ナルト好きブログ!(NARUTO考察・雑考)

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なぜか「並足ライドウ」のことを、ちょっと。

なぜか「並足ライドウ」のことを、ちょっと。

今回のお題、「並足ライドウ」。 人物考察なんて堅いものではなく脱線気味の人物「雑考」です。
 
ライドウって誰だぁ?と思う方もあるかもしれませんが、不知火ゲンマと一緒にいる事が多い、顔に傷痕がある渋い男。特別上忍にして(現)五代目火影護衛隊の一人です。
NARUTOの面白さの1つに「脇役陣の層の厚さ」があると私は思ってるのですが、ライドウも脇役中の脇役・・・しかも「それほど目立たないほう」。
 
599話の「オビトの過去話」で一斉に登場した《カカシの同期達》に描かれている顔ぶれをみると、なかなか強烈な個性を持った人たちばかりなんですよね。 むっつりスケベで正義漢のエビス、ツッコミがうまくてお茶目なアオバ、火影の息子アスマ、子供の時からお色気がある紅、サクモの息子で当時神童のカカシ、マダラの直系オビト、あの年齢であの濃ゆさのガイ、あの頃から顔色が悪かったハヤテ・・・。 
 
この当時のアカデミー物語、外伝かアニオリでやって欲しいぐらい面白そう・・・。
 
興味を惹かれる個性派が多いせいか、なぜか彼らのうち殆どは一度は「今日のお題」記事で取り上げているんです。 「ゲンマとライドウ」も、一度「勲章と掟」の話題を中心に取り上げているのですが、もっぱら話題は(個性的な)ゲンマに偏りがちでして・・・(ライドウについては殆ど触れなかった)。 ん~なんというか、あの強烈キャラ同期達の中では、ライドウは一番マジメなイメージというか(一番目立たないというか)。 彼だけ、いわゆる「個性派」ではないんですよね。 それだけにかえって「同期勢揃い図」の中で、かえって目立つような気さえします。
(他の人達は、ちょっとアレだったり、まぁ・・・色々事情を抱えていたりなので)。
 
ライドウって人は、あまり自己主張が強くなさそうで、だいたいゲンマに指示されて動いている事が多いんです(別にゲンマが上司ってわけじゃないのに)。  合理的な発想をして決断力が早いゲンマが、さっさとライドウを仕切っているというか。 たまにライドウが意見を言っても、ゲンマが現実主義的な事をポン!と答えてしまう・・・そしてライドウは「まあ・・そう言われりゃそうだが・・」とか言って、会話は終わってしまうんです(526話)。
お人好しで、反論できない・・彼は温厚なタイプなんですね。
 
性格的には目立たないけど、だけど彼も「エリート」。 
アカデミー卒業後すぐに「四代目火影護衛隊」つまり「飛雷神トリオ」に選抜されてるし(おそらく彼の持っている性質変化・体質のせいもあるだろうと思いますが)、今は「特別上忍」里内でも屈指の実力者です。 だけど、彼の「今まで」を見ると、必ずしも彼の人生はラッキーな方じゃない・・。
 
四代目の護衛隊に選抜されたとは言っても、四代目に仕えていた時期はほんの僅か。
九尾事件の時には(おそらく年齢制限に引っかかって結界内に入れられていたと思うので) 「護衛」としての活躍は出来なかったのだろうし・・ その後「三代目火影護衛」としては、中忍試験本選でヒルゼンの隣りで護衛してたのに、結局大蛇丸の手から三代目を守れなかったし・・。さらに、木ノ葉崩し直後にシズネを隊長としたフォーマンセル(シズネ+飛雷神トリオ)で任務に出た時は、音の四人衆にボコボコにされてしまった。 
さらに第十班の増援に出た時は飛角コンビを捕り逃し、アスマの最期に立ち会うことになってしまう・・。
 
う~ん、なかなか彼も辛い目にばかり遭ってますよね。
 
第十班の増援としてアオバ・いの・チョウジと共に駆けつけた時・・
アオバの散千鳥の術によるカラスの群れに隠れて角都に近づき、マントに隠した『黒刀』を角都に突きつける・・・
 
イメージ 1
 
 
あの温厚そうなライドウが、厳しい表情で「暗殺術の名手」としての一面を見せた一撃。
 
当時は知らなかったのですが、今思えばアスマはライドウの『同期』だったわけで・・・あの時の険しい表情は、アスマを傷つけた敵への激しい怒りだったのかな・・。
 
コテツの肩に手を置いて、「大丈夫か?」と優しくいたわった後、ライドウは第十班の後ろにそっと立つ。
アオバらと整列し、まっすぐに立ち・・アスマの「最期」に静かに立ち会うんです。ライドウにとっては、これが「オビト、(リン)、ハヤテ」に続く同期の旅立ちだったんですね。・・辛かったと思うんですが、やはりこの世代の忍は、「涙を見せない」。
 
(そして・・・泣けない忍に変わって、雨が激しく降り始める・・・)
 
忍の心得第25項「忍はどのような状況においても感情を表に出すべからず 任務を第一とし 何ごとにも涙を見せぬ心を持つべし」。
これをシッカリ守るライドウ世代つまり「戦争体験者世代」。 彼等は忍である以上、仲間の死は常に覚悟しているだろうし、己の死も覚悟していると思うんです。だから・・・仲間の、同期の死に際しても涙は見せない。
 
「戦場では仲間が死ぬ!それは最低でも覚悟して来い!取り乱すとよけい仲間が死ぬ事になる!仲間の死を次に活かせ!分かったな新人!!」
 
・・これ、522話でのガイの言葉なんですが、戦争を体験しているガイ・ライドウ世代は仲間の死をイヤってほど知っている。そして一たび戦場に足を踏み入れたら、いちいち仲間の死に動揺したり悲しんでいられない事もよ~く知っている。 
 
《忍は死に様》・・・“戦場で忍らしく死ぬ”という事がまるで「最終目的」であるかのような、かつての忍達(ダンゾウも回想でそんな事を言ってましたよね)。 だから、立派な「理想的な死に様を遂げた」同期のアスマに敬意を表し、ライドウも(オレもお前みたいに忍らしく死ねるだろうか)なんて思いながら見送っていたのだろうか・・・。
 
・・《だけど、まだ戦争の厳しさも任務の厳しさもよく知らない「第十班」のチョウジ達は、アスマとの別れに涙を流して悲しんでいる。 彼等は「掟」で禁じられている涙を、自然に流す。ありのままの感情を曝け出す》。
 
後ろで彼らを見守りながら、ライドウが今まで封じてきた「悲しい時には泣きたい!」という感情は、少しずつ少しずつ蘇ってきたんじゃないだろうか。 後ろで立っているライドウ、「・・・・・」と黙って見守りながらも、少し悲しい表情をしているんですよね。
 
アスマが天に召され、第十班との「別れ」が済んでから・・ライドウはそっとアスマの元に近寄り、「忍らしい最期だった・・」と言って自分のマントをアスマにかけてやる。 あくまで「木ノ葉の一忍として」感情を見せず、粛々とアスマを見送っているんですが・・・でもあの時、本当は心の中で「同期の仲間」との別れに泣いていたのでしょうか。
 
悲しい時には涙を流す、大切な人の為に「掟」なんて関係なく泣く。 
忍である前に「人間」である若い忍達の自然な姿は、ライドウの心の「堅い仮面」にも皹を入れ、小さな「変化」を起こさせていたのかもしれません。
 
そして戦争が始まってから・・・
 
第526話で、勲章の名前を楽しそうに(適当に)決める大名達の会話を聞いて、「大名達はのん気なもんだな 勲章なんてもらったところでだが…」と呟いていたライドウ。 今まで、国や里のために「忠実」に働いてきた模範的エリートが 感じ始めている「勲章」という形ばっかりの名誉への疑問・・・
心を無くして友を亡くしても泣く事さえ許されない・・その代償が「意味のない形骸化したモノ」であることへの疑問。そんなモノをもらうよりも、もっと大切なものがあるハズだと・・・彼も少しずつ気づき始めているのでしょうか。それは、あの時・・・第十班の若い「涙を流す忍達」に、勲章なんかよりもずっと大切なモノがあるハズだと・・・教えてもらったからなんじゃないのかなぁ・・・
 
 
 
(ライドウ、子供の時からなかなか男前だけどなぁ・・・目立たなかったのかな)
 
 
 
・駄文、おつきあいくださって感謝。
 
 
☆彼はゲンマ、イワシ、雲隠れのドダイと無サマを追ってましたが、無サマ昇天しちゃったし今は五影の元に向かってるのでしょうか。早く行ってあげて欲しいですが・・五影のところにも増援が必要なはずなんだけどなぁ。
 
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