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人柱力、尾獣、十尾、六道仙人に対する「思い込み」 (572話感想つけ加え)

人柱力、尾獣、十尾、六道仙人に対する「思い込み」 (572話感想つけ加え)

『見た目や思い込みだけで…人を判断しない方がいいですよ』
 
とはイタチの言葉ですが、今週もこの言葉を思い出してしまいました。また「思い込み」で人を判断しちゃってましたからね・・・反省(イタチに説教されてくるがよい・・)
 
まずは人柱力達に対する「思い込み」。
 
ナルトの『尾獣と一緒に居ることが不幸せだと 勝手に思い込むんじゃねーよ』という言葉に頼もしさを感じながらも、その一方で 他の尾獣や人柱力達のことは「気の毒だよなぁ・・・」なんて思って読んでたんです。
国のために「兵器」にされて人生を翻弄されて…心も体も縛られて不幸だったんだろうなぁ…と。
でも、これも「思い込み」だったのかもしれない。
 
ナルトが今回入り込んだ「尾獣達の深層心理」・・・これ本心エリア、とでもいいましょうか。 
何もない世界・・・(なんだかナルトがクシナと会った場所、そしてミナトが指パッチンして飛んだ世界に似てますね。)
そしてこの「深層=本心エリア」は何の余計なものも無い世界、誰の介入も受けないありのままの世界。
そこで出会った尾獣と人柱力達は 何にも縛られてはいないし、そして辛そうな表情でもない。何だか・・・清々しい顔すらしてますよね。
 
特に四代目水影やぐらなんて、かなり気の毒な人生だったと思うのですが(ナルトが号泣するのも分かるような・・)でも意外とアッサリした性格だし「元水影」としての誇りも失っていなかった。つまり彼は、自分の過ごした人生に絶望なんてしていなかったんですね。人柱力だったんだから『不幸なはずだ』なんてのは、余計な思い込みだったのかもしれない・・・
 
ビーが前に言ってましたっけ・・・『オレは個人としてどうしても捨てられねェもん持ってる心意気♪ それ無くしたらただの兵器♪』だと。
 
他の人柱力達だって、人柱力である前に「個人としての心意気」は無くしていなかったのかもしれない。だから、勝手に不幸だなんて…そんなこと決めつけちゃいけないんですよね。
 
どっちかというと世間の「人柱力は気の毒な人達」という思い込みが 偏見や差別につながっているんじゃないだろうか。ビーの前任人柱力も言ってましたよね、『相手は普段通り接しているつもりだろうが そうじゃないのが分かってくる』と。 
人柱力は不幸、尾獣は邪悪という周囲の勝手な思い込み・・・ それらが人柱力達を不幸にしてきたのかもしれない。『尾獣と一緒に居ることが不幸せだと 勝手に思い込むんじゃねーよ』ってのは、ナルトだけじゃなくって 今ここにいる他の人柱力達も思っていることなのかな・・・・
 
そして、六道仙人。
 
彼に対しても、ちょっとした「思い込み」がありまして;
・・・なんといっても今までは「不気味なシルエット絵」しかなかったし、「創造神であり破壊神」という表現や「人外の輩」なんてコワい言葉もあって『バケモノ風のコワい外見』を想像しちゃってたんですよね。
 
でも、これも「よく分からないから怪しい」という思い込み。実際は、穏やかで優しそうな人だったしなぁ・・・。
 
それにもう1つ、尾獣の・・・まさかの『愛くるしい子供時代』。 彼等にこんな可愛らしい時があったなんてね・・・
 
あの「あどけなさ」を見たら、尾獣ってのは本来純粋で『いい奴なんだ』と思いますよね・・。 もし読者が第一巻で「尾獣の子供時代」の絵を見ていたら、尾獣に対するイメージは全然違っていたんだろうなぁ。
やはり、人間って見た目で判断しちゃうもんなんですね・・。かわいければ純粋でいい子だって思ってしまうし、コワくていかつい姿で眼光が鋭かったら「怖くて悪いやつ」って思ってしまう・・・(苦笑
 
トビが五影会談で説明した「尾獣誕生物語」では・・・
 
『人々を苦しめていた十尾から世界を救った仙人は人々から神のように崇められた』
『しかしあまりに強大にして邪悪な十尾のチャクラは 己が死ねば封印が解け また表へ出てきてしまう』
『それを恐れた六道仙人は 死に際に最後の力を使い 十尾のチャクラを9つに分散し地上の各地にバラまいた』
 
これだと「十尾は恐ろしいモノ」であって、仙人は「危険物をなんとか緊急処理した」みたいな言い方なんですよね。 でも九喇嘛の回想を見ると 仙人は「大切なもの達を未来に取っておくために とりあえず分散させた」感じなんです。『十尾が危険だから分散させた』のではなく、『十尾をそのまま残したら、人々にどう扱われるか心配だから 分散させて避難させた』といったほうがいいような・・。
ようするに仙人は十尾の形を変えて「大切なものとして」取っておいた・・・ということでしょうか。
 
かつて十尾が暴れて人々を苦しめていたのは事実なのかもしれませんが、でも邪悪では無かったのかもしれない。仙人と十尾は分かり合えていたんじゃないでしょうか。でも十尾=邪悪という人間の思い込みは そうは簡単には消えない・・・・。
 
仙人によって姿を変えられ大切な名前も貰った尾獣達ですが、結局は人間に信じてもらえず 憎しみに利用されてしまった・・・
 
《尾獣、十尾は危険、邪悪という思いこみ・・・。》 
その誤解が人間と尾獣のあいだに大きな溝を生んでしまったんじゃないだろうか。 (それこそ「人は皆 思い込みの中で生きている そうは考えられないか?」というイタチの声が聞こえてきそうだなぁ・・。)
 
『そして十尾のチャクラを抜かれた本体は封印され 力の及ばない空へ飛ばされた それが月になった』 (同じく五影会談での、トビの説明)。
 
十尾のチャクラを抜かれた「本体」。 
《十尾=危険な存在》という思い込みでその話を聞けば、危険物である十尾が復活しないように「器を封印して遠くに飛ばした」と聞こえるのですが… 
《十尾=危険な存在》という思い込みを取り払って考えれば、仙人は《いつか尾獣達が再び十尾として1つになる時のために、大切にその「器」を取っておいた》とも考えられる・・・。
いつか、また「全てが元の姿に戻る為」に・・・十尾が「元の自分に戻るために」。あるいは「1つになる」、そして完全体になるために・・。
(なんだかなぁ・・・ やっぱり考えれば考えるほど、トビが言ってる事やってる事・・・全て「十尾」ですね。感想では「十尾ってことは無いかも」なんて書いちゃいましたが;訂正します;)
 
余計な知識や認識、思い込みってものが いかに真実を見る目を曇らせてしまうことか・・。 
でも、ナルトの場合は そういう「思い込み」ってのが無いんですよね。
 
尾獣は邪悪だとか危険だとか・・・そんな思い込みが無いから「友達になりてェ~」なんて思えてしまう。
そして「敵だから悪党」という思い込みが無いから、敵のことでも「好きだった」なんて言えてしまう。
そして「お前の気持、分かるってばよ」なんて言えてしまう。
だから本気で本心でぶつかっていけるし、相手の本心が読めちまう・・・そして本心をずっと隠してきた尾獣達の「深層心理」にすら到達してしまう。
 
ナルトの本当の強さとは、「思い込みがない」ってことなのかもしれないですね(そして、これって・・本当に難しい・・・)
 
 

☆長駄文、読んでくださって・・・感謝。





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