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NARUTO-ナルト- 590:お前をずっと愛している 今週のジャンプ・ナルト感想 (WJ30号) その5、「うちは事件の真実」

NARUTO 590:お前をずっと愛している その5、「うちは事件の真実」

 
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「考え方は違っても お前を誇りに思う…」
「お前は本当に優しい子だ…」
 
《うちは一族事件》の真相…これは一番知りたかった「真相」なんです。 
ミコトとフガクが倒れている絵は何度も登場しましたが、あの前に本当は一体何があったのだろう、 
イタチと両親は何を話したのだろう、とね・・。そして、やっと・・・イタチ自身の口から明かされた真実。
 
・・イタチはこんなにも壮絶な過去を一人で背負ってきたとは・・。 
 
里のために身を引き裂かれる思いで受けた任務だったのに、里から受けたのは汚名・・・あまりにも理不尽な仕打ちだと思ってたのですが、でも…悪党呼ばわりされた方が、かえってイタチには救いだったのかもしれない・・。これほど悲しい任務をこなしたのに「里を救った英雄」なんて言われたら、もっともっと辛かっただろうな、と・・・。
 
でもイタチと、両親最後の会話。 そこにあったのは、サスケとイタチへの両親の愛情でした。
 
「父さん・・・母さん・・・ 」
「オレは・・・」
 
イタチは一切の「言い訳」をせずにあの場に立ったのではないかと思うんです。どんな理由があるにせよ、両親を裏切る事に変わりは無い・・。《冷酷で恩知らずな、人でなしな》息子として背後に立ったのではないかと。 
でも、それでも抑えきれない感情が「父さん… 母さん… オレは…」という声になり、でもそれ以上言葉が上手くつなげなかったんじゃないだろうか・・。
 
ミコトの「分かってるわ…イタチ・・・」は、息子にこれ以上辛い思いをさせたくない、優しい「母さん」としての言葉でした。いいのよ・・だから気にすることは無いのよ、と全部受け止めるかのような 母さんの愛情。
そして、フガクの言葉は ミコトの「分かってるわ」・・を更につなげた言葉だったように思います。
 
「…イタチ 最後に約束しろ…」
「…!」
 
「サスケの事はたのんだぞ」

「分かってる…」

イタチの眼から流れる涙。・・・・震える手。
 
常に「うちは一族の長」としての態度を崩さなかったフガクの「遺言」が、サスケの事だった・・。
これはイタチが初めて聞く「フガクの父親らしい言葉」だったんじゃないでしょうか。
 
サスケは父親の愛情に飢え、父親から息子として認められたくて・・・ 
なのにサスケが必死に送っていたアピールにさえ、フガクは気づいてないように見えたんですよね・・。 で、イタチがその分「サスケの父親代わり」を引き受けてたような気もするんです。
イタチは「一族の長としてのフガク」には一目置いていたかもしれませんが、「父親としてのフガク」はちょっと不合格だと思ってたんじゃないでしょうか。サスケの入学式を忘れていたフガクをさりげなくフォローしてたりしましたよね・・。
そしてシスイの死以降は、シスイの苦しみにも気づかず《人の心を理解しようともしない》フガクに対してイタチはさらに不満を持っていったような気がします。 
最後の1年少しの間、ギクシャクとしていたフガクとイタチの仲・・・
 
でも・・・フガクの遺言は、一族の長としての言葉ではなく「父親」としての言葉でした。
まだ幼いサスケを思う、父親としての優しい素直なあったかい言葉…
 
そして何よりも、この言葉は「イタチのことを理解している」と答えた言葉でもあったんですよね。
 
ミコトの「分かってるわ」につなげた、フガクの「サスケの事はたのんだぞ」。 
 
これは《言わなくても分かっている、お前がこの任務を受けたのは、これが唯一サスケを助けられる方法だったからなんだよな・・・サスケの事はたのんだぞ》という意味だったと思うんです。余計な事は言わないフガクらしい略し方ですが、フガクはちゃんとイタチを理解してたんですよね。だから、イタチがここに立ったのは「弟を守りたかったから」だろうとすぐに理解した・・・。非情だからではなく、愛情があるから苦しい決断をしたのだと・・フガクはイタチを分かっていた。 弟を愛し、家族を思い、優しすぎるからこそ「忍」として心を無くすことにすら苦しんでいたことも・・・。
 
父親らしさなんて見せなかったフガクが 実は誰よりも「父として」自分を理解してくれていたことに、イタチは(もしかしたら)この時初めて気付いたんじゃないだろうか。
(フガクの意外な言葉に、一瞬驚き、そしてイタチの眼に涙が溢れる…)

「恐れるな… それがお前の決めた道だろ・・・」
「お前にくらべれば我らの痛みは一瞬で終わる…」
 
「考え方は違っても お前を誇りに思う…」
 
「お前は本当に優しい子だ…」
 
 
両親を手にかける事に苦しみ、自分を冷酷だと責めている我が子の苦しみを思い、「お前を誇りに思う」と言ったフガク。
もし、「考え方が違っても 《お前を許す》」と言えば、“仕方ない”という否定的な要素も含まれますが、
《誇りに思う》といえば、強い肯定であり自慢に思うという事ですよね。
それは《己を責めてやるな、己を許してやれ》と伝えたかった言葉なのかな・・と思うんです。 
 
そしてフガクはイタチの「何を」誇りに思ったのか・・・。
いつだって、イタチの「優秀さ」ばかり自慢していた(ように見えた)フガクは、実は優しい子・・・人間としてのイタチを何より誇りに思っていたのでしょうか。
 
不仲だった最後の1年ちょいの間も、フガクはイタチの苦しみを理解しようとしてたんじゃないかな・・。「お前は本当に優しい子だ」というのは、今までのお前の苦しみも分かっていたよ・・という言葉にも聞こえます。
こんな形でしか愛情を伝えあうことが出来なかった 不器用すぎる父親フガクと、優しすぎる息子イタチ。
なんだかなぁ・・ミコトがフガクに惚れたのも分かるような気がします。 優しいけど不器用な男って、可愛いものですから・・。
 
イタチが向ける“刃”に、フガクが返した心”・・・
この時、フガクとイタチは初めて「父と息子」として心を通い合わせたのかもしれません・・。
 
 
 
《これで二度と言うことはない…》
《オレはすべての真実を失った…》
 
《もう二度と…》
 
 
 
イタチが出来たことは、愛をくれた両親の「誇り」を守る事だったんじゃないだろうか・・・。
うちはの「真実」は、まるで屍鬼封尽のようにイタチの心の中に 永遠に封じられたのでしょうか。
 
でも、穢土転イタチがサスケに伝えたことは、フガクがイタチに伝えた事でもありました。
 
たとえ進むと決めた道が違っても、受け入れるということ・・
己を認め、己を許してやれということ・・
 
フガクが最期に「本当の事をほんの少しだけ」伝えたように、イタチも今度こそ本当の事をほんの少しだけ伝えられたのかもしれません・・・
 
 
《お前はオレのことをずっと許さなくていい・・・》
 
《お前がこれからどうなろうと》
 
 
 
《おれはお前をずっと愛している》
 
 
 
 
 
 
☆長駄文読んでくださって感謝。
 
 
 
 
 
 
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