ナルト好きブログ!(NARUTO考察・雑考)

NARUTO-ナルト-の考察(伏線、言葉、人物考察などなど!)続行中!

変わっていくもの、変わらないもの (ナルトとサスケ)

変わっていくもの、変わらないもの (ナルトとサスケ)


目の前の親友が、敵の立場にいる・・・これはカカシだけじゃなくって、ナルトも同じ体験をしてきた事・・・
 
25巻、終末の谷でサスケに追いついたナルトは、
 
「何でだよ・・ サスケェ・・」 
「何でそんな風になっちまったんだよォ!?」

サスケが「変わってしまった」理由が分からないまま、強引にサスケを連れ戻そうとしていた。・・・サスケは本心を明かすはずもなかったけど。
 
そして49巻でサスケが“暁”に入って国際手配されたと聞いた時は、

「サスケ・・・ 何で木ノ葉に戻ってこねェ・・・?」
「本当に・・・ ただの犯罪者になっちまったのか?」
「今は・・・ お前の事が分かんなくなってきたってばよ・・」

鉄の国の宿屋で、「別人みたいに変わってしまった」サスケを理解できず、畳の上でゴロゴロ~ンとしながら悩んでましたもんね。 なのに、そのあと国境でサスケと再会した時には・・・突然、
 
「お前のやってる事は・・」 
 
「分かるってばよ」 ときた・・・
 
はぁ?!いきなりですか?みたいな;これには こっちも驚いたってばよ・・・
 
でも・・・いきなりじゃあない。 その直前に会ったサクラにも、ナルトは「オレにも少しわかる気がすんだ・・」 「サスケは家族や自分の一族が大好きだった・・ 愛情が深ー奴だから余計に許せねーんだと思う」なんて言ってたから、、もうその時にはだいぶ「心は決まってた」。 
 
そして・・今のサスケの「憎しみにとらわれた」言動も、本心の「深い愛情」から生まれているものだと理解してた。本心は、昔のサスケと変わってない、ちっとも変ってなんかいなかったんだ、と。 
そして、ナルトは今のサスケを受け入れる事を決め、強引に連れ帰るという考えを「やめた」。 
 
ナルトが発想を大きく変えたキッカケが、例の49巻「鉄の国宿屋でのトビとナルトの会話」・・・これはナルトの「発想の転換点」として、非常に重要なものだと私は感じています。
 
この会話については、過去にンもう何度も何度も繰り返し取り上げ雑考しているのですが、それでも「考え尽くせない」ぐらい、この部分は「含み」が多いんです。 なにせ、この時のオビトは黒ゼツの監視も無い「シナリオ外行動」で、五影会談「計画」中の忙しい合間を縫ってまでナルトに会いに来てるわけで、それだけ重要なものだったハズなんです。 で・・・ナルトにとっても、これはすっごく大切な「会話」になったんです。
 
今回は「ナルトが発想を変えるキッカケになった2つの会話」に絞って考えようと思うのですが・・・
 
1つは・・・第462話から。 
ナルトが《サスケの本心は何なのか》に目を向けるキッカケにもなったんじゃないかと思える会話が…コレなんです。
 
お前がサスケをそんな風にしたのか!?」
 
「イヤ・・ 違う・・」

サスケ自身がそう選択したのさ」 
「オレも賭けだった・・・ 彼がイタチの意志を取るか・・・ はたまた木ノ葉への復讐を取るのか」
「彼は復讐を選んだ・・・ 本心はこちら側の人間だったという事さ」
 
サスケはイタチの真実を知って「自分で選択した」・・・

イタチの遺志を継いで里に帰り、里を守り「イタチを倒した木ノ葉の英雄」となるか。
もしくは、イタチを犠牲にした里を許せず、里には帰らず「里をぶっ潰す」選択をするか。
 
この二択の中で、サスケは後者「イタチを犠牲にした里を許せず、里には帰らず里をぶっ潰す」選択をした。
サスケ自身がその選択をしたという事は・・サスケは里への忠誠や名誉より「愛情」を優先させたということになる。

つまり・・・これってオビトと同じなんです、オビトの場合は里に帰って「任務を成功させた木ノ葉の英雄」になるか、あるいはリンを犠牲にした忍世界を許せず里には帰らず「忍をぶっ潰す」か・・・ で、後者「忍をぶっ潰す」選択をした。 サスケとオビトは同じような「二択」の中で、大切な者を犠牲にした平和を許さず、犯罪者と呼ばれる道を選んでるんです。 
 
オビトが言った《本心はこちら側の人間だった》こちら側とは、“暁”側=憎しみの側という意味だけではなく、「オビトと同じ・・・大切な者を犠牲にした平和を許さない選択をした」という意味でもあったんじゃないだろうか、とも思います。結局二人とも「愛情が深い」奴で、愛情優先の選択をしてるんです。「憎しみ」に隠されている本心は「愛情」・・・・
 
サスケが「イタチの遺志を継ぐのではなく、里に復讐する道を選んだ」時、オビトは《人は愛情を知った時 憎しみのリスクを背負う》なんて自分と重ねていたけれど(これは45巻416話で)、愛情と憎しみは共存している・・・だから「憎しみを増大させたサスケ」とは、「愛情を増大させたサスケ」でもある・・・ 
 
オビトが去った後、ナルトは屋根の上でオビトが言った《サスケ自身がそう選択したのさ》という言葉をかみしめているんですね・・。サスケは変えられたわけじゃあない。 変わったわけでもない。 サスケは相変わらず・・・兄さん思いで気持ちが優しい「愛情が深ぇー奴」なんだって・・ナルトは分かり始めたんじゃないだろうか。
 
そしてもう1つは・・・第463話から。
 
ナルトがサスケを「説得して強引に連れ帰るべきではない」と考えるキッカケになったんじゃないかとも思う会話が、コレなんです。

「サスケはおめーのオモチャじゃねェ!!」

「サスケも長門のように心変わりさせてやるとでも?それこそ勝手な言い分だぞ・・・ナルト」
長門はたまたま人に感化されやすい子だったがな」

このオビトの台詞は、「せっかくサスケを手懐けたんだから、勝手なことするな」とか、「長門は簡単に感化できたんだよな~」みたいに受け取れて ワルっぽさ全開発言なんですが、それだけで終わらせていい言葉じゃあ無いような気がするんです。もっと大切な意味が含まれてる・・・ そして、あとになってから ナルトはその「大切な意味」にちゃんと気付いたんじゃないかと思うんです。

サスケを説得して連れ帰るということは、サスケを心変わりさせるということ(改心させる、という感じかな)になる。それは良くも悪くも一種の洗脳であって、サスケ自身の意志を無視して他者にとって都合のいい考えに染めるという事に変わりは無いんです。 
 
で・・・43巻でオビトが「イタチの真実」をサスケに語った時、「トビはサスケを洗脳した」とか言われる事が多かったですが、アレって事実を喋っただけだと思うんです。 オビトは「賭けだった」と言ってたし、実際に二人っきりの時に「あれだけの生き様を見せられてイタチの意志・・・守ろうとしたものを無にしていいと 本気でそう思えるのか?」なんて念を押してたし・・・それに、サスケは長門ほど「感化されやすい子」じゃあないと私は思ってるんです(長門は確かに「感化されやすい子」だったけど)。 実際に穢土転イタチに会った後でさえ、サスケは「復讐する」意志を変えなかったぐらいですから。
 
つまり・・・オビトはサスケを説得はしてないし、強制的に「一本道」に誘導はしてないんです。
 
サスケを説得して「改心させて」連れ帰る・・・それじゃナルトは“本当のサスケ”を受け入れることにはならないし、サスケを理解する事なんかにならない。 ナルトがサスケを心変わりさせようとして「強制」すればするほど、サスケは離れていく。
 
だから「心変わりさせてやる」、つまり「改心させて連れ帰る」なんてのは、確かにナルトの勝手なイーブンじゃない・・「勝手な言い分」なんじゃないか、と思えるんです(寒いのに寒くてすみません。どうしてもイーブン使いたかった。)   「心変わりさせる」ってのも、「お前の手足の骨全部折ってでも止めてやらぁ!!」なんて発想も ちょっち違うぞ・・・・と。
 
 
ナルトが「分かるってばよ」に至った理由・・・
 
サスケの「本心」は愛情深いってことは・・・昔から変わってない。 変わってしまったように見えるサスケの行動は「サスケ自身が選択した、サスケらしい行動」だってこと・・・
そして、「サスケを心変わりさせてやるなんてのは、ナルト自身の勝手な言い分」だって事に気付いたからでもあるんじゃないだろうか。

オビトがナルトにこれらの話をするために わざわざ来た「本当の理由」は、ナルトがサスケを感化しちゃうのを防ぐためだったのか、それとも・・・
 
 
 
 
その真意は「わからない」、とだけ言っておきましょうか(皆さんそれぞれのお考えで・・・)
 
 
 
 
 
☆長駄文読んでくださって、感謝。
 
☆ホントに寒くなってきましたね;私の周りでも風邪はやってます。皆さんも気を付けて。
 
 
ナルト好きブログ! 2012/11/15