ナルト好きブログ!(NARUTO考察・雑考)

NARUTO-ナルト-の考察(伏線、言葉、人物考察などなど!)続行中!

BORUTO-ボルト--NARUTO NEXT GENERATIONS-第4話「クソオヤジ・・!!」感想と、コミックスのこと、などなど

BORUTO-ボルト--NARUTO NEXT GENERATIONS-第4話「クソオヤジ・・!!」感想と、コミックスのこと、などな

 ご無沙汰しております;7月は、懐かしいポケモンを探して毎晩徘徊しておりました。 それにしても毎日暑くてたまらんですのぉ・・・明日もこちらは37度の予報が・・・


・さて、「BORUTO-ボルト- -NARUTO NEXT GENERATIONS-」巻ノ一が発売されましたね。 岸本先生の外伝《~満ちた月が照らす道~》も収録されている・・


 BORUTOと「外伝」を読みなおして思ったのは、2つの外伝と劇場版BORUTO(今連載中の話)の話は 次世代3人の父ちゃんズ(サスケ・大蛇丸・ボルト)の「ぎこちない愛情表現の物語」でもあるということ(“父ちゃんズ”といっても一人性別不明がいるけれど)。
 
 サスケは、久々に見た我が娘を「敵」と勘違いしちゃうし、大蛇丸は何度も大掛かりな芝居をしてみたり、ナルトはヒマちゃんの誕生日にケーキを落として“消えちゃう”ヘマをやらかしたり・・・ 
「忍」としては超一流のハズの3人が、「父ちゃん」としてはツッコみどころだらけ。そして、そんな彼らをシッカリ者の妻や理解あるスタッフが支えてくれている・・。
 大蛇丸のやり方は相変わらず「かなり変」だし、ぎこちないけど、それでも精一杯「愛」を言葉で伝えたり、真剣に「家族」と向き合っている。 それに“あの”大蛇丸が、ミツキ達と「本当の親子」になるために《努力》をしている姿は健気でさえある・・・


 ・そして、今週のBORUTO-ボルト- -NARUTO NEXT GENERATIONS- 第4話「クソオヤジ・・・!!」。 ・・・ここにも「ぎこちない父親」ナルトの姿が。

 今回のタイトル「クソオヤジ・・!!」は、ムカつくという意味の「クソ」ではなくって、最大級の親しみを表現した「クソ」の「クソオヤジ」(連発してすみません)。 ちょっとずつだけど、ナルトも親父として成長していってる・・・ホントにちょっとずつではあるけれど。

 なんとも「ぎこちない」と思ったのは、火影室でのナルト。 中忍試験の結果が気になって仕方ないのに、ノックの音がすると慌てて席について「仕事に没頭しているフリ」をしてる・・・ まるで「宿題ちゃんとやってるってばよ!」と母ちゃんの目をごまかそうとする子供みたい。
 それに、シカマルが報告してくれても「何が?」とか「そっか」とパソコンから目を離さず「全然気にしてないフリ」をしてみたり・・・ そしてシカマルが部屋を出て行って一人になってから「いよっし!!!」と絶叫する。 照れくさいのか、どう反応していいか分からないのか、やってる事がどこか子供っぽくもある。

 で、このあとナルトはボルトのところに行くのですが、この時の「ナルトとボルト」のやり取りが、直前の「シカマルとナルト」のやり取りと同じになってますよね。 

《ノックの音で慌てて平静を取り繕うボルト、「それだけ言いにわざわざ?」とナルトに尋ねるボルト、「そりゃあ・・だ・・・大事な事だろ」というナルトのセリフ》・・・さらに《ナルトが部屋を出て行ってから、こっそりと喜びを爆発させるボルト》。

ナルトとボルト、やってる事がまったく同じじゃないか・・・ 知らず知らずのうちに「父ちゃんの背中」を見てるボルトに「父ちゃんのような照れ隠し癖」が浸透しちゃってるのかもしれない。 

しかし、一次通過の時は「メールを送るだけ」でもあんなに緊張してたナルトが、今度は直接「自分で」出向いている(しかもたぶん影分身じゃなくて「本体」)。 
メールでもない、影分身という代理でもない、ナルトが「自分」で行ったってのは大きな進歩なんですよね(《自分自身で》というのもこのエピソードのキーワードの1つのような気がする)。


 だけど、それでも相変わらずぎこちない。微笑ましいほど、まだぎこちない・・・

 意を決してボルトの部屋まで行ったのはいいけど、ナルトは言葉に詰まったり、ボルトを見ることなく「意味も無く写真立てをいじったり」して他に目を逸らしたり・・それに、ちゃんとボルトの目を見て喋ってないんですよね。

 「これって大事な事だろ」とは言ってるけど、この言葉は「シカマルが言ってた言葉」の受け売り。 その通りだと思ってはいても「自分自身の言葉」じゃなく「借り物の言葉」という意識がナルトの中にあったんじゃないだろうか。 

 「ナルト自身の言葉」じゃないから、ナルトは目を逸らしてる。

 そして・・・ボルトも、二次を通過したのは科学忍具のおかげであって「ボルト自身の力」じゃないから、ボルトは忍具をはめたままの手を隠してる。

 どっちも「自分自身」のことば、「自分自身」の力じゃないから、ちょっと自信がない。

 だけど、そのあとナルトは「そう・・とても大事な事だ」と‘シカマルの言葉’をかみしめるようにして「自分のもの」にしてから、今度こそ正直な自分の想い・・「ナルト自身の言葉」をボルトに伝えていっています。
「シカダイには負けンなよ!」「見てっからな!」・・・これらはナルトの素直な気持ち、「ナルト自身の言葉」だから、この時はちゃんとボルトの目をしっかりと見て喋ってる。

 で、ナルトがボルトをじっと見つめて拳を突き出すと、ボルトはすっごく嬉しそうなんだけど、後ろめたさで「照れ笑い」をしたりして、さりげな~く「ナルトの直視」を逸らしてるんですよねぇ・・・
 父ちゃんが直接ボルトの中に飛び込んできてくれた「転げまわるぐらいの喜び」と、父ちゃんの拳と視線を「受け取れなかった」うしろめたさ悔しさ・・両方がごっちゃになっていただろうか。
 
一次通過の時は、仲間に助けられたとはいえ、ボルトは「自力で通過」したってのに・・その時ナルトは「自分」じゃなくって「メール」におめでとうと言わせていた。 二次通過の時は、ボルトは自力じゃなくって忍具でズルしちゃったのに、今度はナルトは「自分で」おめでとうと言いに来た・・・  
うーん・・やってることが互いにちぐはぐで噛み合っていないんだけど、ぎこちない「父と息子」は、それでも少しずつお互いの心にダイレクトに飛び込み始めてはいるんですね。

 そして、その進展は「シカマル」のおかげ・・と言ってもイイほど、今週のシカマルの心遣いも光っています。


・今も昔も、シカマルの「存在感」


 すっかりワイルドで渋い親父になったシカマルだけど、その気遣い、気配りの上手さにはさらに磨きがかかった感じがある。 

 何やかや「家族の事にはとことん不器用」なナルトの事を理解し、娘の誕生日にも残業しているナルトに帰るように促したり・・ ボルトが「一次試験」を通過した時にも、さりげなくナルトの気持ちに寄り添いながら「オレも人の事言えねーけどよ・・一言ぐらい言ってやってもイイんじゃねーか?」とナルトを促したり(第3話)。
 今回も、ナルトが「相変わらず不器用な反応しかしない」ことを予測したのか、メールとかじゃなくって「わざわざ直接来て」ボルト達が二次通過した事を伝えに来たり・・・

 で、報告を聞いてもナルトが「興味が無いフリ」をする事は「シカマルの予想通り」だったようだけど、ナルトが「それだけ言いにわざわざ来たのか?」なんて言ったのはちょっと意外だったのか、一瞬止まってから「そりゃあ大事な事だからな」と伝えている。 
 シカマルは心の中じゃ(おいおい「それだけ」なんて言うのかよ?)ぐらい思ったかもしれないけど、そこんとこは言わず・・・説教するんでも無く、偉そうに「上から目線」で語るんでも無く、あくまで「自分に言い聞かせるように」語る。 この「伝え方」、実にシカマルらしくて上手いんですよねぇ・・

そして、ナルトはその言葉に目覚めたような顔をしてる。

 前に「チョウジとシカマル」関連の記事でも書いた気がするけれど、チョウジに対しても、アスマのように「少しは修行しろ」とダイレクトには言わず、「親父が新術伝授するなんてめんどくせーこと言い始めやがってよ」とさりげなく自分の事を語ってみせたり・・・(174話) 
 自来也が戦死して落ち込むナルトに「オレ達だっていつまでもガキのままじゃいられねェ」「アスマや自来也様みてーなかっけー忍になりてェならよ」と励ましたりね・・(406話)。
あの時はカカシがシカマルに「励まし役」を依頼したのですが、シカマルなら「上から目線」ではない「ナルトと対等目線」で伝えてくれるとカカシが判断したんだろうと思っています。 で・・あの時も、ナルトはシカマルの言葉に「目がさめたような」表情をしてたけど、今回もあの時の絵と同じような、シカマルの言葉に目が覚めたような顔をしてるんです。

 シカマルは余計な口出しはしないし、偉そうな物言いはしないけど・・いつもナルトが必要としてる言葉をくれる。 それは今も昔も、変わらず・・・
 「ナルトとボルト」の歩み寄りの過程にも、目立たず出しゃばらず・・・相変わらず「いい存在感」を見せてくれてるなぁ‥なんて思うのです。




☆長駄文、読んでくださって感謝・・・




☆次回は、9月12日・・・科学忍具がばれちゃったボルト、それと迫る「敵」。 
このペースだと年内は映画の話が続くのかなぁ・・

デイダラの記事を・・と言いつつ遅れていますが、そろそろ出そうと思ってます(ちょっと夏休みの宿題っぽい記事です)。それに付随した記事も。


☆完全に余談の雑談ですが、最近出たばかりの「ハリーポッターの最新刊」を読んだのですが(Harry Potter and the Cursed Child)・・・これが、とにかく「BORUTO」そっくり!。
 これは「舞台版」の脚本でシリーズの「最終話」でもあるのですが、登場するのは《仕事に忙殺され、上手く息子と向き合えないかつての英雄ハリーポッター》と《偉大な父ちゃんに反発する息子アルバス》。 息子は《父ちゃんのかつての“敵”の息子であるミツキっぽい子》と仲間になって冒険し、父ちゃんが歩んできた道を知る・・というね。  
 ハリーポッターの「息子への接し方」がイライラするぐらい不器用で、ぎこちなくて・・・だけどその「原因」は彼が「孤独な子供時代」を過ごしたこと、過去の「心の穴」を埋められずにいる事が少なからず影響している・・というね。なんとなく「BORUTO」のナルトと重なってしまいます(「日本語版」は秋ごろ発売されるらしい)。






(ナルト好きブログ! ときどきボルト好きブログ!  2016/08/08)