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「カカシ外伝」にみる第3次忍界大戦の悲劇 (「オモイの戦争」感想別記)

「カカシ外伝」にみる第3次忍界大戦の悲劇

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「オビト・・・お前が完成させてくれた術だ」
 
今週517話で、戦場に出てすぐにオモイが思い知らされた 《仲間の死を嘆くヒマもないのか・・・ 戦争ってのは・・・》 《って 考えてるヒマもねーのかよ!!》 という事実。
 
戦争とは、大切な人達の死を悲しむ時間すら与えてくれない・・ってことは、綱手の過去話や長門達のストーリー、カカシ外伝を見ていると なんとなくわかる・・。
そして心に受けた傷は時がたっても癒されないって事も、その後の彼らを見ていればわかる。
 
失った人達の「死」に意味を見出そうとしても見いだせないでいる・・・
そして残ったのは、癒される事のない悲しみ、憎しみ、後悔。
 
戦争がいかに無慈悲で少年の心に大きな傷を残すか。・・・・カカシ外伝に描かれた「第3次忍界大戦末期」を見ると、その悲劇をあらためて感じてしまいます。
 
・「第3次忍界大戦とは」
 
長門達の回想を見てると、第3次忍界大戦は第2次忍界大戦終了後 10年も経たないうちに起こったかんじですね。今から20年ぐらい前にサソリが当時の風影を暗殺し 里を抜けたことが戦争の遠因になっているらしいですが・・・
 
広大な領土を持つ火の国は多くの国と国境を接しており、そのせいで一箇所に多くの戦力を投入できずに苦労したようですね。 で、結果として「未曾有の戦力不足(ミナトの話)」。
そしてカカシ達12~3歳の少年まで最前線にかりだされる事になったらしいのだが。。
 
そういう意味では、第3次忍界大戦末期ってのは、それまでの戦争でももっとも悲惨なものだったんじゃないだろうか。 トビの話によると、イタチもわずか4歳で第3次忍界大戦を目撃し、それがトラウマになったという・・・・
 
《戦争を経験するには幼すぎた 戦争は地獄だ そのトラウマはイタチを争いを好まない平和を愛する男にした》
 
なんでトビがそんな事知ってるの?・・という話は置いといて(後日w)、それだけ第3次忍界大戦末期は悲惨だったってことでしょうか。
 
・カカシ外伝が物語る もう1つの悲劇
 
外伝の悲劇といえば、オビトという13歳の少年が犠牲になってしまったという事実・・・
勿論それもあるけど結局何が悲惨かといえば、「神無毘橋破壊任務」というメチャクチャ重要な「潜入ミッション」を課せられたのが 若干12~3歳の少年少女3人だった・・ということなんじゃないだろうか。
 
当時の戦況・・・
木ノ葉が警戒手薄ななか、岩隠れが一斉に千人単位の忍を進軍させ「草隠れの里」を進み木ノ葉国境に迫ってきた。そこで数で劣る木ノ葉は 敵の補給経路の要である「神無毘橋」を破壊し、形勢を一気に逆転させる作戦をたてた・・
それが「神無毘橋破壊任務」。
その特命が下された「ミナト班」は、当時の木ノ葉では期待のエリート班だったと思うけど、かなり若い;
 
そしてもう1つのこの戦いの悲劇は、実はその任務が「橋の破壊任務」だけじゃなかった・・ということ。
 
ミナト班に課せられた特命は、もう1つ・・・・「大苦戦中の最前線に増援に行くこと」というのもあったんですよね。すなわち、今まで「ミナト班」としてフォーマンセルで行動していたのに、この時から事実上ミナト班は「2つ」に分割された・・・・ミナト1人と、カカシ班3人。
 
そのためにカカシを上忍に任命し、あらたに「カカシ班」を新設・・・・事実上ミナト班を2つに分けることで2つの任務を与えるという強引な手法を上層部は打ち出した(ミナトなら一人でいいでしょ、ってなものでしょうか)。
 
そんな事情も知らず、少年カカシは上忍に任命されて嬉しかったようですけど・・;
12歳のカカシを「無理やり」上忍に引き上げたというのも、それだけ木ノ葉の状況が切迫していたという事だったのかなと思います。
でもそれにしても、新米上忍カカシが率いる12~3歳の少年達が、戦争の勝敗を賭けた重大な「潜入ミッション」を引き受けさせられるなんて・・・しかも敵の奥地深くですぞ・・。
彼らはちょうど今の木ノ葉丸・モエギ・ウドンくらいの年齢だったわけですからね・・・。
 
3人がミナト先生と別れる直前遭遇した、岩隠れの上忍マヒルのレベルの高さから判断しても、敵の奥地に潜入することはかなりの危険。
・・・オビトは怖くて涙目になってるし、カカシはミナトが止めるのも聞かずに一人で突っ込んでいくし・・。
(「ど・・・どうすんのォ!?」と叫んでいたオモイや、隊長のいうことも聞かずに突っ込んだ木ノ葉の感知系ザジみたいなもんでしょうか;)
 
そんな危なっかしい3人を置いてもミナトは「もう1つの任務」に行かなければならなかった・・・なにせ最前線では、木ノ葉はほぼ全滅寸前でミナトを待ってましたからね・・
《やっと来てくれたか・・》ですからねぇ・・・。 どんだけミナトに頼ってるのだ(ま、わかるけど;)
 
神無毘橋の戦いは いくつもの不幸な事が重なって起きてしまった悲劇ですが・・・それも大戦末期という最悪な状況では珍しい話でもなかったんでしょうね。
 
そしてオビトは英雄と扱われるようになり「立派な死に様」で片づけられたのでしょうが・・・・戦場で友の死を悲しんでいるヒマも無かったカカシは、結局ずーっと今も少年時代の心の傷から解放されることはないんですよね。
 
・「ゴミのような死と・・・永久に続く憎しみと・・・癒えない痛み・・」
 
長門が最期にナルトに伝えた事、これこそ今まで忍たちが皆 抱えてきた問題であり、そして第4次忍界大戦にその答えが託された、っていうことだろうか。
 
「戦争を知らない お前達の世代は仕方ない・・」
「死に意味を見出そうとするが・・・あるのは痛みと・・・どこにぶつけていいか分からない・・憎しみだけ・・」
 
「ゴミのような死と・・・永久に続く憎しみと・・・癒えない痛み・・」 
「それが戦争だ・・・」
 
「ナルト・・・お前がこれから・・立ち向かう事に・・・なってくるものだ・・・」
 
今度の第4次忍界大戦のテーマでもある(と思われる)我愛羅が演説で語った、
「戦いの道具から解放された忍」と「友のために涙を流せる忍」・・・
 
いきなり仲間の死を嘆くヒマもなく、死や憎しみや痛みと直面した忍連合・奇襲部隊の「戦争を知らない世代」・・・オモイやサイ、カンクロウ達。
ナルトだけじゃなく、全ての忍が答えを出さないと忍世界も1つになれないわけで・・・彼らがどのように立ち向かい、「戦争」への答えを導いてくれるんだろうか。
そしていずれは、カカシも・・・ずっと抱えてきた苦しみに答えを出して欲しい、っと願わずにはいられない。
・・・・今年はカカシがメインじゃなかったけど(岸本先生・・・恨)w
 
 
☆いつも長駄文、読んでくださって感謝。