ナルト好きブログ!(NARUTO考察・雑考)

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NARUTO-ナルト- 608 : カカシの決意!! 今週のジャンプ・ナルト感想 (WJ50号) その3

NARUTO 608:カカシの決意!! その3

(その2の続きです)

「クズは口を閉じていろと言ったハズだ・・ 死ね・・・」
 
「オレは・・・ お前との約束を守れなかった そう・・・オレはクズだ」
 
「・・・」 《ピクン》
 
カカシが自分の事を《お前との約束を守れなかったクズ》と言った事に、オビトは《ピクン》と動揺する・・・
「オビトとの約束を守れなかった事」がカカシを何よりも苦しめてきた・・・それはカカシのオビトへの「想いの深さ」でもあるけど、オビトが託した約束がカカシを苦しめてきたという事でもある。

「だがお前は・・・・・木ノ葉の英雄だ・・・・・ ・・・お前までそうなる必要はないだろ・・・」
 
「・・・・・・」
 
イメージ 1
 
・・・・この時の二人の表情が、悲しい。悲しすぎる。
 
 
《リンを守れなかった》己への怒り、どこにもぶつけられなかった悲しみ。
 
十数年たった今、カカシとオビトは同じ痛み、同じ想いを共有し 2人の「想い」は繋がっているんじゃないだろうか。 そして1人は友との約束を守れずに苦しみ、もう1人は友に「重荷」を与えてしまったことを苦しんできた。 
《お前まで・・》というカカシの言葉には、カカシの「オビトを大切に思う気持ち」と、カカシが今まで「汚いことを一身に背負い、クズに徹する事を覚悟して生きてきた事実」が浮かび上がってくるんです。 
 
お互いに親友には「ずっと英雄であり続けてもらいたかった」。
そして自分だけ「クズ」を引き受けようと思ってたんじゃないだろうか。
 
 (また一瞬、素の表情に戻って悲しそうにしたあと・・・うつむいて顔を隠したオビト)
 
「ククク・・・ これが現実だ・・・」
「託した側も 託された側も・・・」
「・・・この世界で生き永らえた忍は皆 クズになる オレ達がいい例だ・・・カカシ」
 
《生き永らえる》・・・永らえるってのは、長生きし続けるという意味だし、マダラみたいな人の事を言いそうですが・・・オビトはそこそこ31年しか生きてない。それでもオビトは「永らえた」と言ってしまう。
「生きていたこと」をまるで「罪」とでも思うかのような表現なんですよね。オビトもカカシも「生き残ってしまった苦悩」を感じてきた・・・・
 
 
《マダラVSナルト》
 
さて、もう一方の眼と獣の闘いですが(こっちは、ほとんど怪獣大戦争)。
 
マダラが出した柱間の「木龍」は、九喇嘛のチャクラを吸い取って緑化してしまうんですね。こりゃ、柱間の力を持ってる以上、マダラはナルトにとって天敵もいいところですね。 八っつあんだって、木遁の前では動けない。
 
「こいつらはお前も邪魔だろう? もうじきこの世界も終わる・・・ しばしの間2人で楽しむために・・・」
 
って、またマダラさんらしいですね、2人で楽しむって・・。
 
オビトにはカカシをあてがい、自分は尾獣を担当する・・・そこにはマダラの思惑が色々と見てとれますが、オビトに八尾九尾を任せたら「絶対に狩らないだろう」ということを マダラは見抜いてるんですよね。 《今まで何をやっていた》と言いたくなるぐらい、オビトには十分すぎる時間も狩る能力もあったのに「狩ってない」のだから。
 
それに「オビトが闘ってる相手」の眼を見て、アレがかつて「オビトが殺せなかった仲間カカシ」とマダラは分かってるだろうから、オビトの真意を確かめるためにも2人を闘わせて見物してるんだと思うんです。オビトにとってのカカシは、マダラにとっての柱間みたいなものだから・・マダラは配慮してるってのもあるだろうけど・・。
「戦場を整理しておく」ってのは、前も同じような事言ってましたけど マダラの「整理」発想はいわゆる選別思想・・・・同じツクルでも「ツクる=造る(片割れだけを集める)」と言ってる人らしい発想です。
 
「この世界のクズを生む輪からは皆逃れることは出来ない」
「だからオレはこの世界を創り変える!」
 
一方で徹底して「ツクる=創る」を使ってるオビトですが、オビトの発想はクズを生む輪「因果」を断ち切る・・・つまり忍の在り方を全ての祖「十尾との関係」からやり直しさせようという発想なんじゃないかという気がするんです。
 
「おめーらムカつきすぎて・・・文句が思いつかねェ・・・ だから代わりにオレのことを一つ教えとく」  
 
「オレはクズじゃねェ!!!」 (マダラの須佐能乎から八っつあんを守る)
「この先クズにもならねェ!!」 (オビトの手裏剣からカカシを守る)
 
「・・・オレは・・・させねェ・・・」
 
「オレの仲間は絶対殺させやしねエ!!!」
 
(オレの仲間は 絶対殺させやしないよ!とナルト達に波の国で言った時を思い出すカカシ・・・)
 
ナルトはあの時のカカシの言葉、忘れてなかったんですねぇ・・・。
ってことは、きっとこの言葉も絶対に忘れてないですよね 《仲間を大切にしない奴は それ以上のクズだ!》という、カカシが最初にナルト達に教えた(オビトの)言葉もね。・・そしてナルトは、この言葉がオビトの言葉だとは まだ知らない・・・。
 
《すまん・・・ナルト・・・ オビトの言葉をお前に教えたオレが・・・また・・・》
《ブレるところだった・・・!!》
 
前もカカシは考が止まっちゃって、オビトの火遁・爆風乱舞を避けようともしなかった。 今も、オビトの手裏剣を避けようとしなかった…。カカシは相手の心を思い遣る優しさがあるけど、それに向き合う「決意」はなかなか持てずにブレてしまう・・・「また」失うのが怖いんだろうか。だからナルトの「ブレないところ」は、カカシには眩しいんですよね。穢土転再不斬に会った時も、ナルトの事を「あの時からブレない立派な忍者に成長した」なんて言ってましたっけ・・・。
 
実は一瞬、ナルトってば また空気読まずに飛び込んできたなぁ~と思っちゃったんです、正直言うとね(すみません)。でも、まぁそれがナルトのいいところなんですよね。 これもまた枠をブッ超えた発想なんだろう、と(笑
 
それに『ナルト』は、カカシとオビトにとっては「師の息子」・・・カカシはこの戦場でもナルトの背中に「先生」を見ていたけど、ナルトの言葉は時にミナトの言葉にも思える事もあるんじゃないだろうか。
カカシがミナト先生を今でも慕っているのは勿論ですが、オビトだってミナト先生を今でも本当は慕ってる。 神無毘橋のあの日、ミナトに言われた「自制心を口にするなら 口だけじゃなく 心も強く持たないと」つまり言葉を口先だけにしない事を、オビトは今も大事にしてますから。 
 
ビーに「アンタは強がりが強えーな」と言われてたガイは昼虎で須佐能乎をぶっ飛ばし、「決意した」カカシは「オビトとの共闘技」雷切でオビトの手裏剣を斬ってナルトを守る・・・(昼虎、かっこいい!)
 
「・・・強がりじゃなかったな・・・」 (ビー)
 
ど~やら彼らの青春も、まだまだ終わっちゃいなかったらしいですね。2人とも言葉を行動で証明してみせたのだから・・。
 
この「眼と獣の闘い」は、60巻567話「第七班の教え子がガンバリ過ぎてんのに休んでる訳にはいかないでしょ!(ニコッ)」というカカシの「盾」になる宣言で始まったんです。 それは《仲間は絶対に殺させやしないよ(ニコッ)》と同じで、「仲間を絶対に守ってみせる」という かつての本当の英雄だった頃のカカシの意思表示でもあった・・。 そして次のコマで「トビがカカシの言葉にかなり反応してる絵」がアップになってる(567話30頁)。オビトは、カカシがまた「口先だけ」になるんじゃないかと思って見てたんだろうか。
そして594話では、カカシが「なるべくなんとかしたい」と言って「雷切」の構えをした時に、オビトは再びイラッとしてたんですよね。なにしろ、カカシは“雷切”でリンを・・・・ですからねぇ。

つまりこのカカシVSオビトの闘いとは、カカシの《教え子を守ってみせる》宣言を、カカシが口先だけで終わらせずに行動で証明できるのか?を賭けた闘いでもあるとも言えるんです。
そしてカカシは言葉を口先だけにしなかった・・・ナルトを守ってみせた。それも、「雷切」で。
雷切は、仲間を守るための力だと証明してみせた・・・・あの時リンを雷切で貫いたのも、おそらくリンを「守る」為・・・
 
 
「オビト・・・・」
 
「・・・かつてのお前の意志は 今でも・・・」
 
「・・・!」
 
 
「オレの隣りに居る!」
 
今のオレにできる事は 今のナルトを守ることだ!」
 
 
 
「かつてのお前の意志は オレの隣りに居る」・・・NARUTOでよく使われる「居る」という言葉は「生きている」という意味でもあります。 つまり、オビトも《生きている》んだと,
お前は形骸化なんかしてない・・・生きてるし、お前の意志もまだ生きている!と。
 
オビトは神無毘橋で「死んだ」とされた日に、もう自分の存在は形骸化したと思ってる。 
 
この世界は地獄だったし、リンを守れずカカシを救えず・・・リンの死と引き換えに手に入れた「力」はゴーストのようにすり抜ける能力だった。オビトはあの日から「虚」となっていたと思うんです。 
かつては「オレは生きてる!」と力強く心で訴えていたオビトだけど、今は「うちはオビト」も「オビトの意志」も死んでクズ(虚)と成り果てていると思いこんでる。
 
だから・・オビトはカカシに自分を倒させたいんじゃないだろうか、クズ(虚)な自分を・・・
そしてカカシには「本当の英雄」に戻ってもらってほしいんじゃないだろうか・・・それがきっとリンも望んでいる事だと考えて。
 
今までのカカシも、「過去のオレ」を後悔してばっかり・・・第27巻237話で、カカシは慰霊碑の前でオビトに言っていた・・・・
 
「オレも今や上忍で部下を持つ身だ だが昔のまま・・・ いつも後悔ばかりだ・・・」
「この眼があっても ちっとも先なんて見えやしない・・・」とね。
 
そして、
 
「お前が生きてたら・・・」
今のオレになんて言うんだろうな・・」とも。
 
今のオレ」そして今のナルト」とカカシが強調したのは・・・カカシはナルトのお陰でようやく「今」に立って、「未来」を見られるようになったからなんだろうか。 「今」を感じることは「生きている」ということでもある・・。
 
2人とも「生きている」のだから ナルトに託した未来を守らなくちゃいけないんですよ。まだまだ、カカシにはやるべき事がある・・・そして、オビトもこの世界で「生きて」やるべき事がある。
 
だからこそカカシ、オビトを「もう」死なせちゃダメなんだ!
 
背景に見える「十尾」、復活が近づいているようだしオビトと十尾?の「約束の時間」も迫ってる感じなんですよね。 
 
もう時間がない・・・オビトが本当は何を考えてるのかを、カカシには理解し見つけてやってほしい。
最初に「トビが隠していた写輪眼」に気付いたカカシなのだから、「オビトが隠している本心」にも最初に気付いてほしい。
 
そしてマダラも本気で狩りに来るはずなので、ナルトに危険が迫るような気もします。
だからこそ・・・カカシとオビトの二人で仲間を守るための共闘をする時も、もうすぐ近くに迫っていると思うんです。カカシとオビトが共有する「記憶」が「共闘の瞬間」でリンクする時・・・二人の眼もリンクして共闘となるんじゃないでしょうか。
 
リンを守れなかったという《同じ痛み》を共有し、自分はクズだという苦しみを共に抱え、《友には本当の英雄で在りつづけて欲しい》という思いを抱いていたカカシとオビト
 
結局、二人の友情は、あの時から全然変わってない。
 
《同じ痛みを理解し合った者同士 わだかまりはない!》と、我愛羅も演説で言ってたっけ。
 
 
 
あとは・・・二人で一緒に過去を乗り越えるしかない!
 
 
 
 
 
☆あとは気になる、オビトが背中に大切に背負うモノ(意志)・・そして、カカシのポーチにはオビトのゴーグルが入ってないかなぁ・・

☆長駄文、読んでくださって感謝。
 
 
 
 
ナルト好きブログ!(2012/11/12)