ナルト好きブログ!(NARUTO考察・雑考)

NARUTO-ナルト-の考察(伏線、言葉、人物考察などなど!)続行中!

ナルトが「尾獣と一緒に居ることが不幸せじゃねー」と言えたのは、なぜだったのかという話 (その2)

ナルトが「尾獣と一緒に居ることが不幸せじゃねー」と言えたのは、なぜだったのかという話 (その2)

(その1の続きです。
 
ナルトが九尾を封印されたことで「不幸」と思わないように、ヒルゼンがしてやれること・・・・・
 
一番難しいのは、「尾獣が封印されている事実」を伝える時だと思うんですよね。こういうのを本人に告知するのって、難しい。
ナルトは赤ちゃんの時にもう九尾が封印されちゃってたわけですから、「その事実を告げられる時」が一番重要と言いますか、それが事実上九尾を封印する時みたいなものと思うんです。
ナルトがなるべくショックを受けずに済むように、ヒルゼンは事実を告げるタイミングと状況つくりには、かなり気を遣ったんじゃないか・・・とも思うんです。
 
ミトが言っていた「九尾より先に器に愛を入れる事」・・・・これを具体的にどう実践するかって、難しいんですよね。ナルトを愛情いっぱいに育てておけばいいのかといえば・・・そんな簡単な問題でもなさそうなんです。
 
たとえば、57巻で雷影エーの回想に登場した「八尾の前人柱力」(エーの従兄弟)。 
彼は「忍術センスも能力も血統も人徳も全てを持ってる人物」だったために八尾の人柱力に選ばれたらしい。つまり「尾獣を入れる前から」人々に尊敬されてただろうし、愛も十分持っていたと思うんです。だけど、彼は八尾と居ることで「周囲の目が変わった」と思い、不幸になってしまった・・・。
 
彼は、自分の心にあいた穴について こんな表現をしていましたっけ。
 
「見返りもなく・・自分の歩く先が見える ・・・ただ暗い場所へ向かっていく恐怖と孤独 ・・・
適合できたのかどうか? 死を隣りで感じながら歩く・・・
それらにとらわれ 来る日も来る日も考え自分が何なのか分からなくなってくる」
 
彼は八尾を入れられたせいで、それまで持っていた幸せも 周囲の愛も全部失ってしまったと感じてたんですね・・・。
人間って、失うことには敏感だし、すでに持っているものの有難さには鈍感なもんです。
 
つまり、九尾を器に入れる時(九尾の事実をナルトに告げる時)には、ナルトが真実を知って感じる「不幸」より、愛情を知って感じる「幸福」が上回らなくちゃいけない。 
その時に、憎しみを「愛」で上書きする必要があるんです(穢土転生を より強力な術である別天神で上書きし、穢土転生を無効化しちゃうようなもの・・というのかな)。
 
で・・・実際にナルトに「九尾の事実」が告げられた状況はどんなものだったのか?
 
それは第一巻の第1話に出てきますが、ナルトがアカデミーを卒業して下忍になる時でしたよね。 それまでナルトはずっと孤独で「愛情を知らずに」暮らしてきたんですよね・・・なぜ自分が冷たい目で見られるのか理由も分からないまま。
 
そして、ナルトに「事実告知」をするという大役を果たしたのはヒルゼンではなく・・ ミズキ先生だった。 
 
ミズキは、ナルトに火影が保管する「禁術の巻物」を盗むように唆し、ナルトに「お前は化け狐」と衝撃の事実を伝えちゃったんです。さすがにショックを受けたナルトは《チクショーチクショー》と荒れたんですが、その直後にナルトの人生を大きく変えた、あの《イルカの名言》が飛び出すのです。
 
『今はもうバケ狐じゃない あいつは木ノ葉隠れの里の・・・』
 
その言葉は《お前はこの里に居ていいんだよ》と言ってくれたようなもの。ナルトが初めて他者に受け入れられた言葉だったんですよね。
・・・イルカの言葉のおかげで、九尾の事実を知った不幸は「愛を知った幸せ」で上書きされたんです。。
 
それまでずーっと一人だったナルトにとって、どれだけイルカの「愛」が嬉しいものだったか・・・。まさに「闇の中だからこそ明るく見えた光」だったんですよね。孤独で寂しかったからこそ、イルカがくれた「愛」がすごくうれしかった・・・・。
 
こうやって、めでたく「九尾より先に愛を入れなさい」が実行されたってわけです。
 
これ・・・一応「偶然の産物」ってことになってますが、ホントに偶然だったんだろうかw  
偶然にしちゃあ、あまりにも上手く出来すぎなんですよね。
 
九尾事件の時の「あの状況」を見ていたヒルゼンが、なぜナルトを一人にして放置していたのか(勿論、遠くから見守っていたわけだけど)。 ヒルゼンって孫は溺愛しているし、里の人々にもあれだけ愛情を注いでいたわけだし、ナルトをあんな孤独な状況に放置してたのが不思議でならないんですよね。
でも、これは九尾の事実を知らせる時まで「愛を取っておく」必要があったとすれば、分かる気もするんです。
孤独だからこそ、愛情の有難さがわかるわけですから。
 
なので、ヒルゼンは「わざと」ナルトを一人にしていたんじゃないか・・・ 九尾の事実を知らせる時まで愛情を取っておく計画を立てていたんじゃないか。・・・と、まぁ疑ってしまったわけです。
 
「ミズキによる陰謀」。
これは実は・・・三代目ヒルゼンがミズキに与えた「超極秘任務」だったのではないか?などと妄想してしまいます。
 
イルカも知らない、ヒルゼンとミズキだけが知る「極秘」任務・・。
 
アカデミーを卒業して社会に出るナルトに、これ以上九尾のことを秘密にしておくのは難しい・・・。
卒業を前にしたこの時が事実告知するチャンスだと三代目は判断したんじゃないかと;(想像ですがw)  
ミズキが、イルカとナルトの前で「事実告知」をすれば、イルカだったらナルトに愛情の言葉をかけナルトを受け入れてくれるに違いない・・・三代目はそう読んでいたんじゃないかと思ってしまうんです。
三代目はイルカの過去も、そして人柄もよく知ってますからね~・・。
 
そして、その他にも「謎」は色々とありまして。
 
禁術が書かれた極秘の巻物が、当時のナルトにすら「簡単」に盗めてしまうという、あまりにもお粗末な「火影の家のセキュリティー」。
しかも、三代目ともあろう方がナルトの「お色気の術」ごときで鼻血で失神(事実上戦闘不能にまで陥っている)。
そして盗み出した巻物に書かれていた「多重影分身の術の説明」・・・・分身ですらまともに出来なかったナルトでも分かるほど「易しく説明が書かれた禁術の書」なんてあるんかいな…という疑問。
そして周囲の大騒ぎのわりには、冷静に遠眼鏡の術(水晶)でナルトの様子をチェックしていた三代目・・・。
(ミズキの奴しゃべりおって・・とかは言っていたけど;ま、それも側近の手前の演技と・・・苦笑)
 
それらの謎も、三代目とミズキによる「ナルトの為の芝居」だったと考えれば、分かるような気もしますw
(ついでに・・・「多重影分身の術」は、分身の術に苦手意識を持つナルトに「やればできるはず」と三代目が選んだ術だったのではないかとも)
ちょっと強引な推測ではあるかもしれないけど、でも・・・不思議なんですよね、偶然にしちゃあミズキのやったことはあまりにも「大きすぎる」って。
 
結局あの1回しか登場してない人物だけど、ミズキって「ナルトに九尾が封印されている事実を告げた男」であり、「ナルトに多重影分身の術を与えた男」でもあるんです(なにげにイケメンだし・・って関係ないけど)。
今のナルトは、ミズキなしにはあり得ない・・・ともいえるほど。もしあの時、ミズキの陰謀が無かったら・・・
イルカによる愛発言も無かったかもしれないし、ナルトが多重影分身という禁術を覚えることも無かったかもしれない。
・・・ミズキがナルトに与えた影響って、めっちゃくちゃ大きいのです。
 
そして、あの事件のおかげでナルトは「器に九尾より先に愛を入れる」ことが出来、今まで「九尾と居ることが不幸ではない」と思えたんじゃないだろうか(もちろんそれだけじゃないわけだけれど。)
 
あまりにも出来すぎな偶然の事件。 
そこには、三代目火影ヒルゼンの「秘められた思い」があるのではないか・・・・とも思えるのです(あくまでも想像の範疇って話ですが)。
 
真実は・・・・ヒルゼンとミズキのみぞ知る・・・w
 
 
 

☆長駄文、読んでくださって感謝。