ナルト好きブログ!(NARUTO考察・雑考)

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ナルトとサスケ雑考 その2 「螺旋丸と千鳥」

ナルトとサスケ雑考 その2 「螺旋丸と千鳥」

 さて…今週675話で、カカシが「サスケ… お前が今何を思っているのかオレ達にも話したくないなら それでいい…」と言ってましたよね。 私は、この言葉でカカシはやっと「サスケの師になれたんじゃないかな」と思ったんです。 師としてサスケの事を本当に「信じてやれた」んじゃないだろうか、と。 もちろん今までだって、カカシはサスケの事を「信じて」いたとは思うんです。 だけど…「ちょっと違った」。
 
「お前なら分かってるハズだ」 「よく考えろ」  (20巻177話)
「お前は本当は分かってるはずだ」  (52巻484話)
 
…どちらも「サスケなら答えが出せる、分かってるハズ」と信じてはいるんです。だけど、どちらもサスケなら「カカシが期待する答え」を出してくれる事を「信じてる」っていう意味だったんですよね。 あくまで「正しい答えに導いてやる」のが師の役割だとカカシは考えてたんじゃないかと思うんです。
 
 しかし今回カカシは「(何を考えてても、言わなくても)それでいい…」と言ってやった。サスケが自分で見つけた答えを尊重する… そしてそれが「どうであろうと」信じてやる。  イタチもサスケに「(お前がどうなろうと)愛している」と言ってくれましたよね。 サスケがもらった、兄からの絶対の愛、そして師からの絶対の信頼。 
師とは、教え子に答えを与えたり、強引に答えに導くのではなく…自分で見つけさせるものなんじゃないだろうか。 「上から目線で導く」とか「責任のように背負わせて導く」のではなく…
 
 で…「その1」のほうも「以前の雑考で書いたことの反省」から入ったんですが、今回も同じく「反省」を。
 
 以前の雑考で「カカシは、サスケに“千鳥の誕生秘話=千鳥の本当の意味”を教えてやってほしい!」と書いたんですが…これも訂正します。 カカシはそれを「話さなくてよかった!」のかもしれない。 なぜなら…千鳥に秘められた想い、千鳥の本当の意味も「サスケが自分自身で見つけるべき」だと思うからです。
 
 カカシは「千鳥はお前に大切なものが出来たからこそ与えた力だ」とは教えていたけれど(20巻)、「術の由来(誕生秘話)」や「意味」までは教えてなかったんですよね。
 「千鳥」は言うまでもなく、カカシがオビト(の眼)との対等な共闘で完成させた術…「一族じゃない者(獣)の戦いを、うちはが眼となって守って支える共闘」…そこには「一族という枠を超えた友情」への想いが詰まっています。
 でも、もしカカシがそれを「全部教えてしまってたら」…サスケは千鳥という術を「背負わされた」として重荷に思ったかもしれない。 その「想い」を自分で本当には実感することはできなかったかもしれない…。
 
 同じことは「螺旋丸」にも言えてまして、ナルトはまだ「螺旋丸誕生秘話」や「意味(尾獣と人との共闘)」までは知らない(ですよね)。 
 言うまでもなく「螺旋丸」はミナトが「ビーと八つっあんの共闘」を見て、「尾獣玉」を意識して開発した術。 「尾獣のチャクラを人間が使わせてもらって一緒に闘う」…そこには「尾獣と人間という枠を超えた友情」への想いが詰まっています。
 でも、もしミナトや自来也が「全部教えてしまったら」…ナルトは螺旋丸という術を「背負わされた」として重荷に思ってしまったかもしれない。 押し付けられていたら…ナルトは心から「尾獣と友達になりてぇ」なんて思えなくなってしまったかもしれない…
  
答えは一方的に導かれ知るのではなく、自分で感じ、見つけないと意味がない…
「背負わされる」のではなく、自分で心からそう思えないと意味が無いような気がする。
 
「その1」で触れたように、 ナルトは本当の意味で「人柱力ではなくなって(解放され)」、 「尾獣と人間の共存」…尾獣と人間が「対等に」力を合わせる事を知り…自分自身で《螺旋丸》に秘められた答えに辿り着くことが出来た…。
 
そしてサスケは本当の意味で「うちはではなくなって」、「うちはと里の共存」…うちはが「眼」となって見守り支える事を知り…自分自身で《千鳥》に秘められた答えに辿り着くことが出来たのだと思います。
 
まさにこの戦争で、ナルトが迷い悩んで出した答えは「螺旋丸」(の想い)そのものであり、サスケが迷い悩んで出した答えは「千鳥」(の想い)そのもの。
 
だから鉄の国国境(52巻)で、ナルトが「九尾の人柱力でも、うちはでもなくなって分かり合える」と言ったのも、あの時2人が「螺旋丸と千鳥」をぶつけたのも…今思えば「すごく意味のある事」だったと思うんです(まだ、あの時点では二人とも「答え」を全然見いだせてなかったけど)。
 
そして、ようやく出せた「答え」を引っ提げて、行き着くとこまで行って、六道仙人の前まで進んだ彼らは… その「答え」をナルトは右手(螺旋丸)として、サスケが左手(千鳥)として六道仙人に差し出した… 
それは単純に「術の利き手だったから」というだけではなく、彼らが六道仙人のじじいに示そうとした「自分の答え」が、ナルトは「右=螺旋丸(尾獣と人間の共存、対等に力を合わせる)」、そしてサスケは「左=千鳥(うちはと里の共存、眼として支え助ける)」だったから…という事じゃないでしょうか。
 
27巻、『千鳥』の想いを実際にフォーメーションで示したカカシとオビト…(27巻153~154頁)…その姿は《カカシが上でオビトが下》、眼で「守る」オビトは、「攻撃」するカカシの「影」のように重なり寄り添っています(154頁の絵の方が分かりやすいかな)。 
 「本当の影を示す」と言っていたサスケは…カカシに「千鳥」の由来は聞いていないけれど、それと同じ想いを自分で見つけ、既にそこに辿り着いているのではないかと思います。 やっと・・・カカシとサスケも同じ想いで繋がれ、サスケも本当の意味で「千鳥を受け継ぐ弟子」になれたんじゃないか…なんて思っています。
 
だから…ナルトとサスケが千鳥と螺旋丸を「合せた」時(ぶつけるんじゃなくて)、きっと「何かが起こる」のではないかと思います。六道仙人のじじいが、後世の忍に託した何かが…
 
 
 
 
 
 
☆駄文読んでくださって感謝。
 
 
 
 
(ナルト好きブログ! 2014/05/16)