悪くするだけの中途半端に見えるサクラの行為。
これも、天地橋でサクラが思ったこと・・・つまり
「仲間に重荷を背負わせられないから、今度こそ自分がやらなきゃ」ということ、そして
「憎しみで暴走しているだけの仲間を 責めることはできない(たとえサクラを傷つけたとしても)」ということ・・
この2つの気持ちが葛藤して、彼女を立ち止まらせ 迷わせてしまったのだろうか。
「仲間に重荷を背負わせられないから、今度こそ自分がやらなきゃ」ということ、そして
「憎しみで暴走しているだけの仲間を 責めることはできない(たとえサクラを傷つけたとしても)」ということ・・
この2つの気持ちが葛藤して、彼女を立ち止まらせ 迷わせてしまったのだろうか。
あのとき、暴走したナルトによって無残に破壊された「天地橋」の無残な姿は、
「ナルトの苦しみの叫び」として サクラの心にずっと、深く・・・残っているのかもしれない。
「ナルトの苦しみの叫び」として サクラの心にずっと、深く・・・残っているのかもしれない。