ナルト好きブログ!(NARUTO考察・雑考)

NARUTO-ナルト-の考察(伏線、言葉、人物考察などなど!)続行中!

「第七班と、橋」・・・その2・なると大橋 とサスケ

「第七班と、橋」・・・その2・なると大橋 とサスケ

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38巻、「蛇」を結成してまもないころ。サスケは水月を連れて 再不斬が遺した「首斬り包丁」を取るために波の国を訪れる。久しぶりの訪れる波の国。
 橋はあの時のままの姿だが、あらたに「なると大橋」と書かれた板がとりつけられていた・・・。

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「フン・・」

サスケ、ちょっと微笑んでいるのかな? あの当時の記憶が、懐かしく蘇ってきたのだろうか。

水月が「どうしたの?サスケ」「サスケ・・」と何度も話しかけても気がつかないほどだった。サスケにしては超珍しい。

波の国任務。第七班4人揃っての初めての(事実上)Aランク任務。
第七班あの4人が揃ってこなした任務というのは、意外と数少ない。波の国任務以外は、ほとんど実戦無しのDランク任務ばかりだったと思われる(猫探しや、子守、芋ほりとか)
しかもこのフォーマンセルで任務をこなしていた時期は、アカデミー卒業から中忍試験に参加するまでの間の、ほんの数か月・・すご~く短い間だった。

それでも彼ら4人にとって「第七班」が特別なのは・・・波の国での体験があったからなのかもしれない。その位、彼らにとって忘れられない大切な経験だったのだ。


サスケとっての「なると大橋」

波の国任務。それは橋が完成するまでの間、橋作り名人・タズナをガトーが雇った刺客から護衛する任務だった。第七班は、霧隠れの抜け忍・再不斬と白との死闘を繰り広げた。

下忍になったばかりの彼らにとって、波の国任務は忍者として最初の関門となった。
初めての敵との実戦、そして初めての敵の死。
忍の生き様を学んで、本当の意味での忍としてのスタートをきった戦いだった。

はじめての実戦は、優等生のサスケですら怖くて震えていた・・・
でもその時、カカシが
「サスケ、安心しろ お前達はオレが死んでも守ってやる・・オレの仲間は絶対ころさせやしなーいよ」と言ってくれた。そして、ビビリ君だったはずのナルトまでがサスケの目の前で「諦めない勇気」を見せてくれた。
彼らの姿に勇気付けられて、サスケの「優しさ」は少しずつ強さへと変わっていった・・・。

橋を建築中の間、第七班はタズナの家に泊まって合宿状態だったんですよね
サスケとナルトは、ライバル意識むき出しにして木登り修行に励んだり、争うようにご飯を食べたり(で、食べ過ぎてげろげ~ろ…)。
超~微笑ましかったんですよね、あの時のナルトとサスケ。

ずっと一人暮らしだったナルトやサスケには、あの合宿生活は楽しかったんじゃないのかな? タズナやイナリ達は家族同然に第七班を受け入れてくれたし。
第七班がまるで本当の家族みたいだった。あの合宿生活のおかげで、班の絆が一層強固になった気がします。
まさに「同じ釜の飯を食った仲間」の絆。。
(あのとき、カカシは一緒にご飯食べていたはずなのに?ナルト達が素顔を見なかったのが不思議)。

サスケが忘れかけていた(あるいは、忘れようとしていた)懐かしい「家族の記憶」が蘇って来たんじゃないだろうか。幸せだった時間。愛情に溢れた時間。
大切な人達とのつながり。・・・長いことサスケが忘れていた感覚。

第七班最初の日に、自己紹介で「野望はある・・ある男を殺すことだ」と いきなりぶちかましたサスケ。でも、カカシに徹底して「チームワークの大切さ」を叩き込まれ、そして波の国で仲間と寝食を共にし、共に命がけで戦った体験はサスケを大きく変えた。
復讐よりも、仲間との絆を大切にする男に変えたのだ・。。

そしてサスケは、おそらく自分でも意外な行動にでる・・・白との戦いで、自分が盾になって命がけでナルトを守ったのだ。

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「お前なんか大嫌いだったのによ  体が勝手に動いちまったんだよ」
「あの男を・・・兄貴を・・殺すまで・・死んでたまるかって・・・思ってたのに」
「お前は死ぬな・・・」

サスケ自身、どうしてナルトを守ったのか、わからなかったみたいでした。
『イタチを倒すまで死ねないのに、オレは何やっているんだろう?』と。
でも、理屈じゃない。仲間を守りたくてサスケは自然に動いたのだ。

サスケって、本来「愛情が深い」性格なんですよね、ナルトもサスケのことを(愛情が深けーんだ)と言っていたっけ。
イタチが幼いサスケのことをずっと観察していたのも、サスケが愛情深い優しい子かどうか、判断していたような気がするんです・・

本当は心優しいサスケは、復讐者となるために その優しさを押さえ込んで封印しなくちゃいけなかった。 クールで無関心を装おって・・。
でも「仲間を大切にする」第七班精神が、頑なに閉ざしたサスケの心を溶かしはじめ 愛情深い本来のサスケが少~しずつ顔を見せはじめていた・・・。

再不斬・白との戦いが終わった後。カカシが言っていた「忍ってのは自分の存在意義を求めちゃあいけない」という言葉に、サスケは「アンタもそう思うのか?」と疑問を投げかけていた。 サスケは自分の生きかたに 少し疑問を感じていたのかもしれない。


壊れることのない、希望の架け橋 


ついに完成した、波の国と大陸を結ぶ橋は「希望への架け橋」だとタズナが言った。
まっすぐに伸びた希望の橋。「まっすぐ曲げねえ」ナルトの忍道のような橋。

「この橋が決して崩れることがない そしていつか世界中にその名が響き渡る
超有名な橋になるように」完成した橋はタズナによって「ナルト大橋」と名付けられた。

あの橋は第七班の「希望と出発」の象徴でもあった。このまま、4人はずっと一緒に進んでいく・・・・そんな予感をさせた橋だった。
サスケも、このまま仲間と一緒に歩む人生もあるのだと・・少し迷ったのではないだろうか? 
でも実際には、既にこの時から・・・4人は別々の道に向かって歩き始めていたのかもしれない。

波の国を発つ時、ナルトは涙を流してタズナとイナリに再会を誓った。
でもサスケはもうここに来ることはないと思ったのかもしれない・・・いつかはナルト達と別れ、一人で違う道を行くことになると考えていたのだろうか。


サスケが木ノ葉を抜けて3年。とっくに断ち切ったはずの「第七班」との繋がり。
それでも橋を見上げるサスケの心に 当時の記憶が懐かしい思い出として蘇ったのなら・・サスケはまだ「第七班」への想いを完全には断ち切れていなかったのだろうか。

もう2度と来ることはないと思っていたあの場所に、再び戻ってこられたのが少し嬉しかったのかもしれないし、まっすぐな橋の姿とナルトの姿を重ね合わせていたのかもしれない。
そして 自分はもう戻ることのない道と あの日の第七班の記憶に・・・そっと心の中で別れを告げていたのだろうか。第七班と完全に訣別し、新たな仲間「蛇」とともに復讐の道へ・・。

ペイン襲撃後、復興に向かう木ノ葉で、ナルトはタズナとイナリに再会した。

「サスケはどうした?あいつとも話をしたいんじゃがの」と訊ねるタズナに、ナルトは笑って答えた。。。
「サスケは・・ちょっちけんかしちまって里の外に出かけちまってんだ」・・

そしてナルトは カカシ、サクラに向かって こう言った・・・
「いつかまたサスケも入れて、第七班皆で思いっきり笑いてェーから!」

タズナとイナリとの再会が、ナルト達にあのころの第七班を思い出させてくれたのかな?

「なると大橋」は、第七班にとっても希望の象徴。
あの橋がまっすぐ続く限り・・・第七班の絆と希望も、けして崩れることはないのかもしれない。