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薬師カブト・・・その5.カブトが認めたくない「敗因」(第555話感想の追加)

3人それぞれの孤独・・・その2 カブトが認めたくない「敗因」(第555話感想の追加)

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穢土転生ズも随分と封印されちゃって、だいぶ「コマ」も減ってきたはずなんですけどね。それでもまだ「余裕」があるかのような、強気な態度崩してませんね~カブトは。
でも、ホントは気付いているはずなんですよね・・・・自分の計算が外れてきてることも。でも、絶対認めようとしてない。
 
たった一人でゲーム盤を見つめてるカブト、彼の「孤独」はちょっと特別なケースだとは思います。望んで孤独になったわけでもない、仲間を失って孤独になったわけでもない・・・・・始めから彼は一人だったんですよね、彼はいつも「一人」だった。 「偽りの自分」を演じ続け、友も仲間を作ることがなく・・・スパイとして裏の世界を見てきた彼は、つながりの「脆さ」もよ~く知っている。だから彼は人を信じることを無意味だと思っているだろうし、孤独な状況もさほど『苦』とは考えていない気がするんですよね。それどころか、「つながりにこだわり、裏切りを恐れる人達」のことを気の毒とすら思っているんじゃないだろうか。(そうでも思わないと、自分の生き様を肯定できないのかもしれませんが。)
 
トビとの交渉でも(おそらくトビが「裏切り恐怖症」だという事も知った上で) 「ボクを信頼してもらっていいよ」的な態度をとったり「裏切るかもしれないよ」とプレッシャーをかけてみたり、トビを振り回して楽しんでいるようにすら見える。はじめから一人である強みを活かし、つながりにこだわり悩む人間たちを嘲笑うかの如くに振る舞う・・・。
 
そのカブトが、唯一信頼するモノは「自分で集めた情報」だけ。
初登場時(第5巻)でも、いきなり200人分のデータが書き込まれた忍識札を見せびらかして自分の「情報量」を自慢したカブト・・・それは今も変わってないですね。言ってみれば情報量こそが彼の最大の武器でもあるわけですから。
データと情報さえあれば、あれだけ大量の穢土転生ズも思いのまま動かせるし、大物を脅すことすらもできる。たしかにカブトは穢土転生達の能力や術、戦歴、人間関係を殆ど完璧と言っていいほど把握してますよね。
特に彼が『重要なコマ』と考える人物については、マニュアル操作(感情を完全に無くしてカブトが思い通りに動かす)にして得意気に操っていましたけど、でも・・・ことごとく「封印」されちゃいましたね。
 
最初にカブトがマニュアル操作にした「再不斬と白」。
 
《再不斬をまるで命がけで守る白  クク・・今はただの人形だけどね・・・ 戦争ではなかなか面白い演出になってるだろうな》なんて演出までこだわる余裕を見せてましたが、「波の国で、白が再不斬を守るためにカカシの雷切に飛び込んだ話」まで知っているとは、ホントにカブトの情報量は大したもんですね。
でも結局は、「本気で怒った」カカシの気迫で再不斬と白は封印されてしまったわけですが・・。
 
あの時、カブトが負けた理由は「カカシと再不斬の間に培われた、敵と味方を超えた友情」をカブトは計算出来なかったからじゃないか、と思うんですよね。 
《白が再不斬をかばって死に、再不斬はガトーに突っ込んで死んだ》という情報は知っていても、カカシと再不斬の間に生まれた友情まではカブトは知らなかった。・・というより、カブトには理解不能、想像不可能だったんじゃないだろうか。。
 
そして次にマニュアル操作した、長門
 
長門の術については、カブトは殆ど完璧に把握していたわけで、これには恐れ入ります(実際にペインと戦ったナルトですら、全てのペインの能力までは把握していなかったし)。 カブトは最強のコマを自分で動かす「歓び」に酔いしれているようにすら見えましたけど、でもイタチとビー、ナルトの連係の前に屈してしまいましたよね。
あの時も、カブトは敗因を「イタチの手裏剣術のレベルの高さと 長門の機動力の無さ」と考えていたみたいですが、それだけじゃなく「今まで一緒に戦ったことすらない」イタチとナルト達が即座に見事に連携し 一緒に戦うことを計算出来なかったことにも敗因があるんじゃないだろうか。
 
さらに第555話では。
 
カブトがマニュアル操作した三代目雷影は《ドダイ、ナルト、いのいち、ビー、八尾》の見事な情報の連係に破れましたよね。
カブトは、ナルトの螺旋手裏剣より雷影の肉体のほうが「上」と判断して安心していたのでしょうけど、まさか彼らの情報交換のせいで負けるとは思っていなかったんじゃないだろうか。
今まで穢土転生達のほとんどが、忍連合の「里を越えた連係」、里を越えた情報交換という繋がりによって封印されているという事実・・・これにカブトは気付いているんだろうか。
 
これ、以前もたびたび(ちょっとしつこく;)記事に書いてますが・・・カブトが誇っているものは『情報量』です。
「ボクの情報量をなめない方がいい」 (52巻で トビに言った言葉)。
 
一方で同じ情報集めでも、自来也が誇っているものは『情報網』です。
「ワシの情報網をなめるな」 (27巻で、ナルトに語った言葉)。
 
自来也の場合は、誇っているのは「量」ではなく『網』・・・・つまり、信頼できる情報提供者という繋がりを多く持っている事を誇ってるんですよね。カブトは大量のデータには囲まれているけど、「網」・・・人とのつながりは持っていないし、その大切さを理解していない。
 
ナルトなんて、三代目雷影の情報なんて全然知らなかったですよね。 「強くて速いオッサン」ぐらいの認識だった(それもナンですけど;)。
それでも、ドダイに「三代目雷影の胸の傷」について教えてもらい、さらにドダイ→いのいち→ビー・八尾の情報網を使って詳しい情報を得て、それが勝利につながったわけです・・・まさに「情報網」、つながりの勝利。
 
カブトが自分の情報量に自信を持って動かしている穢土転生達が、次々と忍連合の「つながり」つまり「情報網」に負けていっているという事実。
情報網は、情報量に勝る・・・・そのことに、カブトは気付いていないのだろうか。
 
気付いていないのか、あるいは気付いているのか。もし気付いていたとしても、カブトはそれだけは絶対に認めたくないのかもしれない。 なぜなら・・・今まで求める事すら許されなかった「つながり」の価値を認めてしまったら、カブトは自分の生き様そして自分の存在を自分で否定してしまう事になると思っているんじゃないだろうか。
そして「抗い」こそが、自分のアイデンティティーを確認する事だと言っていたカブト。彼が自分自身の「穴」を認める事は、絶対に「ありえない」ことなのかもしれない。・・・・
 
 
 

☆長駄文、読んでくださって有難うございます。感謝。
 
 
 




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