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穢土転生・・・「あの世の者達との再会」について、ちょっと思うこと

穢土転生・・・「あの世の者達との再会」について、ちょっと思うこと 

 
穢土転生という思いがけない、あの世に行った大切な人たちとの出会い・・・ま、それは本来「ありえない」ことなわけで道に外れた事。 思いがけず転生されたあの世の住人達は、意外にも穢土(現世)の者達との再会で魂が救われたり、嬉し涙を流したり・・・今のところ、すべて悪いわけじゃない。 
 
ただし物事には必ず反動があるわけで、本来やっちゃならぬ事をやらかしたからには、それ相応のリスクが生じるんだろうなぁ・・とは思ってるんですけど;
 
で・・・第2部後半、やたらと《あの世に行った人達との再会》が続いてますよね。
 
第一部最後で大蛇丸が初代・二代目を穢土転生した時から始まって、第2部は死者との再会と転生の物語と言ってもいいぐらいの連続。 穢土転生に限らず、カカシとサクモの再会や、ナルトと両親との再会・・。
 
にしても、なんだってこんなに「死者達との再会物語」が続いているんだろう?
 
で、再会した死者たちですが・・・その多くは《現世(穢土)に未練があったり、まだ何か思いを残している人達》。 彼らに共通するのは、自分達は完璧じゃなかったとか・・何かまだ達成できずにいたとか、もっと先を見据えたかったとか・・自分の生き様を完全には受け入れられないでいること。
 
そんな《自分をまだ認められないでいる死者たち》と再会した現世の者達は 彼等の“生き様”を受け入れ、そして認めていく。
 
カンクロウの言葉に、やっと己の芸術家としての生き様を受け入れることが出来たサソリ・・・
我愛羅との再会で、やっと己を許してやれた我愛羅父さま。
カカシから再不斬の真実?を聞いて、自分の生き様死に様を受け入れられた白・・・
 
これからの忍世界を《変革》していこうとする忍達が、過去の忍達の生き様を受け入れていくこと・・
 
それって、新しい未来を創っていくためには ただただ古いモノ・過去のモノを否定したり ブッ壊していけばいいってわけじゃない・・という事を示しているんだろうか。 
 
破壊してゼロから新しいものを作るのではなくって、過去とちゃんと向き合う。今までの「過程」を知り、過去の真実や問題と向き合い・・排除するのではなく「受け入れる」。 そのうえで未来を創っていくことが大事なんだってことを、穢土転生達は教えてくれたような気がします。
 
過去の忍達の生き様を知ることは、忍世界の本当の姿を知る事でもあるし・・・ そしてそれを受け入れることは 過去の失敗を受け入れ そこから何を新しく補えばいいのかを知る事でもある。変革とは、過去の否定ではなく 過去を受け入れることでもあるのかも。
 
第2部の「再会物語」、それは「カカシとサクモの再会」から始まってるんですが・・
 
この2人の再会こそ、《理想的な過去の忍とこれからの忍の再会パターン》だと思ってるんです。・・・あの話は「これから先の物語」を予感させるような、エピソードだったのかな、と。
 
サクモは、幼いカカシを一人遺したことで おそらく己を責め続けてたんですよね・・・そして里に損害を出してしまい、掟を破ってしまった自分を認められなかった。 
23年ぶりに再会した二人は、ゆっくりと話をして・・・最後にカカシはこう言ってるんです。

『結果はどうあれ 父さんは精一杯いっぱいやったよ』

『今なら父さんを理解できる・・・ 皆の為に掟を破った父さんを―――』

『今は誇りに思う』
 
・・・カカシがサクモに掛けたこの言葉、サクモにとって最高の言葉だったと思ってます。
 
カカシは「父さんは完璧だったよ」とは言ってない。サクモが完璧じゃなかったこと、失敗もした事も認めている。だけど、そのうえでの「結果はどうあれ 父さんは精一杯いっぱいやったよ」。
己に出来る事を最大限にやった父さんの生き様をカカシは受け入れ、認め、そして誇りだと言った。
結果が全てじゃない・・・サクモが取った行動は、カカシの中に大切な意志として残って受け継がれている。 サクモの意志は、カカシにとって誇りとなってこれから先 未来を変える力となっていく。 カカシは、サクモの失敗もサクモの意志も・・両方を受け入れている。 
 
・・・息子にこんな事を言われたら、父親って嬉しいんだろうなぁ。
 
そして、このカカシの言葉こそ・・・これから先を生きていく者達の「過去との向き合い方」を示していると思うんですよね。過去の忍達が精一杯してきた事、その結果がどうであれ(失敗したとしても)、その意志が受け継がれることで未来につながっていく。
未来を作っていくためには過去を否定せず、向き合って認め、受け入れていくことが大切なのだと・・・。
 
サスケも、兄さんは完璧だった・・じゃなくって《兄さんはよくやったよ・・》と思えるといいのに。
ナルトがイタチに「アンタは里の為に充分すぎるほどやったじゃねーか」と言ったようにね(やっぱりでも、そこ「アンタ」は無いな・・・w)
 
 
 
 
 
・長駄文、読んでくださって感謝。



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