ナルト好きブログ!(NARUTO考察・雑考)

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サソリ・・・切れた糸、つながれた糸 (NARUTO“暁”キャラ考察)

サソリ・・・切れた糸、つながれた糸 55巻から気になる部分、まずはサソリの旦那の話を。

 
サソリって、人気投票第8位・・・人気あるんですね。 私は今までサソリにそれほど関心は無かったんですが、穢土転生されたサソリがあまりにもあっさりと昇天しちゃったのが実に意外で、それから(今更ながら)サソリという人物惹かれるようになりました。 なんだか気難しそうで 面倒くさそうなサソリっていう芸術家は 意外とシンプルで純粋な人だったんじゃないだろうか・・?
 
・《切れたチャクラ糸》
 
サソリの人生の歯車が狂い始めたのは、あの時・・・・はじめて作った大切な傀儡『父』と『母』の糸が「プツッ」と切れてしまった、あの瞬間からじゃないかと思います。
 
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両親があの世へ旅立っても、傀儡の『父』と『母』に抱かれている間は サソリは両親との「つながり」を感じていられたんですよね(あるいは、感じているつもりだった)。 なのに、サソリと両親をつないでいた「チャクラ糸」が切れた時・・・その大切だった「つながり」も切れてしまった。
 
その後、8歳で中忍になったサソリは《傀儡部隊の天才傀儡師》と呼ばれるようになりますが、今から20年ぐらい前(サソリ15歳の頃)には里を抜けてしまうんですね。 チヨの話によれば、今のサソリは里にいた頃と姿が変わっていないらしい。
つまり、里を抜ける前後で サソリは自らの体も『人傀儡』にしてしまっていたことになる。
 
55巻の第518話で、サソリは 根出身のサイのことを《自分と似ている》としてこう言っています、
 
『心を無くせば 迷いはない・・・それが本当の強い忍だ』 と。
 
《サソリの心の迷い》・・それはサソリが断ち切ろうと思っても、なかなか断ち切れないでいた「人間とのつながり」でしょうか。 人間はいつか朽ちる。 だからつながりも、いつかは切れてしまう。 
 しかし、死んでしまった両親への想いを、サソリはどうしても断ち切れず・・あの日、チャクラ糸が「プツッ」と切れてしまった悲しみを、どうしていいか受け入れられずに、サソリの心はずっと長い間迷っていたのでしょうか。 
《心を無くして迷いを断ち切るために》自らを人傀儡にし、大切な傀儡『父』と『母』を里に置いたまま、サソリは里を去ったのか・・
 
 
・《つながれたチャクラ糸》
 
その後サソリはお気に入り「ヒルコ」に身を隠し、298体もの人形を所有し、時には「赤秘儀・百機の操演」として100機もの人形を同時に操り、これで1国を落とした事もあるという。 サソリが選んだ「つながり」は、自分のチャクラ糸でつながった人形『百機』・・・砂隠れ時代の「傀儡部隊仲間とのつながり」より、サソリは「人形との繋がり」を選んだんですね。
 
朽ちない人形・・・チャクラ糸によってつながれ、自分の思いのままに動く傀儡。
それこそ、けして「失う心配のない」つながり・・
 
傀儡という芸術に絶対普遍の真理、永久の美を見出していたサソリですが、「本当は」芸術やら美よりも 傀儡に《永遠に変わらない人とのつながり》を求めていたんですね。 そんなサソリの《心の奥を浮き彫りにした》のが、カンクロウだったんです。
 
(55巻第522話で、かつて再不斬がナルトに負けたのは『ナルトが再不斬の心の奥を浮き彫りにした』からだとカカシが言っていますが、これがこの戦争の「答え」の1つになっていくんでしょうね・・)
 
サソリが、カンクロウに負けた瞬間・・・・つまり《心の奥を浮き彫りにされることになった瞬間》、それは、55巻第518話
 
オモイがサソリの操るチャクラ糸を斬り、そこにすかさず カンクロウが自らのチャクラ糸を伸ばし、サソリのチャクラ糸にピピっと「つなげた」時。 あの瞬間じゃないかと思うんです。
 
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《他人のチャクラ糸に 自分のチャクラ糸を接着する》発想がサソリには全く無かったのか・・・完全にサソリは不意を突かれた感じで、カンクロウは「ウォラァ!」と糸を引っぱり、サソリは地面にたたき落とされてしまう。。。
 
「オレの糸に己の糸を結び付けて引っ張り込むとはな・・・」
 
このあと、闘いは完全にカンクロウのペースで進んでいきます。 
 
サソリの遺した傀儡『蠍』 『山椒魚』 『クロアリ』 『カラス』・・・これらを完璧なタイミングで使いこなすカンクロウ・・・。後輩のカンクロウが サソリの造った傀儡(朽ちない永遠の美)を見事に大切に継承している。 それは、カンクロウが己のチャクラ糸をサソリのチャクラ糸につなげたのと同じように・・・ カンクロウがサソリの傀儡師としての魂も シッカリと受け取ってつないでいたことを証明していたんですね。
 
なんだかなぁ・・カンクロウが自分のチャクラ糸をサソリの糸に結びつけたのは、まるでカンクロウがサソリの手を握ったようにも感じるんですよね。
 
20年以上前のあの日。 
 
『父』と『母』をつないでいた糸が切れてしまったあの日から、サソリのチャクラ糸はずーっと空中を 虚しく泳いでいたんでしょうか・・・・つながる場所を求め続けながら。 孤高の芸術家サソリも、必死にチャクラ糸をつなげる先を求め続けいていた・・彼もまた、《霧の中を迷ってここ(暁)へ来た・・・自分で行き場所も決められないごろつき》(イタチの言葉)の1人だったのでしょう。
 
カンクロウによって再びつなげられた「チャクラ糸」。
「永遠に朽ちる事のない つながり」を感じながら、サソリは再び『父』と『母』に抱かれて昇天して行ったんですね。
 
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☆55巻雑考その3は来週にでも。(デイダラのことを少々。)
 
☆長駄文、読んでくださって感謝。