ナルト好きブログ!(NARUTO考察・雑考)

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NARUTO51巻 雑考2 サイがナルトの前で言いたかった言葉

51巻雑考その2 サイがナルトの前で言いたかった言葉

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以前、ナルトに 「お前、仲間って言葉 知ってっか?」 と聞かれて、ササッと文字で「仲間」と書いて「もちろん知ってますが・・・・それが何か?」と答えたサイ;
(32巻、288話で) 
まだ「カカシ班」に加わったばかりのあの時は、仲間なんてのは「ただの言葉」でしかないと思っていたんですね、サイは;
 
それが今度のサスケの問題で、木ノ葉の同期仲間でも一番ナルトやサクラのことを真剣に思ってくれたのはサイだったような気がする。  随分と成長したな、サイ。
 
正直に サクラの決心や 同期の決定について・・・・・全て話したサイに、
「お前なんでオレに話してくれたんだ?」とナルトは言うのですが・・・サイはこう答える。
 
「サクラを放ってはおけないと思ったし・・ ボクは第七班の1人だから」(51巻474話)
 
この言葉! たぶんですが・・・サイはこれを「ナルトの前で言ってみたい!」と思っていたはずなんです。
サイにとって、「第七班」とは、憧れの言葉だった・・・・今まで言えなかった、「第七班の1人」という言葉。
表情的には淡々と喋っていたサイですが、心の中では「よし、今日はナルトやカカシ先生の前で、しっかり言うぞ!」という気持ちがあったのでは? そのくらい、サイにとって「第七班」いう言葉を使うってことは 重たく、緊張する「特別な」ものだったハズなのです。
 
 
サイにとっての「仲間」という言葉の意味・・・
 
サイは「カカシ班」の1人として途中参加したわけですが、その時のメンバーはヤマト隊長、サクラ、ナルト、サイのフォーマンセル。 
最初のうちはギクシャクしていたナルトとサイも、今では親しくなり同じ「カカシ班」として理解し合う仲間になれたようにも見えた。 ナルトもサクラも、サイを仲間として受け入れたようにみえたし・・・
でも、サイのほうでは まだナルト達と「仲間」になりきれていない部分があった。
それは、まだ 「なぜ、ナルトは サスケなんかのために苦しい思いまでするのか?それが仲間だというのか?」という疑問が解決しておらず、仲間っていう言葉が 理解しきれなかったからだ。
  
しかしナルトと親しくなって ナルトのことがどんどん好きになり(変な意味じゃなくてw)、仲間という言葉の「意味するもの」が 何となくわかってくるにしたがって・・・ ナルト達が、サスケを含めた「第七班」を大切にする気持ちも なんとな~くわかるようになって来たのだと思う。
 
サイはダンゾウから言い渡された「ナルトの見張り」任務中、 大切な任務を中断してナルトを助けてカカシのところへ連れて帰る。
サスケを守る為に カルイにボコボコに殴られたナルトを見て・・・・サイはカカシに尋ねる、
「ナルトやサクラを苦しめるサスケ君とのつながりは そんなにも大切なものなのでしょうか?」・・・と。
カカシはこう答えた、
「ナルトを助けに入ったってのは見張り役のすることはじゃあない お前もそろそろ自分で気付いているはずだ」(455話つながり)
 
任務や掟を中断してでも、助けずにはいられない。じっとなんかしていられない。
それが本当の仲間というものだ。そして、それはカカシの大切にする、第七班の精神でもある・・・・
《忍者の世界でルールや掟を破る奴はクズ呼ばわりされる けどな! 仲間を大切にしない奴は それ以上のクズだ》
 
ダンゾウからの重要な任務「人柱力ナルトの見張り」を中断してでも、サイはナルトを助けに入った・・・これは、かつてサクモが行ったことや、オビトが行ったことと同じ「仲間を助けることを優先する」こと。 
理屈なんか必要ではなく、助けるためにはじっとなんかしていられなくなる・・・ それが仲間っていうものだ。サイはあのとき、仲間っていう言葉を、やっと本当に理解できたんじゃないだろうか?
 
でも・・・サイが「仲間」というものを理解すればするほど、皮肉にも「ボクは第七班という特別な仲間には入ることは出来ない」と悩ませることにもなってしまったのだ。

「第七班」という言葉は ナルト達にとっては宝物のような言葉。サスケと一緒に過ごした懐かしい楽しい思い出がいっぱい詰まっている「第七班」。
・・・ナルトやサクラにとって「第七班」とは特別大事なものなのだ・・・。 
「第七班」という特別な領域にだけは入れない・・・・サイはそんな空気を感じていたはずで、それは仲間を慕うサイにとって寂しいことだったと思う・・。
 
そんな悶々とした?気持ちのサイを変えたのは カカシの 「お前はオレ達カカシ第七班の一員でもある」という言葉だった。 あのとき「信じてるよ」とサイにみせたカカシの笑顔は、作り笑いなんかではなく「仲間として認めてくれた微笑み」だった。(これは50巻の456話)
 
「ちょっと怖い」存在だったカカシから「第七班の一員」と言ってもらえたことは、サイにとってどんなに嬉しかったことか! これで、サイはカカシのお墨付きをもらい、自分は「ナルトやサスケ達と同じ第七班の仲間なれたんだ!」と心から思えるようになったのだ。
 
そのあとのサイは、よっぽど嬉しかったのか? 今までのことがフッきれたように 遠慮なく「仲間」としてバシバシ行動し始める。  根の一員であることなんて、もう忘れてしまった?といった感じに・・・
で、行動するだけじゃなくって・・・・嬉しかったサイは、「ボクも第七班です」という言葉を ど~してもナルト達の前で言ってみたかったのだ。 つまり、「ボクも、本当の仲間なんですよ!」ということを。
 
そしてサイは実行する。
 
サクラ、ナルト、カカシの前での「第七班宣言」
 
サイはまず手始めに?サクラにむかって「ボクも同じ第七班です」と言って、相談にのろうとする(51巻474話の、サイの回想)。
 
・・・でもその時のサクラは、サスケのことを考え込んでいたから・・・・サイの心の変化や決心まではわからなかった。 ありがとう、と答えただけでスルー・・・。それどころじゃなかったのだ;
サイ・・・残念。
 
そして、今度こそは (一番これを言いたかった)ナルトやカカシ先生の前で堂々と言ったのである。
 
「ボクも第七班の一員だから」
 
これは、ずっと前に「お前、仲間っていう言葉の意味知ってっか?」とナルトに聞かれたときのサイの「答え」でもあったのだ。
 時間がかかったけれど、やっと辿り着いた あの質問の「答え」・・・
《ボクも、仲間という言葉の本当の意味が分かったよ・・・だからサクラや同期たちの話をキミに話したんだよ、黙ってなんていられなかったんだよ》と。
サイはそういう気持ちもこめて言ったのだと思う。
 
良かったね、サイ。 やっと伝えることができて。

・・・・でも肝心のナルトとカカシは他のことで頭いっぱい。
ナルトは「そうか・・」くらいでさらーっと流しているし、カカシ先生も《このことを知ったナルトの胸中はごちゃごちゃだな・・・さてどうしたものか》なんて ナルトの心配しかしていない。
でも、ナルトやサクラも・・・・もう分かっているよ、サイが大切な仲間だって事は!