ナルト好きブログ!(NARUTO考察・雑考)

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イタチの『もうこの世界に未練はない』について (588話雑考につけ加え・・)

イタチの『もうこの世界に未練はない』について

 
『もうこの世界に未練はない』 ・・・ずぱっと言い切ったイタチ。
 
 
・・・・この部分ですが。
 
読めば読むほど、イタチの態度に感心しております。 もちろん、読み手によって視点が違いますから「イタチは冷たい」と思われた方もあるでしょう。ただ・・・やっぱり私はイタチは凄いと思ってしまうのです。
そしてサスケが可哀想か?と言えば・・必ずしもそうとも思えなくて。
 
確かに、イタチの言葉はサスケが期待したものとは違ったかもしれません。特に《未練がない》のひとことは、言って欲しくない言葉だったと思いますし・・というか・・まさかの言葉だったでしょうし。
サスケの事を(里より重いぐらい)大切に思っているハズの兄さんが、サスケを遺して去るのに《この世界に未練がない》だなんて・・・興奮して《オレをこんな風にさせたのは兄さんなんだ》と言ってしまうサスケの気持ちも、分かるんです。
 
でも・・・イタチがこの世に《未練がない》と言い切った事。これはサスケにとってもいずれ“救い”になる一言だと思うんです。 
 
これってサクモが《これで安心して行ける》と言ったり、クシナが《これでやっとミナトのところへ行ける・・》と言ったのと同じだと思ってます。つまり、あの世へ行かなくちゃいけない彼らの 愛する者を《安心させるための》言葉でもあります。
 
《この世を去った大切な人が、本当はしたかったことがあるんじゃないか?もっとして欲しかったことがあるんじゃないか?未練や後悔があるのではないか?》・・
これって、遺された者がもっとも気になる事で、もし死者に未練や後悔があったとしたら・・・それは遺された者には苦しみになりかねません。それは自分の責任じゃないだろうか?自分がしてあげられる事があったんじゃないか?もっと早く気付いてあげるべきだったのではないか?・・・遺された者は己を責め、苦しんでしまうものです。
 
サスケも、イタチの真実を見抜けなかったことに責任を感じ、己を責め続けている・・・イタチもそれが分かっている。そして、その苦しみがサスケを憎しみに向けてしまったことも分かっている。サスケをそんな風にさせてしまったのは自分だと分かっている。・・・だからイタチは、サスケにちゃんと伝えておく必要があると思うんです。
《“あんな任務”であっても、己の意志でやったことだから後悔はない》と・・・今、伝えておかないとサスケは己を責め続けてしまう。 《兄さんはあんなことをさせられたんだ、なのにオレは気付かなかった・・》と苦しみ続けることになってしまう。イタチが《この世界に未練はない》と言い切る事は、この世に残るサスケの心を救う事にもなると思うんです。
 
たぶんイタチ自身、シスイの死に際して己を責めたり後悔したんだと思うんです・・・。だから、イタチはサスケの苦しみがよく分かる。だから、自分が与えてしまった苦しみからサスケを解かないといけない・・そう思ったんじゃないだろうか。
 
もっともそんな言葉を聞いたら《オレにも未練がないのか?》とサスケは思うでしょうし。 《兄さん消えちゃイヤだ!》とばかりに色々と叫んでますが・・それをイタチは《・・・・・・》と聞いていますよね。 ハァハァと興奮するサスケを見つめるイタチの表情、でも・・・とても穏やかです。《昔から変わってないサスケ》を見て、これならサスケは大丈夫だと確信したのでしょうか。
さらにイタチが思い浮かべたのはナルトの姿… サスケにはいい友がいるということ。
 
《弟はお前のような友を持てて幸せ者だ》・・・ナルトに再会したイタチはホント嬉しそうにナルトに言ってましたけど、その言葉を心の中で繰り返していたんじゃないでしょうか・・・・
 
《サスケ、お前にはいい友がいて幸せだな》と。 
 
だから・・・サスケの事も、イタチはもう思い残すことが無いのだと思います。サスケに対してイタチは色々と失敗をしたけれど、それを補ってくれる「サスケの友」がいると分かったから・・もう心配はない。 
穢土転生を止めるのは、せめてもの償いであり・・・己で己を消すことも責任だと感じているのでしょうか。
 
『もうこの世界に未練はない』 
 
この一言は、いずれ・・・サスケの心を救ってくれるだろうと思っています。 今はまだ「冷たい」と思うかもしれませんが・・・いつかサスケも、今のイタチの気持ちが分かる時が来ると思います。あの時なぜ兄さんは未練がないと言い切ったのか・・・なぜ、そう言い切れたのか。
 
この言葉に即効性はありません・・・ 効果が出るのは「別れた後」です。 兄さんは未練なく安心して逝けたのだと思えること・・・それは、遺された者にとって救いです。
 
なので、イタチ… よくぞ言ってくれた、という気持ちです。
 
 
 
(『お前を変えられるのはもうオレじゃない』と背中を向けたイタチについて、次のお題で・・・たぶん水曜日に)
 ※↑すみません、水曜日夜に予定が入ったため時間がなく・・・、木曜日に出します・・
 
 
 
・長駄文読んでくださって有り難うございます(感謝
 
 
 
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