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NARUTO-ナルト- 607 :どうでもいいんだよ 今週のジャンプ・ナルト感想 (WJ48号) その1

NARUTO 607:どうでもいいんだよ その1

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もう・・・
こんなとこは・・・・・・
こんな世界は・・・・・・
 
どうでもいいんだよ
 
 
 
はぁ・・・・!?
 
どうでもいいって・・・
 
どうでもよくないだろーがぁぁああ!!!
 
オビトの言葉と、一面真っ黒に塗りつぶされた絵をぶち破ったのは、
 
 
「ンなわけにいくかボケ!! 
オレってば四代目火影の息子だぞ!!!」
 
 
・・という、実に爽快なナルトの言葉だった。
 
ナルトの言葉、オビトに言ったわけじゃなくてマダラに言った言葉だけど、上手く回想から「現実」に場面転換するのに つなげてきましたねぇ。 
 
最初読んだ時は、さすがにコレには《は?》でした。 おそらく殆どの読者は、オビトの投げやりな言葉に苛立ちを感じたんじゃないかと想像できます。  
この言葉、額面通り受け取れば“ふざけんな、何言ってんだボケ”ですよね、どうでもいいなら里ぶっ壊すなよ!って。 これじゃあ、八つ当たり的に学校の窓ガラス割っちゃったりする奴らと同レベというか、とにかく理解不能・・・。 オビトは外伝時代から大好きなキャラだけど、今回は《こりゃ、理解出来んぞ・・》と思ってしまう。いや、参った・・と。
 
そう・・・理解不能。何でこんなこと思ったんだろう・・って。そして、この部分を「理解不能」と捉えるのは自然だと思うんです。だって、そんな理由で里をぶっ壊すのは許されることではないんだから。 だから、今週号を読んで《オビト、まじムカツク》で終わらせてもいいと思ってます。
・・・だけど《どうせなら》そこで終わらせてしまってはもったいないでしょ?もう一歩突っ込んで考えてみるべきじゃないかと思うんです。 アイツはダメな奴だ、の一言で片づけてしまったら・・・全てはそこで終わってしまうんだから。 
 
オビトのこの言葉には、きっと・・誰にも言えない「想い」があるに違いない。
 
このオビトの台詞ですけど、珍しく一頁フルに使って「この台詞だけ」。 
つまり・・・この言葉(あるいはこの描写)の持つ意味は、重い。 けして「どうでもいい」ものではないんです。今週のタイトルでもあるし、すっごく重要なひと言のハズ。
 
この描写には2つ意味があると思うんですが、1つは「作者の、読者への挑戦状」じゃないかと思ってしまうんです(笑)  だって、1頁使っての「投げやり感満載描写」は、ちょっち読者を挑発するような、苛立たせる効果も満点ですから。 それに、この回想はオビトがカカシに語っているわけでは無い・・・つまり、この台詞はいわば「読者向け」。 これ読んだだけで(オビト、お前の気持ちは分かるってばよ)と思う人は少ないだろうし、多くの読者達が「ざけんなよ」って反応すると思われる・・・読者がオビトの事を《理解不能な奴だ》と思い、読者達を《どうでもよくないんだよ!ボケぇ》という気持ちMAXにさせる“効果”は充分にあったと思います。 これじゃオビトに共感はおろか、理解する気も起きない・・・そして、それが作者の「狙い」でもあったのかな、と。 なにせ・・・
 
この戦場の最大テーマは《理解》だと思っております。
 
そして今、この課題を試されているのはカカシなんですが、だけど それだけじゃあない・・・読者も試されているんじゃないか?と思うんですよね、「理解力」を。 これだけ「理解不能」と思わせるオビトを、読者はこれから先・・・どれだけ理解できるだろうか?というね。
 
最近ちょこちょこ申し上げてますが、このところのNARUTOに感じるのは、作者は《読者体感型》漫画を目指してるんじゃないのか?ということなんです。 いつの間にか、読者は作者の大幻術にかかっていたり(カカシ外伝は本編なのに「オマケ」だと思わせておくとかね)、今回も読者を“ただの傍観者”にさせるのではなく、問題を投げかけて一緒に問題を考え体験させる。 一緒に憤り、一緒に怒り、一緒に《ふざけんなぁああボケぇ!》と言わせたいんじゃないだろうか? そして、その「理解不能」な地点から、カカシやナルトと一緒に「敵」ってものを理解していく・・・読者も「理解」とは何かを考えていく・・それがこの「体感型」の効果なのではないか?と思えるんです。
 
そして、この描写のもう1つの狙い・・・それが、「つなぎ効果」。
 
この「イライラさせる一頁」は、回想シーンから現実シーンへの場面転換のための単純な「つなぎ」でもあり、そしてもう1つ・・・16年前にオビトがやらかして《種を蒔いた事》を、16年後にナルトが《結果》として出した瞬間という意味での「時間を超えたつなぎ」でもあるんじゃないかと思うんです。
 
ミナトが《面の男は必ず災いをもたらす そして、それを止めるのはこの子だ》と確信し、ナルトに希望を託し手を打った・・・ 16年前のあの時、ミナトが蒔いた種がここに《結果》として見事に結実した・・・・その「つなぎ」でもあるんじゃないだろうか。
 
九尾事件はミナトの弟子・オビトが蒔いた種でもあるわけですが、もしかしたら・・・九尾事件の「本当の目的」とは、今日のナルトの答えを導き出す為だったんじゃないだろうか・・・?とも思えてきたんです。 もしかしたら、という邪推でしかないですが、あのオビトの「真の目的」は・・・このナルトの言葉を導き出せた時点でやっと「達成」されて、時間を超えてやっと「つながった」んじゃないだろうか・・・?とね。
 
その説明は「九尾事件の目的は何だったのだろう?」という項目で後述するとしまして・・・
まずは、先週の続きから。
 
 
・《マダラのシナリオ》
 
この「長門手懐け」の回想は、マダラが死んでオビトが「マダラ」として動き出して直後でしょうか。599話のオビトの記憶では、神無毘橋の戦いの直前の「カカシの上忍祝いの話が出た時」に桜が散っていたから、神無毘橋の戦いはオビト13歳の4月頃ってことになる。 ・・・つまり神無毘橋の戦いから九尾事件まで、実は1年半しかないんですよね。 その間にリンが死んで、オビトは長門を手懐け(おそらく弥彦も取り込み)“暁”を立ち上げさせ、そして九尾事件に至る・・・色々ありすぎな1年半だったなぁ、オビト。
 
48巻トビと黒ゼツの会話を見る限り、「マダラの計画に基づいたシナリオ」は2種類はある・・・
1つは長門を使ってマダラを輪廻天生させるシナリオ。そしてもう1つは、長門が死亡した場合のシナリオ。

長門が死亡した場合は、サスケを長門代わりにする予定だったらしいけど、オビトは「サスケを外道魔像とリンクさせるにしても先」とか言って曖昧にしているんですね・・ で、今は完全にサスケは放置状態。 
オビトは、あんなに苦労してサスケを育てたのに なぜ放置してるんだ?というのもかなり疑問です。オビトの行動には、他にも口で言ってる《月の眼計画》とは外れる数々の「?」疑問が存在する・・・ まさか、どうでもいいんだよってわけじゃあるまいし(笑)
 
この頃のオビトは、まだ「マダラの第一シナリオ」に忠実に動いていた頃だと思うんです。何しろオビトにはグルグルがベッタリだし、後ろには黒ゼツも監視者の如く付き添っている・・・。それに、オビト自身もまだ自分の意志でマダラに言われた通りに忠実に動いていた可能性が高いと思うんです。 だけど、どっちにしてもこんなに監視者達が「べったり」な状況では、オビトが何か違う事を考えたところで どうにもなるまい・・・。
 
・《オビトは監視状態にある・・・?》
 
それに、オビト自身が「たとえ違う事を考えていても、どうにも出来なかったのではないか?」と思う理由はオビトの右半身「人造体」には、柱間細胞だけじゃなくてマダラの意志も入ってるからなんです。
 
605話でオビトが「霧忍」相手に大暴れした時、柱間人造体の部分からニョキニョキと白っぽい木遁の枝が生えてたけど、一緒に黒棒も生えてますよね。 ペインに刺していたのと同じヤツですが、あれは魔像から出てきた黒棒・・・黒ゼツの材料にもなってる黒い「マダラの意志」です。 オビトの右半身にはマダラの意志も内蔵されてる・・。
 
おそらく、“白い柱間人造体”に“黒いマダラの意志”も混ざってるのは、柱間細胞の暴走を食い止め制御する役割があるんじゃないかと思うんです。 かつてマダラは、傷口に柱間細胞を移植したけど すぐには何も変化が起きなかったと言っていた・・・だけど「寿命による死の直前」になって輪廻眼を開眼したと言ってましたよね。 あれは、マダラが元気な頃はマダラのチャクラが柱間細胞を抑え込んでいたけど、死の直前、体力が弱まった事で今まで抑えられていた柱間細胞が活性化し、そのせいで輪廻眼を開眼したんじゃないかとね・・・。
ダンゾウが死にそうになって柱間細胞を制御できなくなったのと同じだろうと思うんです。 
 
つまり、マダラのチャクラは柱間細胞を抑え込む力がある。 オビトの柱間人造体が暴走しないのも、マダラの「黒棒(意志を練り込んだチャクラ)」が抑え込んでいるからじゃないかと考えられるんです。
 
だけどそれは、オビトは常にマダラの黒棒にコントロールされている事にもなり、体内に時限爆弾を抱えているようなもの・・・。 もし、マダラがオビトから自分の「黒棒」を引き抜いたら大蛇丸がカブトから自分のチャクラを引き抜いたみたいに)、オビトの人造体は柱間細胞が暴走してしまってオビトは生きていられなくなるんじゃないだろうか・・・という心配があります。
 
マダラが死んでいる間、もしかしたら「チャクラ引き抜き脅し役」は黒ゼツが代わりに任されていたのではないだろうか・・? だとしたら、オビトは常に監視され「脅されている」状態とも考えられるんです。 
裏切られ続けたマダラさんなら、下っ端オビトの裏切りに対して、そのぐらいの「保険」は掛けてるんじゃないだろうか。
 
オビトが「九尾を口寄せ」出来たり、九喇嘛がオビトのチャクラを「マダラ」と感じたのも、オビトの体内に在る「黒棒=マダラのチャクラ(意志)」を感じ取ったからじゃないかと思うんですよね。だから、九喇嘛はオビトもマダラも同じと感じるのかもしれない。
 
ようするに、少なくともこの時点でのオビトには、マダラの意志やらチャクラ、監視者がベッタリだってことです。
そして、オビト自身「無限月読こそ世界救済の手段」だとも思いこんでいたんじゃないのかな・・・
少なくとも長門をスカウトしたこの頃までは・・・まだ。
 
 
(その2へ続けます)
 
 
 
 
 
 
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