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薬師カブト・・・ その1、カブトの笑い (NARUTO登場人物雑考)

薬師カブトのこと・・・その1.カブトの笑い

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     「さすがは うちはマダラ・・・・ 器が違う」
 
ニヤリと意味ありげに不敵な笑みを浮かべるカブト。相手の弱みにつけ込んで、してやったりの笑み。 まずは目的の第一段階クリアにすぎないんだろうけど、とりあえずはトビ(マダラさんw)を驚かせ屈服させた結果に満足だったのだろう・・・。
 
カブトの笑顔ってけして珍しくはなくて・・・意外と笑っている絵は多いんですよね。だけど、ほとんどが「作り笑い」「嘲笑」「ごまかし笑い」。嬉しくてとか楽しくて笑ったことなんて、・・・彼、無いんじゃなかろうか?

カブトが笑う時
 
サイじゃないけれど、カブトもまた作り笑いの名人なんですよね。小さい時からスパイとして生きてきたカブトが、人前で本心を露にする事は無いのかもしれない・・・。

そんなカブトが「思わず笑ってしまう瞬間」とは・・・ 自分より「大物」を上から見下す時。自分のことを小物扱いしていた人を見返してやる瞬間。
それは、自分のことを利用してきた「主人」を裏切る瞬間だったり、主人の命運を自分が握った瞬間だったりする。上下関係が事実上逆転した時や、裏切ることで自分の力を認めさせる時・・・カブトは喜びを感じてニヤッとほくそ笑むのだ。 それが、幼いころからカブトを利用してきた世間への カブトの復讐なんだろうか?
 
たとえばサソリを裏切ったように、カブトは二重スパイとなったり(あるいは多重スパイだったかも?)・・・誰か1人に忠実に従うのではなくって、自分の意志で誰につくのかを選択する。そして裏切られた「元ご主人様」はカブトの裏切りにより哀れな末路をたどってしまったのかもしれない。
自分を散々利用してきた主人の運命を、実は自分が握ってしまう喜び。。。(カブトはドSだし)
カブトは優秀で忠実なしもべを演じながら、ご主人様を出し抜く機会をジッとうかがうのだ・・。

カブトの処世術
 
カブトがスパイとして世を渡り歩き、悟ったことは『忠実なだけのしもべは使い捨てされるのがオチ!』ということ。使い捨てにされないようにご主人の弱みや策略を握ることを、カブトは生き残る術として覚えてきた。
 
中忍試験に送り込まれた大蛇丸の部下達(ヨロイ、ミスミ、ザク、キン、ドスキヌタ)。
カブトは彼ら「使い捨てのコマ」と同じにならないよう、大蛇丸の目の前で1人だけ中忍試験を途中棄権してみせた。大蛇丸の目論みを看破することで「他の雑魚とは違う」ことをアピールし「右腕」になりあがっていく・・・その辺りは実に、ぬかりない・・・!
大蛇丸も 『あの顔・・何を考えているのやら』とカブトに疑いを持ちながらも、彼の賢さに一目を置かざるを得ず 手放し難い部下だと思わせるのです・・・。 

大蛇丸とカブトの関係は、絶対的な尊敬と信頼による「主従関係」ではなく・・・お互い探りあい利用しあう仲。
カブトはその緊張感をゲーム感覚で楽しんでいたのかな・・?

切り札を出す瞬間の、喜びを求めて。
 
裏切りを繰り返してきたと思われるカブトが、数年間大蛇ちゃん一筋忠実だったのは・・・大蛇丸以上のご主人を見つけられなかったからかもしれませんね。 なんといっても、伝説の三忍という超大物、大蛇丸ですから・・。
相手が大物であればこそ、じっと狙い続ける価値がある。 
小物?カブトは大胆にも、ずーーっと大蛇丸を出し抜く機会をうかがっていたんですね。
 
カブトが暁のスパイとして大蛇丸の元へ向かったのは、大蛇丸が暁を抜けた直後(中忍試験の少し前、今から5年ほど前)と思うんですが、 実はカブト・・・早い段階から大蛇丸を出し抜こうと思っていたみたいなんですよね。
サスケを新しい器として狙っていた大蛇丸を裏切って、大蛇丸の計画を頓挫させようとも思っていた・・  サスケを殺しちゃうことで。

でも、このカブトの目論みは失敗に終わります。
 
第10巻、88話。中忍試験予選が終了したことを大蛇丸に報告するカブトは、大蛇丸の考えを見抜いてみせる・・・
 
「これから各里の力は長く激しくぶつかり合う・・ 音隠れもその1つ・・アナタは引き金になるおつもりだ・・そして彼はその為の・・弾なんでしょう?・・うちはサスケくんでしたっけ・・?」
 
「お前は察しが良すぎて気味悪いわ・・」
 
「そうでもありませんよ・・ ドス・ザク・キンのことは知りませんでしたからね・・私はまだ完全には信用されていないみたいですね」
 
(お互いをさぐりあい、駆け引きするのだが・・・・ ここで大蛇丸はカブトを試す。)
 
「彼らごときの話を 私の右腕であるお前に言う必要があったかしら・・・それこそ信頼の証よ。だからこそサスケ君をお願いしようかしら。 今すぐ攫ってほしいのよ」
 
(実は、この時までカブトは「サスケをころしてしまう」ことで大蛇丸を「止める」ことも視野に入れていたのだが・・大蛇丸に見抜かれてしまう。)
 
「カブト・・お前・・私を止めたいなら 今サスケ君を殺すしかないわよ お前じゃ私を殺せないでしょ・・ 強いといっても カカシと同じ程度じゃねェ」 「冗談よ・・・」
 
・・・・自分の野望をすっかり大蛇丸に看破され、カブトはぞっとする。
 
サスケを殺すことで、大蛇丸の新たな転生を妨害、計画を台無しにし・・・大蛇丸の運命を自分で決めてやることで「超える」・・そんなことを夢見ていたカブトは、大蛇丸のほうが自分よりはるかに「上」であると認めざるを得なくなるのだ。
 
んーー。 この時はカブトの完敗だった・・・。やはり大蛇丸は鋭い。

それでも諦めたわけではなくwその後も忠実な部下を演じながら、大蛇丸を出し抜く瞬間をずーっと探していたカブト。そして、カブトの逆襲?の機会は、その少し後にやってくるのです。・
 
大蛇丸綱手に手の治療を頼み、2回目の交渉に臨んだ時。(19巻、163話)
 
カブトは高い城壁の上から 綱手大蛇丸の「最後の交渉」の場を見下ろすのですが・・・その時、カブトは綱手のチャクラに殺気が漲っていることに気付く。
 
そして、一瞬カブトは迷うのだ。 
 
《このまま止めずに大蛇丸を見殺しにしてやるか・・それとも主人を助けに入るか?》

大蛇丸綱手の殺気に気付いていなかった。 この時、大蛇丸の命運はカブトの選択にかかっていた・・。
その時、カブトの脳裏に浮かんだのは 以前の大蛇丸の言葉。
「お前じゃ私を殺せないでしょ・・・強いといってもカカシと同じ程度じゃねェ」・・・・

この言葉はカブトのプライドをかなり傷つけたらしい。(カカシ程度っていい方~、私としても嫌なんですけどね!w)
あの時の悔しさを、どうやって大蛇丸に仕返しするべきか??
 
一瞬考えた末にカブトが出した答えは、2人の間にクナイを投げて引き離すことだった。
 
大蛇丸が気付いていなかった「綱手の殺気」を察知し、綱手を止めることで大蛇丸を助けることを選択したのだ。
つまり大蛇丸を見殺しにするのではなく、「大蛇丸を助けることで、大蛇丸に貸しを作る」選択。

そして大蛇丸「心底信頼するわ・・カブト お前の私に対する忠誠心と綱手の攻撃を見抜いたその眼力をね」と言わせたのだ。

自分の判断が大蛇丸を救い 大蛇丸もカブトを認めざるを得なくなる。これでもう「カカシレベル=大蛇丸には勝てない」という屈辱を晴らせると思ったのだろうか; ・・ 
カブトは自分を見下した大蛇丸に自分の力を認めさせるほうを選んだ。 
 
ご主人様の命運を自分で決める瞬間・・  こういうときに、カブトはゾクゾクするような喜びを感じていたんじゃないだろうか?
 
 
さて、最近に戻って490話でのカブトですが。
トビと手を組んでおきながら 一方で木ノ葉に暁のアジトを教えるような真似をしていましたね・・・ったく何を考えておるのやら?

暁と忍連合軍という「大物どうし」を自分の意のままぶつけ、それを余興として?見物するつもりなんでしょうか?
彼はトビが恐れるw切り札「最後の1体の穢土転生」をもっていますから、この切り札をいいタイミングで場に出そうと狙っているのでは。。。
場に出ているカードを全部ひっくり返してみせて、大物達が右往左往するような状況・・・そんなのを思い描いているかもしれない。
 
歴史を動かすのは大物だけではなく、意外と小物が鍵を握っていたりする。 
小物(だったはずの)カブトが歴史を動かす・・・・それがカブトの忍世界の大物たちへの復讐であり 目的なのかも、しれない。
 
そして・・・高い所でニヤリと笑う瞬間の その喜びを求めて・・・。