ナルト好きブログ!(NARUTO考察・雑考)

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NARUTO-ナルト- 665:今のオレは 今週のジャンプ・ナルト感想 (WJ13号) その1

NARUTO 665:今のオレは その1

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今のオレは火影を語りたかった
 
うちはオビトだ!
 
 
ついに動き出したかぁ……オビト!!
 
 やっと、やっと子供時代の「うちは版ナルト」(と勝手に命名した)あの真っ直ぐなオビト、本当の自分を見せる時が来たかな。いや、いい表情してます…ずっとこの時を待っておりましたぞ…
さて、ここからリンとの約束を守って「カッコよく世界を救うところ見せてね!」っと…オビトの活躍は「これから」でしょう!(と思ってます)。
 
 さて、今週は「備忘録」として忍連合の現在配置図がついてましたけど、これは私としては実に有難い…! 
ちょっと前までは「ひとかたまり」になっていた忍連合ですが、今ではバラけちゃって、大まかに言って3か所・・・「サスケと扉間、それと?な裸足人物」、「グルグルVS忍連合」、「マダラ・黒ゼツVSカカシ達」に分かれてるんですよね。それに加えて「サスケのところに向かう大蛇丸&“鷹”」、「ナルトのところに向かうガイ班」、「動けないでいる柱間」と…いやぁ~…把握しづらい。
 663話感想でグルグルの出現場所(大半の忍連合の居場所)を思いっきり間違えた事は反省したのですが、おかげで「バラバラになると途端に分からなくなる」ことを身をもって体感出来ちゃいました。忍達の混乱・苦労も分かる気がする。。
 
 それでも、読者は戦場を全体的俯瞰的に見ることが出来るから、まだ把握しやすいハズなんですよね。なのに間違える奴(私です)がいるぐらいだから、ましてや地ベタにいる忍達にとって「全体図」を把握するのは、ほぼ無理な話だろうと思います。
 
 こういう時、「離れた場所で客観的に全体を把握し、情報を各所に伝達してくれる本部(頭)」の存在が既に無いってことは(十尾の尾獣玉で消されちゃいましたから)、今になって忍連合にとってメチャクチャ大きな痛手となっているんじゃないかと思うんですよね。今、どこに誰が居て、離れた戦場はどうなっているのか…情報の共有がなかなか出来ない。
 
これ、これから忍達の課題になると思うんです… “頭(本部=司令塔)”、すなわち“道案内”を失った忍達は 自分達で判断し行動し、まとまることが出来るのか。六道仙人が立てた“道案内”無しに、忍達は自分達で「先」を見出せるのかという事が。
 
連合軍は“頭(本部)”を消されてからというもの、対オビト戦でもかなりの苦労をして「無理にまとまっていた」感があったと思うんです。 
“ナルト”というカリスマの元に集まり、“ナルト”に引っ張ってもらい、そしてイノの「心伝身の術」のおかげで、今まで忍連合は『情報や気持ちを共有する事』が出来た…そのおかげでウゴウノシュウにならずに済んだんじゃないかと思うんですよね。 しかし今の「分散した状態」になってみて、この手段には大きな穴があったことが露見したんじゃないかと思います。
 
《ナルトというカリスマが倒れ、皆を繋いでいた九尾チャクラも消え、遠くに分散した状態では「心伝身」も使えない》…この状態で忍達はさてどうする?どうやって情報や気持ちの共有をし、まとまっていられるのかということです※「心伝身」がエリア限定でしか使えないことは、いのの「五影様達も私の術の届く範囲内まで来てるってことですね」(647話)などの発言から分かっています。本部でいのいちサンが使っていたような「機械」が無い限り…)。
 
 612話で、オビトがナルト達にぶつけた問い《その術(忍連合軍の術)とてこの戦争の後には脆く崩れ そちら側の誰かがまたオレ達と同じことをするようになる》…これは実にゴモットモな話でして、もっと忍連合も真剣に考えるべき重要な話だと思ったんです。「今は」まとまっているからいいけれど「この後もずっと」まとまっていられるのか?…いや、今だけでしょ!と。
 オビトとの大綱引き大会で「1つにまとまって盛り上がった(と思われた)」忍連合の繋がりは本物だったのか…今のこの状況下でも、忍達は1つでいられるのか…
 
 今週の話を、そういったヒネくれた視点で読んでみると、忍達が案外とその“穴”を抱えているコトがちょこちょこ見えてきます。《本当の繋がりとは、何なのか―――》…
 
 
 
「ゼツ… いつまでオビトに へばりついている」
(六道マダラ)
 
マダラは、オビトに「ガキってのは落ち着きのないせっかちのことだ」なんて言ってましたが、マダラ御本人こそ、そうなんじゃないの…という気もしないではない。 ちゃっちゃと事を運んでしまうマダラは、“待てない”というよりも、“安心して仲間に託せない”…だから焦ってるんじゃないかと、やはりそう思えてしまうんですよね。 
《黒ゼツがオビトにベッタリな状況》だって、マダラにとっては不安要素なのかもしれない… マダラは「もしかしたら、黒ゼツはオビト側に寝返ってしまうかもしれない」という不安があるんだろうか…だから気になって、こんな事を言うんじゃないのかな。
 
でも、ペアの輪廻眼を共有しているマダラとオビトは、視野も共有してるんじゃないかと思うんですが、しかし「状況」は見えていたとしても、だからって心まで読めるわけじゃない… 中途半端に入ってくる情報は、かえって不安を助長するだけかもしれないですね。
 
しかし…
 
『スミマセン… デスガ コイツラカラ九尾ノ半身モ奪ッテオキマシタ』という黒ゼツの報告に、マダラの口元はやや緩んだように見えます。
 
だけど…
 
「よし 左目と合わせて持って来い」って… ん??これには違和感MAX。
 
六道マダラ様なら、黒ゼツの元に瞬身で移動してササッと「目と九尾チャクラ」を奪取する事ぐらい、朝飯前のハズなんですよね。 
 六道状態になる前でさえ、白ゼツから「右の輪廻眼と白ゼツの右腕」を一瞬で奪い取っていたぐらいですから… なのに《持って来い》って…マダラさん、試してますね、黒ゼツを。
 黒ゼツが自分の意志で左目と九尾をマダラのところにちゃんと『持ってくるか』…本心(裏の心)を試したのではないでしょうか(マダラは相手の腑を見るためにこういった手をよく使う)。 まったく…どこまで「仲間不信」なんだと思いますが、いや、それだけマダラも本当は「本当の繋がり」を求めてるって事なんだと思います。もっとも、ご本人は自覚してないかもしれませんが…本当は《まぁいい》じゃあ無いハズです。
 
そして、忍達「それぞれ」の反応ですが…
 
まずミナトなんですが…(仙人の力を感じる… これはオビトの時よりもさらに…)そして《ゾクッ》としてる。ミナトはまだ「チャクラ感知モード」なのでしょうか、ミナトが感じた《ゾクッ》とするチャクラの源泉が気になってしかたありません。マダラの中に在る《禍々しいチャクラ》の正体が。
 
そして我愛羅なんですが…「やはり四代目の九尾はあの黒い奴の中か…!」
我愛羅は黒ゼツのことを「あの黒い奴」と言ってますけど、我愛羅は生黒ゼツを見るのはこれが初めてですもんね(でしたよね)。それに我愛羅は、オビトに黒ゼツが憑依した経緯も知らない。 
 
そして…カカシですが。
「マダラ!?」「どうやって六道の力を!?」…カカシの反応はここですよね。 彼はオビトや黒ゼツの状況は知っているけれど、マダラが六道になった経緯は知らない。 カカシはこの戦場には一番早く来ているし、情報は多くもっているほうですが、それでも今回は情報が「足りてない」。
 
さらにサクラは「・・・!」となってますが、おそらく何が何やら状態だと思います。グルグル戦場から来たばかりの彼女は、一番ここに関係する情報を持っていない。
 
幸いにしてというか、ここにいる《ミナト、カカシ、我愛羅、サクラ》は連合の中でも頭脳派で、情報処理、分析能力に長けた人達なので、少しの情報から現況を類推して把握するのは得意なはずですが… それでも彼らの持つ情報は見事なほどバラバラだから、《同じ一つの状況》を目の前にしながらも、各々感じている事もバラバラだろうと思います。
 
『マダラ様ガイルカギリ コイツカラ離レテモ オ前ラハ オレ二何モデキハシナイ』
 
オビトからビヨ~ンと離れかけた黒ゼツ(ますます不気味)ですが、黒ゼツが離れかけた瞬間、己を取り戻したオビトに引き戻され、逆にオビトに抑え込まれる…
 
「・・・・・」 (マダラ)
 
『貴様!マダ…!』 (黒ゼツ)
「まだだ…」
「マダラ…アンタに話がある」 (オビト)
 
マダマダダマダラ…って(笑)、リンリンリン、バカバカバカの三連発を思い出しちゃいます。ま…オビトは真面目に(きわめて真剣に)話してるんですが、もしかしたらオビトは「グルグル」とはこんな風な会話をしていたのかなぁ…なんて思ってしまいます。
 
しっかし…再びよく自分を取り戻しましたなぁ…オビトは。
 
十尾を抑え込んだ時もですが、今回も黒ゼツを抑え込んで…この人の精神力の強靭さは、とてつもないモノがあります。
 オビトという人物については、まだ簡単には語れないぐらい「分からない部分が多い」とは感じておりますが、とにかく忍としては表情はきわめて豊かですね。感情が大きく揺れるし泣き虫だけど、気が弱いという訳でもない…本来のおっとりしたお人好しな性格のせいであったり、相手の心をよく読めてしまうからこその揺れだったり、涙だったり… 意志そのものは強固で頑固、いざ心に決めたらこの人は本当に強い!と思います。
 
我愛羅はスッと手をだし動こうとしますが、カカシは我愛羅の前にスッと手をだし制止する)
 
「!」
 
「ナルトには奴の中の九尾が必要だ 失敗はできない」
「ここぞという時でなければダメだ…」
 
久々に出ましたね、カカシお得意のコレ(手を横に出す制止スタイル)↓
 
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(ちなみに、これは鉄の国国境でナルトを止めた時)
 
我愛羅はカカシ同様「沈着冷静な状況分析タイプ」ですが、彼にしては少々熱くなっているような気がする…我愛羅は必死ですもんね、ナルトを守る為に。 
カカシもそれは同じこと、ナルトの命が懸かってるんですもん…ここはさらにさらに慎重になるのかもしれません。 カカシの冷静さは『多くの修羅場を潜り抜けてきた戦闘経験値の差』というよりは、《今度こそ仲間を死なせはしない》という言葉を「口先だけにしない」強い決意もあるのだと思います。いつも以上に険しい、真剣なカカシの表情…己にも「冷静になれ」と言い聞かせているような表情なんですよね…。
 そして、カカシは「今のオビト」を信じ始めている、オビトが黒ゼツを抑え込んで自分を取戻し、マダラに何か話そうとしている事を気にしている…オビトが何をするつもりなのか見定めようとしたんじゃないだろうか。 
 
とはいえ、カカシは「オビト」についての情報をほとんど持っていないんですよね。 オビトと忍連合の大綱引き大会の時、カカシだけ時空間に居て蚊帳の外だったし…オビトとチャクラを繋げてないから、カカシはオビトの心の中を覗いていない。
 
《覗く》といえば、子供時代…カカシはオビトを覗き見してましたよね。603話「リハビリ」でのオビト回想で…カカシは、オビトの部屋の窓からオビトを覗きこんでいた(笑) 
 カカシは今でもよく覗きをしますが(ナルトの様子を見たり、情報部の窓辺にいたり)、アレは暗部出身ならではの情報収集癖だと思ってましたが、まだ暗部じゃない子供時代からやってましたよね… 用があるなら玄関からピンポンして入っておいでよ!とも思いましたが、カカシも《もっと知りたかった》のかもしれませんねぇ…「友・オビトのこと」を。
 
 だけど、カカシにとって「オビトを知ること(理解する事)」とは、「オビトの情報を集める事」だったのかもしれません。 オビトにとって迷惑だった「カカシの覗き」…あれは、カカシの「友をもっと知りたい」願望の表れだったのかもしれません。うーん、そこ、ちょっとやり方が違うんじゃないのソレ…とも思うけど、カカシって子供時代から「忍っぽい発想」しか出来なかったんですね、きっと。
 
ところで、あのチャクラ綱引き大会で、ミナトは「オビトの心を見させてもらった」と言っていたけど、他の忍達はどうだったんでしょう。 その後の一般の忍達の反応を見る限り、どーも彼らは「オビトの心の中」までは見えていなかった様子です。 やはりアレは「一流の忍同士」じゃないと出来ないのでしょうか(これについては後述します)。あの時、オビトの心まで入り込めたのは、ほんのごく一部だけだったのかな。
 
 だけど、あの綱引きの時に、なぜ肝心のカカシは時空間に居たのか…(そして、なぜカカシはオビトとチャクラを繋げることが無かったのか)…その「意味」についてずっと考えてきましたが、うーむ、これも岸本先生による《天の配剤》だったのではないかと思うようになりました。 
 《カカシには、あえてオビトとチャクラを繋げさせなかった…チャクラ繋ぎによってオビトの心を知る事をさせなかった》…それはちょっと意地悪だけど、“カカシの為の”配慮だったんじゃないか…従来のカカシの「友を知る方法」、覗き見や情報を収集する方法をカカシから取り上げて、そんなやり方じゃない方法で友を理解してごらん…ということなのかもしれません。
 
友達と理解し合う手段が「覗き見(偵察)」だとか「チャクラを利用しての情報収集」なんてのは、やっぱりオカシイ(笑)
 
カカシが一番知りたかった、オビトに関する《なぜ今まで…》の情報は、未だにカカシに与えられていない…だから、カカシは《かつてのオビト=自分が知っている子供時代のオビト》しか理解できなかった。《今のオビト》を受け入れられなかった。
 カカシは情報に頼らず《今のオビト》を理解することが出来るんだろうか…?
 
 
 
《本当の意味で分かり合う事》…本当の繋がりとは何なのか――…それはカカシにも、これから試されるのではないかと思います。
 
 
 
 
(その2は火曜日にアップする予定です)。。