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NARUTO-ナルト- 外伝~七代目火影と緋色の花つ月~ 第700+10話:その眼に写るもの  今週のジャンプ・ナルト外伝感想 その3 WJ32号

NARUTO 外伝 700+10話 その眼に写るもの (3)

・で…いきなり「本当のパパ」が見つかったチョウチョウですが。

 任務で「痩せた」チョウジを初めて見たチョウチョウは「え!?マジでェ…パパァ!?」とびっくりする。…どうやら「イケメンなパパ」なら受け入れられるらしいですね(笑)

 ミツキには「悲劇のヒロイン症候群」と言われてたチョウチョウですが、ようするに彼女は「秋道一族はデ○」なことを気にしてただけじゃないのかな…?(やっぱり女の子だもんね)。 だからポテチを食べ歩く大柄な「パパ」の姿を見て、自分に同じ遺伝子がある事は「絶対認めたくない」… それが突拍子もない《あちしはパパとママの本当の子じゃない》という発想に至ったという事でしょうか。

 ま…体型を気にしているわりにはポテチを食べてるし「食」をセーブするつもりはなさそうだから、本当に「秋道一族である自分」を否定しているわけじゃあ無さそうです。 ただ…そこは外見を気にするお年頃、「食は止められない」けど「太りたくない」…そんなジレンマに葛藤していたのかな。 だから…秋道一族にも《痩せる秘伝》があると知って、がぜん修行する気になってる… 

 まずは彼女の悩みも「パパ否定」じゃなくて、ただの「ぽっちゃり否定」と分かったし、とりあえずは「めでたしめでたし」…かな。
 (なのにナルトったら「体形は昔のチョウジにそっくりだってばよ」なんて言っちゃうんだからなぁ… 敵の心はわかるくせに、ホント女心はわからんやっちゃのう…)。

   サラダも「へへへ…」と嬉しそう。 チョウチョウ親子の微笑ましいやりとりを、一緒に笑えるようになったのも、サラダ自身が今は「幸せ」だからなんだろうな…。

あと、外伝では殆ど登場しなかった「ボルト」。 

「サンキューな… 弁当…本当に届けてくれただろ」って、サラダにきちんとお礼を言ってるところは「素直ないい子」なんですね。 なのに、サンキューって言うのに『サラダの顔を見て言ってない』…目を逸らして《ボソッ》と言ってるんですよね。 どうやら、真正面を見て「サンキュー」と言える気分じゃあ無かったんですね。

 んー…「お礼を言いたい気分」が半分と、「納得してない気分」が半分…そんな感じでしょうか。
 
 おそらくボルトは「親父が母ちゃんに弁当のお礼を言った」のを聞いたのか、母ちゃんが「嬉しそうにお弁当の話をした」とかなんだろうけど…その結果はボルトにはちょっと「予想外」だったのかもしれない。
 ボルトは「サラダが本当にお弁当を届けられる」とはあまり期待していなかったみたいだし、渡せずに戻ってきて(やっぱりな…)という結果を漠然と予想していたんじゃないだろうか。 …だから、この結果にボルトは正直驚いて“内心ちょっとは嬉しかった”のかもしれないし、だけど“今回は特別だっただけ”ぐらいにしか思っておらず、まだ納得はしていないのかもしれない… それが《目を逸らしてのサンキュー》だったのかな。

 ボルトって…自分のことより母ちゃんの気持ちを考えていたり、ちゃんとお礼を言えたりと「優しくて礼儀正しいいい子」だと思うんだけど、なのに素直じゃなく「クソガキ風」の両面が見える…。なんだかな…「優しくていい子ちゃん」の自分を否定したくって意地を張ってるような印象もあるんですよね。

 父親であるナルトが「理想的な火影」で、誰からも慕われる「いい人」だから…そういう「いい人」に対しての反発ってもんがあるんだろうか。「なーに外ではいい人ぶってるんだってばさ!」っていうね…  ボルトが「いい子」な自分(つまり親父そっくりな部分)を否定したくって、ワザと真逆な雰囲気で振る舞ってるようにも見える。「火影なんてくだらねーぜ」…ってね。
「優秀すぎる父」を持つ息子の悩み… それは「優秀すぎる兄」を持っていたサスケのほうが分かってやれそうだし、このあたりは映画でのお楽しみ…ってところかな。

・そして…「香燐」の眼に写るもの

 さて…香燐の話によると「サクラはサスケを追いかけて一緒に旅してた時期があった」らしい。 699話のデコトン、「私も(旅に)行くって言ったら?」「また今度な」「今度」は、本当にあったんですね。 それが「カグヤの世界に行くための百豪のチャクラ協力」だったのかどうかは分からないけれど…。
で、今回心を打たれたのが、香燐の言葉だったんです(以下、水月と香燐の会話)

「あんだけサスケケサスケ言ってたのに…」
「バーカ!ウチはサスケが幸せになれりゃそれでいいんだよ」
「それに…女にだって友情はあんだから…」
「へー…そんなもんかね…ならサスケのことはキッパリ割り切ったって事?」
「……」

「分かってねーな… つながりってのは色々なカタチがあんだよ…」


実を言うと…ちょっと心配だったんです…サスケがサクラと結婚して、香燐はそれをどう思っているんだろう…って。 香燐だって、サスケのことをずーっとひたむきに想っていたし、特に物語終盤では香燐のサスケへの想いがひしひしと伝わってきたから(サスケの身を案じて、無我夢中で敵に正面から突っ込んでいったりとかね)…
サクラと香燐、どちらも自分の事よりサスケの事を想っていた… 
話が終わりに近づくにつれ、サスケが全てを断ち切ろうとしていくにつれ…サクラと香燐二人の女性の「サスケへの想い」も、ますます強くなっていくのがよーく伝わってきた…切ないほど、こっちが苦しくなるほどに。 サスケとのつながりを守ろうと必死だったのは、ナルトだけじゃないってね…。

 それだけに、サクラと香燐のどちらかが「不幸」になってしまう結末は嫌だなぁ…なんて思っていたんです。 どちらもサスケへの想いが成就するような「公平」ないい方法は何かなかったんだろうか…なんてね。 でも、それこそ「的外れ」な心配だった… 《分かってねーな…つながりってのは色々なカタチがあんだよ…》という香燐の言葉には、ドキッとした…いやグサッときた。そうか、そうだよね、そうだった…
 人を好きになるってのは「自分のものにしたい」って事じゃあない… 72巻でカカシも言ってましたっけ… 「サクラは今 お前を自分のものにしたいんじゃない! ただお前を助けたいんだ!」って。 
 それはサクラも香燐も同じ… 香燐の「ウチはサスケが幸せになれりゃそれでいい」は強がりじゃない、心からの言葉でした。 

 「幸せになれりゃいい」と香燐はサラッと言ってますが、香燐もサクラも、サスケのどん底状態」を見て知ってますから、サスケに「平穏な幸せ」が訪れること自体が奇跡のように思えているんじゃないだろうか。 
 あの最悪な頃には「サスケにも幸せが訪れる」とは思えなかっただろうし… だからこそ、今のようにサスケに家族がいて、家があって(壊れたけど)、仲間達が居て…という「平凡な幸せ」が、いかに大切であるか…彼女たちはよく知っている。その有難さをよく知っている。 だから、サスケが幸せに「なれりゃそれでいい」ってのは、「まぁそれでいいよ」っていう簡単なものではなく、「なってくれたらそれが最高に嬉しいんだ(他に何もいらん)」っていうレベルなんじゃないのかな。 その願いは、香燐とサクラ…二人に共通している想いなんだと思います。

香燐とサクラがその想いを共有したのは、言うまでもなく鉄の国の国境(52巻)での出来事…(484話)

(敵の… お前の気持ちなんか分かりたくもねーんだ…)
(だから… だから…ウチの前で…)
(そんな悲しい顔で泣くんじゃねーよ…!)
(…ちくしょう…)


同じ様にサスケを想い、涙を流す2人…「立場を超えて」想いが分かってしまう…あの時、香燐はサクラと「サスケを想う気持ちでつながっている」事を痛烈に感じていたと思うんです。 香燐は本来「敵」であるはずのサクラと一緒に泣いてしまった…一緒にサスケを想って泣いて…そして「サスケを想うサクラの悲しい気持ち」にも泣いたんじゃないのかな… あの涙は、サスケへの涙だけじゃなく…サクラへの涙でもあったんじゃないだろうか。
…とはいえ、自分に刃を向けた人を愛し続けるなんて、なかなか出来るもんじゃない…サクラと香燐のサスケへの愛情、想いは私なんかの理解の範疇を超えています。
香燐が「サスケとサクラの幸せ」を願っているのだとしたら、それは水月が言うように「キッパリ割り切った」のかと私は思ったんです。もうサスケの事は諦めたのかと…でも、そうじゃなかったんですね。 

つながりってのは色々なカタチがあんだよ…》

今は…サクラはサスケの妻として留守を守り、香燐はサスケとサクラの友として彼らの幸せを祈る。 「立場は違うけど想いは同じ」…鉄の国境で繋がった想いを大切に、あの時の涙のように…香燐とサクラも同じ思いで繋がっているんじゃないだろうか。 

《色々なカタチ》…

「形」を《カタチ》とカタカナで書くと…それこそ「型」にはまらない、自由に柔軟に「変形」できるイメージがあります。 “像”なのか“形”なのか“貌”なのか“型”なのか…決めつけられない「自由」がありながら、それでいて本質は「不変」…  
 時の流れと共に様々なものが変わっていき、目に見えるものや形式(スタイル)は変わっても「本質」だけは変わらない。それが《カタチ》なのかな…。

 それでも、水月の質問に一瞬「……」と黙ったり、「それより水月てめー…」と話題をすぐに切り替えたのは、やっぱり…心のどっかに『昔と変わらないサスケへの純粋な想い』が残っているんじゃないかと思うけど、香燐はその想いも、引き出しに大切にしまったサラダのへその緒のように…「誰にも触られないように、自分の心の中にそっとしまっている」んじゃないかと思います。

(香燐、素敵な女性になったな…)





・外伝最後に…

 この外伝で教えてもらった事…それは「普通に生きて生活する」事の有難さ…毎日平穏無事に過ごせることの有難さ…  何気ない毎日を誰かがどこかからか「守ってくれてる」という事を意識することはなく、そのおかげで無事に生きていられる事への「ありがとう」を普段は忘れてしまっているという事です。
 外伝最初の頃に書いた感想に重なりますが、見えないところで我々を守ってくれる存在や、自然の「愛情」や「ありがたさ」を知る事…それでやっと「生きている」事を実感できるのかもしれない…とも思います。 そうすれば、あのグルグル(トビ)が残した質問にも「真面目に」答えることが出来るんじゃないだろうか…?
 あの戦争では、まだ誰も彼の「質問の本当の意味」に気付いてはいませんでした。でも、サラダは…その答えに一歩近づけたんじゃないだろうか。まだまだ、そこに到達するには長い道のりがあるんだろうけれど…
 NARUTO世界には、まだ出ていない答えがいっぱいある。 それに、分からない謎もいっぱいある(汗)… その答えを見つけていくのは、未来を担うあの子達なのかもしれないし、それを我々読者が見届ける事は叶わないの「かも」しれない…(岸本先生のみぞ知る…)… 

 だけど分からない事もいっぱいあり、投げかけられた「問い」も答えが出されないままであればこそ… 読者それぞれが読み返す度に、自由に「違う答え」を見つけていけるのかもしれません。 そこにある深い愛情やつながり、想い…そういった大切なものは普遍にして不変だけど、それこそずっと、自由に「カタチ」を変えていくのかも…

(最後にもう一度)
 
ナルト…本当に「ありがとう」。




☆長駄文読んでくださって感謝。




☆しかし…このクローン問題にしても、大蛇丸にも責任があるような気がいたしますが(笑)  結局、カブトが大蛇丸の研究の「尻拭い」… しかし「仙術」や「この世界」研究については他の研究者の追随を許さない(と思われる)大蛇丸が、どこまでこの世界の真理を解き明かしてくれているのか…これも本当は知りたかったなぁ! 

☆ヤマトの幸せも祈ります…

☆サクラの事に関して(外伝も含め)近いうちに小記事を…と思っています。

☆今後の当ブログの予定ですが…8月4日発売のコミックスの感想、夏の劇場版「BORUTO」の感想はUPしたいと思っています。 そのほか外伝本編から思いついた事があったら気まぐれに記事を書くかもしれません… 「暁秘伝」等も読んでみたいし…

☆それと、ブログ記事を新たにまとめようと考えており、とりあえず過去の記事を最新情報で書き改めたり、再考してみたり新たな記事を加えて、新たな形で発信できたらと思っています。 完結した後だからこそ考えられる事がいっぱいありますから…! 
(近いうちにご報告できればと思います)。


☆コメント欄は12日までOPENさせて頂きます、外伝記事へのご意見、今までありがとうございました。




(ナルト好きブログ! 2015/07/08)