ナルト好きブログ!(NARUTO考察・雑考)

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NARUTO ナルト485:近く...遠く... 今週号のWJナルト感想 (ジャンプ 14号) その1.それぞれの怒り

NARUTO485:近く...遠く... 感想その1.それぞれの怒り

うずまきナルトうちはサスケ
落ちこぼれとエリート。ど根性と憎しみ。0距離の闘争。

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サスケ第一の復讐劇の幕開け。あの時は最初にサクラがサスケを止めようとし、最後にナルトが終末の谷で止めようとした・・・そしてカカシは間に合わなかった。
そしてサスケ第二の復讐劇の幕開け、鉄の国国境の谷。今度は第七班全員でサスケを止めようとしている・・・
「会えば答えが分かる気がする」・・・そう思っていたナルト、本気でサクラを刺そうとしたサスケを見た時には、答えは決まっていたようだった。

第七班の仲間がサスケに感じる怒りは、それぞれのサスケへの想いが表れている気がします。

カカシの鉄拳

あのカカシがサスケをコブシでブン殴った・・!ちょっち意外でした。
サスケを止めるために飛び込んでいったのだが、ナルトがサクラを救出したのでもう殴る必要は無かったのに・・・でも殴った。

ガイのような熱血タイプじゃないから「バカヤローー!」なんて鉄拳制裁はしたことがない。だいたい甘やかし過ぎ?と思えるくらい甘いカカシは、ナルト達がブゥ~ブゥ~言ったとしても、せいぜいゴツン!とやったことがあるくらいだw
日頃甘くされているから、ヤマトが「恐怖による支配」なんて可愛いことをやった位でも絶大な効果を発揮してしまうw

サスケが一度ならず二度までもサクラを殺そうとした・・・
「チームワーク」「仲間を大切にする」カカシには絶対許せることではなかった。カカシがフルパワーで殴るなんてのは、本当に珍しい最大級怒りの表現なのだ。

ただ、「殴る」という行為はサスケに深傷を負わせるのが目的ではなく ガイがリーに愛の鉄拳を振るうように師としての愛情表現。それは、かつてオビトがリンの命を軽視する発言をしたカカシのことを殴った時と同じような気持ちだろうか?

カカシは仲間を殴ったことも無いと思うし、殴られたのも たぶんオビトに殴られた あの重い一発だけなんだと思う。

カカシは6歳で中忍になるような超エリートだったし「白い牙の息子」。友人達にとってカカシは近寄りがたい存在だっただろうし(サスケ以上に)、アカデミーの先生でさえもカカシをほめるばかりで真剣には叱ってくれなかったかもしれない。カカシが扱いにくい存在だったことは確かだ。
カカシのことを真剣に叱ってくれたのは、ミナト先生が初めてだったのではないだろうか?そしてカカシが間違った時に殴ってくれた友人は、オビトが最初で最後だったかもしれない。

自分が間違った時には真剣に怒って、真剣にぶつかって止めてくれる・・・それが本当の家族のような愛情。カカシが今もミナト班を家族のように思っているのは、本気で怒ったり止めてくれた唯一の存在が「ミナト班」だったからではないだろうか。
サスケへの拳は、カカシの怒りと悲しみと・・・師としてというより兄貴としての愛情がこもった一発だったのだ。

ナルトの怒り

目の前でサスケがサクラを刺そうとしたのを見たナルト。今までのナルトなら怒ってサスケに飛びかかっていきそうなものだが・・・

「サスケェ・・ サクラちゃんは同じ第七班のメンバーだぞ」

・・・ちょっち気が抜けるくらい、柔らかい言い方。顔はキッとサスケを睨んでいるものの表情もすごく冷静。
だが、あの短い言葉の「語順」にナルトの思いがストレートに表れている。

これがもし少し違って
「サスケェ・・お前は(サクラちゃんと同じ)第七班のメンバーだろ?」
という言い方だったら、ニュアンスも変わって『お前はまだ、一応第七班なんだろ?』という意味になってくる。
でも、ナルトが言った「サクラちゃん 同じ第七班」という言い方は「サスケが今でも第七班メンバーなのは、言うまでもない大前提」とした表現なのだ。

 第七班だ・・オレはな」

ナルトの言いたいことを察して「元」を強調したサスケだけど、《第七班なんて関係ない》とは言わなかった。やっぱりサスケは第七班を忘れられないんじゃないの・・・?
ナルトはそこのところを ちゃ~んと見抜いているようです。ナルトとサスケにとって、それだけ第七班は大切な、大切な家族なのだ。
サスケだって簡単に断ち切れるわけは無い・・・ナルトは分かっているのではないかな?

「ナルト、今ので分かっただろ・・サスケはもう昔のサスケじゃなくなってる」というカカシの言葉に耳を貸さないナルト。「心の奥底は昔のサスケと変わっていない」と感じているんじゃないだろうか。

「イタチの真実ってのをトビって奴から聞いた!ウソか本当かはよく分からねェ・・・けどどっちにしてもお前にやってる事は・・・」

    「分かるってばよ」

え!?そこ、肯定形!? いや、ナルトらしいと言いましょうか。ナルトはサスケのことを・・怒っていない。怒るとしても、サスケを苦しめている現実への怒りだろうか。ナルトが感じているのは怒りよりも、サスケを近くに感じる「喜び」なのでは・・。

しかし、サスケは以前終末の谷で言ったのと同じ言葉、「親も兄弟もいねぇてめーにオレの何が分かる」を繰り返す。そして続けるように付け加えた、「他人は黙ってろ!!」。
他人を強調した言い方・・・記憶力抜群のサスケは、ナルトが次に言いそうな言葉を予想できたのだろうか。《オレはお前を兄弟だと思っている》
・・・終末の谷で、ナルトが言ったこの言葉は サスケの心を強く揺さぶった。だから・・また言われたくはないから先回りして「他人」と強調したのだろうか。


サクラの怒り

それまで黙って聞いていたサクラが、サスケの「親も兄弟もいねぇてめーに何がわかる・・他人は黙ってろ」にギッ!と強い怒りの表情を見せた。

 
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「ナルトはどんな想いでサスケくんを・・・!

彼女がサスケの言葉に怒った理由、それはナルトの気持ちを考えたから・・だけではないと思う。彼女の大切な思い出を汚された気がしたからではないだろうか?

昔サクラは、サスケのことを・・見た目がカッコいいとか優等生だから好きだったと思うのです。でも、あるきっかけで「本当のサスケのカッコ良さ」に気付いたのだと思う。そのきっかけとは・・・

第七班として最初の日、サクラがナルトの事を
「まともな育ち方してないからよ、アイツ!アイツ両親いないじゃない?」と言った時、サスケが
「お前・・・うざいよ」と真剣に怒った。(3話「うちはサスケ」)

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     「お前・・うざいよ」

自分を真剣に叱ってくれたサスケ。サクラはこの時、サスケがクールなだけじゃなくて実は優しい子で、誰よりもナルトの事を理解していることを知ったのではないか?そして、その時のサスケの優しさはずーっとサクラが大切にしてきた思い出なのだと思う。

だからサスケが里を抜けようとした夜、
「覚えてる・・・?この場所で初めてサスケくんと2人きりになった時に・・私を怒ったわね」と言った(181話)。
あの時のサスケのことが、サクラは忘れられないのだ。
だから、そのサスケから「親も兄弟もいねーてめえに」という言葉が出るのは、サクラには信じたくないことだったと思う。

サスケ式「うちは再興 」

サスケはよく「オレのやり方でうちはを再興する」と言っているけれど、トビとサスケしかいないのに、どうやって一族を再興するつもり??と疑問だったんです。トビは写輪眼を大量にストックして何か企んでいるようだが、サスケには具体策が無い。
どうやら彼の考える再興とは、「名誉を挽回する」という抽象的概念だったようです;ヘンなこと考えちゃったってばよ;

木ノ葉を皆ごろし=つながりを断ち切る(腐った忍世界から決別させる)=うちはを浄化=うちは再興・・・

これがサスケの「うちは再興計画」。復興というには無理もあるし、こじつけとも思える。

彼がダンゾウを刺した時「兄さんまずは一人目だ」と言って、イタチに犠牲を捧げるかのような言葉を吐いていた。木ノ葉を抹殺することによる うちはの浄化。木ノ葉の犠牲を「イタチ神」へ犠牲を捧げる行為。殺戮を神聖な行為として正当化しようとしているかのような言動・・・。

サスケは本来、「急所は外しとけ」と人に指示するくらい殺生はしたくない性格。復讐のためには自らの行為を正当化する「理由」が必要なのかもしれない。

カカシに向かって叫んだ「父を・・母を・・一族を連れて来い!そしたらこんなことやめてやる!」これがサスケの本音なんじゃないだろうか?
でも、サスケは悲しすぎて じっとしていられないのだろうし、「イタチの犠牲」のうえで自分まで平和に暮らすことも許せないのだろう。
理不尽な行動だとわかっているからこそ、正当な理由付けが必要になってくる。

しかしこんな復讐、イタチが望んでいないことはサスケは百も承知のはずなのだ。

「イタチが見たかったものと これからオレが見ていくものは全く違うものになる・・イタチが望んだ通りには出来ない・・オレはオレのやり方でうちはを再興する」(403話)

須佐能乎を開眼し闇のチャクラに支配されてしまってから、サスケは強大な瞳力と引き換えに心の眼を閉ざしてしまったのだろうか?
イタチの須佐能乎がその力と引き換えに生命を喰らったように、
サスケの須佐能乎は 力の代償に精神を喰らってしまうのかも、しれない。