アンコの中にいた大蛇丸は何を思っていたのだろう? (593話「復活の大蛇丸」から、気になった部分)
「兄弟共闘」はじまってから、何度となく強調されて描かれていた「アンコさん」。 第579話「兄弟共闘!!」では、カブトの後ろに横たわるアンコが意味ありげに描かれていましたが・・あれは、アソコから大蛇丸が見ていたという意味だったンですね…と今頃になって妙に納得しました。
数々の実験を成功させ、もはや自分に不可能はないと思っていたであろう大蛇丸ですが…
しかし彼がアンコの中から目撃したものは…
『カブトという失敗』でした。
カブトの今のグロテスクな姿… でもこれは、カブトが大蛇丸の言葉に忠実に従った結果なんですよね。
《今までのものが納得できないなら 代わりのものを見つけて次々に足していけばいいだけのこと》…
これは大蛇丸がカブトに教えた事であり、カブトはただそれに馬鹿正直なほど忠実に従っただけのこと。
自分の手におえない程の強者を嬉々としてコマにして、たった一人引き籠ってゲーム盤とにらめっこし…さらには人外の姿になって完全に自分を見失って。 大蛇丸はそんなカブトの姿をずーっと見せられてきたわけですよね。 何だかなぁ…天から「見よ、これがお前の真の姿だ」とでも言われているような気持ちになってたんじゃないでしょうか。 そして、かつて《私も自分が何者なのかを知りたくてね・・あらゆるものを集めているの》なんて語っていた自分が「愚か」だったことに、気づいてしまったんじゃないだろうか。
大蛇丸は、自分が《失敗した》ことをはじめて思い知らされた・・いや、認めざるを得なかったかもしれない。
流石の大蛇丸も、これは衝撃だったんじゃないか・・とも思うんですよね。
しかし、そこに聞こえてきたのが《嘘を付いて己をごまかすな 己自身を認めてやることができない奴は失敗する》というイタチの言葉だったわけです。
「己ができない事を許してやる」
「全てができないからこそ それを補ってくれる仲間がいる」
「己が本来できたであろうことを ないがしろにしないためにもな」…というイタチの言葉たち。
これらの言葉は、大蛇丸には《天からの救いの言葉》みたいに感じられたかもしれません。
自分は正しいと思ってン十年もやってきた事の結果がこれであり、
ン十年も探し求めてきた事の成果がこれであり。
《今までのものが納得できないなら 代わりのものを見つけて次々に足していけばいいだけのこと》という自分の持論を「失敗」と認める行為。
サスケの目の前で、大蛇丸が「自分の失敗を認め受け入れた」ということ…
それは大蛇丸がイタチの言葉を受け入れ、そしてサスケを受け入れるという意思表明でもあると思うんです。
そして、その結果の「いいわ 協力してあげる」。・・・
今までの大蛇丸だったら「協力してあげる」なんて言葉は出てこないと思うんです。見返りを求めての協力ならあったけど、見返りの無い「協力」…こんなこと、今までならあり得なかったことだと思います。
かつての大蛇丸なら、他人から「奪って」自分自身が究極の個体になり、全て自分一人で為すことだけ考えてたハズですが、今回は奪うのではなく協力する。
要するに・・仲間として一緒に力を合わせましょう、ってことですよね。サスケこそ夢をかなえてくれる存在だと信じ、協力することで《自分にしかできないことを、ないがしろにしない》。
「未だ興味があるとすれば アナタのその若い体よ」なんて言った大蛇丸ですが、でもホントはそんな「野望」はもう全然無いんだろうと思うんですよね; なぜなら、彼はもう自分の失敗をよ~くわかってますから。
そして…もう、懲りているハズですから。
カブトには悪いけど、「美意識」の高い大蛇丸…カブトを通してみせられた自分の真の姿に、「もう懲り懲りよ・・」なんて思っているのかもしれません・・
・あと、もういくつか・・593話の中で気になった大蛇丸とサスケのことを 追加させていただこうと思ってます。
・長駄文、読んでくださって感謝。
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