BORUTO-ボルト- -NARUTO NEXT GENERATIONS- 第3話「中忍試験開始!!」 感想
さて、今回の「BORUTO」の感想をざっくりと・・と思うのですが、今回はまだ映画ストーリーだし、面白いと思ったところを中心に取り上げてみます。あくまで「考察」ではなく「雑考」的に。
・まずは《部屋の絵》から・・・
プライベート空間である「部屋」って、その人の個性やら内面が滲み出るもんですよね。 メタル・リーとボルトの部屋も、それぞれの個性があってなかなか面白い・・
・まずはリー家、息子メタルがいる部屋なんですが・・・
(部屋の大きさとメタルの服が吊るしてあることから「メタルの部屋」と考えて書きますが・・)
シンプルだけど、トレーニング用にしつらえられた部屋。 この部屋を見ると、メタルがリーに似て「真面目」なのがよ~く伝わってくる。それと「素直」であることも。
・まず本棚に並んでるのが、ガイ先生著「限界を超える超鍛錬シリーズ」に、リーの「これが努力だ!」。 それに「青春が呼んでいる」とか、「~~灯台」といういかにも昭和の青春なニオイがする本・・・
(ガイ先生、“超える超鍛錬”って、“超”が2つもついてる・・いくらなんでも超え過ぎでしょ)
どれもロック・リーの愛読書と思われるんだけど、おそらく薦められるまま、メタルも読んでますよね・・・。 メタルはボルトやサラダとは違って、「父ちゃんと同じ道を行く!」タイプで、素直に父ちゃんの言う事を聞いてるんだろうなぁと思われる(彼にも反抗期はあったのだろうか)。
・それと、本棚の上に飾られているガイとロック・リーの「写真」。
それも「どこかで撮った記念写真」とかじゃなくって、まるで「ブロマイド」。 メタルは、いつでもガイやリーの“写真”の前でトレーニングに励んでるんだろうか・・・ メタルにとって、ガイとリーは“憧れの目標”であり、“スター”なのかも。
・それに、壁にかけてある修行スーツの替え。
「マイト家直伝のトレーニングスーツ(自来也がダサいと言ったやつ)」も2着の替えがちゃんとスタンバイされていて、これまた几帳面で“自分ルールを守る”タイプなんじゃないかと思えてくる(替えはいつでも2着、とかね)。
・それと、壁に飾ってある「平常心」「気合」の文字。
これらはメタルの座右の銘というよりは“課題”で、ロック・リーから日頃注意されている事なんでしょうねぇ・・。
ボルトの場合、欠点を指摘されると「そんなのわかってるってばさ!」とムッとしちゃうところがあるけれど、メタルは素直に「ハイ!」と聞いていそうな気がする。 だからこそ、こんな「額」を飾ってるんですよね。
ボルトの場合、欠点を指摘されると「そんなのわかってるってばさ!」とムッとしちゃうところがあるけれど、メタルは素直に「ハイ!」と聞いていそうな気がする。 だからこそ、こんな「額」を飾ってるんですよね。
こういうモットーのようなものを「飾ってる」人は、飾っただけで“満足”しちゃうタイプと、臥薪嘗胆的にストイックに己を戒めるタイプがいるような気がするんだけど、メタルの場合はどっちかというと後者なのかな。
「緊張しやすい」己の欠点を克服しようと《平常心》《気合》と言い聞かせてるようだけど、どうもその克服法はあまり効果をあげてないような気がする・・(ますます緊張してきちゃってるし)。
それよりどっちかというと、彼の場合は「素直で真っ直ぐな性格」が災いして「裏を読む」のも苦手なのではないかと思われる・・・だからシンキに裏をかかれてしまったのかも。
「緊張しやすい」己の欠点を克服しようと《平常心》《気合》と言い聞かせてるようだけど、どうもその克服法はあまり効果をあげてないような気がする・・(ますます緊張してきちゃってるし)。
それよりどっちかというと、彼の場合は「素直で真っ直ぐな性格」が災いして「裏を読む」のも苦手なのではないかと思われる・・・だからシンキに裏をかかれてしまったのかも。
・そして「ボルトの部屋」はというと・・
これまた実にキチンと整頓され、いいものが揃ってる。 ボルト専用パソコンまで備えてあるし、品質のよさそうな家具が整えられ、いかにもお坊ちゃまな空間といった感じ。 家具類はヒナタ母ちゃんセレクトなのかな・・・男子の部屋にしてはちょっとだけ可愛いい感じの、だけど立派な「家紋入りのベッド」もある。
ボルト自身の趣味を反映してると思われるのは、「壁の絵」。 壁に飾ってある2枚の絵は、どっちかというとカッコいいクール系。 間違っても「忍道」とか「先生からの教訓」なんて飾らないのだろう・・(ボルトから見たらそういうのは「ダサい」ってことになりそう)。
《そういや、子供時代のナルトの部屋はカップラーメンや牛乳の空箱、雑誌が散らかっていたし、「先生からのご注意」(野菜を食べようbyカカシ)などが貼ってあったっけ・・》
そして、ボルトは散らかさずに綺麗に部屋を使ってる。 掃除とか片づけはヒナタ母ちゃんがこまめにやってくれてるのかもしれないけど、腕から外した「科学忍具」の置き方にしても・・雑にドサッと置いていなくって、机にキチンと置かれているんですよね。
ヒナタ母ちゃんが整えてくれてる部屋を勝手に「自分の趣味」で変えたりもせず、イライラモヤモヤしてるからって散らかしたり当たったりもしていない。
誰かが見てるわけでもないのに・・・ボルトもやはり几帳面で、家では「すごくいい子」なのだと思う。
・・・そして、それは「父ちゃんからのメールを受け取った場面」でも感じる・・・
・父ちゃんからのおめでとうメールをもらった時のボルトの反応は・・・
映画ではもう少し「喜び」を表現していたような記憶があるんだけど(うろ覚え)、あえてボルトの「嬉しい表情」を隠してる今回の描写・・・これがすごく良かった(と私は思う)。
《メールを見て少し嬉しそうな横顔の絵から、「・・・」と何かを想う横顔は「口元」だけの描写になり、さらに「メールって・・影分身さえよこさねーのかよ・・クソオヤジ」と言ってる絵は後ろ向きで読者に顔は一切見えない》・・
《クソオヤジ》とか言ってるけど、たぶんすごく嬉しそうな顔してますよね。 ボルトが嬉しそうな顔になっていくにつれ、それを「隠していく」描写・・・ これは《そういう素直な感情は誰にも見せたくない》ボルトの心情を伝えてるように思える。
ボルト、12歳にして背中で語る・・・
でも、ここはボルトの部屋で「誰も見てない」んだから、もっともっと素直に感情を表現したっていいと思うのに、抑え込んでるんですよね・・・静かにそっと喜びをかみしめて、外に出さずにいる。 素直には出せずにいる・・
にしても、相変わらずボルトの「父ちゃん意識し過ぎ」は続いている・・ 本番でイザって時に思い浮かべたのも「仲間の顔」ではなく「父ちゃんからのメール」なんですよね(ちなみにノベライズ版では「サラダ」の事も思い浮かべているのですが、ここでは「父ちゃんからのメールだけ」になってる・・・ それだけ「父ちゃん」のことで頭がいっぱいな感じが伝わってくる)。
そういや、砂の参加者の一人「シンキ」も「義父(我愛羅)」の事を意識し過ぎのようで、我愛羅に「お前が意識すべきはオレではない」「まだ見ぬ他里のライバル達だ」と言われていたけど、ボルトの視野もまだ「外」の世界よりも「家の中」にあるような気がする。
(シンキと我愛羅、どういう関係なんだろ?)
「父」を意識する理由はそれぞれ違うかもしれないけど、でも「ボルトとシンキ」・・・・共通する部分と全然似てない部分があって、そのうちどこかで接点が出てくるのかも。
(そういや、まだ登場しない例の「カワキ」も「木ノ葉」の忍とは限らないんだなぁ・・・)
・それと、これも「時代だなぁ」と思ったのは・・
木ノ葉に向かう我愛羅一行が「列車」移動してること!
一昔ぐらい前までは「急いで3日」の徒歩の旅だったのになぁ。便利だけど、忍としてはどうなんだろ?
それと、「中忍試験」も時代を感じる。
試験で問われる「本質」は昔と変わってないと思うんだけど、カタチはだいぶ様変わりしている・・・ゲーム感覚というか、二次試験も舞台がビル群の街中だったり、随分「安全」面が配慮されてる感じがする(ワイルドさは無い)。これも平和な時代だからなのかな・・(あんまり危ないと親からクレームきそうだし)。
さらに「科学忍具の威力」。
さりげなく「水遁」×「雷遁」を使って威力を高めてるところにボルトの“忍の才”は感じるんだけど・・それにしても、簡単・便利・安全な科学忍具はある意味素晴らしすぎる。 苦手な分野の術も苦労して覚える必要はなく、まさに「近道」。
だけど、ナルトやサスケが歩いてきた道が「険しい遠回りの道」だったし、彼らは遠回りの道にこそ学ぶモノが沢山あると知っている。 今回も、サスケが言ってましたよね・・・《すぐに解答を求めるな》って。
・「近道なんかねェ」っていうNARUTO-ナルト-の物語
《火影ってスゲー名前語るのによーお! ぜってェー!近道なんかねェーってことはよ!!》
・・・これはNARUTO-ナルト-の第2話に出てくる、「ナルト自身の考え」として最初に出てくる言葉(だと思う。その前に「目標」とかは語ってるけど)。
そして、ナルトが火影になる道は遠く険しく近道なんて無かったし、平和をつくる道にも「近道なんてねェ」ってことが分かった・・・
そして、ナルトが火影になる道は遠く険しく近道なんて無かったし、平和をつくる道にも「近道なんてねェ」ってことが分かった・・・
でも、それは父ちゃん「ナルト」の物語(NARUTO-ナルト-)。
対談の中で、池本先生は(リブートなら描き易いと思ったけど)「実際頂いた話は完全にNARUTO-ナルト-の続き(だから大変)」とおっしゃっていた・・・
今のところ、NARUTO-ナルト-の「続き」として違和感なく受け入れられるのは、なんとなくNARUTO-ナルト-(というか岸本流)に似た絵、似た描写方法のおかげかもしれないけど、そこは「続きだから」と岸本世界を死守しようとせず、リブート気分で「池本世界」を創ってほしいなぁ・・・(岸本先生も《幹雄くんにしかない良さもある》と仰っていた。何だかイタチのセリフに似てるなぁ・・)。
ボルトにも「父ちゃんの道」の再確認だけじゃなくって、時代の流れに合わせた《ボルトにしかない良さ》で歩いて行ってほしい。 なんだか池本先生とボルトが重なって見えてくる・・・
ということで、暑いけど頑張ってください、池本先生。
(気合い入れに)・・・螺旋丸!!
(次回を期待して今回の感想・雑考は一応ここまで・・・)
☆ナルトがボルトにメールする姿がぎこちない‥それがまた微笑ましいのだけど。
☆一次試験でのサラダ、ミツキ、シカダイの判断は冷静・・そういうところ、彼らは親に似たかな・・
☆今回の絵でいいなぁと思ったのは、《ミツキが「ボクが引き返す」と言ってバンッ!と方向転換して飛んでいく絵》。ミツキの身体の弾むようなしなやかさが絵から伝わってくる・・
☆長駄文読んでくださって感謝・・・
☆次回は8月8日発売の36・37合併号。 コミックス1巻は8月4日発売のようで。
☆その間に、思いついたら追加の雑考か、NARUTO-ナルト-の人物雑考記事をと思ってます(デイダラの事をちょっと書いてみたいと思ってます)。
☆夏の間に自由に語り場的なコメント欄を開くかもしれませんが、その時はご意見をいただければありがたいです。
twitter @papi_naruto
暑いから、皆さんにも自分にも気合い入れ・・・ってことで(螺旋丸っ!!)
(ナルト好きブログ! 2016/07/12)