ナルト好きブログ!(NARUTO考察・雑考)

NARUTO-ナルト-の考察(伏線、言葉、人物考察などなど!)続行中!

うずまきナルト考察・・・ナルトの「うん」と「でも」 (16巻より)

 今月のBORUTO、青が熱いバトルを繰り広げてましたね。青って頭脳派のイメージだったけど、池本先生が描く青は年齢を感じさせない肉体派的な逞しさ、そしていかにも忍の“プロフェッショナル”。  クールな仕事人・青もそれはそれでカッコいいけれど、何を感じて「道具」に徹するようになってしまったのか、早く知りたいなぁ・・
 
 では、16巻の雑考をもう1つだけ・・・この前の続きを。
 
・ナルトの《ヤダ》と、《うん》と《でも》
 
《忍は道具》というのは、ナルトが再不斬と白との闘いで知った「忍世界の現実」でしたよね。 里を守るためには心を無くさなくちゃいけない事もある・・ 時には厳しい選択を求められる「忍」の在り方を、12歳のナルトは《ヤダ》と否定した。   
 
(だけど、忍としての経験を積んでいくうちに「忍達はただ道具として生きているだけじゃない」ことを、ナルトも少しずつ知っていくんですよね。 そして全否定的な《ヤダ》から、少~しずつ考え方も変わっていく)。
 
 
 
16巻でも、ナルトはイルカとこんなやり取りをしていましたっけ…
 
 
 
「なんで人は人のために命をかけたりするのかなぁ」
 
 
 
「理屈じゃないのさ!その糸を持っちまった奴はそうしちまうんだ‥大切だから」
 
 
 
「うん・・・なんとなくは・・オレにも・・・分かるってばよ」
 
 
 
「でも・・・・・・・死ぬのは辛いよ」
 
 
(139話から、一部略してますが)
 
 
何かを犠牲にしてでも大切なものを守りたい気持ち・・それはナルトも《うん》と頷いた。 だけど、そこで終わらせずに《でも》と続けてるんですよね。
 
 
 
 《でも》ってのは、前にある言葉を受け入れつつ、そのうえで《違う何かを補おうとする》ことばでもある。
 

 
 大人たちは「自分は忍なのだから」と悲しみを胸に封印してしまう。《でも》を言わないのが一人前の忍なのだと自分に言い聞かせ、《うん》だけで終わらせてしまう。
 だけどナルトは「里を守った三代目の爺ちゃんの意志」もしっかり《うん》と受け取って、そのうえで《でも》と辛い現実も指摘する。 
《うん》と《でも》・・・それが、ナルトを「今までにない新たな火影」にしていったんじゃないだろうか。 
 

 

 
・別れの始まりと、再会の予感
 

ここでちょっと「ナルトとサスケ」の話になりますが、16巻のこの頃、つまり木ノ葉崩し終結の頃までは《ナルトとサスケの道》は1つでした。 1巻から16巻までまぁ色々あったにせよ、二人とも一緒に里や仲間を守り、気持ちは1つだったんですよね。
 だけどその直後、想定外のハプニングが続いて、二人の道は大きく離れていってしまう。  イタチが里に来たあの日・・ナルトとサスケはどうしていたかというと、

・ナルトは、イルカ先生と一楽に行き、そこに自来也が迎えに来る。
 
・サスケは、カカシと茶屋で待ち合わせをしていた(140話)。
 
 
ようするに「自来也はナルト・カカシはサスケ」と分担してお世話をするハズだった…らしいんですよね。 
 
 
 で、ナルトのほうは予定通りにいったけど、サスケのほうはご存知のように色々あって、予定が狂ってしまう。 カカシと過ごすはずだった時間は失われ、サスケは一人でイタチを追いかけることになって、自分の弱さを思い知らされて憎しみを募らせていく。
 
 あの頃、カカシとサスケの師弟関係は、最高ともいえるぐらいいい感じだったんですよね。「千鳥」を教えてもらったし、 茶屋で待ち合わせした時だって、カカシに「オレは納豆と甘いもんはダメだぜ」なんて(サスケにしては)可愛らしいことを言うほどだったし・・・ そのあとも修行に行き詰ったら 部屋まで訪ねて行くほど、サスケはカカシを師として慕っていた。 だから、何事もなければ、あのままカカシと千鳥修行を続けていたら・・状況はすこし変わったかもと思ってしまうんです(結果的には大差なかったとしても)。
 
別れのはじまり・・それが16巻。 だけど、再会の予言も16巻。
 
 長くて暗~いトンネルに突入する前に「その先にある光」を描いておくのが岸本先生のパターンだけど、16巻で描かれた《我愛羅との闘いの結末》は「その先にある光」でした。  ナルトの「里も、サスケもどっちも守る」という選択は絵空事のようにも思えたけれど、我愛羅との決着の経験があったからこそ・・・ナルトには「なんとかできる」確信があったんだと思います。16巻での我愛羅との結末があったからこそ・・
 
 
 
 
・16巻と72巻(新旧の「火影」の闘い)
 
 
 
 その再会となる物語ラスト(ナルトとサスケのラストバトル)・・・あれはある意味「新旧火影による闘い」でもあった・・と思っています。 
 あの時、二人は「火影の在り方」をかけて闘ったわけですが、サスケの言う火影とは「己に闇を封じ一人背負うことで、己を犠牲として他を守る」存在でした。 ま、サスケの言い分は極端だったけど、基本的には「過去の火影達がしてきた事」に近いんですよね。  心をころして友を切り、己を犠牲として仲間を守り、《己に闇を封じて》里を守るというね・・ 厳しい二択をしてきた過去の火影達、三代目が木ノ葉崩しで出した結論と通じるものがある。 
 

一方ナルトの《大切なものは守る、そんでもってサスケも助ける》という選択は、過去の火影達と同じように「大切ものは命がけで守る」、だけど過去の火影達とは違って「もう1つも切り捨てない」というものでした。 過去の火影達の意志も《うん》と頷いて受け継ぎつつ、そこに《でも》と今までとは違う新しい答えで補うものだった・・・
 
 16巻139話、あの日のナルトの《うん》と《でも》は、最後の答えにつながっていく・・・
 
 そして最終的に、二人はナルトの答えを選択することになります。 木ノ葉崩しの舞台裏でこっそり出されていた「新しい世代の答え」は、ついにここで世界を変える答えとして出され、忍世界は変わり始める。 それはナルトをやがて《新たな火影》にし・・さらにチヨばあが願った《今までにない火影》へとしていくことになります。
 
 
 
 
 
・あの日、イルカが見たものは・・・

139話、木ノ葉崩し編の総まとめとして、イルカはこう締めくくっています、
 
木ノ葉隠れの小さな木ノ葉たちに・・三代目・・ アナタの言う火の意志はどうやらちゃんと受け継がれているようです・・》
《木ノ葉に着いた小さな火種はやがて強く大きく燃えて・・またこの里を照らし守るのでしょう・・》
 
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《いつの日か 新たな火影となって・・》
 
 この絵(↑)は、あの時イルカにはこんな感じのナルトの背中が見えていたハズ・・というイメージです(火影の建物の屋上、火影岩を背にして里の街並み方向、手すりの方向にナルトは向かっている。 ホントはそこに第七班もいるんだけど略;) あの日、イルカが優しいまなざしで「小さな木ノ葉の背中」に見た未来、それは72巻の表紙となって実現します。
 
 
イメージ 2
 
イルカには見えていたのかな… 未来の《新たな火影》の背中が。
 
 
 
 
 
☆長駄文、読んでくださって感謝。
 
 
☆本(電子版)を入手してくださった方へ、
今頃の報告になり申し訳ないのですが、間違っている部分の訂正版を出しております。改めて無料でダウンロードする方法など、次回ご連絡いたします。 また、その訂正した章のみ、ここに掲載する予定でいます;申し訳ございません。
 
 
☆記事投稿日時が3月5日になっておりますが、これは下書き投稿日時で、アップは3月7日です。記事投稿がうまくいかず・・・
 
(ナルト好きブログ! 2018/03/07)