ナルト好きブログ!(NARUTO考察・雑考)

NARUTO-ナルト-の考察(伏線、言葉、人物考察などなど!)続行中!

NARUTO-ナルト- 総集編雑考 ③ 中忍試験からサスケ奪還任務までの流れ

NARUTO-ナルト- 総集編雑考 ③ 中忍試験からサスケ奪還任務までの流れ

総集編雑考として、今回は「中忍試験~サスケ奪還任務」のことをさら~っと… 今さらなのでお固い「考察」ではなく(「雑考」までもいかず)、あくまで「雑談」って事で。
 
 「波の国任務」の後は、いよいよ中忍試験ですが…ここでナルト達の『同期』も登場してきますね。 

彼らの「成長」については、第四次忍界大戦でも描かれたし(特にチョウジと いの)…それにヒナタやシカマルは、物語の進行と共に着実に成長してきたと思う。 
 だけど、やっぱりなぁ…「同期」に関しては、私は第一部の「中忍試験」と「サスケ奪還任務」の頃が一番輝いていたように思えるんです。
 
 あの頃の話が面白くて「第二部に入ってから読んでない」という人達が私の周囲にもチラホラいるんですが…15年も連載していれば「ずっと読み続けている」人の方が少数派で当然かもしれない。でも、ん――…確かに、あの頃の話は面白い。面白かった。岸本先生の「絵」も変化していってますが、この頃の絵が好きだっていう意見もよく聞くんですよね(これは好みの問題でしょうが、私は…えっと、今の絵が一番好きかも)。
 
 特に、各々が己の忍道をかけて戦い抜いた『サスケ奪還任務』…あれは読んでいて手に汗握るような緊張の連続だった…。あの五人衆を相手にチョウジもキバもネジもシカマルも…それぞれが「個性」を発揮して、仲間を守る為に命がけで闘った。あの話は、今も涙なしには読めません。
 
 チョウジの「ボクの親友を馬鹿にすることはどんな高級な料理の最後のひと口を横取りされることより デブってバカにされることより許せない!!」という台詞なんて…ここだけ取りだして読むと「いかにもチョウジ」なこと言ってる感じなんですが、でもこれが(話を読んでいけば)めちゃくちゃカッコいい台詞なんですよね。 
 キバがお腹を刺した時なんて、その壮絶さに驚いて読んでいた本を思わず落としてしまったし…  ネジが空を見上げて語るシーンには泣いたし、シカマルの優秀な軍師っぷりにはひたすら感嘆した…
 
 それに五人衆の「かぐや君麻呂」。今は絶滅種の「かぐや一族」の君麻呂という存在が、エンディング近くになってこれほど重要になってくるとは…これもまさかでした。
 大蛇丸が君麻呂を「絶滅」から救ったのも…重吾と君麻呂を一緒に置いていたのも、これにも意味があった事が後に判明するわけですが… 
にしても君麻呂の「この世のものとも思われないような不思議な気高さ」は、かぐや一族の末裔だったからだったんですねぇ(※「君麻呂」についての雑考)
 
 サスケ奪還編…この辺りのNARUTOは話の進むテンポも適度に早かったし、しかもその中で同期達一人一人の話が丁寧に描かれて…その興奮が冷めないまま、一気に終末の谷に流れ込んだ感があります。 同期達の『想い』がリレーのようにつながれて、ナルトに最後のバトンが渡されて…その「流れ」は見事にクライマックスに向けて流れ込んだ。あの途切れない緊張感が何とも言えない… 
あ、中忍試験の話を飛ばして先に「奪還任務」の事を話しちゃいましたが…
 
 話戻して「中忍試験」なんですが、まだ経験不足なナルト達を「受験」させる理由として、カカシは「一度痛い目を味あわせてみるのも一興 つぶしてみるのも面白い」なんて言ってましたよね。 アレは「冗談」とカカシは言っていましたが、冗談でもなかった…んじゃないかと思ってます。 
 まだ任務の厳しさを知らない彼らだからこそ、「闘いの過酷さ」やら「チームワークの重要性」を体験させ、そして一対一の試合で「本当の闘い」ってモノを経験させておく必要があったんじゃないかとも思います。そうじゃないと、ただ任務をこなすだけの「心の無い戦いの道具」になりかねない… 
 
 カカシ、アスマ、紅は、まだ「熱いうちの鉄」であるナルト達に「経験」を与えておきたかったんじゃないだろうか。 そして十分にその「効果」はあったと思います。 中忍試験本選のネジ戦なんて、まさに心と心のぶつかり合い…あれこそ「本当の闘い」と言える「名勝負」でしたよね。
 
 それに中忍試験の「前後」は、ナルトとサスケにとっても「大切な時」となった…
 
彼らにとって大切な術になる「口寄せ(九尾のチャクラの使い方)」「螺旋丸」、そして「千鳥」を各々の「師」から教えてもらう事になるのだから… 
結局「螺旋丸と九尾チャクラの使い方」そして「千鳥」は、最後まで2人にとって最重要な術になりましたねぇ…
 
(ん――…自来也が最初にナルトに「九尾チャクラで口寄せ(時空間忍術)」を教えたって事で、てっきり「ナルトも将来は飛雷神使いだぁ」って思っていたんですが…どうやらこれは「夢」で終わりそうな気配。撃沈(笑))
 
 そして忘れちゃならないのが、この頃から動き出した大蛇丸という存在。
 
サスケにいきなり呪印(仙術チャクラ)を与え、「不屍転生」やら「穢土転生」を使い、木ノ葉崩しという「風」を起こした… 
 「大蛇丸」といえば、あの頃はひたすら不気味な存在だと思ったんだけど、今振り替えてみれば、彼の言動は「なるほど」と思うような点も多々あります。
 
「人は何かを失って初めてその物事の本質に気付く」という言葉とか…
カブトに言わせれば「アナタ(大蛇丸)は引き金になるおつもりだ…」とか…
 
あの頃から「色々と知っていた」大蛇丸は「九尾を持っているナルト」が「生きていると後々厄介な事になる」と言ったり、「仙術チャクラに適応した」サスケの身体を熱望したりと…やはり彼は「先を見ていた」んだなぁと思います。大蛇丸の残虐な人体実験を擁護するつもりは更々ありませんが、でもやっぱりこの人は、それなりに「凄い人」。
(今も忍連合の中では唯一「グルグルの正体」を見抜いていそうなんだけど、ラストまでに登場するのかなぁ…)
 
 木ノ葉崩しを起こす直前に、大蛇丸も…「電柱の上に立って里を見下ろし、己の決意を固めていた」らしいですが(これは65巻で判明)、ああやって電柱の上から里を見下ろした人達は、里や里の人達を憎んでではなく…里や里の人達を愛していたからこそ「決意」せざるを得なかったんだと今では分かります。木ノ葉崩しで師・ヒルゼンにクナイを突き付けた時の彼の「涙」は本物だった…(※過去記事)。
 
 大蛇丸は前々から「このままではいずれ忍世界が崩壊してしまう」危機を感じ、様々な調査や研究を通じて、その解決の為に「真理」を求めていたんだと分かります。 「今の大蛇丸」を自来也に見てもらいたかったなぁ…いやホントに…
 
そして「木ノ葉崩し」に於いて、忍世界の様々な問題が浮き彫りになってきます。
「同盟」とはただの紙切れでしか無いことが砂隠れの「裏切り」によって判明したり… 「満月の夜」に我愛羅の一尾(守鶴)が暴走したりと「尾獣の問題」も登場してきます。さらに我愛羅と闘ったナルトとサスケは、己と我愛羅に共通する闇…《孤独》とも向き合う事になります。
 
 「人は孤独には勝てない」…(我愛羅
 
一番恐ろしい闇を生む「原因」は孤独なんだって事…その問題に「今(第二部ラスト)」もナルトとサスケは向き合ってる…
 
 木ノ葉崩しの頃までは「ラスボス」は大蛇丸だと思ってたんですがねぇ… だけど(時々語ってまいりましたが)NARUTO-ナルト- は「第16巻」で一つのターニングポイントを迎えます。 三代目火影が里を守って亡くなり、新たなる“暁”という敵が動きだす… 「大蛇丸」を超える存在が、ナルトとサスケを新たな運命の渦に引きずり込んでいく…
 
 木ノ葉崩し直後、“暁”装束に身を包んだイタチが鬼鮫を伴って里を訪れ、里に「オレは生きている」と威嚇してサスケを守ろうとし… さらにカカシに「“暁”がナルトを狙っている」と忠告したのもこの時です。 「“暁”」の名前と「オビト」の名前が初めて登場するのも、ほぼ同時の16巻…この頃から「第二部」へと話が繋がっていく…その「変化」がジワジワ感じられる16巻は面白い(と私はイチオシ)。
 
 それからナルトは自来也に連れられて綱手探しの旅をして、螺旋丸を覚え…そして「火影」の夢実現へ確実に歩みを進める。だけど、サスケは一人でイタチを追い傷つき…「己の進むべき道」の為に「繋がり」を断とうと決意してしまう。
ん――…結局、今と大差ない。
 
 そして、中忍試験の頃をピークに「親友になりつつあった」ナルトとサスケの間にも、この頃から皹が入っていくんですよね。 
 中忍試験では「オレはお前とも闘いたい」と言っていたサスケが(この頃がナルトとサスケの「仲良し度」ピークだったかな)、20巻病院の屋上では…ナルトに「戦い」の挑戦状をたたきつけてしまう。 あの時から今に続くナルトとサスケの「戦い」は始まってしまった…
 
サスケの里抜け、それを追う同期達…ここから話は急展開して「今に至っている」… 
 
 「終末の谷」とその後の「残された」ナルト達。 
 第二部は、それぞれ心の傷を負ったナルト達が、その傷を「乗り越える」話となっていくと思っていましたが、はて…第二部ラストの今、第一部ラストの彼らの「誓い」は、どれだけ実現できたんだろう…?
 
 
 
 
☆中忍試験の頃から「ヒナタ」はナルトに言葉で応援を続けてるんですよね。「誇り高き失敗者」はまさに名言中の名言。
 
☆あと、さり気なく「存在感の無いシノ」の存在感を感じるのが、中忍試験と木ノ葉崩し。彼は目立たないけど同期の中でも「優秀」で(ナルトはシノが「優秀」だって見抜いてましたね)、幻術返しも出来てるんですが「存在に気付いてもらえなかった」…だけど命令されなくても我愛羅とサスケを追って行く…あのあたりも、目立たないけど面白い。
 
 
☆④第一部ラスト に続けます…
 
 
 (今まで「ナルトの同期達」の雑考を1つの書庫にまとめてましたが、それぞれの書庫を作成中)。