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NARUTO-ナルト- 外伝~七代目火影と緋色の花つ月~ 700+7話:遺伝子の奴隷 今週のジャンプ・ナルト外伝感想 (その2)  WJ29号

NARUTO 外伝 700+7 遺伝子の奴隷 その2



(…これ、大蛇丸のアジトの「蛇ランプ」。大蛇アジトというと「ろうそく」のイメージがあったですが、いつのまにか電化。ちょっと可愛らしい。少し前の雑考で  2012年ジャンプ17号の扉絵に描かれている「蝦蟇ランプ」の話をしたことがあるんですが↓これ

…これもかわいいですよね。どこかに「蛞蝓ランプ」もあるのかな(笑)
アジトも前のような陰湿な感じはなくて、綺麗になってる気がする…こんなところにも「時代」の波が)。

(その1の続きです)

・ヤマトのこと

  サクラとシンの手がかりを求めて大蛇丸のアジトに向かった一行は、アジトの外で見張りをしている「ヤマト隊長」に会うのですが…久々に拝むそのご尊顔は…

老けていた(ゴラッ)。

 いや、年月が経っているので当然なのですが、やや「やつれた」ようにも見え、その顔には生気があまり感じられないのは気のせいだろうか…? 何気にショック。
 ヤマトより年上のカカシやガイのほうが、かえって若々しく見える… カカシとガイはすでに第一線を退き、悠悠自適の生活をしているみたいだけど、ヤマトは…今もずーっと大蛇丸を見張る任務に就いたままなのだろうか、それも一人で、この陰湿なアジトの「外」で‥ 
 
 それに「見張る」と言っても、サスケや火影、子供達でさえ「あっさりと中に入って」大蛇丸に中を案内してもらったりしてるんだから、外でヤマトが1人で「見張っている」意味はあるのだろうかとか…正直疑問を感じてしまったのです。
 
…それでも、ヤマトは「ここを離れられない」と言う。

 久々に見たヤマトは、かなりの「衝撃」でした。老けたと言っても単純に「年取った」という事じゃなく、戦後の「彼の精神的な苦労」が彼をやつれさせてしまったんじゃないかと…それを考えたらショックだったんです。 ヤマトが戦後に抱えた精神的な苦労と苦痛は「想像以上のもの」があったのではないだろうか、と…

 彼にとっての第四次忍界大戦…捕らわれて情報を抜き取られ、外道魔像の下に取り込まれて白ゼツ強化に利用され、しまいには「訳の分からない敵(トビ)」に利用され、連合相手に「戦ってしまった」と言うね… ヤマトとしては己を許せないほどの「責任」を感じてしまったんじゃないだろうか。
 
 なにしろ彼は、捕らわれた時にも情報を抜かれないように《己の覚悟》を実行しようとしていたぐらいの人だから、皆に迷惑をかけたと自分を責めたんじゃないだろうか…何もヤマトが悪い訳でも無いし、ヤマト一人が責任を感じる必要なんてないんだけど、それでも彼の性格や彼の立場を考えたら…ヤマトは己を責めてしまったんじゃないかと思うんです。

 全ては彼が「木遁」を背負っていたからこその「結果」… あの戦争によって、ヤマトは《柱間細胞の実験体》としての運命の重さに直面させられてしまったんじゃないだろうか。
 それでも以前のヤマトは…ずいぶん「前向き」に生きていたと思うんです。与えられた「木遁」を自分流に洗練させ「建築」にまで昇華させたり、ヤマトの使う木遁は「研磨された木材」が中心だったり、そこには彼が「運命を受け入れ打ち勝とうとしていた」意志を強く感じられたんです。 しかし、あの戦争で《柱間細胞の実験体》であったために、散々利用されてしまった…  それでヤマトは再び「己の宿命」と向き合わざるを得なくなったんじゃないだろうか。
 
 考えたら、カカシやガイはそれぞれ「抱えていた問題」を解決させて新しい人生を歩んでいるけど、ヤマトは…今も彼は《柱間細胞の実験体》という運命を背負ったまま生きている。 優秀な「種」の遺伝子を持たされてしまった「苦悩」… 
まだ、彼にとっては何も「終わっていない」。いや、彼にとっては全て「これから」と言ったほうがいいでしょうか。

 彼が大蛇丸を見張り続けることを「己の為すべき事」と考えているのなら、それは…二度と自分のような存在を生み出さない為なのか、自分のような実験体が「再び何者かに利用され、再び世界を震撼させるような事態を起こさないため」なのだろうか…  

(そして逆に「なぜか若返った人」も…)

大蛇丸のこと

 サクラとシンの手がかりを求めて大蛇丸のアジトに向かった一行は、サスケの案内で中に入り、水月、重吾、そして「大蛇丸」に会うのですが…久々に拝むそのご尊顔は…

…若くて美しかった。

「あらあら…」
「まさかアナタの方からまた訪ねて来るとはね…サスケくん」

「!?」
「わ…若くなってんぞ大蛇丸?」

「私の事だから分かるでしょ… いちいちその辺はつっこまなくていいの君は」

…相変わらず大蛇丸は「サスケくん」…ナルトの事は「キミ」呼ばわりで無関心ですね(笑) チョウチョウが「もし仮にこの人あちしの親だとしたら…パパママどっち?」って聞くぐらい、もはや男か女か分からないオネェになってるし‥(大蛇丸のママはきっとこんな感じ?) 

 で、ナルトには無関心だったけど「あら…誰かしらこの子達は?」と、相変わらず「美しい種の子供」にも関心はおありのようでして… 大蛇丸は「サラダ」の事は知らなかったみたいですが、『何か』をサラダに感じたのでしょうか…「親子の遺伝子鑑定」をしてあげるなんて言い出したって事は。

 しかし、はじめは穏やかな表情を浮かべていた大蛇丸も、サスケの「お前の部下らしき男に子供が命を狙われ妻がさらわれた 何か企んでいるなら今のうちに全て吐け」の言葉にサッと表情を険しくさせましたよね。それは「自分が疑われた」からではなく、自分が真っ先に疑われるような《何か不穏な事》が外で起きているのだと知ったからでしょうか。 …

にしても、今でも何かが起きたら「真っ先に大蛇丸が疑われちゃう」んですね。

・「うちはシン」のこと

 大蛇丸の話によれば、あの眼男「シン」はカカシの読みの通り「かつての大蛇丸の実験体の一人」。 というか…「ダンゾウの右腕」って、シンの右腕を移植したものだったんですね(私は、ダンゾウの右腕に直接写輪眼と柱間細胞を埋め込んだのかと思っていました)。 
 大蛇丸は「あの子」と呼んでいますが、大蛇丸がダンゾウで実験をしていたのは第3次忍界大戦の頃だろうから、シンさんもそんなに若くはない。

 私は、「うちはシン」とは彼の本名じゃなくて「眼の所有者」の名前かと思っていたのですが、どうやら「シン」という名は彼自身の呼び名らしい… なのでシンの右眼写輪眼のチャクラを「シンのチャクラ」と呼ぶのはやめときます(ちなみに右目に関してはまだ不明)。
 
 彼が「うちは」を名乗る理由は、大蛇丸に言わせれば「イタチに陶酔していたから」と…やや気の抜けるような答えでしたが、それなら「暁」を名乗る理由も「憧れていたから」だとしたら…こりゃ相当重症ですが… しかし、変人の「ごっこ遊び」にしては、目的が「自分自身の強化」ではなく「種の進化(レベルアップ)のため」だったり、チビ十尾の事やら、気になる「右眼」など、不明な点が多すぎます。  
 でも、シンは「親」としてやってる事はともかく…サクラとの会話を見ていても、彼に「敵意」を感じられません。 実験体「シン」自身はけして「敵」じゃあない(ような気がする)。

 それにしても《移植した組織に全く拒絶反応を示さない特異体質》というシン自身は、いったい何一族なのでしょうか(こっちが気になる)。 今週のカラーページのシンを見ると、顔色は悪く、ミツキのような…例の「大筒木一族風の色」だったりするので…彼もかなり「祖」に近い一族、「祖」に近い肉体を持っている可能性がありそうです(全ての組織に拒絶反応を示さないという事からも、忍の祖=オリジナルに近い種なのかと)。 
 しかし大蛇丸も彼のクローンが欲しかったという事は、シンの一族は既に「彼だけ」だったのかもしれない。 シンが「弱き種は生き残れない」的な事を語るのも、自身の一族が滅びてしまったから…もあるのでしょうか。

 しかし、昔は普通の少年だった(と思われる)「何とかシンさん」の人生が、大蛇丸の実験体とされた事で大きく変わってしまったのは事実で…なんだかヤマトとも重なってしまうのです。
 シンとヤマトを「一緒にする」のはナンかもしれませんが、二人とも「特殊な細胞に適応出来てしまった」為に己の運命を変えられてしまったり、利用されてしまったわけで…その運命と闘っている事に変わりはないと思うんです。 シンだって、もしかしたら普通に幸せな家庭を築いて、優しいパパになっていたかもしれないのに…。 

 ここ数週、大蛇丸のことを「知的」「忍界で一番知識を持つ」など散々ほめまくってきましたが(汗)、実験体達の「親」としては失格…子供達を利用してきたのだから、ろくな「親」じゃあなかった。 そういう意味では、大蛇丸はやっぱり《モラル欠如のヘビ野郎》とサクラに言われてしまっても仕方ない部分もシッカリとあります。
 
 ところで、今週の話から大蛇丸のイメージ」というものを見てみると…

 まず、サクラがシンに向かって大蛇丸じゃあるまいし」と言ってみたり、
「アンタは大蛇丸以上の大バカ者ね!」と怒ったり…そして上記の…
「モラル欠如のヘビ野郎」…とまぁ散々な言われ方なのです。

ようするに『大蛇丸』とは《モラル欠如の大バカのたとえ》とでも言いましょうか。 

 そして、サスケには「何か企んでいるなら全て吐け」とか言われてましたけど「まず何かあったら大蛇丸を疑え」的な対象となっていたりと…まぁ散々な疑われようなのです。 

ようするに『大蛇丸』とは、今でも《得体のしれない恐怖》…世間の大蛇丸のイメージって、まだそんなもんなんですよね、きっと。

 うーん、でも今週の大蛇丸は…実は(今週は)悪い事は何もしていないのです。ですがなぜか「シン」以上に色々と言われている気がする

 読者は「かなり変わってきた大蛇丸」を見ていますが(五影を助けたり)、NARUTO世界の大蛇丸に対するイメージは、木ノ葉崩し以降そんなに変わってはいないんですよね。 これだけの言われようなんだから…「若返り」とか「真理の追究」も結構なんですがね、そろそろ「自分がやらかしてきた事への清算をすべき時が来てるんじゃないでしょうか。 

 少なくとも、大蛇丸が生み出してきた「実験体」さん達…つまり「大蛇丸の子供達」のことは、「親」としてちゃんと守らなくてはいけないと思うんです。「シン」も含めて。
 大蛇丸は、前の大戦で「この世界を守る側」についたのは「私の大切なこの大きな実験場」を守る為と言っていた。…ならば「私の大切な実験体さん達」も守るべきなんじゃないだろうか。

 大戦が終わり、五大国はやっと和解し新しい繋がりを紡ぎはじめ…世界は新しく生まれ変わり始めた。だけど、そんな中で《取り残された人達も居る》。 過去の大戦でも解決できなかった問題に、今も向き合っている人々… 
でも、今度は、彼らが表舞台で世界を「さらに変えていく」役目にあるのかもしれない‥とも思えたりして…

やっぱり、ヤマトの「もっと生き生きとした明るい顔」が見たい!





(サラダのこと、遺伝子云々や親子のことは「その3」に続けます。なんとか水曜日までには書き終えたい…と思ってます)





 (ナルト好きブログ! 2015/06/16/その2)