ナルト好きブログ!(NARUTO考察・雑考)

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NARUTO-ナルト- 635:新しい風 今週のジャンプ・ナルト感想 (WJ30号) その3

NARUTO 635:新しい風 その3

(その2の続きです)
 
 
・『焼き尽くす』と言われちゃた「十尾」ですが。

黒炎がついた部分を「ズリュ」っと持ち上げ「ボテ」っとちぎって落した(分離した)十尾。 この《ズリュ》、《ボテ》っと溶け落ちる音は、九尾事件時に『四代目の攻撃でやられた仮面男(オビト?)の腕が溶け落ちた音』と同じ材質音です。 つまりオビトをくるんでいた「グルグル」の左腕が落ちたと音と同じ・・・「同じ質感」。
今のところ四面楚歌状態の十尾ですが、「誰が十尾の気持ちを代弁するのだろう」というのが気になってます(そろそろ必要なのではないかと)。 当初はオビトが人柱力になるつもりだったみたいですが、状況も変わったことだし、どうなることやら・・・ 

・本当の意味で『信じる』ということ
 

「ボクは彼をよく知らない分 冷静に見える」
「サスケくんは本当の仲間として信頼できない
「君は本当はどう思ってるんだい?サクラ」  (サイ)

「大丈夫・・サスケくんはちゃんと帰ってきてくれた・・ 私はその事が嬉しいし 彼の事を信頼もしてる」 (サクラ)

(君の言葉は嘘じゃないのかもしれない・・・でも・・・)
(君の笑顔が嘘だってのは・・・もう分かるんだよ) (サイ)

まず「サイ」の見立てなのですが。
 
サイは「冷静に見える」と言ってますが、確かに、私情を交えないで「今までのサスケの言動」だけで判断することが出来るし、これは忍にとって重要なスキルともいえると思うんです。 ですが「サイは、サスケの本当の性格を知らない」とも言える・・・サイが知っている「サスケ」とは「抜け忍になってからのサスケ情報」だけだし、サイには《サスケとは,ナルト達を苦しめている存在》という先入観もある・・・「冷静」な判断ではあっても、それが本当に正しい判断かどうかは別じゃないかと思えるんです。そしてサイだけじゃなく、他の「サスケをあまり知らない木ノ葉の忍達」も、皆サイと同じ捉え方をしてると思うんですよね。

だけど、サイが言った通り、サクラの笑顔は「嘘」の笑顔。
 
ナルトが思わず「ムガガ顔」になって《実は今まで気を遣っていました》のが見えちゃったように、サクラも今までかなり気を遣ってたんじゃないでしょうか。 同期達の手前「第七班のチームワークは完璧アピール」をする必要があったんじゃないだろうか(不安を隠しつつ)。 
 
でも、実際に「十尾に攻撃を当てる」という共通目的がある間は、それでも「心を1つにして闘えて」良かったと思うんです。 共通の目的がある間は「共闘は上手くいく」。 問題は「その1つ先」だと思うんです・・・その後にそれぞれの「思惑」が噴出し、《チームワークに乱れが出る》。 
 
十尾への「対処の違い」で、遂にナルトとサスケの間に緊張が走り、せっかく「一枚岩」だったチームワークが早くも崩れそうになってる。 サクラは「嫌な予感」を前に「大丈夫」だと、自分に言い聞かせてたんじゃないだろうか。 だけど、彼女は52巻「鉄の国国境」で、決意をしてるんですよね、

《私のできる事は――》 《二人を信じる事!!》と。

正直言うと、あの当時は…「サクラ、お前はそれだけなのか」って思っちゃったんですが、いや・・・ナメてました。

《信じる事》ほど、難易度が高いものは無い。

あの時サクラがした「決意」は、とんでもなく難しく厳しい「決意」だったと、今頃になってその「重さ」を知った次第です。 まさに彼女は《それでも二人を信じられるか》という難題に、これから直面しようとしてるんだと思うんです。 
 
《信じられる根拠が無いサスケを、本当の仲間として信用できるか》という問いと、《サスケが自分達とは違う方法を選んでも(一枚岩じゃなくなっても)、それでもサスケを信じることが出来るのか》という極めて難しい問いに直面し、サクラは「信じる事の、想像以上の難しさ」に足が竦むような思いでいるんじゃないだろうか。 
「決意したからには、信じなきゃ」と思いつつ・・だけど過去の「色々」が思い出され、不安を隠しきれない・・そんな思いが葛藤してるんじゃないだろうか。
 
シカマルも、《ナルトとサクラの2人が頑張ろうとし過ぎな状況》に気付いてるみたいですね。 そしてナルト達の「サスケへの想い」も、シカマルはちゃんと感じ取ってるんじゃないだろうか。
 
そして・・・
 
「根拠なく大蛇丸を信じられるのか」という問題に蛞蝓が「信じる」と答えを出したように・・・
 
《根拠なしに相手を信じることが出来るのか》そして《自分とは違う道を選んだ相手の事を信じることが出来るのか》という、ナルトとサクラが試されている《本当の意味で“信じる”ということ》・・・これは、これからの忍世界が新しく生まれ変われるかどうかの鍵であり、第七班だけじゃなく忍達全員が乗り越えなくちゃいけない「壁」なんだろうと思うんです。
 
結局、今までの忍世界の「同盟」が口約束だけの「意味が無いモノ」だったのは、そこに問題が在ったんだと思うんです。 
 
「共通の敵国」と戦う為に同盟を組むけれど、「戦争終結時点から同盟とは戦利品の奪い合いになる そこで勝った里がその後の主権を握る」 (無サマの言葉)というのが「通例」・・・ 
同じ目的がある間は「仲間」でいるけれど、目的達成直後に生じるのは「互いの考えの違いによる、新たな争いの勃発」。 
 
この戦争だって、共通の敵が無くなれば「連合の必要性は無くなる」わけで、五大国は再びバラバラになるかもしれない・・・そして五大国が永遠に「一枚岩」でいられるハズもない。 だけど「一枚岩じゃなくてもいいんだ」と、それでも「信じられる」と思えなければ、いずれまた戦争が始まってしまう。 
この先、平和を維持できるのか・・・それは「過去の敵を信じられるか」 「考えが違う相手を信じられるか」をクリアできないと不可能だと思えるんです。

今までの忍世界が「秩序維持」の為に生み出してきた考え方とは、「信じられる根拠がないなら、信じないで危ない芽を摘むためにも抹殺してしまおう」とか、「違う考えを持った者は危険と認識し、全て排除する」という考え方ですよね。 こうして守られてきた「秩序」こそ、実は「忍世界の無秩序」を生み出してきたんじゃないだろうか。 脆く崩れる同盟、不信、争い・・・・それこそ「本末転倒」ですよね。
 

・忍世界の「無秩序=システム」
 

覚えておられるでしょうか・・・563話の雑考でも取り上げましたが、「オオノキが言った、このセリフ」を。

「バラバラだった忍の里々も連合として一つになろうとしている・・・
ならば・・・憎しみを生んできた忍の世の無秩序(システム)だって・・・もしかしたら変われるかもしれん!!」

本来「システム」とは、「まとまった機能を発揮する系統、しくみ」の事でもありますから、いわば「秩序」です。 
 
なのに、オオノキは「無秩序」のことを“システム”と言ってるんですよね。 それは本来「秩序」であったハズの「システム」が、今や「無秩序」になってしまったという自戒でもあったと思うんですが、今になって「さらに」ジワジワとその意味が伝わってきたような気がするんです。 
忍世界をまとめる為に作られてきた「システム=秩序」は数々の本末転倒を生み、最終的に「システム=無秩序」になってしまったという最大の本末転倒を生み出してしまった・・という事なのでしょう。

 
根拠ありきなのか、仲間ありきなのか。
 
「根拠があるから仲間を信じる」のではなく、「仲間だからこそ信じてみることができる」・・・それが本来あるべき形なんじゃないだろうか。
サスケがここで起こす『新しい風』で、第七班の・・ いや、忍達の『本当のチームワーク』が試されるんじゃないかと思うんです。 だから・・サクラとナルト、何があってもサスケを「信じようよ!」。仲間なんだから。
 
そして・・・
 
「この2人」の本当の強さは、「本当に信じることが出来たこと」とも言えると思うんです。
 
「オレはお前を信じてる どこまでいっても子供を信じてるのが親ってもんだからね」(ミナト)
 
「お前がこれからどうなろうと おれはお前をずっと愛している」  (イタチ)

ミナトがナルトを、イタチがサスケを「信じることが出来た」のは、「根拠があるから」ではなくって、「愛情、想い」があるから・・・。もちろん「ナルトとサスケ」は血縁じゃないから「親子、兄弟」のような無条件で信じる事は難しいかもしれません。 だけど「本当の兄弟だと思ってる」なら、本当に信じることもできるんじゃないだろうか。
 
サイも、ナルトとサクラが「どうして、それでもサスケを本当の仲間として信じることが出来るのか」を見て知って、その想いを共有することで、その時こそサイも本当の意味で《第七班の一員》になれるんじゃないか・・と思えるのです。

(五影達、完全回復していよいよ戦場に向かいますね。ハッシ-と孫の対面もついに・・・)。
 

さて場面転換で、いよいよ「時空間」と思ったら、い、いきなりですか;
 

《カカシの雷切がオビトを貫き、オビトの手裏剣がカカシを貫き、血が飛び散る》・・・・
 
うわっ、な、な、何やってんのキミ達!! 

・・・「衝撃的な」画が何の前触れも無く飛び込んできたので、一瞬度肝を抜かれちゃったんですが(正直、ジャンプ落としそうになったぐらい、息が止まるぐらい驚いた)・・(カカシが前回雷切を構えていたので、あのままオビトを貫くのは想像してましたが、まさかオビトまでが手裏剣出して攻撃して相討ちとは思わなかったんで、とにかく驚きました。 私にとっては「まさか」的なことで。
 
でも落ち着いて見れば、オビトの心臓部には相変わらず「穴」が空いてますので、オビトの幻術は続行してますよね。 でも今までは「カカシは実体」と思ってたんですが、これ、カカシも含めて幻術という事なのかな。 イタチサスケ戦の時みたいに、お互いに幻術をかけ合ってるのか分かりませんが(なにせ同じ眼なんで)、一応幻術の中だから派手にやり合ったと今は解釈しておきます(断言は当然できませんが)。
 
でも今までお互い「遠慮しつつエックス斬り(ベストに線を入れただけ)」とか、「後ろめたさに躊躇しつつボディブロー」等々、煮え切らない状態が延々と続いておりましたので・・・ここらで(たとえ幻術であっても)腑を貫いて、掻き出し引きずり出して見せ合うぐらいの「本気でぶつかる覚悟」は必要だったと思います(オビトはカカシを散々「煽って」ましたしね・・・)。で、カカシはやっと「本気」になったわけですが・・・
 
 
この衝撃で「幻術から醒めて」、そこに笑顔があれば・・・最高なんですが。
 
 
だいたい、「なぜ」オビトがこのタイミングでカカシを「連れ込んだのか」という理由はあるハズでして、オビトはカカシがかつての(白い牙の)意志」を取り戻したら、カカシにだけは腑を見せるつもりだったのではないか・・とも思うんです。 
「オビトの本当の目的」はまだ明かされていないし、「弥彦との出会い」から「九尾事件」に至るまで、そしてグルグルのことなど・・ オビトの過去には物語の核心となる「真実」があるはずなので、是非それを語ってもらわなくちゃいけないし・・・
 
カカシとオビトの話(本番)は「これから」だと思ってます。 
 
それに第七班の教え子たちが「サスケとのチームワークでちょっと不安」になってる現状に、「手本」を見せられるとしたら・・・カカシとオビトじゃないかと思ってしまうんです。 カカシは『今度こそ』第七班の先生として、ちったぁ「だらしなくてすまない」じゃなくって「先生らしい姿」を見せて欲しいので、ここは二人無事で次回の展開をと期待したい(香燐みたいに、呂律が回らなくてすみません)。
 
次が気になって仕方ないけど、たった1コマでお預け・・・
 
もっともこの絵・・・楽観的な事を言えた状況か?と言われそうな気もしますので、今はひたすらおとなしく・・・「次週の大展開」(ぜひいい意味で・・)を待とうと思います。 おとなしく・・・
 
 
 
 
 
 
 
☆長駄文、読んでくださって感謝。
 
 
(ナルト好きブログ!2013/06/24)