ナルト好きブログ!(NARUTO考察・雑考)

NARUTO-ナルト-の考察(伏線、言葉、人物考察などなど!)続行中!

「出来ない自分を許してやる」ということ・・・ガイの場合

「出来ない自分を許してやる」ということ・・・ガイの場合

 
「アレが四紫炎陣の何十倍も強いという…火影級の忍が4人いないとできん結界だ!」
 
「バカな…! あの四赤陽陣を!!」
 
最近は、術のひとこと説明役になっちゃってるガイ…「今週の感想」でも(セリフが一言だけなので)ガイをさり気なく省略しちゃってきたので(おぃ)、ちょっとガイの事を。 
ガイの事は気になってるんです…まだ彼も「第一部最後の言葉」を回収できてるとは思えないからです。
 
各登場人物達の「第一部最後のセリフ」、これは第二部「最後」に繋がって回収されていく(ハズだ)と思っているのですが・・ ちなみにガイの場合は、コレでした。
 
「イテテ…」
(そろそろ青春も無理な齢かな) …
(27巻、238話)。
 
ガイはこの戦争でかなり活躍はしてるけど、肝心なコレへの「答え」はまだ出せてはいないと思うんです…。 第一部最後の言葉への「答え」、サクラやヒナタは既に出していますが、ガイ、カカシ、ネジ…彼らは「まだ」なのが気になってます。
 
さて、「人の顔と名前はあまり覚えない」ガイだけど、さすがは上忍というべきか…四赤陽陣を知っていたりと、術名や術の知識はやはり幅広い。 ガイという人は、敵との戦いに於いてはいつも冷静で堂々としているし、その背中には迷いが一切ない・・ように「見える」。 もっとも、たまには「余裕からなのか?」戦闘中にもボケをかましますが、中でも一番酷かった?のは鬼鮫との三回戦。
 
「真実の滝」から飛び出てきた鬼鮫「本当のオレ」と間違えたあげく、鬼鮫のことを「フグとかいう魚!」とさらに間違えるという大ボケをかましますが…  あの時の大ボケは、かなり精神的に動揺していたせいもあったんじゃないか・・と推測してます。 だって「本当のオレ」から、かなりショックなことを言われたばかりでしたから。
 
《正直…青春青春って言ってる場合でもないだろ… 老けたオッサンが無理をすると体を壊すぞ》
《リーの手前青春でいかなきゃいけないのは分かるが… 誰もそんなお前の無理矢理な青春を望んでなんかいないんじゃないか?》って…
 
ガイは「青春を忘れたオレ!お前の根性たたき直してやる!」と猛烈に否定してましたけど、その直後に飛び出てきた鬼鮫を見て「パニック」になるなど、明らかに「動揺」していた… よほど“本当のオレ”に言われた事はショックだったんじゃないだろうか---。
 
あの「真実の滝」の一件ですが、アレってそれほど前の出来事じゃないんですよね(たぶん)。 あの直後に開戦してますし(開戦の時、ガイはまだ鬼鮫に使った昼虎の後遺症から立ち直ってなかった)、今は開戦から2日目の夜だし…何度か読み直してみましたが、あれからせいぜい2~3日しか経ってない(のではないかと思われる)。
つまり、ナルトがクシナに会ったのも、小南VSトビも、鬼鮫の死も、実はほんの2~3日ぐらい前の出来事という事になりそうなのですが、だから…ガイが「本当のオレ」に言われた言葉を「まだ」引き摺っていても、おかしくはないと思うのです。 なので「ナルトがこれほど成長したのを目の当たりにすると、自分がずいぶんと老いぼれに感じるな」なんて、ガイ「らしくない」発言が飛び出してしまったんじゃないだろうか(60巻、573話…この戦場に来たばかりの頃)。 
で、カカシにまで「いつものお前らしくないじゃない…!オレが言うのも何だけど…オレ達の青春もまだ終わっちゃいないってことでいかないか?」と言われる始末。
 
別にガイは「弱気になってる」訳ではなく、ただ気付いてしまったんでしょうか…「自分は無理をしている」ってことに。 だけど「それを認めたくはない」。  だって認めたら「青春は終わっちゃう」…それはガイにとって(もしかしたら)死よりも恐ろしい事だったりして…。
 
もっともガイは、「青春=体力」と思ってるようなところがある(と思うんです)。 だから「体力の低下=青春の終焉」であって、それを怖れ、「否定」するために「昼虎」の連発… 
鬼鮫に対して昼虎を使ったのも、さっき“本当のオレ”に言われたことを「否定」する為でもあったんじゃないか(実は)という気がする…。 その結果、いきなり昼虎の後遺症で「ダウンした状態」で開戦を迎えちゃうのですが、それでもガイは「証明したかった」んじゃないだろうか、己の「青春」を。
 
で、608話でもマダラ相手に昼虎を使って再びバテちゃってましたが、これだけガイが必死に「頑張ってる」のも、《オレ達の青春もまだ終わっちゃいない事の証明》に懸けているじゃないか…とも思えるのです。 これはもうガイの「己を拾う、己の闘い」でもあるんじゃないだろうか。
その結果、ビーには「限界のくせしやがって…木ノ葉はどいつも強がりばっかりだな」なんて思われちゃってますが、ガイってのは元々「どう考えても無理」と思える自分ルールを自分に課し、それを無理してでもやり遂げちゃうことで自分を高めてきた人(逆立ちで木ノ葉の里500周とか)。 
 
でもそれって、まだ若い頃はそれで良かったんだろうけど、さすがに30を超えればガイほど鍛えた人だって「年齢」には逆らえないわけで…「自分に鞭打つ」方式に限界を感じていると思うんですよね。 そして傍から見れば、それはビーの言葉みたいに「強がり」にも見えちゃうのかもしれない。
 
たとえば。
32巻281話「風影奪還任務」を終えて木ノ葉へ帰る時、ガイはチャクラ切れのカカシを「おんぶ」して木ノ葉まで猛ダッシュする… 「君たちィ オレについて来れるかなァ!?」と言って、ドドドドド…っというのがありましたよね。 あれだって、カカシに肩を貸して爺臭くタラタラ歩いてたら、テンテンに「先生たちおそーい!」と言われちゃったから、悔しくて「青春の証明!」とばかりにやったと思われるのですが…
しかし結果としては逆効果、教え子達には《なんか…キモイってばよ》 《おっさん同士のおんぶか…思ったよりキツイな》 《うわぁ…うざっ》と思われてしまい、ガイの「自己満足」で終わってしまったのだ。 
やっぱり無理しちゃいかん…イタくなってしまう。
 
ガイが具体的にイメージする「青春」とは・・・《教え子達よりも強く、教え子達よりも速く》あることなんだろうか。 だけど、それらはことごとく「教え子たちに超えらえてしまった」。 自身の(おそらく)最強技である「昼虎」で貫禄は見せつけてはいるものの、そのリスクでしばらく「体が動かない」というジレンマ…  
 
それでもガイは「体力低下した自分」は認められない、許せない(っぽい)。それこそ「根性たたき直さねば」と思ってる。 
 
だけど、かつてガイはリーにこんな事を言って励ましてるんですよね、
たとえ忍術が使えなくても・・「ライバルと闘い青春すれば、きっと立派な忍者になれる」と。 
 
この言葉はおそらくガイ自身が「立派な忍者になる為」に掲げてきた目標なんでしょうが・・ガイにとってのライバル、それは当然「カカシ」ですよね。 いかにガイ同期達にとって「カカシ」という存在が憧れであり、まぶしい存在であったかは…ガイのカカシへの尊敬度、そしてオビトの回想からもよく伝わってきます。 
「ライバルと闘い青春する」という表現からも、ライバル(カカシ)と闘う時こそ、ガイは一番「青春」を感じていたとも思えます。 だからガイはいつまでも「カカシとのライバル勝負」に夢中になるのだろうし、それにどの「敵」の分析よりも、はるかに「カカシ」との対戦分析に夢中になってるように見える…  
636話では、カカシと「最後のライバル勝負」したオビトも 闘いながらちょっとだけ嬉しそうな表情も見せていましたが…やっぱり「ライバルと闘う事」は子供の時の、まさに「青春してた頃」の気持ちを思い出させるものなんだろうか。
 
でもガイは、この戦場でもライバル・カカシとは息の合ったところを見せ「背中合わせの共闘」もしてますよね。なのに、「青春」をどうやらまだ実感できてはいない…そして「我らは老いぼれ」発言までしちゃってる。 それは「ナルトと比較してるから」ですよね…《教え子より強く、教え子より速く》ないとダメなガイとしては、「教え子たち以下」の自分は根性なしでダメな老いぼれだって思ってる…(たぶん)。
でも、そりゃ10代の「まさに青春まっただ中」の人達と比較して、体力で勝てる訳はないんだってばよ(と思っちゃう)。 それじゃ、いくら「ライバルと闘っても」、今のガイに青春を実感できるわけはない。
 
そういえば最近633話では、サスケの事がキッカケになって、、「ナルトの同期達」が久々に熱く闘ってましたよね、「中忍試験の頃」を思い出してライバル意識をむき出しにして。
 
彼らはまだまだ青春の真っ只中のお年頃のハズなんだけど、今やすっかり一人前に成長して、連合を引っ張る存在にまでなって…そのせいか「子供の時の純粋な気持ち」もちょっと忘れかかってしまったような気がしてならんのです。 
「もう子供じゃいられない」って自覚は成長のためには必要だけど、「子供の時の純粋な気持ちを思い出す」ことだって、時には大切なんじゃないだろうか? 
中忍試験の頃を思い出したナルトの同期達は、「束の間」ではあったけど、目を輝かせて闘って楽しそうでしたよね。 冷静なシカマルでさえ、子供みたいに負けん気出しちゃって… ああいうのこそ、いわゆる「青春してる」ってやつなんだろうか。
 
あの時、キバはナルトの前で「影分身を一体出して」自慢げに言うんですよね、「ナルト!これがてめーだけの術だと思うなよ!」と。 ナルトには「たった一人増えただけじゃねーか!」と言われちゃうんですが、キバは全然「引けを取ってる」とは思ってない… 「頭一つ増えただけで普段の3倍の力だってんだ 見てろ!!」と言って堂々と「ライバル」に見せつける…。 たとえ「たった一人の影分身」だろうと、ナルトより「力が下」であろうと、キバは自分の最高にカッコいいところを見せ付けることで『堂々としていられる』… だからなのかなぁ、キバが本気で「火影になる」って言えるのは。  「ライバルと共に闘って青春」することで、さらに《心も》強くなれる… 「青春する」ってのは、あくまで「気持ちの問題」なんじゃないかと…ナルトの同期達を見ていると改めて思えてくるんです。
 
ガイだって、カカシや「同期達と共に闘う」ことで、“中忍試験のあの頃の気持ち”を思い出してくれないだろうか。ヒーローみたいにマフラー巻いて、カカシに挑戦して青春しまくっていた、あの頃を。 別に結果が「ナルト以上」じゃなくってもいいじゃないか。
…そういう意味でも、ガイ達の「まだこの戦場に来ていない同期達」…特にガイと同じ班仲間である「ゲンマとエビス」が、ここに来てくれるといいなぁなんて、ちょっと期待してしまうのです。 いずれは《カカシとオビトの共闘》はあるだろうし、そうすればガイ達の同期も、きっと…(願望ですねコレ)。 
もっとも、今の「あの状況」じゃあ、そんな事があるとしても…当分先になりそうなんだけど(苦笑)   
 
(でも…あのマダラだって、ようやく立ち上がったし、これで「ライバル柱間との共闘」もアリなんじゃないかと少々期待してますが、それで思い出してくれないかな…2人とも、子供の頃の水切りしてた、「青春してた頃」の気持ちを)。

ガイは、この戦争でも十分頑張ってる。 頑張り過ぎるほど頑張ってる。 でも・・まだ「青春」は実感できるほどに至ってない。 だけど、ちょっとだけ体力は落ちちゃった「今のオレ」を許してやり、認めてやれれば…堂々とこれから先への「答え」を出せるんじゃないだろうか。
 
 
「オレ達の青春も、まだ終わっちゃいない」って。
 
 
ガイって、とても人間技とは思えない「昼虎」なんて出来ちゃう凄い忍だけど、その「悩み」はかな~り「人間臭い」。 それがまた、ガイの魅力でもあったりして…。
 
 
 
 
 
 
☆長駄文読んでくださって感謝。