ゲンマとライドウの会話から「勲章と基準」 (526話雑考つけ加え・・その2)
(不知火ゲンマ、33歳、特別上忍。けっこうイケメンだと思う・・・←余計な話)
526話の感想でも触れた話なのですが・・・もうちょっと、つけ加えです。
久しぶりに登場した、木ノ葉の特別上忍・ライドウとゲンマ。 526話の2人の会話・・・かなり重要な気がしてます。 たった3コマなんですけど、今の忍達が直面している問題が会話の中に見えてるんですよね。
今の第4次忍界大戦は、忍が本当の忍(心を持った、忍)に戻るための闘いだと思ってますが・・そのためには忍達一人一人が向き合って解決していかなきゃいけない問題が いくつもあるわけでして。
ライドウとゲンマの会話に出てくる「勲章」と「基準」。
これは「掟」と同じようなもので、良くも悪くも忍達を縛ってきたし、心を無くさせてきた元凶でもあります。
定められた基準のとおりに行動し、国のための「善」を正義とする・・・そのためには、心を無くした忍にならざるをえないこともある。・・・これもまた、忍達が「知らず知らず悩んできた」ことの1つなんだろうと思うんです。
ライドウとゲンマ・・・2人とも性格がかなり違うので、「勲章」と「基準」に対する考え方もそれぞですねw
あっさり・ポジティブ思考のゲンマと 慎重・じっくり思考型のライドウ・・・イズモとコテツみたいな真逆コンビかな?
ゲンマって、合理的に割り切った考え方をするから ハキハキっとしていて・・・「先輩で年上のライドウ」に向かって軽く命令口調になっていたりするんですね。 で、ライドウは素直にゲンマに従ってるんです。
526話でも・・・そんな感じ。
「勲章の在り方」にライドウは疑問を感じているみたいで「勲章なんてもらったところでだが」なんて言ってるんですが、ゲンマのほうは
「勲章の事なんて考えてのん気にしてたら 勲章はもらえねーぞ ・・・気ぃ抜くな そろそろ移動だ」
と、アッサリ(しつこいですが ゲンマのほうが年下、後輩なんですけどね)。ゲンマはあんまり深く考えないようにしているようですね。
『勲章をバカにすんなよ 勲章が無くなっちまったら 何が名誉なのかわからなくなっちまう その基準は誰かが決めねーとな』
「お仕事だから」と割り切っているのかな。
「基準」を名誉と思いこんで、その通りに行動していればいいのだから その方が楽といえば楽だし、考えたって仕方ない・・と思っているのかも。
ほとんどの忍達は、ゲンマのような割り切った(あるいは諦めた)発想をしているんじゃないだろうか。
掟はシッカリと守って、勲章をもらえるような基準通りの行動をすれば 出世もするし、尊敬もされる。
それでいいことにしておこう、みたいな。。
多少疑問に思うことがあっても、勲章がもらえるならいいや・・と。
ゲンマは前の戦争・第3次忍界大戦経験者のはずだから、戦争の悲惨さは知っているんですよね。
それだけに ある程度割り切ることが必要だと思っているのかもしれないし、『心を無くして任務をこなす事』は「プロ」として当たり前と思っているのかもしれない。
ゲンマ・ライドウ世代・・・第3次忍界大戦中に「忍デビュー」した世代・・・ つまり思春期を大戦の中で過ごしてきた忍達は、そういったプロ意識を徹底的に植えつけられて育てられたんじゃないだろうか。
掟で「やってはいけないこと」を示してもらい、勲章で「名誉なこと」を示してもらう・・・
心を無くすことを求められた忍には、誰かが決めた「基準」が必要だったのかもしれません。
でもライドウのように、勲章や掟といった基準のあり方に「知らず知らず」疑問を抱えている忍もいるわけですよね(鬼鮫や再不斬もそうだったように。)
特に忍世界の闇や戦争の悲惨さを知っている者たちは「忍の在り方」 「忍の生き様」に疑問を抱えているんじゃないだろうか。 ライドウの顔にある大きな傷痕は 過去に壮絶な戦いを経験してきた証でもあります・・・。
忍にとって、本当に名誉なものは何なのか・・・?
忍にとって大切なものは何なのか・・?
その基準は誰が決めるのか・・・?
決められた基準ではなく、自分の基準で「名誉なこと」を決めることが、忍達が「心」を取り戻すための1つのステップなのかもしれません。
勲章のような、飾りよりも・・・もっともっと大事な基準は、それぞれの心の中にあるんじゃないだろうか・・。
ゲンマとライドウの、さりげない会話は・・・この戦争で、忍達が解決していかなきゃならない問題の1つの提起だったのかもしれないです。
☆ポジティブ発想がウリのゲンマ。 出番は少ないけど、意外と彼って存在感があるんですよね。
それは、彼が要所で『カッコイイ決めセリフ』を言ってるせいじゃないだろうか?なんて思ったりします。
(んまぁ・・・ちょっと、カッコつけ過ぎな感じもするけれど)
・・・以下、不知火ゲンマの『名言。』
「捕まった鳥だってな 賢くなりゃ自分の口ばしで籠のフタを開けようとすんだ・・
また自由に空を飛びたいと あきらめずにな」 (中忍試験、負けたネジに)
「火影たちの遺産は この里だけじゃないだろ
・・・オレ達が残ってる」
(ペインに破壊された里の惨状に嘆くコテツに)
☆駄文読んでくださって有難うございます。
☆明日?出す予定の小記事にもこのテーマをちょっと考えたいと思ってます。