ナルト好きブログ!(NARUTO考察・雑考)

NARUTO-ナルト-の考察(伏線、言葉、人物考察などなど!)続行中!

うずまきナルト考察 「ちんちくりんとウスラトンカチ」・・・・その2 サスケとウスラトンカチ

「ちんちくりんと ウスラトンカチ」・・・・2. サスケとナルトと ウスラトンカチ

イメージ 1
 
 
「ウスラトンカチ」 ・・・頭の回転がのろい、鈍くさい、役立たず。
 
サスケがナルトのことを、「あのウスラトンカチが・・・」と言っていたのが今では懐かしい・・・。
 
でも、この「ウスラトンカチ」、最初に言ったのはナルトだったみたいなんですね。
 
 昔、アカデミーの忍組手の授業で「対立の印」を結んで向かい合った時。  
未だお互いをよく知らなかったようなので、たぶんこれが2人にとって初めての対戦だったのかと思うんですが、開始早々ナルトが挑発したんですよね、「来やがれ、ウスラトンカチ!!」って。 
 
吠えたのはいいんだけど、あっという間にナルトは押し倒されてしまった・・・。
 
イメージ 2
 
 
ナルトを押し倒したサスケが拳を振り上げたところで、試合は終了。
2人の長い長い闘いは「ウスラトンカチ」の言葉で始まったんですね。
 
そしてこの日から2人はずっと、対立したまま・・・和解の印をしないままになってしまった。
 
それから5年ほどたって、この「出会った時の闘い」が再現されるんです。
サスケが里を抜け、必死に追いかけたナルトは終末の谷でサスケにやっと追いつく。
終末の谷で向き合った2人・・・
 
必死な思いでサスケを追いかけてきたナルトを出迎えたサスケの言葉は、
 
 
「よう・・・ ウスラトンカチ」 だった。
 
 
 同期のみんなが命懸けでサスケを追ってきた事をナルトが伝えると、サスケは「ご苦労なこったな」と ナルトを挑発するかのように冷たく吐き捨てるんです。
 その言葉にナルトは怒って・・・今度はナルトがサスケを押し倒んです。
(25巻より)
 
 
 
イメージ 3
 
 
最初の出会いの時は、ナルトが「ウスラトンカチ」と言ってサスケを挑発し、サスケが一瞬でナルトを押し倒して拳を振り上げた。
終末の谷でに闘いは、サスケが「ウスラトンカチ」と言ってナルトを挑発し、ナルトが一瞬でサスケを押し倒して拳を振り上げた。
 
これ、出会った時、最初の組手の時とは完全に逆パターンですね;
 
つまり、サスケは「意識的に」あの最初の時の逆を演出したんです。 ナルトをわざと怒らせるようなことを言って挑発して、自分に飛びかからせて拳を振り上げさせた・・・完全に意識的にやってますね。
 「出会いの逆」をすることで、サスケは「別れ」の闘いをしようと思っていたのだろうか。
 
 
 「知ってるか・・・? ここは終末の谷と呼ばれる国境だ ちょうどいい舞台じゃねーか なぁナルト・・・」
 
サスケが「別れの場」に選んだのは、終末の谷の「対立の印」を組んだマダラと柱間の石像の上。 それより5年前(推定)のあの日、対立の印を交わしたままだった闘いを・・・・ここで終わらせようと思っていたのだろうか。
 
 サスケにとっての「ウスラトンカチ」・・
 
アカデミーで最初に闘ったあの日、ナルトに言われた「ウスラトンカチ」という言葉・・・それがサスケにとっては 意外にも強烈なインパクトがあったんじゃないかと思うんですよね。  そもそも、サスケは「ウスラトンカチ」のイメージとは無縁。 アカデミーでは模範的な生徒だったし、女の子にはモテモテだったし。「天才」と言われたサスケの事を《ウスラトンカチ》なんて言ったのは、ナルトが初めてだったんじゃないだろうか。
 
 でも、当時・・・サスケ自身は自分のことをどう思っていたのだろう?  自分は弱い、価値もない・・・一族も両親も助けられず、何も出来なかった。 だから、ナルトに「ウスラトンカチ!」と言われて、はじめて「的確に言い当てられた」ような気もしたかもしれません。 あの時、ナルトとサスケの力量の差は歴然としていて、サスケにとってナルトなんて「相手にならなかった」ようにも見えました。 だけど、第七班で一緒になってからはずっとサスケのほうがナルトにむかって「ウスラトンカチ」と言うようになっていく。  それは、あの日ナルトに「ウスラトンカチ」と言われたからですよね。 サスケは、あの時の出会いのことをよーく覚えていたのです。
 
 
でも・・・・ 
 
ナルトのほうは、ど~やらあの出会いの日のことを あまり思い出すことは無かったみたいですね;九尾に言われるまで忘れていたみたいだし。 終末の谷での闘いの時にも、「これって最初の組手の時とは逆パターンだ!」とは思い出していなかった。
 
だいたいナルトって、過去じゃなくて 真っ直ぐ前・・・未来(先)を見ている。
 
たまに《孤独だった昔》を思い出したり、イルカ先生に認められてから仲間に認めてもらえるようになった経緯を回想するぐらいはあるけど、それらの回想も「過去はこんなだったけど、今はこんなになった。 だからきっとこうなる」という未来につながるものであって、ナルトが見ているものは 基本「先=未来」なんです。
 
一方で、サスケが見ているのは「過去」。
 
『オレの夢は未来になんか無い オレの夢は過去・・・・そこにしか無い』・・・

終末の谷でもそう言ってましたが、サスケが見てるのはいつも過去なんですよね。 
つながりを持った人たちと《出会った時》の思い出の中にだけ、夢を見ている。 それだけに「過去を断ち切りがたい」んでしょう、何か儀式のようなことをして心に区切りをつける必要があるのかもしれません。
 
迷いを断ち切るためには、ワザと冷たい言動をしてみせるサスケですが《出会った時のことは忘れていない》ことは さりげなく伝えているんですよね。 
 
 別れ際にサクラに『お前・・・ウザいよ』と言ったのもそうだし、香燐に『じゃあな』と言ったのもそうだった。  どちらも「最初の日」の思い出の言葉だったのだ。
 出会った時の《2人にしか分からない大切な言葉》を伝えることで、サスケは彼女たちに「ありがとう」の気持を伝えてるんですよね (こういうところが女性たちの心を掴んでしまうのでしょうね;)
 
そうやって、サスケは自ら未来を断ち切っていく。 
 
 
終末の谷でナルトに向き合ったサスケは・・・《ナルトと出会った時のことを忘れていないこと》、そして《ありがとう》をナルトに伝えたかったんじゃないだろうか。
 
2人をつなぐ大切な言葉、『ウスラトンカチ』で。
 
イメージ 4
 
『よう・・・ウスラトンカチ』
 
 
☆長駄文、読んでくださって感謝。
 
 
(2011年5月、ナルト好きブログ!