ナルト好きブログ!(NARUTO考察・雑考)

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NARUTO-ナルト- 611 :到着 今週のジャンプ・ナルト感想 (WJ01号) その2

NARUTO 611 :到着 その2

(その1の続きです)
 
「・・・お得意の影分身か? 禁術の高等忍術とて同じ無能が増えたところで・・・・・・」
 
「しょせん烏合の衆」 (マダラ)
 
「あ!?ウ・・・ウゴウノシュウ・・・!?」
 
「やはり無能だ」
 
久しぶりに出ましたな、ナルトの「カタカナ」。つまり「意味が分かってない」。
一方のマダラさんは、ガキに合わせて話すほど人間出来てない(笑)
 
そして両方の性格が分かっちゃうオビトが、ナルトにさり気なく「烏合の衆」の解説をしてやってるのが面白い。 かつてオビトも、マダラさんが言った「因果」の意味が分けらなかった経験があるから、オビト・・・また心の中で(オレに似てる)って思ってるんだろうな・・・
烏合の衆、寄り集まったカラスの群れみたいにまとまりがない、中身のない寄せ集め・・・今までの「忍」ってのは、そうだったと思うんです。 口先だけで「夢」や「希望」を語って、実行もしない、つまり中身のない「空」であり「虚」でしかなかったのだから。 マダラにとって、無能な後世の忍達は「烏合の衆」・・・そして、それを打ち消すかのような、
 
ブレない「ナルトの印」。
 
八つっあんと九喇嘛がチャクラ切れして引っ込んだ時、ナルトが《サッ・・・・》と影分身の印を組みはじめましたが、実はコレ、「影分身」するつもりじゃ無かったんですね。 
 
イメージ 1
 
ナルトはこの時から既に《忍連合の術》を発動しようとして印を組んでいた・・・
 
無意味な影分身だと散々言われても、無力だと言われても、十尾が尾獣砲を撃とうと、ナルトがずーっと「印」をを崩さなかった理由。 それはひたすら術の「発動」を信じて待ってたからだったんですね、忍史上最高最強の術《忍連合の術》発動の時を。
 
実は、冒頭で触れた先週(610話)でモヤモヤしていた「ナルトの意味不明な描写」があると申し上げたのは、ジャンプ52号185頁・・・九喇嘛が「行くぞ!!」と言った直後、仙人モードナルト『!!(ビクン)』“何か”を感知している絵なんです。
 
その直後に十尾がパンチしてきたので、十尾の攻撃を事前感知したようにも見えちゃうんですが・・・それにしちゃあ、ナルトのリアクションが「かなりビックリ」だったんです。 だからアレは他の何かを感知したんじゃないかと気になって気になって・・・でも分からなかった(笑)  だけど、あの時にナルトは《増援が続々集まってきてる》事を感知してたんですな。納得してスッキリです。

で、ナルトも成長したなと思わされたのが、感知した時に「喋らなかった」こと。「皆がもうすぐ来るってばよ!」なんて言わなかった・・・彼らがマダラたちに感知されないように気遣い、そして彼らにも作戦があることを考えて黙ってた・・・ 頭使ってるじゃないか、ナルト! うん、確かに無能なんかじゃないぞ。難しい言葉はまだ解んなくても、直感的に判断できる頭脳を持ってる。こういうのも、ナルトはオビトと同タイプなのかも・・。
仲間が助けに来るのを感知して、それを計算しての駆け引き。青とフーが見せた、感知能力を利用しての頭脳的な駆け引き(50巻)を思い出してしまった・・。ナルト、やるな。
 
そして何よりナルトを誉めてやりたいのは、ナルトがずーっと「印」を崩さなかった事なんです。
 
何を言われても、何をされても(たとえ十尾砲を撃たれても)微動だにしなかった・・・仲間が必ず助けに来る、何とかしてくれると信じたからこそ「全く動かなかった」。 これ、スゴイですよ・・・あの十尾砲を避けずに仲間を信じて動かなかったってのは。
 
仲間を命懸けで「助ける」事もすごいことだけど、仲間を命懸けで「信じる」こともスゴいこと。
ブレない信頼こそが、忍連合の最高の強みなんじゃないだろうか。
 
十尾砲を外させたのは、白眼サポートによる「いのの心転身」。 2秒でオビトに破られてますが、いやいやいや・・それでも成功させちゃう、いのの成長は驚くばかり。彼女も一時は医療忍術とか始めて中途半端になってたのが気掛りでしたが、山中家の立派な跡継ぎに成長しましたね。 ヒナタも「ナルトくん大丈夫!?」←!?がついているあたり、成長したなと(笑)モジモジが完全に消えてますから。 第十班は十分すぎるほど活躍してるので、今度は紅班の活躍を見たいもんですが・・・
 
にしても、ネジはどうしてるんだ・・・・?
 
十尾砲の狙いが外れたのは、いののコントロールによるせいだけど、事情を知らなかったカカシ(たぶんカカシ)が言った、「ハズした・・・?わざとか・・?」。 
 
間違って外すとは思えなかったから「わざと」なんて言ったと思うんですが、これ・・・今までオビトが「わざとカカシ達を本気で攻撃してこなかった」事をカカシが十分認識してるからの発言とも言える・・・。そろそろ、オビトがなぜ今まで《本気で戦わなかったのか》、理由を真剣に考えてもいい頃なんだけどな・・・。
 
そして ちょっと気になった、

「無い」と「ある(有る、在る)」。

マダラの発言、オビトの発言、カカシの発言にワザとらしいほど連発された「無」や否定

「同じ無能が増えたところで」 「やはり無能だ」

よせナルト・・・!」
「これ以上チャクラを等分割する影分身は意味が無い・・・
「陽動に使えても決定打にはならない・・・
「お前が倒れたら・・・ この戦争は負ける・・・!」

「頭数だけ増やしてもその中身がまったくなければ 無意味だと言ってるんだ」
「オレもお前も しょせん無力な忍だ」

可能性を1つ1つ否定し、諦めていく・・・それが忍世界の在り方を象徴してると思うんです。
「忍」という文字は、心を刃で押し殺して「無くす」・・・それが今までの忍世界なのだから。

だけどナルトが答えたのは、

「オレは無能じゃねェ!!」
てめーみてーにはならねェ・・・!!」

否定形ではあるけれど、「否定の否定」であって、つまり「強い肯定」。
そして、最後にナルトが言い放った、

『今ここに“ある”のは・・・ 忍連合軍』
 
無い無いと否定が飛び交う戦場に、“ある”と肯定で締めくくったナルト。
うん、ここにも希望・・・夜明け、“暁”がある!
 
忍システムの中で、排除され否定されていったものを、1つ1つ「ある」と存在を認め取り戻していく・・・それがこの戦争だったんじゃないだろうか。失った意志、失った名前、失った絆、失ったモノを拾い『本当の自分に戻る』ための闘い。
 
そして「忍」も、心を無くすのではなくって・・・「心」を取り戻す戦い。
 
ナルトにとって最初の敵であった再不斬と白との闘いで、ナルトが疑問に感じた「忍に心は無いのか?」という問題に、ついに答えが出されつつある。 そしてそれは、外伝のオビトが求めていたものでもあります(再不斬戦と外伝は驚くほどリンクしてます、これもまた別記します)。
 
そして、この戦争での答えと思われるものは、開戦前に我愛羅が演説の中で言ってるんですよね(例のオバマの基調演説風演説で)。

《砂も岩も木ノ葉も霧も雲も無い!!》
《“ある”のはただ“忍”だ!》と。

我愛羅の演説を聞いて無かったナルトが、奇しくも同じ答えを戦場で導き出した事・・・それは「忍達が想いを1つにしている」ってことですよね。あとは、我愛羅が言ってたもう1つの答え・・・

《その者は敵であるオレのために泣いてくれた!傷つけたオレを友と言ってくれた!!》
《彼はオレを救った!!敵同士だったが彼は同じ人柱力だった・・・》
《同じ痛みを理解し合った者同士 わだかまりはない!》
 
《今 ここに敵はいない!!》
 
《なぜなら皆“暁”に傷付けられた痛みを持っている》

“暁”部分をちょっと変えて、《なぜなら皆“忍の無秩序(システム)”に傷付けられた痛みを持っている》にすれば、本当の意味で《今、ここに敵はいない》ってことになるハズなんです(イタチも、その答えを出してましたよね・・・カブトのことを「この忍の世に翻弄された者同士」と言って)。 ナルト達が、このマダラ・オビト戦でそれに気づいてくれれば・・・それこそ本当の意味での「答え」が出されるはずです。

さて・・・うちは一族の無限月読、千手が開発した穢土転生、そしてナルト達の「忍連合の術」。
それぞれが自信を持って場に出した《切り札の術》・・・どれが本当の史上最高の術だったのか?
 
オビトは「無限月読に勝る忍の術はない」というし、カブトは穢土転生を「忍世界において最大最強の術と言っていいよ!」と言っていた・・・・
 
今まで忍達は《いかに高等な忍術を生み出すか》を競ってきたわけで、そういう意味ではマダラの「無限月読」や柱間の「木遁・花樹界降臨」などは最強「最高」レベルの術だと思うんです。忍として頂点を極めてしまったマダラにとって、自分と柱間亡きあとの忍達は《堕ちていくだけ》、 しかも、どいつもこいつも無能、高等忍術の扱い方もリスクも心得ず使いこなせない。 そしてマダラ達先人が開発した高度な術は、扱いきれず次々「禁術」に指定されていく。
 
穢土転されたマダラは、今の忍達が術を使いこなせてないことに呆れているように見えるんです。最初のうちこそ「穢土転生の術は本来こうやって道連れに使うものだ」なんて機嫌よくカブトに教えていたけど、しまいには苛立ちながら「術者に言っておけ 禁術を不用意に使うべきではないとな」と言っていた・・・ 
ナルトの影分身のことも「禁術の高等忍術とて」なんてマダラは言ってて、どうせ過去の術を使いこなせるわけがないだろうと考えてる。
 
長く生きたマダラが見てきた「後世の忍」は、開発者を超えられない後世の無能な忍達。 
柱間や自分を超えられず、扱いきれない術で身を滅ぼしていく後世の忍にマダラは絶望し、だけど放っておけなかったんだと思うんです。だから無限月読で自分が導こうと考える・・・ 結局はマダラも愛情の人。
 
でも本当の強さや高みってのは「高度なレベルの術」なんかではなく、ナルトが見せた「忍連合の術」・・・命さえ安心して託しあえる信頼にあると思うんです。
六道仙人は「わざわざ尾獣チャクラを分割」してみたり、息子2人に能力を分割したり・・・そして「愛」を唱える次男のほうを後継者に指名したことで「わざと対立」させ、長男の「憎しみ」を大きくさせ多のではないかと思ってます。 後世の忍達がイザナミのように迷い考えながら《自分達で答えに辿り着けるように》。
そして・・・術も、尾獣も、忍も心を「1つにして」本来の姿に戻っていくのでしょうか。
 
最後のナルトの清々しい顔、そしてオビトの睨みつけるような表情。 相変わらずの影効果でワル全開に描かれてるオビトだけど、この忍連合を「わざわざ」寄り道して作ったのはオビト自身なんですぞ。間違って寄り道しちゃった結果が、こうなっちゃっただけなのか。それともその寄り道にこそ、彼の真実があるのか。 かつて「寄り道(ジジババの手伝い)」にこそ、隠された本来の姿があったオビトだから・・「連合作り」とか「ナルトにサスケを理解させる為」の寄り道をしたり「サスケを育てて放置した」ところにオビトの本心は隠れていると考えてますが・・・判明するのは当分先かな。
 
そして、「忍連合の術」が口先だけなのか、本物なのか。
・・・それが本当の意味で試されるのは、これからなんじゃないかと思ってます。今は共通の目的があるから結束してるけど、それが無くなっても「結束」してられるかどうか。
 
 
カカシイヤー本番も、これからですぞ!
 
 
☆忍連合を見てマダラは戦場を「整理する」と言い出すのか。オビトとの考えの違いがハッキリしてきそうな気がします。
 
☆十尾とつながってるマダラ達も忍連合を感知してた可能性はあるかも。その上での今までの攻撃だったのか。
 
☆九喇嘛、また十尾のことをアレって言ってますね;十尾も本当の自分=本当の心を取り戻す時が来るんだろなと思ってるんですが。
 
☆シー・・久しぶりに見た。
 
☆ダルイ、アツイ達を助けてやってくれ
 
☆最後の全員集合の絵・・・皆の表情がいい。特にガイ先生が渋い。
 
 
 
長駄文、読んでくださって感謝。 
 
 
 
(ナルト好きブログ!  今週のジャンプ・ナルト雑考 2012/12/03)