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イタチの『最も親しい友を・・・ 殺すことだ』 発言の本当の目的についての雑考

イタチの『最も親しい友を・・・ 殺すことだ』発言の 本当の目的についての雑考

イタチの数ある「気になる言葉」たち。
その中で、先日コメント欄でもちょっと出た話題なのですが・・・改めて考えてみたイタチの言葉は、これです・・・
 
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『お前もオレと同じ 万華鏡写輪眼を開眼しうる者だ ただし それには条件がある・・・』
 
『最も親しい友を・・・ 殺すことだ』 
 
(25巻の224話でイタチがサスケに言った言葉)。
 
イタチは万華鏡写輪眼の開眼条件として「最も親しい友を殺すこと」をあげたわけですが・・・。
 
でも、実際にそれが開眼の「絶対的な条件」とも思えないんですよね・・・・。なぜなら、サスケはイタチの真実を知って万華鏡を開眼しましたが サスケは《最も親しい友を殺した》わけじゃないし。 それにカカシだって・・・開眼の為に「最も親しい友を殺した」なんて思えないですからね~。 カカシは神威を「開発した」と言って、嬉しそうに自慢していたぐらいですから。
 
なので、イタチのあの発言は 万華鏡開眼方法を教えるのが目的だったわけでは無いと思うんです。
では、あの言葉が万華鏡開眼の「本当の方法」ではないとしたら・・・・
 
あの発言の「本当の目的、意図するモノ」とは何だったのだろうか。 
今回はこの発言の『真意』について、ちょっと考えます。
 
イタチのあの発言の真意・・・それは、サスケが将来難しい選択を迫られた時、
《大切な目的の達成》を選ぶのか、それとも《大切な友の命》を選ぶのか。 サスケがどちらを選択するのかを「試す」ことがイタチの真の目的だったのではないかと考えています。
 
そしてそれは サスケが「運命に選ばれた次の2人」の1人として適任なのか、あるいは六道「長男家系」の力と意志を継ぐ「器」として適任なのか、そして「その本来の目的を叶える器」として適任かどうか・・・という問題に絡んできます。 あの発言は、サスケが「本当の意味での運命の子」になれるかどうかを試すための「最終試験」とも言える、と思うんです。
 
なぜイタチはそんなことをサスケに試したかったのか?といえば・・・
それは一世代前の「運命に選ばれし子」であった柱間とマダラは役割を果たすことに「失敗」しているからだと思うのですね・・。
 
六道仙人の息子たちの時代から続く、六道家の長い長い抗争・・・・
その歴史の中では、柱間とマダラ以前にも「運命に選ばれた2人」はいただろうとは思うんです。 でも彼らは手を取り合う事は出来なかったわけで、争いは代々ずっと続いてきたんですよね。 
その中では「柱間とマダラ」は特別な存在だったと言えると思うんです。うちはと千手が手を組んで一緒に里を作り上げるなんてのは長い闘争史の中でも「画期的」な出来事だったはずですから。
 
でも、結局は彼らも失敗してしまう。
 
マダラだって、柱間のことが「憎い」だけで里を襲ったわけじゃないんですよね。 マダラは柱間のことを《オレの憧れの忍だった》 《オレの憧れであり・・・ライバルであり・・》とも言っているわけですし、2人の関係は、ライバルであると同時に尊敬し合う「友」・・・・ナルトとサスケのような関係だったんじゃないかと思うんです。 
 
でもマダラは 自分にとって最も大切な「一族」が没落していくのが耐えられなかったのだろうし、それに大切な弟イズナの犠牲の上に成り立った平和を受け入れられなかったのだろうし・・・・それで一人で復讐するため里を襲い柱間を殺そうとしたわけですよね(要するに、今のサスケと同じ状態。) 
 
そして柱間も・・・・
柱間が最も大切にする「木ノ葉を守る」という目的の為に マダラを「殺す」という選択をしてしまったんですよね(マダラがあの戦いで本当に死んだかどうかは また別の問題として)。
 
マダラも柱間も「自分の重要な目的達成」「大切な友」を天秤にかけた時「目的達成」のほうを選択してしまった・・・。 一番最後の重要な選択で、彼らは失敗してしまったんです。 
「運命に選ばれた2人」として、あと一歩で長い争いの歴史にピリオドが打たれるという寸前で・・・彼らは「選択」に失敗してしまった。
 
サスケが「次の運命に選ばれた一人」になれたとしても、千手とうちはの争いに終止符を打てるかどうか・・・そして本当の平和を掴み取ることが出来るか。 それがイタチにとっては気がかりだったような気がします。 マダラと柱間の失敗を繰り返してはならない、と・・。
 
それでイタチは、サスケの資質を見極めるために、難しい「選択」となる課題を出したんだと思うんです。万華鏡写輪眼を開眼するためには 最も親しい友を殺すこと》という課題を。
 
つまり、「自分の重要な目的達成」と、「大切な友」を天秤にかけた時・・・サスケはどっちを選択するのか? サスケはマダラや柱間のように「目的達成」のためには友を殺す選択をするのか、それとも「目的達成」を目の前にしても友を殺さない選択をするのか・・・・? 
 
 
・そして、終末の谷の戦いで。
 
 
3年前のあの日。 サスケはナルトに「オレにとってお前は 最も親しい友になった」 「だからこそお前には殺す価値がある」と言って本気で殺そうとしてぶつかっていくんですよね、万華鏡写輪眼を得るために。 でも、螺旋丸と千鳥をぶつけたあと、ナルトが倒れて気を失った時・・・・
 
最後に、サスケは『ナルトを殺さない』という選択をした。
 
あの時サスケは《イタチに言われた方法で力を手にしたくない》と自分に言い聞かせていましたが・・・本当はナルトを殺すことなんて出来なかったんですよね。
 
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サスケが一度「闇のどん底」に堕ちること・・・・それはイタチの想定内だったと思うんです。 サスケの能力(六道の能力)を引き出すためには、それが必要だったのではないかと・・・。
でも問題はその先。 そこまで闇に堕ちた場合、サスケがそのままマダラと同じ道を歩んでしまう心配があったと思うんです。
 
でも、サスケが『究極の選択肢』を与えた中で《友》という答を選んだのなら・・・これから先サスケが闇のどん底まで堕ちていったとしても、最後にはきっと踏みとどまれる。・・・イタチはそう考えていたんじゃないでしょうか。
マダラには出来なかった選択を、サスケは最後にできるんじゃないだろうか、と。 
 
そのためにイタチはあんな無謀とも思える「課題」を与えて、サスケがどう答えるか・・・・サスケの本質を確認したかったんじゃないかと思うんです。
 
・もう一人の「運命に選ばれた2人」
 
一方で、イタチは「サスケとの最後の闘い」に赴く前に 「もう一人の運命に選ばれた2人」であるナルトに会いに行きます。
そして、イタチは 《サスケに出したのと同じような課題》をナルトにぶつけて確認をしてるんですよね。
つまり《大切な目的》と、《友の命》。この2つを天秤にかけた時、ナルトはどっちを選択するのだ?と。
イタチのこの質問は、「万華鏡写輪眼を開眼するためには 親しい友を殺すことだ」と言っているのと同じ・・・・サスケに出した課題と実質上同じ課題だと言える気がします。
 
『お前はサスケを連れ戻したがっていたな だが上手くいかなかったらどうする?』
『さっきお前はサスケを兄弟のようだと言ったな』
『ならばもしそのサスケが 木ノ葉を襲ってきたとしたらどうすると聞いているんだ』
 
『そうなった場合 お前はヤツを止められるのか? サスケを殺してでも・・・』 
(44巻の403話で。)
 
かつて柱間が「里を守るために 里を襲ってきたマダラを殺す選択をした」事実を踏まえながら言っていたんですよね、イタチは。 ナルトは柱間と同じような決断をするのか?と。・・・・
 
《サスケと木ノ葉を 天秤にかけられるのか?》
 
で、ナルトの答えは・・・ 《木ノ葉は守る! そんでもってサスケも殺さず止める!》
 
でも、イタチはさらに問い続けます、《子供だな・・・忍は時に厳しい選択を迫られることだってある》
でも、ナルトの答えは変わらなかった・・
 
『前にも一度 同じことを言われた・・・ でも選択肢なんてねェ・・・』
『まっすぐ自分の言葉は曲げねぇ それがオレの忍道だ』
 
ナルトは『木ノ葉を守るという目的』と 『友(サスケ)を殺さない』を天秤にかけた時、どっちも守ってみせるという選択を迷わず選んだ。 それは柱間も出来なかった「決意」です。
ナルトの答えは《この先どんな厳しい選択を迫られることが起ころうとも ナルトならサスケを殺さない選択を貫き通せる》とイタチに確信させたのでしょうか、イタチは「そっと微笑んで」ナルトに力を託し、サスケとの最後の闘いに赴いたんですよね。・・・・
 
サスケも、ナルトも・・・「次の運命に選ばれた2人」が両方とも「イタチの出した課題」に見事合格した・・・ということじゃないでしょうか。
 
3年前の終末の谷の戦い・・・。
 
イタチは、2人の闘いを どこかからか見ていたんじゃないのかなぁ~・・。
 
《最も親しい友を・・・ 殺すこと》 
 
サスケがその「課題」にどっちの答えを選択するのか・・・
 
そしてサスケが「友」を選択した瞬間・・・・イタチはそっと微笑んだのではないでしょうか。
サスケに希望を託した己の判断は、けして間違っていなかったことを確信して。
 
 
 
☆長駄文、読んでくださって感謝。
 
 
☆余談)イタチは「次の運命に選ばれし子」が自分なのかサスケなのか・・・迷っていた時期もあったんじゃないかと思うんですよね・・・。だからイタチは幼いサスケを観察していたし。 でもイタチがその「器」が自分ではなくサスケだと考えた「キッカケ」に・・・シスイの死が絡んでいるような気がします。 イタチは、自分がその器ではないと思うような、何かがあったのではないかな・・。
 
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