ナルト好きブログ!(NARUTO考察・雑考)

NARUTO-ナルト-の考察(伏線、言葉、人物考察などなど!)続行中!

『義を見てせざるは勇なきなり』・・・四代目がカカシに教えた言葉

『義を見てせざるは勇なきなり』・・・四代目がカカシに教えた言葉

イメージ 1
 
 

九尾事件の時、カカシは結界の中に閉じ込められていたとはねぇ・・・。ほんと、これは意外でした;
カカシといえば、四代目の愛弟子。 なのに、なぜ九尾事件の真相をカカシは知らなかったのか?? 四代目はカカシに何も託さなかったのか?  師弟だというのに、最後に何も会話しなかったのか?と思うと なんだか悲しい気がしたんですよね。
 
ミナトは師として、カカシ達にどんな言葉を残したのだろう・・・? 
カカシが四代目について語る部分ってすごく少ないんですよね。 螺旋丸の話くらいで・・・ナルトに四代目が父親であることを内緒にする必要があったせいかもしれませんが。
 
ミナトは先生として何を語っていたのか?とか・・・カカシ外伝で在りし日のミナト先生を知る以外には ほとんどわからない・・・・。 
でも、カカシ外伝でのミナトとカカシって、仲のいい師弟というよりは「上官と部下」。 カカシが突っ張って背伸びしていたから・・・素直に先生の言うことを聞こうとしていないんですよね。 
でも、カカシが第七班を受け持って「師」となった時・・・カカシが一番最初にナルト達に教えた言葉は《忍にとって大切なのは チームワーク》という四代目の言葉でした。
 
この言葉は「仲間を大切にしない奴はそれ以上のクズだ」というオビトの言葉と並んで カカシが最も大事にしている言葉の1つなんですよね。 
カカシが 四代目が教えてくれたことの大切さを理解できるようになったのは、四代目とお別れするほんの直前か、あるいは四代目が亡くなった後でしょうか。
 
では、カカシ外伝に書かれている「忍にとって大切なのはチームワーク」という言葉以外に、ミナトはどんなことをカカシに伝え、教えていたんだろう?
 
《・ミナトが日頃くりかえし教えていた言葉とは・・?》
 
それがわかるのが、少し前の話になりますが・・・・波の国任務のエピソード。 
任務依頼の内容を偽ったタズナが、それでもカカシ達が護衛として残ってくれたことをなぜだ?と尋ねるのですが・・・カカシはこう答えるんです (3巻、21話)
 
「義を見てせざるは 勇なきなり」
「勇将の下に弱卒なし」
「先代の火影の教えです これが忍の生き方・・・お金だけで忍は動くわけじゃありません」
 
ここで言う「先代火影」っていうのは「(3巻当時の)一代前の火影=四代目火影」の可能性も高いかと(フカサクも四代目のことを「先代」と言っていたので)。
 
「義を見て・・」というのは元は論語の言葉で、「人の道として当然行うべきことと知りながら これを実行しないのは勇気が無いというものである」という意味。(広辞苑から)
「勇将の下に弱卒なし」・・・・これは「大将が強ければ それに従う兵卒もまたおのずから強い」。(広辞苑、出典は蘇軾の「題連公壁」)
 
カカシがこの言葉を例に出した直接の理由は、波の国の英雄カイザへの敬意を表して「私たちも同じです」ということを伝えたかったのだろうと思いますが、とかく掟やルールにこだわりがちだったカカシが自分への戒めとして、そして上官として正しい行動を部下に見せる必要があるという「上官としての心構え」として 常日頃言い聞かせていた言葉なんじゃないかと思います。
 
しかし「義を見て・・・」って、ずいぶん古くさい難しい言葉ですが、これを「あの四代目」が使っていたのかと、ちょっとイメージとも違う気がする。 もしかしたら、ミナトはさらに誰かから「先代の言葉」として聞いた可能性もある。 代々、伝えられてきた言葉として・・・  だとしたら、この言葉をミナトに教えたのは、ミナトの師・自来也だったかもしれない。
 
 
「義を見てせざるは 勇なきなり」、これはまさに自来也の生き様。 長門達を放っておけず、雨隠れに残って面倒を見たのも この言葉を実践したともいえる。 いかにも『掟にこだわることより 人間らしくあろうとした』自来也らしい考え方だなぁとも思います。
 そして、ミナトはカカシ達に・・・特に、掟やルールにこだわりがちだったカカシに、この言葉を伝えていたのかもしれない。 そして、それを思わせるエピソードがカカシ外伝の中にもあります。
 
27巻239話、頭の固いカカシに向かってオビトが「お前には心の優しさってもんがねーのか!」と言うんですが、カカシは全く聞く耳を持たない・・・ 
そして240話では、カカシははじめて「隊長」を引き受けるのですが 「今日はオレが隊長でしょ、チームは隊長命令に従うのがルールでしょ」と言ってミナトの忠告を聞かなかったのです。 その結果、危険な目に陥ったカカシに ついにミナトはきつ~くお説教する。
 
「カカシ・・・たしかに掟やルールは大事だが・・ それだけが全てじゃないよ」
 
「教えたろう・・・・ 状況に応じて臨機応変に対処しなきゃならない時もある」
 
この『教えたろう』 って・・ミナトの口調は穏やかですが、 これが怖い先生だったら『ゴラァお前、いったい何度言ったら分かるんだァ!』ってなことになっていたでしょうね。
 
「教えたろう」ってのは、今までに何度も教えたでしょ?ということですよね。 そして、その繰り返し『教えたろう』っていうことが「義を見て・・・」&「勇将の下に・・」という言葉だったのではと思います。
 
忍者ってのは掟だけじゃなく、それ以上にだけじゃない。 もっと大切なもので動くこともある・・・つまり「義をみてせざるは勇なきなり」。 そして、はじめて「隊長」となったカカシに、上に立つ者である以上は臨機応変に対応できなくてはいけない・・・・・つまり「勇将の下に弱卒無し」
 
これから隊長として自立するために必要な、心構えをもう一度思い出してほしい。 
だけど、ミナトはあえてここでは「繰り返していない」。・・・「教えたろう」と言って、思い出させています。 
 
 
《・ミナトの、カカシへの「優しい心遣い」》
 
ミナトはいったいどんな思いで カカシ達にあの2つの言葉を教えていたのだろうか?
思うに、ミナトはカカシの父・サクモの生き方こそ忍として最も素晴らしかったということを カカシに伝えたかったのではないか?という気がするんです。
 
カカシの父・サクモ・・・任務を中断して仲間を助けることを選択したために人々に責められ、自殺に追い込まれてしまったサクモを、カカシはずっと受け入れることが出来なかった・・・・。
ミナトは「サクモさんのしたことは正しかったんだよ」とか「お父さんを責めるな」なんて言い方はしなかったと思う・・・・。そういう押し付けるような話し方は カカシには逆効果だということは、ミナトはわかっていただろうから。 だから、婉曲的に(義を見て・・・)の話をすることで「サクモさんこそ立派な忍だった」と伝えたかったのではないか? そうすることで、カカシの閉ざした心を開いてあげようとしたんじゃないだろうか・・・。
 
ミナトのそんな思いも知らず?カカシ外伝を見る限り、カカシはミナト先生の教えを理解してはいなかったようだけど ・・・・外伝の最後でオビトの言葉がミナトの言葉とリンクして やっとカカシはあの言葉の意味を理解できたようでした。。 
 
オビトが言った『仲間を大切にしない奴は (掟を破るような奴より)それ以上のクズだ』、つまり仲間を大切にする人こそ勇気があるということ・・・・これはミナト先生が言っていた『義を見てせざるは 勇なきなり』ということに通じます。
そしてオビトの言っていた『オレは“白い牙”を 本当の英雄だと思ってる』って言葉は『勇将の下に弱卒なし』にあたるでしょうか。 オビトのほうが一足先にミナト先生の教えを理解していたのかな。
 
あの当時、カカシ達はまだ12~3歳で あの言葉を本当に理解するのは難しかったと思います。 それでもミナトが繰り返し教えていた(と思う)のは、いずれ彼らが成長していくうちに その言葉の大切さを判ってくれると思ったんじゃないかと思います。 すぐには理解できなくても、いつかあの言葉の意味を本当に理解できるようになってくれると信じて。
 
カカシが毎朝欠かさなかった「慰霊碑参り」。 “昔の馬鹿だった自分を戒めている”って言っていましたが、それはオビトに対する後悔だけではなく・・・『四代目が教えてくれた言葉の意味を 長い間ずーっと理解できずにいた昔の“馬鹿だった自分”を戒めていた』、ということだったのかなとも思います。慰霊碑のある、第3演習場で・・・・懐かしい「ミナト班」の日々を思いながら、カカシはミナト先生の言葉を噛み締めるようにしていたのだろうか・・・
 
 
☆気がつけば8月ももう後半・・・・。 暑いのはイヤだけど、夏が終わるのも寂しい。
☆長駄文お読みくださって感謝