ナルト好きブログ!(NARUTO考察・雑考)

NARUTO-ナルト-の考察(伏線、言葉、人物考察などなど!)続行中!

NARUTO-ナルト- 657 :うちはマダラ、参る 今週のジャンプ・ナルト感想 (WJ02号) その4

NARUTO 657:うちはマダラ、参る  4

(その3の続きです)
 
一方で、輪廻天生を使わされたオビトのほうですが。
 
 
「マダラが…」 
「…生き返って…しまった…」 (オビト)
 
 生き返って《しまった》ですからねぇ。
オビトが「マダラに言われた通りに動いていなかった」事、そして「マダラを輪廻天生するつもりはなかった(と思われる)」事、それを考えると、オビトはマダラのシナリオを相当警戒していたと思うのです。その警戒の理由は、単純に「無限月読の術者」のポジション争いという問題ではないのかもしれない。
 
カブトが自慢げに「マダラの穢土転生棺桶を見せた時」の、オビトの怒り・・・アレは自分の弱点(本物のマダラではない証拠)を掴まれた焦りなんかではない『本気の怒り』でした そしてこの戦場にマダラが来た時の、オビトのあの「思いっきりイヤそうな顔」も記憶に新しい・・
 
その一方で、マダラの形見である「団扇」を背負って戦場に出てきたのは、オビトの『爺ちゃんの意志を担う』決意の表れだと思うし、マダラを嫌っているのではなく、マダラのシナリオ上にある「何か」をオビトは警戒してるのではあるまいか(オビトがマダラの団扇を背負っていたのは、かつてカカシがサクモのチャクラ刀を背負っていた事を意識しての事じゃないかというのが私の考えなのですが)。
 
しかし、黒ゼツがオビトに憑りつくと、ミナトとカカシは「咄嗟に」攻撃の手を止めた・・やっぱりこの2人は、たとえ《今のオビト》がどうであろうと殺せない、殺したくない・・その本音が「咄嗟の反応」に出たんだな(と「ミナト班」の繋がりに安心)。
 
そして、黒ゼツがますます不気味な存在感を増してきましたよねぇ・・
 
「オビト…コレデオ前モ用済ミダ 輪廻天生ヲシタオ前ハ死ヌ」
 
「サテ最後ノ仕事ダ 左眼ハ返シテモラウ」 
 
 (そしてオビトの中に入り込んでから・・・)
 
『オレハマダラノ意志ソノモノダ マダラノ邪魔ヲスルモノハ排除スル』
『コノオビトモソウダガ オ前達ハマダラノ計画ヲ甘ク見スギダ』
『ソシテオレノコトモナ』
 
『オレガ取リ付イテイル間 少シハ長持チスルダロウ コイツモナ』
『オビトガ死ヌマデノ間 コノ体ヲ使ッテ オ前ラト戦ウ』
『マダラノ策二裏目二行動シオッタ役立タズダ』
『最後グライハ役二立ッテモラワネバナ』
 
(以上『』の部分、作中では二重線の吹き出し
 
(そして黒ゼツの回想)… 長十郎に拘束されて「動ケナイ」なんて言った後、黒はマダラの命令で《ズズズッ》と地中を通ってオビトのところへ行き、命令があるまで待っていたらしい。
 
ゼツの語ったセリフの「内容」はひとまず後にして、ここまでの描写で気になった点を2つほど。
まず1つは、黒ゼツの「オビトへの取り憑き方と共存、支配の方法」。
もう1つは「マダラとの意思の疎通、共有共存の方法」・・この2つがちょいと気になります。
 
先週の雑考で、(先週の)タイトル「交代」の意味には「尾獣と人間の交代システム」のことも含まれていて、それが今後のポイントになるのではないかという話題を書かせていただきましたが、やはりコレが気になるんだなぁ・・。
 
黒ゼツがオビトに憑りついた方法は『そういうことがあり得る』(憑りつかれたら本人の意志とは関係なく動かされてしまう)コトを示してるんじゃないかな。(実際に、オビトにはグルグルがくっついていたわけだし)。
 
今までも時折描かれてきた、尾獣と人間の「交代システム」。
 
ナルトと九喇嘛が交代(シフト)して、ナルトの体を借りて九喇嘛が喋ったり行動したりという事がありましたよね(九喇嘛がカカシにチャクラを直接渡したときなど)。 あの『交代システム』は、ナルト&九喇嘛、ビー&八つっあん間だけに限らず、「オビト&グルグル」もやっていたのではないか(と推測中)。
 
(ちなみに、オビトとグルグルが同居して「交代」してたのではないかという推論、根拠については※過去記事:「神威」の時空間と十尾(オビトのすり抜けについての雑考にて説明していますので、ここでは略ってことで失礼)。
 
そしてもう1点、黒ゼツとマダラが「心の中で会話」してるという点なんですが、これは山中一族の心伝身の術そっくりです。心伝身と違う点は「距離が離れていても会話できる」というところ。マダラと黒ゼツがかなり離れた場所にいても会話できたのは、マダラの中に黒ゼツ(の意志)が同居していて心の中で会話することが可能なのかもしれません(と推測・・オビトとグルグルのように、あるいはナルトと九喇嘛のように)。
 
マダラは黒十尾(ゼツ)と、そしてオビトは白十尾(グルグル)と・・それぞれの相方と同居してたのではないかと思ってしまうのですが(先週、および625話周辺でも触れましたが)、その組んだ相手の違いが、そのまま彼らの計画の「違い」になっているんじゃなかろうか(あくまで推測ですけど)。 「器(体)」を月に封印され、行きどころをなくした「十尾の意志」も、白と黒に分かれていた可能性はあるんじゃないだろうかとね・・
 
 (※ちなみに「黒十尾の意志(黒ゼツ?)」がマダラに最初に接触してきた時の描写」は、625話で登場した『チャクラを感知できない精神エネルギーのような何かが憑りついた穴の開いた木の葉』がマダラの元に舞い降りた時じゃないかと いまだに考えてます)
 
先週と今週で、《オビトの左顔に黒ゼツがベッタリと張り付いて、まぁるく眼の部分だけ開いてる絵》がありますが、それがかつてマダラの左半顔に被さった『穴の開いた葉』と重なるんです。 アレが黒ゼツの「素」となった存在(黒十尾の精神みたいなもの)だったんじゃないのかなぁ・・
 
イメージ 1

(625話の、この時の絵。 
木の葉は森羅万象の「森(地)」の象徴かな、と・・)
 
黒ゼツは自称「マダラの意志そのもの」ということですが、要するにマダラの命令通りに動く存在、マダラと意志を共有している存在という意味であり、「マダラ自身」という意味ではないと考えてます(マダラの命令をいちいち聞いているわけだし)。
 
「人ではない」のは確かなようだし、「全テノ地ハオレソノモノ」という説明とか、実際に《地中をズズズッと》自在に行き来する様子からも、黒ゼツは《森羅万象》のうちの《地》を司る存在なのかもしれない・・。 
 
そしてグルグルは《空間をズズズッと自在に行き来する存在》です。 同じ《ズズズ移動》とはいっても、通るルート、領域は違ってるのです。グルグルは《森羅万象》のうち「天(空)」の象徴なんだろうか。同じ《森羅万象》の中でも、2つは違う「縄張り」の中に居るような・・・
 
そして黒ゼツが言うように、オビトは本当に《マダラノ計画ヲ甘ク見スギ》だったのだろうか? 
 
今のオビトは無力に倒れておりますが、今まで十数年、マダラに言われたとおり以外の「寄り道」にさんざん時間をかけてきたのだから「考えなしに行動した」とは到底思えない・・・。
黒ゼツをかなり警戒し、黒ゼツの手前「マダラのシナリオにほぼ忠実に動いている様子を見せつつ」、それでいてこっそりと「オビト自身のシナリオ」を慎重に運んでいたのではないか?と私は考えています(※過去記事トビが隠す?「第3のシナリオ」の存在について・・古い記事なので、かなりズレもありますが)。
そしてオビトは「ナルトとサスケ」を次に運命に選ばれた2人とも言っていて、2人を「ぶつける」と言っていた・・これがオビト最大の隠し玉的なシナリオじゃないかとも思うのです(これは「お楽しみ」ということで)。
 
オビトがわざわざ《 マダラノ策二裏目二行動シオッタ》理由はあるはずです。
 
でも黒ちゃんが「マダラノ計画ヲ甘ク見スギ」と言うからには、「マダラの計画」とは「無限月読」だけじゃない、「それ以上のモノ」の可能性が高そうですね。
「ソシテオレノコトモナ(甘く見すぎ)」と加えるのも忘れない(前も甘く見られたものだといってましたよね)・・・黒ゼツがもし(万が一)黒十尾の意志そのものだとしたら、それこそ忍達は「甘く見すぎ」なのかもしれません。忍達が本当に向き合うべき相手はマダラというよりは、その先にある存在なんじゃないだろうか。だいたい人間ってのは「自然を甘く見すぎ」ですよね。
 
いずれにせよ、マダラが黒ゼツ(の素)と出会ってからの「その後」(木ノ葉を興した後)の話、そしてオビトがグルグルと出会ってからの「その後」(マダラの死後)の話が語られない限りは、この戦争の「本当の意味」も明らかにならないのかもしれません。
 
《そして忍達の九喇嘛チャクラを吸収して、傷もスゥーっと癒し、ついに尾獣たちを狙うマダラ・・》
 
 
「さぁ次はお前らをいただくぞ」
 
「畜生共」
 
 
いやぁ・・・髪をなびかせ、高いところから畜生共を見下ろすマダラ・・なかなかカッコいい(笑) 本気モードですね。
 
今度は半裸でますます百獣の王のような野性的なお姿ですが、今回は腕組みのない「マダラ立ちver.2」・・片足で忍を踏んづけて腕を下したさまは、腕組みスタイルの「マダラ立ちver.1」よりもかえって「余裕」を感じさせます。
 59巻で忍連合の前に初めて姿を見せた時も「高いところから見下ろしての登場」だったけど、あのときは「穢土転生体」だったことがマダラにとっちゃ心外だったのでしょう。だけど今度は堂々たる「輪廻天生体」での仕切り直し・・なかなか決まってますぞ。
 
「畜生共」とか「砂利」とか言っちゃう口の悪さも、言葉遣いが丁寧なオビトとは全然違う、ちょっとワルな感じもマダラの「持ち味」。いかにもダーティーヒーローに「ふさわしい」。NARUTOの中でも「登場の仕方」にこだわるヒーロー願望の強い人達って何人かいますが、マダラもその一人ですね。
 
もっともマダラの場合、本来「顔岩」になって、高いところから見下ろして『見守る』ハズだった・・ 里を興した直後、柱間に頼まれたことをマダラは「忘れちゃいない」と思うんです。だけど顔がいかつすぎて、優しく「見守る」なんてのは『ガラじゃない』ってのは、マダラもよく承知してるのではないか・・?
 
今、こうやって高いところから見下ろしているのは、ホントは・・蔑んで見下ろしているのではなく、もしかしたら高いところから見下ろして「先まで」忍達を見守るつもりなの「かも」しれません(「マダラならでは」の、分かりにくいやり方で)・・・
 
この構図、マダラVS忍連合&尾獣軍団になってますね。尾獣たちと忍達が自然と「同じ側」に立っている・・ 
 
戦争開始当初は、おそらく人柱力を「敵に渡すわけにいかない貴重な戦いの道具だから」という理由で守ってきた忍連合が、戦う中で「ナルトとビーを仲間として守りたい」という気持ちになっていって・・・
そして今度は、今まで(同じく)尾獣を「敵に渡すわけにいかない貴重な戦いの道具」としてしか見ていなかった忍達が、自然と「尾獣たちを仲間として守る」戦いになっていくのかもしれません。
 
ナルトにとって最初の戦い(波の国での再不斬・白戦)で・・「忍は戦いの道具なのか」といった忍世界が抱える諸問題の原点に立ったナルトが、いよいよ、その大きな答えを見つける時が来るだろうか。
 
さて、やっと表舞台に立ったマダラが「畜生共」相手に、どんな戦いを見せてくれるのか、かなり楽しみ・・・
 
 
 
 
 
☆長駄文、マイペース更新ですみませんでした。読んでくださって感謝(ありがとうございます)。コメントへのお返事、気長に待ってやってください。
 
 
 ☆「もし」オビトの中にまだ白十尾(仮称)=グルグルが居るのなら、黒ゼツの支配に黙っていないんじゃないだろうか。
 
 
 
(ナルト好きブログ!2013/12/12)