ナルト好きブログ!(NARUTO考察・雑考)

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理屈と屁理屈の狭間 (NARUTO66巻雑考、続き)

理屈と屁理屈の狭間 (NARUTO66巻雑考、つづき

理屈ってのは、「道理、筋道、ことわり」。 
そして屁理屈(ヘリクツ)ってのは「道理に合わない議論」。
理屈と屁理屈の意味は逆さまにも思えるけど、でも「理屈」には「こじつけの理由、現実を無視した条理」という意味もありまして、実際には「理屈」と「屁理屈」の違いというのは、かな~り微妙なものがあります。
 
理屈・・・それはナルトが最も苦手とするものの1つ。
 
643話でも、十尾の人柱力には仙術が効くことは理解したものの「理屈はよく分かんねーけど」なんて言ってたナルトだけど、特に最近《ナルトは理屈が苦手》という描写をよく目にするような気がする。 644話でも、自分がやったことが「影分身の原理を応用したもの」という理屈は分かってなかったし・・・
 
66巻では「防戦一方」になっていたナルトに対して、オビトが「この状況に意味があるのか?」とか「仲間の死の痛みを繋がりとのたまうなら、仲間を無理に守る必要もなかろう?」と突っ込むのですが、たしかに戦争で防戦一方になるなんて効率的な賢い戦い方じゃあないですよね。 「勝つ」ためには全員を守る事よりも、多少の犠牲に目を瞑ってでも力がある者が攻撃に専念するのがセオリー。でもナルトは、そういった賢い戦い方を否定して、効率の悪い「防戦一方」を選んでる。
仲間のためなら、どんなに痛くても我慢する・・これも第一部最後に言っていた『賢いってのがそういうことなら・・・オレは一生バカでいい』、ナルトはあの時の言葉を今も、しっかり守ってるのかもしれません。
 
ナルトにとって、仲間は「一番大切」なものであって、仲間を守ることにいちいち「理屈」なんて要らない・・そこにイチャモンをつけられるのは頭に来るんだろうと思います。だから、とにかく「怒る」。
「なァんだよヘリクツヤロー!!お前のそーゆーとこがめちゃめちゃ大っキライだ!」
「そういうこと言ってんじゃねェんだよ ヘリクツバカ!!」とか・・・思いつく限りの「最大級の怒りを表現する言葉」で怒ってる。(それが「○○ヤロー」とか「バカ」とかであるというのが・・・いかにもナルトなんだけど。小さい頃にサスケに「カチカチのビチビチヤロー!バーカバーカ!」と言ってたのと、大差ない)。
 
でも、興奮すると言葉がめちゃめちゃになるのは、ナルトだけじゃない・・66巻で、同じように言葉が「何言ってんの?」状態になっていたのが同じうずまき一族の「香燐」。 自分のことを刺したサスケを「許せない」気持ちと「だけど好き」という気持ちで揺れまくってる・・・
 
水月に「サスケが好き」ってことを突っ込まれて、思わず・・
「ちっ・・・違がァ・・・!あんなクソヤローサスケ好き・・・くねーだろが!! ウチを殺しかけたのが・・・たまらない・・・違うかァー!!」と、ナルト以上にめちゃくちゃ。
 
たしかに、香燐をころそうとしたサスケを「好き」だなんて、フツーに考えたらありえない。
理屈で考えたら「許しちゃいけない」という頭の声と、「理屈なんて関係ない、とにかくサスケが好き」という心の声が、香燐の中で葛藤してる。
 
香燐は一応ナルトよりインテリだし、ダンゾウ戦でも冷静な分析を見せたりと、かなりの知性派。
「賢い」のがウリの香燐としてみれば「理屈」は重要であって、「サスケは許すべきではない」と自分に言い聞かせていたのかもしれないし、「サスケを許す=バカになる」ことはプライドが許さなかったのかもしれません。
でも迷っていたんじゃないだろうか・・・「ウチをころそうとしたサスケは許すべきではない」というのは理屈なのか、ヘリクツなのか・・?と。
でも「迷っている」時点で既に、彼女はもう答えを出していたような気はします・・・ただ「理屈という枠」を越えるのを戸惑っていたというか、「バカになる」勇気を出せずにいたというか。
 
でも水月に「あ!サスケ好きを公言したね今!!」とつっこまれ、ついに「開き直れた」香燐。
そういえば「鋭い」水月は、前々から香燐のことを「バカ」と呼んでましたよね(笑) 香燐もついに自分の(いい意味での)バカを認めたってことなのかな・・?
サスケを許せてしまうことに「理屈」なんて要らないってこと、サスケを許しちゃいけないなんてのは「ヘリクツ」だと、やっと自分の気持ちを素直に認めることができたのかもしれません。「ヘリクツバカ」になるよりも、自分の気持ちに素直な「バカ」であるほうを選んだ、といった感じかな・・?
 
だけど、まだ「理屈と屁理屈の狭間」で迷っている忍はいるんですよね。 それは66巻のカカシ。
カカシはまだ・・その「狭間」を行ったり来たりしてる・・・
 
 
(66巻感想、次はカカシとオビトの時空間での会話の「変更部分」の雑考に続けるつもりです)
 
 
☆長駄文、読んでくださって感謝。
 
(ナルト好きブログ!2013/09/11)