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トビと『裏切り』・・ トビとゼツの「ズレてる」会話  その2

トビと『裏切り』・・ トビとゼツの「ズレてる」会話  その2

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(その1の続きです。)
いつも一緒のトビとゼツの、ちょっとした感覚のズレ。 
もう1つのずれた会話はその後の48巻、49巻。 全てが順調だったはずのトビのシナリオが崩れ始めた時です。 今度は逆パターンで、ゼツの方が楽観していて、トビのほうが焦っている・・・
 
・ズレその2
 
長門が輪廻天生を木ノ葉に使い、小南は暁を抜ける宣言をする・・・)
 
それをゼツがトビと鬼鮫に報告するんですが、この時ゼツはけっこう冷静で淡々としてるんですよね。白ゼツなんて「どうすんの?」なんて気の抜けた調子で質問をしている・・・。
 
48巻の453話で「ダガ長門ガ死ヌシナリオモ用意シテアッタト・・・」とゼツが言ってるので、長門が死亡し欠けてしまう事態は『予想済み』だったらしいです。
客観的に「シナリオどおりに進んでいるか?」という点で判断するゼツは、これは予想の範囲内dからか、あまり心配はしていないようにみえるんです。 ゼツはあくまで冷静で客観的合理的。
 
「なぜ長門が死んだのか?→それは輪廻天生を木ノ葉に使って裏切ったから」なんて理由は、ゼツにとってはどうでもいいらしいですねぇ・・・ただ「長門が死んで小南が戻らず、メンバーが2人減った」という結果しか考えていない・・。だから、もう1つのシナリオに移さなくちゃいけないから「どうすんの?」と聞いた・・・彼にはその程度のことだったのかも。
 
でも、トビは『長門が裏切った』ということが、すごくショックだったんですよね。「長門がいなくなった」という結果より、「なぜ長門が裏切ったのか?」という理由を気にしたわけで、ゼツのように割り切って考えられない。
 
勿論、黒幕としては動揺なんかしているところを見せられないし(鬼鮫も目の前にいたしw) 腕組みして「・・・・・」と一瞬黙り込んだだけだったんですが、頭の中では『長門・・・なぜお前ほどのメンバーがオレを裏切ったのだ??』とパニックになっていたのでは無かろうか?
長門死亡(脱落)についての考え方は、ゼツとトビの間に「大きな溝」がある。。。
 
・ズレその3
 
トビは「長門を裏切らせた」ナルトに会ってみたいという気持ちを抑えこみ、とりあえずやるべき事を済ませてます(サスケを五影会談に送る為の、第2回目サスケ手懐け作業)。
で結局、うま~くサスケをまるめこんで、サスケ手懐け第2弾もあっさり完了。
 
なのでゼツは「ウマクイッタナ」とトビに話しかけるんです。 
 
最初にトビがサスケを手懐けた時、「上手くいった・・・」と嬉しそうに言っていましたから、ゼツにしてみりゃ「今度もうまくサスケを手懐けたね」という意味で言ったんでしょうけどねぇ・・。 
 
でもトビはついに、ここで本音をこぼしてしまうんです。
 
「いや・・・長門にしてもオレのための輪廻天生をあんな事に使うとは思わなかった・・・」
「裏切るとはな・・・」
 
ゼツはサスケの話をしたつもりだったのに、なぜかトビは長門のことを答えてしまう。それだけ長門の裏切り」のことを、ずーっと一人で考え続けていたんだろうなぁ。。。
 
それでもゼツは、ただシナリオの進行を気にしてるだけなんですよね・・・「ドウスル?動クノカ?」ときわめて事務的です。 トビの気持ちに気付いているのか気づいていないのか?どっちにしてもトビの「裏切るとはな・・・」はスルーしてますw
 
黒ゼツは冷静でいい参謀ではあるんですが、実にクールすぎ。長い事コンビ組んできたワリには、お互いの「心」には踏み込むのはタブーなのかな・・;
 
・「独立不撓」
 
ま、これもゼツの性格にもよるのかもしれませんねぇ。
ゼツの好きな言葉は「独立不撓」(どくりつふとう・・人に頼らない)。この言葉は勿論いい意味での独立心を言うわけなんですが、ゼツの場合は「信ジラレルノハ己ダケ」という意味で使っているようです。
 
つまり、ゼツはもとから他人を信じたりしていない・・・・だから、『裏切り』という言葉にもそれほど敏感じゃあないのかも、ですね。  というか、他人を信じてないから『裏切られても』そんなものだろう程度にしか思わないのかもしれない。。
 
長い間、世界を客観的に眺めてきたアロエにとって「裏切り」なんてのは日常茶飯事。取るに足らない当たり前のことに映っているのかもしれません。
 
その点トビが裏切りにこだわっているのは、本来人を信じたり、信じたいという気持ちが強いからなわけで。 過去に、トビはよほどたくさんの愛情を注ぎ・・そして裏切られたんだろうか。
 
これだけ彼が忍達を信じられないのは・・ただうちは一族が彼を裏切ったというだけではなさそうな気もするんです。もっと大きな単位というか、今までの忍世界そのものが彼を裏切ってきたのか?と思えるほどの「大きな裏切りへの憎しみ」を彼に感じます。
 
トビのシナリオとは「無限月読」の実現のために進んでいるわけですが、その側面として裏切らない仲間を作って、ゆくゆくは「世界がトビと1つになる・・・つまりトビを裏切らない世界を実現する」という面も持っているようです。 どんだけ裏切らない仲間が欲しいんだろうか。 孤独だなあ・・・トビ。
 
・再び・・・「メビウスの輪
 
「色々ト状況ハコチラニ傾イテイル・・・」 (511話から)
 
ゼツは今の状況を「ほぼシナリオどおりで順調」と判断しているようです。
でもトビのほうは、長門と小南の裏切りにまだ心の整理がつかず悶々としているはず・・・「計画通り」に進めていたはずなのに どうしてこんなことになるんだろうとまだパニックってるわけでして。 
トビはその原因が「彼自身のシナリオ」にあることに気づいてはいないようです。
 
彼が一生懸命育て進めてきたシナリオ・・・ つまり長門を導いたことや、サスケを導いたことなど
・・・・・。結局はそれらのシナリオが バラバラだった世界を一つに結集させ、五影達にも希望を思い出させる結果になった。 そして長門がナルト側に寝返っていく結果も導いたわけで。
 
つまり、トビが最初計画した事とは『真逆な効果』が世界に生まれている・・・。
 
今週号(511話)「帰ってこよう」のストーリー(シナリオ)を見ていると、トビの闇の話と弥彦達からナルトへと続いた希望の話と。 暗い話と明るい話、闇と光が「表と裏」のようにきれいにつなげられて描かれている・・・・表と裏の世界がメビウスの輪みたいにきれいにつながっている。
・・・なんて意味不明なことを雑考で書いたんですが、トビのシナリオも然りだと思います。
 
彼が作った諦めのシナリオの裏面は、実は希望のシナリオになっているようです。そしていつのまにか裏面のほうが表になっていた・・・。 
「神の手」が、トビのシナリオをちょっと捻ったために 世界は闇ではなく「光」へと向かっている・・・・そういうことなのかもしれません。
 
 
☆長々と駄文すみません。読んでくださった方、有難うございます。