ナルト好きブログ!(NARUTO考察・雑考)

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NARUTO-ナルト- 602:生きている 今週のジャンプ・ナルト感想 (WJ43号)その2

NARUTO 602:生きている その2


※その1の続きです、

・《そして、マダラが作ったという地下通路ですが・・・》

まず「オビトとマダラがいる場所はどこか?」ということなんですが、この後の描写(絵)から判断すると 今の暁の本アジトなんですよね。 北の果てにある、外道魔像が鎮座していた・・ヤマトが拘束されている場所です。 地図で言うと★印のあたり・・・
 
 
イメージ 1
 
 
だけど、オビトが「埋もれた」神無毘橋は草隠れの領内(○印)ですから、ずいぶん離れてます。でもマダラさん曰く「オビトが倒れていたのはオレの作った地下通路」というから、ど~やらマダラさんは木の根っこのように世界中に地下通路を張り巡らせて「アジト」から草隠れの地下までも動けるようにしていたのではないか・・と思われます。マダラさん、土木工事もするんかいな!(笑 ・・いや、輪廻眼開眼後に木遁を使ったんだろうか;

イタチが「ロン毛仮面」と会っていたのは、何だか小さな古墳みたいなところでしたよね(もぐらの出入り口みたいな;)。あれは火の国領内の、マダラさん通路の「地上への出口」なのかなぁ・・とも思えます。
そして第四次忍界大戦開戦時、トビが白ゼツ軍団を「地下を走らせる」と言ってたのも、マダラさんが作った地下通路を走らせていたのかも(もっとも白ゼツなら通路無しでも移動できますが)。 

終末の谷の戦い後、マダラはずっと地下に潜って道路整備しながら(?)協力者が落ちてくるのを待っていたんだろうか・・・?
 
 
・《ありがとう》
 
マダラ爺ちゃんが助けてくれたと知って、オビトが素直に言った「ありがとう」。 
 
1コマ使っての屈託のない表情での“ありがとう”・・この礼儀正しさが、実に爽やかで気持ちがいい!!
 
というか、逆に「ありがとう」が素直に言えない忍が実に多いんだってことを感じちゃいましたね・・・今のナルトなら言えそうですが、ちょっと前までなら言えても「サンキューだってばよ」どまりだったし、他の人なら「すまない」程度。そこ、すまない・・じゃなくて「ありがとう」でしょーよ、と思うことも多々・・。
 
このあたり、オビトのいい意味での「お育ちの良さ」を感じる部分でもあるんですが、彼の「箱入り坊ちゃん風」な長所は「人を素直に信じてしまう」ことや「すれてない」真っ白さにもつながってるんです。 しかし、こういう子ほど現実を知った時のショックは大きいし傷つきやすいという事を 老マダラならよ~くご存知だと思うんですよね。
 
「礼を言うのはまだ早い」とか「その分の恩はしっかり返してもらうつもりだ」とか・・・う~ん、やっぱりマダラはオビトを「待っていた」ような感じもする・・(下の世話ってw・・いきなり人間臭く見えてきた)。
 
「悪いけどずっとここには居られねーよ!生きてるって分かったんならオレは木ノ葉へ帰る!」
「今は戦争中だ 写輪眼もやっと開眼したし… …これで今度はもっと仲間を守れる!」
 
年寄りを助けるのがモットーなら、仲間を守るのがオビトの忍道・・・この二つはオビトにとって『譲れない』ものなんだと思います。 
それまでのオビトは弱くて「仲間を守る」ほうが“口先だけ”になっていたわけですが、念願の写輪眼を開眼したことで「人生モットー」と「忍道」の両立が可能になったんですよね、これはオビトの夢でもあった・・・。
 
そしてこの2つは、今のオビトも実は譲れないものなんじゃないだろうか・・と思ってます。 
年寄りを助けるのと、仲間を守る・・・その「両立をいかに図るか」で葛藤してきたのがオビトの人生だったのではないか、ともね・・。
 
《・・・・・・》 《もっと仲間を守るか…》
 
ん~・・マダラはかつての己をオビトに見ていたんだろうか。 かつてのマダラも仲間(うちは一族)を守りたい一心だったのに仲間に裏切られたのだろうから・・。
 
・《コンビ技》
 
忍としてはもう(その体では)やっていけまいという爺さんの言葉にも『イヤイヤイヤ!!やっと…やっとこの眼を手に入れたんだ!今ならコンビネーションもうまくいける自信があるし 今度こそ仲間を守れる忍にオレが…』・・とカカシと決めた「コンビ技」を思いだすオビト。 
 
そのコンビ技とは、243話でカカシとオビト二人で決めた技(共闘)のことで オビトが敵のカウンターをその「眼」で見切って足で抑え込み、カカシが白い牙風「獣」攻撃つまり「雷遁を流したチャクラ刀」で斬りつける・・・ ようするに「千鳥」を二人で分業した眼と獣のコンビネーションです(このコンビ技については過去記事にて※2)。ちなみに「トビ」としてのオビトも、体術特に“足技”をよく使ってます。得意なんですね・・・彼。「あの時の共闘」が今でも懐かしく自慢でもあるのかな・・。
 
そして、私は、是非この二人の“共闘”をもう一度見たいと切望しております。
 
オビトがやりたいのは、自分一人のスタンドプレーではなく「仲間との共闘」であり、仲間を守る(リンを守る)こと・・
以前、オビトはリンが大好きでリンへの事が大きなきっかけになってると書いたのですが、リンの事は勿論女の子として好きではあったけど、それ以上に《仲間》として大切に思う気持ちが強かったのだと思います
だから・・カカシの事もとっても大切だったのだ、と。
 
ここから先、マダラの長いネガティブ発想な演説を「スイッチ入っちゃったじじいの長い話」としてオビトは適当に流したり、ムカつきながら聞いてて(でもちゃんと聞いてるところは年寄りに優しいオビトらしさだと思いますが、)「ここはどの辺なんだ?」なんて話題を変えようとしてもマダラは「お前が傷ついたからこそ代わりに助かったものがいる… …違うか?」なんて突っ込んでくる。
 
オビトが《今度はもっと仲間を守れる》なんて言ったもんだから、オビトがこんな大怪我をしたのも「仲間を守る為=つまり誰かの身代わりになった」とマダラは察したのだと思います(さすがですな、マダラさん)。
思わずオビトは《自分がカカシの身代わりになった》事を思いだしますが、しかしオビトは「身代わりになった」ことは全く後悔はしてない。 それでも「思い出した」って時点で既にマダラの話術に嵌っているのかもしれませんね。
マダラ自身、自分は弟の犠牲の上に生き残ってしまったという後悔があるのだろうと思います。(なんかなぁ・・トビがサスケにイタチの真実を語って聞かせた部分と重なりますね、あの時のサスケの心理と この時のオビトの心理状態は全然違いますが)。
 
 
・《マダラの思想と、(今の)オビトの思想》
 
「この世は思い通りにはいかぬことばかりだ 長く生きれば生きるほど… 現実は苦しみと痛みと空しさだけが漂っていることに気付く…」
 
「この世の全てにおいて光が当たるところには必ず影がある 勝者という概念がある以上 敗者は同じくして存在する」
 
「平和を保ちたいとする利己的な意志が戦争を起こし 愛を守るための憎しみが生まれる これらは因果関係にあり切り離すことができん 本来はな…」
 
「この世の因果を断ち切る 勝者だけの世界 平和だけの世界 愛だけの世界 
それらだけの世界を造る」
 
この時マダラがオビトに語った事は、今現在のオビトが語っている事と似てるんですよね。
特に「現実」をむなしいモノとする捉え方と、「目的」を新たな世界をつくる事とする点に於いては ほぼ同じなんです。
 
ただし、マダラとオビトでは具体的に「現実に感じているむなしさ」と「つくろうとしている世界」は違うのだと思います。その“微妙な違い”は、二人が言ってる言葉の「漢字」の違いで表現されているような気がしています。
 
例えば「現実のむなしさ」をマダラは「空しさ」と表現し、オビトは「虚しさ」と表現しており(597話)・・・
「新たな世界をつくる」ことをマダラは「造る」といい、オビトは「創る」と言っている。(597話)
 
どっちも意味はほとんど同じなんですが、それでも「ごく僅か」なニュアンスの違いがあるんです。
 
「むなしさ」・・・
 
どちらも「中身がなくってからっぽ」という意味なんですが、「空しさ」は空っぽでゼロ 何も無くって甲斐が無い効果がないといったイメージが強く、「虚しさ」は中身が窪んでいて偽りであるというイメージが強いです(辞典による解説に加えちょっと個人的な見解でもあります)。 
 
マダラは一族のために必死にやってきた事が報われず「現実は空しい」と感じているのかもしれないし、オビトは「現実は口先ばっかり=偽り、虚ろ」と感じているのかもしれません。そして・・
 
「つくる」。
 
どちらも「つくりあげる」事に変わりはないけど、オビトが言っている「創る」は全てを一から“新しく”創り上げること・・そのためには「刃で傷をつけながら新たに生み出すという意味なんですね(創りだすためには切り込みを入れる事から始める為)。
だけど、マダラが言ってる「造る」という言葉、造という文字には本来《2つでペアを成すモノの“片割れ”だけを寄せ集めてでっちあげる》という意味があります。マダラが造ろうとしているのは、まさに本来2つでペアを成すモノの片割れ「勝者だけ、平和だけ、愛だけ」の寄せ集めであり、まさに「造る」なのです。 
 
我々読者の「特典」として、二人が言ってる言葉の微妙な違いを「漢字」で知ることができますが、耳で聞いてる登場人物達は そのあたりどちらも「ムナシサ」 「ツクル」としか聞こえて無い訳で、それをどう脳内で漢字転換するかは 受け取り方次第なんです・・つまりそこで要求されるのが「本当の意味での理解力」。相手の本心を見抜く力です。
 
マダラが断ち切りたいと思った「負の連鎖」、これは四代目火影がナルトに語ったのと同じですよね。 
マダラもナルトも同じことを悩み考えてた・・・。
マダラが《勝者だけの世界》つまり敗者が居ない世界、そして愛だけの世界を造ろうとしているというのも少々意外でした。あの戦闘狂っぽくて「力こそすべて」的なマダラが本当に求めていたのが「戦いのない愛の世界」だったとはね・・・。あの肉食系っぽい男が「愛」を語るとは;
 
う~ん・・たまらん(笑
 
力を振りかざしていたマダラが辿り着いた答えは「力ではなにも解決できない」ということだったのか。
五影達に圧倒的な力の差を見せつけて「諦めるように迫った」のも、力くらべのために戦いや 力を競うことの「空しさ」を教える為だったのだろうか・・?
 
忍達が持っているイメージ、マダラは「憎しみの象徴」… それは実像とは違う「思い込み」であって、本当のマダラは「愛情」だったのかもしれません。
 
ただし、彼は力を使って「力を諦めさせる」ような行動をとってきたし、「引き継がれるものがあるとすれば・・ 憎しみだけだ」(577話)なんて言うから誤解されるんですよ;もしかしたらマダラが言っていたのは「憎しみの肯定」では無くて、「憎しみの否定」だったのかもしれないのですが・・・やり方も語り方も誤解を招くし、受け入れられるとは思えない。
 
 
肉食系男はとことん、不器用だ・・(と思う)。
 
 
その3へ続けます・・すみません。
 
 
 
 
 
 
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