ナルト好きブログ!(NARUTO考察・雑考)

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仲間を守るための、“千鳥”  (サスケと香燐 ・・627話雑考追加)

仲間を守るための、“千鳥”  (サスケと香燐)

サスケと香燐が再会したらどうなるのか?サスケはちゃんと謝れるのか?
・・そして香燐はサスケを許せるのか。
 
コレ私も結構気になっていたんです、気まずい感じになるんじゃないかとね・・・。
でも案外自然に元に戻れたんで、驚いたというかホッとしたというか。 サスケの身代わりでボコボコにされた水月は気の毒だったけど、香燐の怒り狂った姿は「赤い血潮のハバネロの通り名を持つクシナに似てる…やっぱり、うずまき一族なんだなぁ。
 
だけど、「すまなかった… 香燐」の一言だけで、香燐はもうトロトロに溶けちゃってるし(笑)  大蛇丸様の「あいかわらずサスケ君に弱そうね 香燐」の一言が面白すぎ… 
 
香燐がサスケのどこに惹かれているのか、そんなのは当然ご本人に聞かなきゃ分かりませんが、無粋にもあえて推測するならば、《本当は優しいのに、それを表現できない不器用さ》じゃないかと思ったりで・・サスケの“超不器用な一言”こそ香燐にとっては最大の魅力なんじゃないだろうか。 そもそも香燐がサスケに惚れたのは、中忍試験・死の森での「じゃあな」なのだろうから…。
 
中忍試験のあの日、ナルトの知らないところで いつの間にか《ナルト顔負けのヒーロー風登場》をして、香燐を助けていたサスケ。 あの王子様的登場のしかたは、クシナをお姫様抱っこで助けたミナトとも重なりますが…ただ…ミナトの場合は《キレイな髪だからすぐに気づいた》なんて赤面モノの台詞を「自然に言えちゃう」天然さんでしたが、サスケの場合はあっさり(クールに)《じゃあな・・》とだけ言い残して去ったわけでして… どっちかというと、サスケパターンのほうが女性には効果的のような……まぁそれはさておき。
 
サスケの“ひと言”が、いかに女性を捉えるか…例えば里抜けの際にサクラに言い残した《ありがとう》。そのあと、サクラをトン!とやって気絶させてはいるんですが、それでもサクラはあの《ありがとう》がずっと忘れられなかったんですよね。 だから、サスケが(いわゆる)“闇落ち”したように見えても、サクラはあの《ありがとう》のサスケを信じ続けたし、そして香燐はあの《じゃあな》のサスケを信じ続けてたんじゃないかな。
 
627話で、香燐がサスケの「すまなかった」のたった一言で許せてしまえたのも、あの一言で《充分だったから》というよりは、《あの時、香燐を貫いた「千鳥」は、サスケの“不器用な愛情表現”だった》と香燐は薄々気づいていたからじゃないか…とも考えております。
 
 
《“千鳥”はお前に大切なものが出来たからこそ与えた力だ》
《その力は仲間に向けるものでも復讐に使うものでもない》
《何の為に使う力か お前なら分かってるハズだ》
 
 
…これは177話で、カカシがサスケにお説教した時の言葉ですが――― サスケは、この時カカシに言われたことを 忘れてはいないと思うんですよ。 
まぁ…この言葉については、「じゃあカカシ、お前さんはどうなんだよ?」という疑問も今となっては出てくるのですが、この時カカシは平然と、いや毅然と《千鳥は仲間に向ける力ではない》と言い切っているので、“あの日”オビトが見た光景には「何か」深い事情があるのだろうとは思っていますが…それも今回はさておき。
 
ダンゾウ戦で香燐を貫いたサスケの“千鳥”にしても、あれは事実上“仲間を守るための千鳥”であったと私は信じています。 女の子を貫くなんて、そりゃ酷いには違いないのですが…香燐を守るためには、サスケは「ああするしかなかった」のではないか、と。サスケは「動くな香燐」と、香燐の急所は避けているし…
 
なら、なぜ、あれが香燐を守るための千鳥だったのか」という点なのですが・・・
 
あの時のサスケは復讐を誓い、まずは“一人目”として「仮火影」のダンゾウを倒し、これから先は「酷たらしく悲しく重いものになる」と覚悟をしていたわけで、鷹を自分の復讐劇に巻き込みたくないと考えていたと思うんです。 だから五影会談場に鷹を「置いてきた」のだろうけど、だけど、オビトが香燐をダンゾウ戦の場に連れてきちゃったわけで…これはサスケにとって「想定外」だったと思うのです。 そして、サスケにとってさらに「想定外」だったのは、香燐がどんな危険をも顧みず、命懸けでサスケを守ろうとしちゃう事…そして香燐なら、絶対にサスケを追ってくる。 
だから、かなり荒っぽい手段ではあるけれど《香燐を動けない状態にして、さらに「足手まといだ」という冷酷極まりない言葉を吐き捨て、サスケを見限らせる必要があった》のではないかと思うんです。
 
では、あの時の冷たいチャクラに支配されたサスケに《香燐を守らなければ・・・》なんて気持ちが、はたして本当にあったんだろうか?という点ですが… 
ダンゾウ戦を見ていると、サスケが香燐を気にしながら戦っているのが所々で分かるのです。
 
まず1つめ。
478話で、ダンゾウの呪印で動けなくなってしまったサスケを心配して、香燐は「・・・・」と一瞬俯いて覚悟を決めたあと、無謀にもダンゾウに突っ込んでくるのですが、あっさりとダンゾウに蹴とばされてしまうんです。 その一部始終を見ていたサスケは、体が動かないから何も出来ないんですが、でも…
 
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例によって「・・・・・」だから何考えてるんだか分からないんですが(里抜けしてからのサスケは、徹底して心の中の言葉は読者に「内緒」にされており、“無理して自分に言い聞かせてる言葉以外”は描かれていない)、悔しそうというか、香燐を心配そうにしているというか… 《サスケを助けるためなら命懸けで飛びこんでくる香燐》を気にしている感じなんですよ。
 
…そしてもう1つ。
ダンゾウのイザナギの仕組みに気付いた香燐が、大声でサスケに叫ぶんです、術のカラクリを教えようとして…
 
「サスケェ! 奴の術が少しだけ分かってきたぞ!聞け!いいか!」。
 
実はサスケもダンゾウの術を分析済みで、対抗する作戦を《ひそかに》練っていたと思うんですが…香燐が喋り出しちゃったんですね…。 でもサスケが気にしたのは、《せっかく秘かに作戦を練っていたのに、それを台無しにされたこと》ではないんですよ、サスケが気にしたのは《もし香燐が「ダンゾウの術の秘密」をベラベラと話し始めたら、ダンゾウが香燐の口を塞ぐ為に危害を加えるかもしれない》ということだったと思うんです。…だからサスケは、香燐に「ダンゾウの矛先」が向かないように、香燐の言葉を遮って自分から喋りはじめる・・・
 
「その右腕の10個 全てが閉じた時… お前の術が解けるようだな」
 
「お前… イザナギの事を知っていたのか」  (ダンゾウ)
 
「バ…バカ! 何で自分から!?」 (香燐)
 
“何で自分から?”って・・・そりゃ、香燐…キミを守るためだよ!
 
イザナギ」を使ってくるダンゾウには、サスケもかなり苦戦したんですよね…あとで穢土天イタチに「お前よく生きていたな」と言われるほど、「イザナギ」相手に戦うってのは難しいモノだったわけですが、そのギリギリの戦いの中でさえ、サスケは《香燐への気配り》は欠かしていなかったんです… 
最後までサスケは『仲間』を必死で守ろうとしていた。 
 
そして、香燐が献身的にサスケに尽くしてくれてる事も、サスケはよく分かっていたハズなんです。
 
香燐はサスケを助けるために、無理だと分かってながらダンゾウに向かっていったり…
敵の秘密を大声で伝えるなんて危険なことをしようとしたり…
しまいには、傷ついたサスケの元へ行って「ホラさっさと咬め!」と腕を差し出し回復させたところで、ダンゾウに人質にとられてしまった…(なんだか、コレって…ナルトを命がけで何度も守ろうとした、ヒナタの行動にも重なりますね)。
 
この調子じゃ、これから先も香燐は「何があろうと」サスケに付いてくるだろうし、サスケを守ろうとする…そしていつか、香燐を巻き添えにしてしまう。 だから…残酷なようだけど、香燐を斬り捨て強制的に置いていき、彼女が「サスケのことを見限るような事」をする必要が、サスケにはあったんじゃないだろうか、「彼女を守るために」…
 
そして、「香燐…人質に取られるようじゃ足手まといだ」なんて言っておきながら、別れ際には《香燐とサスケしか知らないあの日の言葉》である「じゃあな」を言ったのは、本心を見せる訳にはいかなかったサスケにとって、それが精一杯の香燐への《ありがとう》だったからじゃないだろうか…?
 
あの時のサスケの行動は、確かに褒められたモンじゃあなかったにしても…あの時のサスケにとって、あの千鳥は“仲間を守るための千鳥”だったのではないか…と思うんです。
 
そして香燐は、そんなサスケの本当の優しさを、分かっているような気もするんですよ…
とはいえ、香燐は「分かってるよサスケ・・」なんて言えないだろうから「てめェぜってー許さねーから!」とボコボコにするしかなかったんだろうなぁ・・・(って、水月を・・だけど)。  
 
 
 
 
☆長駄文読んでくださって、感謝。
 
 
 
 
(ナルト好きブログ! 2013/04/16)