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「奪った」のか「差し出したのか」・・・・という話。 (写輪眼についての雑考)

「奪った」のか「差し出したのか」・・・・という話。

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ある日突然、身分不相応なものを誰かから手に入れちゃった場合・・・「あれ、本当はもらったんじゃなくて 強引にとったんじゃないの~?」なんて陰で言われちゃったりするものですよね。 
 
財産目当てで結婚したんだろうとか、 詐欺まがいに彼氏に貢がせたんだろうとか・・・・いやいやそんな昼ドラのような話じゃなくっても、忍の世界ではそんな話は日常茶飯事ですよね。 
何せ忍ビジネスってのは犯罪と紙一重なわけでして;雲隠れなんて堂々と誘拐してるし、青だって白眼奪ってるし。 忍刀七人衆の刀も『代々受け継いでいくシステム』と水月は言っているけど、鬼鮫が鮫肌を入手したのは上司を倒して「奪った」からでしたからねぇ。 
 
そんな中で、ひっそりと存在してるのが「差し出した」 「託された」という行為。
 
「差し出す」、つまり己の意思を大切なモノと一緒に託すこと・・・これは当事者同士の間で「ひっそり」と執り行われるケースが多いので、あまり表には出てこないと思うんです。 当事者同士が自分の胸にしまっていることが多いですから・・・ だから特に「凄いレアな写輪眼」なんて貴重なものを託された場合、周囲は「アイツきっと奪ったんだろうな~」なんて無責任な推測をしそうですよね。
 
「奪った」のか「差し出した」のか・・・その「違い」は、忍世界においては受け渡しが非合意で行われたのか あるいは合意の上だったのかという単純な問題だけでもないんですよね;
 
「差し出した」場合・・・つまり、大切な道具を《意志と一緒に》誰かに託した場合ですが、大事なのは道具じゃなくって「意思」のほうですよね。 
また例に出しちゃいますけど カンクロウの名言《アンタの技術・・・そして造った傀儡は朽ちる事のないもんだ そこに宿る魂を受け継ぐ後世の操演者がいてこそな!》みたいに、大事なのは道具に宿っている「」のほうなんですよね。
受け取る側がシッカリと「意思(魂とも言うかな)」を受け継いでこそ「差し出された」ことになり、意思を無視して「道具」としてしか扱わなければ「奪った」ことになるんじゃないだろうか。 大事なのは《そこに宿る魂を受け継ぐかどうか》って事なんだろうと思うのです。
 
550話でイタチがシスイに最後に会った時の話を『すでにダンゾウに片目を奪われた後だったが・・・』と言ってるんですよね、「奪われた」と。
 
でも本当にダンゾウがシスイから眼を奪い取ったのか、あるいはシスイが眼を差し出したのか・・・それはよくわかんないんですよね・・・・イタチは「シスイとダンゾウの間に何があったのか」まで見たわけじゃないし。 シスイがイタチに何と説明したのかも分からない。 
・・・ま、私としては、あの「瞬身のシスイ」がダンゾウごときに眼を奪われたりするだろーかという疑問も正直ありまして、実はシスイが自発的にダンゾウに眼を差し出したんじゃないかとも思ってるんです(可能性という話ですが)。 自分の眼が争いの元になることに絶望したシスイが 「里側」のダンゾウと「うちは」のイタチに1つずつ眼を託した可能性もあるんじゃ~ないかと。
 
でも、実際には「差し出した」のか「奪ったのか」・・・イタチにとって、そんなことは どうでもよかったのかもしれません。 ダンゾウがシスイの眼を「ただの便利な道具として」扱っていたことに、イタチは怒りを覚えていたかもしれませんから・・・。 「もう1つの」シスイの眼を託された者として、シスイの意思など関係なしに眼を使うダンゾウへの怒り・・・それが『奪った』という表現につながったのではないか、という気もします。
 
ダンゾウへの気持と同じように、イタチはカカシの写輪眼についても あまりいい印象を持っていなかったのかな~という気もしてきました・・; 『うちはの血統でもないアナタが写輪眼をそこまで使いこなすとは』なんて言っていたのも、あれは少々批判的な立場からの言葉だったのかな・・・とか、ね・・。 イタチも、カカシがうちは一族から眼を奪ったと思っていたんだろうからなぁ・・・・;
 
実はオビトがカカシに眼を「差し出した」なんてこと、当人同士にしかわからないですしね・・。カカシも彼の性格上、その話を誰にもしていないと思われますし・・。 カカシ外伝で描かれた秘話を知っているのはカカシ、オビト、リン、そして直接リンから話を聞いたミナトだけなんだろうと思います。
 
託された者が故人の意思をどう受け取っているのか・・・これは本人にしかわからない。 でもそれはイタチ自身も よ~くわかっているはずなんです。実はシスイの眼を『奪った』のではないか・・・という疑惑は、イタチ自身にも向けられていたと思いますので・・。
 
25巻、サスケが回想する『シスイ事件の翌日』。 
 
あの時うちは警務隊がイタチを訪ね、イタチに「シスイ殺害」の疑いをぶつけます。 今思えば、あれは「イタチがシスイを殺して眼を奪ったのではないか」という疑いをかけられたって事でもありますよね。 
その背景には誰もがシスイの眼を欲しがっていたこと、うちは一族には「眼の奪い合い」という現実もあった・・という事だろうと思います。
 
実際には、シスイはイタチに眼を「差し出した」・・・つまりシスイは眼と共に自分の意思をイタチに「託した」わけなんですが、イタチもこの事実を生涯誰にも明かすことは無かったんですよね・・・穢土転生されて今回ナルトに話すまでは。 つまりイタチは、一族から「シスイ殺し」「シスイの眼を奪ったかもしれない」という汚名すら被ったまま、シスイとの間で交わされた「眼を託す物語」の秘密までも墓まで持っていったんですね・・・。
 
そうじゃなくても二重スパイとか、一族抹殺任務とか、弟に未来を託すためのシナリオの準備にシスイとの約束を守る為の準備とか・・・あまりにも重たすぎる荷を背負ったイタチ。 《シスイから眼を奪った》疑惑まで受け、言い訳もせずに一人で耐えていた・・・という新事実。
 
『写輪眼を差し出された者』として意思を受け継ぐという事は、同時に『奪った者』という汚名を受ける覚悟もしないといけない・・・・その孤独な苦しみともイタチは戦っていたのでしょうか。 
 
『奪った者』という汚名。
 
それは・・・かつてのうちはマダラもその汚名を受けた一人ですよね。
 
《オレは利己的な欲求につき動かされていると叩かれ それどころか 己の命を守るために弟の眼を奪った欲深い兄だと蔑まれた》
・・・トビは、サスケにこう語っています。 (43巻399話参照)
 
実際に、うちはマダラは弟イズナの眼を「奪ったのか」、イズナが眼を「差し出したのか」・・・・このあたりはトビの語りも実は曖昧なんですね~;
 
イタチは「マダラはイズナの眼を奪った」という内容の説明をサスケにしており、それをふまえたサスケの「弟の眼を奪ったのか?」という質問に対して トビは「・・・・奪った・・・」と答えてるんです。
一方で、そのすぐあとに「弟は全て承知の上だった 自ら眼を差し出したのだ」とも言っている(同じく399話にて)・・・・いったい、どっちなんだw
 
でも、これも本当は当人同士にしか分からないんですよね、奪ったのか差し出したのか・・・事実はたった1つのハズなんですけどね~; 
トビが どっちとも受け取れる曖昧な答えで濁したのは、自分の内だけに秘めた物語を語りたくなかったのか・・・それとも本人じゃないからわからないのかw・・・その点もまだ謎なんですよね。 
 
トビを操る本体(私は「トビ」とは誰かさんに操られている存在だと想定してますが)がマダラなのかイズナなのか、六道なのか・・・はたまた十尾の意思なのか・・・この際それはどうでもいいとしてw 
かつてのマダラとイズナの間にも、この兄弟2人にしかわからない物語・・・マダラが決して誰にも語らなかった「イズナから託された意志」の物語があったのだろう・・・と思うんです。
 
周囲から「弟から奪った」と言われ続け「奪った者」としての汚名を注がれても、マダラはそれに反論せず一人で耐えていたのではないだろうかと・・
 
そう考えると、イタチも、カカシも、マダラも・・・写輪眼を「託された」者たちは、その眼が実は《差し出された》という物語を自分の内だけに封印し、託された意思を一人でずーっと背負って生きてきたのですね。
 
 
・・・「奪った者」という周囲からの冷たい目と孤独に耐えながら・・・。
 
 
 
 
 
☆今週はジャンプがお休みなので;今日のお題をいくつか予定しています;とりあえず関連話をいくつかつづけます・・。
 
☆長駄文読んでくださって感謝。
 
☆気軽にコメントくださるとうれしいです。
 
 
 
 
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