ナルト好きブログ!(NARUTO考察・雑考)

NARUTO-ナルト-の考察(伏線、言葉、人物考察などなど!)続行中!

NARUTO-ナルト- 691:おめでとう 今週のジャンプ・ナルト感想 (WJ41号)  その1

NARUTO 691:おめでとう  (その1)

 
誕生日おめでとう
 
…本当に立派になったね ナルト
 
(ミナト)
 
 
遂に、夜が明けて“暁”の時を迎えましたね。 
そしていよいよ、ナルトの誕生日、十月十日…
 
ナルトが“家族”に「おめでとう」を言ってもらったのは、第1巻で“父ちゃん代わり”のイルカ先生に「卒業おめでとう」と言ってもらって以来かな…? でも、今度の「おめでとう」は、嬉しくもあるけど悲しくて…ナルトの涙を見てると、やっぱり「別れ」は辛いものだと思う。分かっていても辛いよね。
 
そして今週号の内容…なんだかなぁ、もうじき「岸本先生の次回作にご期待ください」の文字が出るんじゃないかと思っちゃいました。確かに…ついに夜明けの時が来て(これが「約束の時間」かな?)、これで「戦争も終わり」なのかもしれません。だけど、まだ終わってないこともある…グルグルも、九尾事件の真相も、うちはのクーデターのことも、ロン毛の謎も… んー…全部説明あるのかな…(少し心配)

それにしても、今週は長い夜の終わりと新たな一日の始まりと…別れと未来の予感と…多くのことがありました。あんまりにも内容も豊富なので、一部は感想から独立して別記事にするつもりです。書ききれない…!
 
それと、前回まで「疑問だらけ」だったハゴロモなんですが、彼がなぜ《微笑み》を見せたのか…ホントは「封印」など「正しい導きではない」と考えてるハズのハゴロモが、何故ナルト達がカグヤを封印した事で「嬉しそうに微笑んだのか」…理解できなかったんです。でも、今週の彼の言葉から、なんとなくその「微笑みの理由」も分かったような気がしました…
 
 
・微笑みの理由
 
ハゴロモが嬉しそうに微笑んだ理由…それは《母封印》に成功したからではなく、どうやら《ナルト達が皆で協力した》からだったみたいですね。 
極端な事を言えば、今回ハゴロモが「カグヤ戦」に於いてナルト達に望んだ事は、「母封印」ではなくって「真の協力をさせる」事だったと言ってもいいんじゃないだろうか。「封印」はあくまで「表向きの目的」であって…本当の目的は、ナルト達が本当の意味で協力が出来るかどうか「試す」事にあったんじゃないだろうか?
 
カグヤ戦が始まる前…カカシがナルト達に『鈴取り合戦』の話をしたのを、ご記憶かと思うのですが(675話…「お前達スズ取りの最初の任務を覚えてるな あの時の教訓を忘れてないな?」「ったり前じゃん!!チームワークだ!!!」…の話)、カグヤ戦の最後にカカシはナルト達に「大好きだ」と心で語って、彼らに再び「合格(ごーかっく♡)」を出しましたよね。
 だけど、今回「ごーかっく♡」を出す役目は、カカシじゃなくてハゴロモだったのかもしれません… 
この「カグヤ戦」…実はハゴロモが仕組んだ、大掛りな鈴取り合戦…「カグヤ封印合戦(竹取り物語)」だった可能性もあると思うんです。
 
カカシの「鈴取り合戦」では、ナルト達に「与えられた課題」はスズを取る事でした。でも、本当のカカシの目的は「チームワークを見る事」…三人で来ればスズを取れたかもという話でしたよね(第8話)。 そして見事に合格したナルト達に、(それまでは恐い上官と思われていた)カカシが「ニコッ」と笑顔を見せた…
 
今回の「カグヤ封印合戦」では、ナルト達に「与えられた課題」はカグヤを封印する事でした。でも本当のハゴロモの目的は「協力(チームワーク)を見る事」…五人で来ればカグヤを封印できるかもという話だったんじゃないだろうか。
そして合格したナルト達に、強面のハゴロモも「ニコッ」と微笑みを見せた…って事だったんじゃなかろうか。
 
ハゴロモに関する「疑惑」… 以前から《とにかく今は色々と条件が整った》と言ったり(670話)、《今やっと揃いワシが出てこられたのだ》と言ったり(686話)、かなり前から何かを「計画」していたような彼の発言は かな~り気になっております。 今回も「実は鈴取り合戦のような事をしてました疑惑」を持ったのは、次のセリフからなんです。
 
よくぞ皆を導き母を封印してくれた》
《お前は迷いながらも ナルト達の師で…オビトの友であり続けた でなければおそらく母は止められなかったであろう》…
 
《よくぞ》という、お褒めの言葉といい…《でなければおそらく母は止められなかったであろう》という推測の言葉といい…ハゴロモは、ナルト達が「失敗するケース」も少しは想定していたと思うんです。 
今回の戦い(カグヤ封印作戦)は、「第七班4人とオビト」の協力が無ければ成功しないと最初からハゴロモは「分かっていて」…もし失敗した場合は「そこまで」ということで…それはそれで仕方ないと思っていたんじゃないだろうか…?
 
もしハゴロモが「何が何でも母を封印して貰わねば」と思っていたのなら、こんな「賭け」のような事はさせなかったと思うんです。 だけど、ハゴロモは強引に封印に導くのではなく、あくまで彼らに託し、彼らを信じて「試した」…その結果、ハゴロモの期待以上の「協力」を見せたナルト達に ハゴロモは「大満足」したという事じゃないでしょうか。
 
…そして、ハゴロモの満足度がいかに高かったか…それはカカシを「絶賛」したことからもよく分かります。
 
 
・「神の御業」とは
 
 「………」
「…お前がはたけカカシだな」
 
「…? あ…ハイ」
 
まずは、ハゴロモがカカシの事を〝フルネームで知っていた〟事にも驚きました。最初に「………」と黙ってカカシを見つめていたのは、カカシの「神威の万華鏡写輪眼」を見て、彼がはたけカカシだと判断していたのだと思いますが、ハゴロモの口調から考えると…ハゴロモはたけカカシの情報を事前にかなり得ていた様子…まるで『誰かから聞かされていた』のか、『情報屋から聞いていた』のか… カカシもなぜ六道仙人が自分の名を知っていたのか「?」だったようですが、ハゴロモの「情報源」はどこ(誰)だったのか…いずれ知りたいものです。
 
ま、その疑問もさることながら…ハゴロモは、カカシがやった事を《これこそ神の御業よのう》とべた褒めなんですよね。
 
いくらなんでも「神の御業」とは誉め過ぎでしょーよと思ったんですが、でもたしかに「ハゴロモの思想」や「忍宗の考え」を考えれば、納得できます。それは、かつてハゴロモが言っていた《本当の力とは何か》という話とも繋がってくる…
 
カカシは、「先代の五影達を呼び寄せたり…あの空間から我々を尾獣達ごと呼び戻したり…こんな神がかった事ができるのはアナタ(ハゴロモ)だけでしょうから」と言っていましたが、カカシが言うように普通は「神がかった力」といえば、人間離れしたスケールの大きな術を使ったりする「強大な能力」の事を言いますよね。
 だけど、ハゴロモ《〝協力〟という繋がりこそ本当の力と信じた》と言っていたし(70巻)、かつて己が『強引に力で十尾を導いた』事を失敗と言い、九喇嘛達に《そして私の中に居た時と違い正しく導かれる…本当の力とは何か…》と言っていた(60巻)。
 
ハゴロモが言うところの「本当の力」とは、強大な能力ではなく「協力という繋がり」。そしてバラバラだった者達を繋ぎ、彼らの手を取り『協力』に導くこが「これこそ神の力」。
 
例えばリンが、カカシとオビトにした事… 本当は同じ「先」を見てるのに「今さら素直に仲良くなれない二人」の手を取って、『協力』に導くこと…そういう導きをハゴロモは「神の御業」と言っているんだと思うんです。そして、そういう「導き」は生前のハゴロモでさえ出来なかった事…
 
オビトが、カカシに「お前が六代目火影になれ」と言ったのも、カカシも「正しく導くことが出来る者」だからだったんですね。今まで私はカカシの「力」にこだわってきましたが、すでにカカシは「父サクモ」を本当の意味で超えたんじゃないだろうか… なんだか今回、ハゴロモに「カカシの本当の力」を教えてもらったような気がする… うん、やっぱりカカシなら立派に「六代目」が務まるんじゃないだろうか。
 
 
そして、ハゴロモが今回の「カグヤ封印合戦」に於いて「採点ポイント」として重視していたのは協力の「結果」ではなく協力の「過程」…特に2つのポイントについて重視していたのではないかと思うんですが、その2つのポイントとは…次のセリフから伝わってきます。
 
・まずは1つめの気になるセリフは…
 
再びこの部分なんですが… 
 
よくぞ皆を導き母を封印してくれた》
《お前は迷いながらも ナルト達の師で…オビトの友であり続けた》 
(カカシへの労いの言葉)
 
ハゴロモがカカシを《よくぞ》と高評価したのは、母封印に至るまでの過程、つまり『ナルト達の師であり続けた(特にサスケとナルトを協力させた)事』と、そして『オビトの友でありつづけた(オビトとカカシの協力に至った)事』を評価しての事ですが、それはつまり…ハゴロモが重視したのは《眼と獣》の協力関係という事だと思います。
 
カカシと言えば、うちは一族ではないのに「うちは一族から託された眼」を大切に使ってきた、いわば《眼と獣の協力》の象徴とも言える存在… 
うちは一族とそうでない者との間での「本当の友情」…これは歴史上稀な「画期的な事」だったと思うのですが、カカシとオビトは「転生者」ではないのに、歴代の転生者以上の事を成し遂げてる…これはハゴロモにとっても「驚き」だったかもしれません。
 
理想的な《眼と獣の協力》…まずは、この点に於いてハゴロモ《よくぞ》と大満足してるのだと思います。
 
 
・さらにもう1つのハゴロモのセリフ、
 
「フフ…あの九喇嘛がはずかしがって慌てておるわ…」
「だが これこそワシが思い描いたモノ」
「尾獣達でさえ己から協力したくなる …そういう忍が現れたのだからな」
 
(ナルトを見ての言葉)
 
《これこそ》というのも高評価ですよね、ようするに「尾獣達と人間の協力」…これもハゴロモにとって「期待通りの結果」だったという事になります。
しかもハゴロモは「あの九喇嘛」という表現を使ってますから、九喇嘛は特に大きな憎しみを抱えていた事をハゴロモも承知してるのでしょうね…。今ではすっかり尾獣達と仲良くなったナルトですが、今までの長い「尾獣と人間の対立の歴史」を考えれば、これも本当に画期的な「協力」だったのだと思います。
 
理想的な《尾獣と人間の協力》…この点に於いても、ハゴロモ《これこそ》と大満足してるのだと思います。
 
 
ハゴロモが「カグヤ封印合戦」に於いて確かめたもの…それは、
 
カカシの中に見た《眼と獣の協力(共闘)》と、
ナルトの中に見た《尾獣と人間の協力(共闘)》。
 
つまり…このブログでしつこくブツブツ言い続けてきた「アレ」です… 
《千鳥(眼と獣の共闘)と螺旋丸(尾獣と人間の協力)》。
 
 
カカシが開発した「千鳥(雷切)」が「写輪眼と雷遁の牙《眼と獣》の共闘・協力を体現した術」である事は改めて言うまでもないですね…「カカシ外伝」は「千鳥完成物語」としての側面も持ちますから…。
そして「螺旋丸」は、ミナトが「ビーと八つっあんの共闘」に感銘を受け、尾獣と人間の新しい在り方を願い、尾獣玉をヒントに開発した術…「尾獣と人の共闘・協力を体現した術」です。
 
そして、ハゴロモが、第七班+オビトに「カグヤ封印合戦」をさせて本当の「協力」を試し… それが「眼と獣(千鳥)」と「尾獣と人(螺旋丸)」の本当の意味での完成を促す結果になったのは、単なる偶然なのか…それともハゴロモの「意図」なのか。 もし、この「封印合戦」がハゴロモの壮大なシナリオの「通過点」に過ぎず、さらに大きな目的があるのなら…これはただの「偶然」ではないのかもしれません。
 
 
ただし・・・問題は「サスケ」でして。
 
ナルトとサスケは「アシュラとインドラの転生者」として協力し、その点は既にハゴロモに労われているのですが(前回690話ラストで)…しかし今回ハゴロモが誉めているのは「カカシとナルト」…サスケのことは触れてないんですね。 
「尾獣と人」を繋ぐ役割として「ナルト」はハゴロモから合格を得ましたが、今回「眼と獣」を繋ぐ役割として認められたのは「カカシ」であって「サスケ」ではない… ハゴロモは、まだサスケには「眼と獣を繋ぐ者(千鳥を扱う者)」としての合格を与えてはいません。
 
 ただし、カカシもついにオビトと別れる時が来て、いよいよ写輪眼のカカシも今日で終わり」になった…カカシはもう千鳥(雷切)は使えないし、今回で「眼と獣を繋ぐ役割」は終えた事になります。ハゴロモがカカシに「最大級の賛辞」を贈ったのは、今までに対する労いもあったのかな…
  
とにかく…カカシが「写輪眼のカカシ」ではなくなった以上、今日から眼と獣を繋ぐ役割は「サスケ」が継承しなくてはいけないんです。サスケが本当の意味で「千鳥」を受け継ぐのは、今から… 
そしてその点をハゴロモもよく把握しており、今回の「サスケへの対処」についても、ハゴロモの巧みな仙術ならぬ戦術(タクティクス)を感じるのです。ハゴロモは「インドラ」への後悔と反省から、「サスケ」の扱いには特に心を砕いているのでしょうか。
 
…ナルトとサスケの「眼と獣」としての自覚…それは、今週のこんな“ちょっとした描写”にも描かれてます。
 
 六道仙人がカカシと話をしている間、ナルトは「!」と九喇嘛に気付いて「おーい!!九喇嘛ァー!!」と叫んで九喇嘛の方に歩いていってるんですよね。「獣」のほうに向かうナルト…「獣」担当のナルト。
 そして、今度はサスケが「!」とマダラに気付いて《ザッ》と走っていくんです。「眼」のほうに向かうサスケ…「眼」担当のサスケ。
 
こんな小さな描写に、さりげなく「これからのナルトとサスケ」の役割が描かれてるのも面白いのです。そして、こういう描写にも、まだおわっちゃいない!ってことを感じるのです。ハゴロモは…ナルトとサスケをどこへ導こうとしているのでしょうか(最終的には、ハゴロモにも出来なかった「十尾を導くこと」が待ってるとは思うのですが・・その前に連載終わっちゃったりして)
 
 
そして、今週は「サスケの観察」も面白いのですが…いいかげん長文になってきたので、それは「その2」の続きで述べる事に致します… 
 
 
 
(その2へ続けます…)
 
 
 
 
☆その2の前に、ちょっと一言…
 
☆もし万が一、このカグヤ封印合戦もハゴロモの「計画の一環」だったとしたら…「黒」は…
 
☆ツボだったのは、サクラの一言…「…でしょうね …浮いてるし ここまでくるともうビックリするのも疲れちゃった」。 「伝説の六道仙人」を目の前にしての発言なのですが…サクラは時々、読者の気持ちを代弁してくれますな…。