ナルト好きブログ!(NARUTO考察・雑考)

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NARUTO521話から:カカシの「目」が語るもの、「言葉」が語るもの

NARUTO521話から:カカシの「目」が語るもの、「言葉」が語るもの

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「お前らのおかげでナルトは己の忍道を見つける事ができた
そしてそれをお前らの墓の前で誓ったんだ」・・・
 
「あの時からブレない立派な忍者に成長した」
 
話題は明るいのに、カカシの表情は硬い。そしてなんだかなぁ・・・再不斬を見つめるカカシの目は悲しげでもあり・・・どこか遠くを見ているような眼なんですよね。
 
無表情にも見えるどよ~んとした暗い目と、ナルトの近況を誇らしく伝える明るい言葉。
この2つが合っていないんですよね・・・・・カカシは何を思い、どこを見つめているのだろう。
 
・カカシの目が語るもの 
 
穢土転生ってとんでもなく人間を愚弄した術に見えるんですが、よくよく考えて見れば現世(穢土)を生きる忍の姿そのものじゃないか、って思うんです。 
穢土転生を『魂の感情を殺し、命令を聞くだけの道具に変えてしまう恐ろしい術』って言うけれど、血霧時代の忍や"根"の忍・・・そしてどこの里の忍も、上からの命令に従い『戦う道具』として存在するわけで、これじゃあ穢土転生と変わらないじゃないか、と。
穢土転生忍の姿は、従来の「忍システム」で働かされてきた忍そのままだも言えるんですよね。
 
死んでようやく解放されたはずの再不斬と白を、再び「戦いの道具」として穢土に呼び戻したカブト。 カカシの目は再不斬の目をみつめながら その奥に・・・何処から再不斬たちを操るカブトを睨んでいるように見えます。 
 
 
・カカシの言葉が語るもの
 
再不斬が言っている「(ナルトが)オレたちを負かしやがったんだ 今頃はでかくなりやがってるだろ?」・・・・実際に戦ってお前さんを負かしたのはカカシでしょーよ!と、突っ込みたくもなるのですが・・・w
でも再不斬は「ナルトに負けた」と思ってる。
 
波の国で、最後に再不斬は敗北を認めたんですよね、『小僧・・結局はお前の言う通りだった・・・忍も人間だ・・・感情のない道具にはなれないのかもな・・ オレの負けだ』と。
再不斬は「ナルトに負けた」と言ってるのであって、カカシに負けたとは思ってないんですよね~これが・・(カカシを含めた『お前ら』に止めをもらって・・・という言い方はしているけれど、『負かした』のはナルト)。 
 
忍にとっての本当の『敗北』とは、戦闘能力での負けではなくて・・・『己の忍道』がコイツには負けたと思ったときに認めるものなのかもしれない。
 
カカシもまだあの時、『忍ってのは自分の存在理由を求めちゃあいけない・・ただ国の道具として存在する事が大切 それは木ノ葉でも同じだよ』 なんて答えていて、『だから忍者って奴は皆 知らず知らずそのことに悩んで生きてんのさ』とも言って迷っていたんですよね。理想とする忍道と、現実の「上忍」としての立場の狭間で悩んでいた。 そういう意味では、再不斬達の気持ちもわかっていたはずです。
でも、従来の忍システムをぶっ壊そうという奴・・ナルトが現れたことは、再不斬や白、そしてカカシにとっても「希望」だったんですね。
 
《(ナルトは)あの時から ブレない立派な忍者に成長した》 ・・・この部分だけが太字で強調されているんですが、それはなぜなのか?・・・・
カカシはこれを強調して『希望の懸け橋は立派に成長しているよ』と二人の魂を安心させたかったのか。
再不斬たちがまだ己の意識を留めているうちに、新しい時代の訪れを伝えておく事が「せめてもの救い」になるだろうと思ったのだろうか・・。
 
・「ブレない忍者」をカカシが強調したもう1つのワケ
 
再不斬との闘いは、ナルト達に「己の忍道の原点」になったわけですが、カカシにとっても己の忍道を再確認した闘いだったんですよね。 
 
『忍にとって感情は余計なものではない』 『仲間を大切にしないヤツはクズ』 『仲間を守る時、忍は強くなる』・・・これらはかつてオビトがカカシに教えてくれた忍道ですよね。 再不斬たちがナルトに己の忍道を見つけさせてくれたように・・・オビトがカカシに己の忍道を見つけさせてくれた。 カカシはナルトのことを話しながら 心の中では自分のことと重ねていたのではないだろうか・・
 
「お前らのおかげでナルトは己の忍道を見つける事ができた」 
《お前(オビト)のおかげで オレは己の忍道を見つける事ができた》
 
「そしてそれをお前らの墓の前で誓ったんだ」・・・
《そしてそれをお前の慰霊碑の前で誓ったんだ》・・・という具合に。
 
でも、その後に続けられた太字で強調されている部分は違うんですよね~・・。ナルトは「あの時からブレない立派な忍者に成長した」・・・でも・・・カカシは自分は「ブレてばかりいる」と思っている。 
この太字の部分が、ナルトとカカシ(そして再不斬達)の大きく違う部分なのだと・・・カカシは自分に言い聞かせていたようにも聞こえるんです。 悩んで迷ってばかりいるからなぁ・・・カカシは。
 
オビトの慰霊碑の前でも、《オレも今や上忍で部下を持つ身だ だが昔のまま・・いつも後悔ばっかりだ》 《この眼があっても ちっとも先なんて見えやしない・・・》 なんて悩んで、後悔し、迷っていたし。(これは27巻)。
そしてつい最近(483話)鉄の国国境で、久々に揃った第七班。(彼らが戦いの場に揃ったのは再不斬たちと闘った波の国以来じゃないだろうか。) でも すっかり別人になってしまったサスケを見てもナルトは堂々としていて、全くブレなかった。 なのにカカシは・・・・自分を責める言葉を連ねている・・・。
 
《オレの不甲斐なさだ》
《無責任なことを言った》
《だらしない先生ですまない》 ・・・・
 
・・・第七班をバラバラにさせてしまったのは自分の責任だと、カカシはずーっと己を責め続けてるんですよね。 こんなじゃダメだと思っては揺れている。だから、自分の忍道を曲げずにまっすぐ進むナルトの姿は、カカシには眩しく羨ましく見えるんだろうなぁ。 
カカシが「ナルトはオレを超えやがった」と感じた一番の理由は この点なんじゃないか?と思うんです。自信を持っていてブレないところ。
術のレベルや戦闘能力よりも・・・忍ってのは「己の忍道」がコイツには負けたと思った時に「敗北」を感じるものなのだと、改めてそう感じます。再不斬の例と同じように、カカシもナルトの「ブレない忍道」に負けたと思ったんじゃないだろうか。
 
カカシもナルトと同じように、己の忍道を見つけて墓前(慰霊碑前)で誓ったのに(そこまでは同じなのだが)・・・・ナルトのようにブレずに まっすぐ進む事が出来なかった・・・
カカシが強調した『(あいつは)ブレない忍者』は・・・穢土転生という残酷な術を目の当たりにしても オレもナルトのようにもうブレない!と自分を奮い立たせているようにも思えるんです。 
 
いつも1つ2つ先を読んで考えているカカシのことだから、再不斬と闘いながらも 『カブトの目論見、作戦』について状況を分析しているはずなんですよね・・・。カカシの遠くを見つめるような目は、再不斬の背後に潜むカブトが何を企んでいるのか見通そうとしているような目・・ 
 
ここから先に起こるどんな事態に遭遇してももう『ブレない』・・・・・あの強い意志を秘めた目と自戒のような言葉が、カカシの決意を物語っているような気がします。
 
 
 
 
☆長駄文、読んでくださって感謝。
 
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