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NARUTO-ナルト- 608 : カカシの決意!! 今週のジャンプ・ナルト感想 (WJ50号) その2

NARUTO 608:カカシの決意!! その2

(その1の続きです)
 
(ズオオオオ・・・と、カカシはオビトの神威時空間に吸い込まれ、カカシは神無毘橋のあの日を回想し始める・・)
 
《オレは白い牙を本当の英雄だと思ってる・・・・・・》
《・・・確かに忍者の世界でルールや掟を破る奴はクズ呼ばわりされる・・・》
《けどな・・・》
 
《仲間を大切にしない奴はそれ以上のクズだ》
 
そして・・・
 
《お前がリンを・・・ 見殺しにしたから・・・だろうな・・・》
 
 
《仲間を大切にしない奴はそれ以上のクズだ》、この言葉は今もカカシの大切な忍道だし、その言葉を“口先だけにはしなかった”オビトは、カカシにとって永遠に憧れる英雄でもあるんです。 
第七班としてのスタート最初の日に、ナルト達に教えた「大切な言葉」は このオビトの言葉だった・・・ナルトはこの言葉に《なんかなんか・・カッコイイ・・・》と感動してるんですよね。 そして、カカシはナルト達に「木ノ葉の英雄」である親友の話をして聞かせた・・・
594話で、ナルトは「ガキは英雄に憧れるもんだ」と言ってたけど、その時ナルトがイメージした「英雄」には「カカシ先生の親友」が入ってたと思うんです。まさか、その人物が目の前にいる男のことだとは思ってないだろうけど・・・
 
《確かにオレはクズだ・・・・・・》
 
《だがオビト・・・ お前はずっと オレにとって英雄だった・・・・・ どうして・・・・・》
 
あの言葉を教えてくれたオビト・・・だからカカシは《どうして》になってしまい、そっから先の答えが見えてこない。過去のオビトを思い出す度に《あり得ない》になってしまって、思考が止まっちゃうんですよね。
 
カカシは「神無毘橋」の記憶を辿り、オビトの言動を1つ1つ思い出して「答え」を探しているんですが、「まだ」肝心の「答え」部分には到達していない。
 
でも、あともう一歩なんだよなぁ・・・。
 
オビトが最後通牒のように《口先だけのクズ》と言い放ったのは、カカシに「己を拾わせる為」だけじゃなくって・・・ カカシの問いへの「返答」でもあったんじゃないかと思うんです。
つまり、カカシの「なぜこうなった?」に対する答えの“最大のヒント”が 「口先だけのクズ」という言葉だったんじゃないか、と。
 
“オビト”と再会してから、カカシは神無毘橋のあの日の事を思い出してますよね。
オビトがカカシの身代わりで岩の下敷きになったこと、リンを守るとオビトと約束したことも・・・。
そして、「クズ」と言われた事で、やっとカカシは「仲間を大切にしない奴はそれ以上のクズだ」のところまで思い出してきたんです。 そして肝心の「なぜ?」に対するオビトの答えは、その「1つ先の部分」なんじゃないかと思うんです。つまり・・・あの部分です、
 
《どうせ同じクズなら オレは掟を破る!それが正しい忍じゃないってんなら・・・》
 
《忍なんてのは このオレがぶっ潰してやる!》   (241話「本当の英雄」から)
 
・・・これがカカシの「なぜこうなった?」の問いへのオビトの「答え」なんじゃないだろうか。
神無毘橋で、既にオビトは「答え」を言っていた・・・

オビトはダイレクトに答えを言うのではなく、ヒントを言ってカカシに「あの日」を思い出させ、あとはカカシ自身で「答え」を導き出させるのが目的なんじゃないだろうか。オビトは「二人の共有の思い出」に誘導してるんです。
そして「神無毘橋のあの日」・・・カカシが“本当の英雄だったあの日”の事を カカシに思い出してほしいんです。カカシに「あの時のカカシ」を思い出してもらいたいんですよ・・・オビトは。
 
《二人の共有の思い出》の中に、オビトを理解する答えがある。
そして今、その「直前」一歩手前まで、カカシはようやく辿り着いたんじゃないだろうか・・・。
 

そして・・・
 
(カカシは自分自身を掴んで?「神威」で時空間から外に出る)・・
えぇ??カカシ、自分に神威できるのか??
 
自分自身を神威空間に入れることは出来なくっても、出る事ならできるんだろうか。ん~どういう仕組みになってるんだ!(笑) ・・・それもカカシは、出来る事を確信してたみたいですね。
 
「・・・同じ眼だ・・・ やはり出てきたか・・・」
 
オビトも「やはり」なんですねぇ・・・ど~やらオビトがカカシを吸い込んだのは、カカシが「自力で」時空間から出てこられる事を確認する為の実験だったみたいですね。
でもなぜ、オビトは「カカシが時空間から自力で出られる」確認をする必要があったのだろう・・・?
 
オビトの言動は全て緻密に計画されたモノのように感じるんですよね。まるで「この時」を、はじめから分かっていたかのように。ナルトを最終局面まで『狩らずにいた』のも、この最終決戦の場にナルトを『おびき寄せた』のも、結局はカカシをおびき寄せる為だったんじゃないか?とさえ思えてきます(カカシが、ナルトを助けに来るかどうかはオビトにとって賭けだったと思いますが)
 
そしてオビトは《同じ眼》という言い方していて、「オレの眼」とは言わない・・・
オビトにとって「眼」は、カカシとの大切な絆なんだと思うんです。 その絆を守りたいからこそ、オビトはカカシに眼を返してもらう発想は無い。 そして、カカシに「まだ」託している証拠でもある。そして、おそらく・・これから先も「託したい」という想いもあるんじゃないだろうか・・・
 
 
「・・・・・オビト」
「なぜ そうなった・・・」
 
イメージ 1

「・・・・・・」
 
次のオビト、一瞬表情が「素顔」に戻ってますねコレ・・・!
今まで頑なに『無表情』を貫いてたオビトですが、ここで一瞬気が緩んだのか、普通の表情に「戻っちゃってる」。
 
今まで仮面をしてた時のオビトって意外と表情があって、仮面の穴から覗く眼に感情が見て取れたんです。
ナルトの頼もしい言葉に思わず《嬉しそう》な眼をしちゃったこともしばしばでした(例えば59巻169頁下段、62巻128頁)。 
 
仮面を引っぺがされてからのオビトは徹底して「無表情」になってたんですが、ここで一瞬「気が緩んだ」・・・それは、一通りカカシに言いたいことを言い終わり、カカシが「時空間から戻れる」事も確認したことで、オビトのシナリオはほぼ《準備完了》して安堵したせいなんじゃないだろうか。
長い長い計画も、あともう少しで終わる・・・そして、それはカカシとの「別れ」の時でもあるのかもしれない。 
「時」が迫っている事を感じ、一瞬だけカカシの言葉にオビトは思わず「素の表情」に戻ってしまったんだろうか。 
 
でも、オビトは「・・・・」としか答えない。答えられない「理由」があるんだろうなぁ。
 
でも、カカシが「リンが・・・関係してるのか・・・?」と問うと、「・・・・・」とオビトは少しの間、何かを思ってるんですよね・・今まで抑えていた感情が、オビトの中で一気に込み上げてきたんじゃないだろうか?
 
そしてオビトはカカシに再び突進していき、思いっきり力を込めた《膝蹴り》を顔面に食らわす・・・ 
 
神無毘橋で、リンの命を軽視する発言をしたカカシに喰らわせた、「あの重たい拳」よりも ずーっとずーっと重い激しい怒りの一撃なんです。それもオビト得意の足技「膝蹴り」で(オビトが体術「特に足技」が得意ってことは、過去に何度か申し上げてきたとおり)。 十数年前リンが死んだあの日に カカシに直接ぶつけられなかった「憤り」・・・それを、この一切手加減なしの激しい「蹴り」に全てぶつけたんじゃないだろうか?
なぜお前は約束を守ってくれなかった!!なぜ諦めた??なぜ死なせた??お前なら本当は・・という、十数年抑え込んできた《怒りと悔しさ》を。
 
そして・・・「リン」の事に対する怒りはあの一撃だけに全部込めて、それでオビトは「お終い」にしてる気がするんです。
 
というのは、そのあとの手裏剣「エックス斬り」・・・こっちは蹴りに較べて「はるかに手加減」してるんですよね。
荒っぽく斬ってるように見えるけど、実は切ったのは殆ど「ベスト」だけで、カカシの体はほぼ傷付けてないんです。こっちの怒りは、あの時 仲間(リン)を2人で守れなかった「オレ達2人」への怒りだったんじゃないだろうか? お前も、そしてオレも「クズ」だという怒り・・・二人でリンを守れなかった、悔しさと、悲しみの「エックス斬り」。
 
(そして・・・カカシは、さらに“神無毘橋のあの日”を思い出していく・・・)
 
カカシが再び思い出している《ここは・・・仲間はオレが守る!!》とオビトが立ち上がった時の光景、これをカカシがこの戦場で思い出してるのは(たぶん)「二度目」なんですよね。 「この瞬間」が、カカシにとっておそらく最も強烈な記憶となっているんじゃないだろうか。言葉を口先だけにしないオビト・・・カカシはその「オビト」を今でも大切にしてる。 今でもあの時のオビトを「本当の英雄」だと思ってる。だからこそ《大切な仲間は“絶対に”殺させやしないよ》と言い続けてる。
 
《すぐにリンを助けに行くぞ!》
《おう!!》
 
(・・・そして、敵の前に立つ二人・・・ 仲間を守るための「共闘」をするために、並んだ・・・あの日の、二人の神無毘橋の英雄)。
 
ど~やら、こっちのほうの「記憶」も“答え”まで「あと一歩」のところに辿り着きましたね!
・・・「共闘」という、もう1つの答えに至るまで、あと一歩。
2人が、リンの悲しい辛い記憶から立ち直る為の「答え」・・・それは「仲間を守るための共闘」しかない!と思っています。
 
「カカシとオビトの共有する記憶たどり」は、この闘いにおける「2つの答え」にカカシを導いていく・・・
 
1つは、オビトがなぜこうなったのかを理解するための、答え・・・
つまりオビトは「仲間を大切にしない忍世界」に怒って「忍世界(システム)」をぶっ潰す行動を起こしているのだ、ということ。 あの時の言葉を、オビトは実践してるのだ。カカシはその直前まで回想してきた。あと一歩・・・
 
そしてもう1つ、2人がリンの痛みを乗り越えるためには「どうしたらいいのか」の答え・・・
つまりあの時みたいにもう一度「仲間を守る為の共闘で、意志を行動で証明する」こと。カカシはその直前まで回想してきた。こっちも、あと一歩・・・
 
この闘いの答えは、《二人が共有する共闘の思い出》の中に在ったのだ。
 
これって、イタチとサスケと同じですよね。イタチとサスケも今まで行き違っていたけど《二人が共有する共闘の思い出である猪狩り任務》を思いだして共闘して、そこから一気に理解していった・・・ カカシとオビトもそうなんですよ。つまり・・・
 
“カカシ外伝”とは、「今の」この闘いの“答え”が示されたモノだったんです。
 
十数年後、二人が敵同士として再会した時に 再び時を紡いでやり直すための「答え」がしっかりと仕込まれていた物語だったんです。参りました・・・外伝は、オビトという人物を出す為、その他モロモロの第二部の伏線の為の話だと思ってましたが、そんなモンじゃない・・・もっともっと重要な事、今日のこの時にカカシとオビトが和解する為の物語・・・いわば「予言のような物語」だったんです。 たった6話の短かさだったけど、ここまで計算されつくした無駄のない物語だったとは・・・
 
おそるべし、キッシー・・・・とにかく「スゴイ」の一言に尽きます。
 
 
 
(いずれ、カカシが時空間から出られるという仕組みは、「共闘」で活用される事になりそうですが・・もしかしたら今の時点では、オビトはナルトとビーを時空間に入れておき、マダラに狩らせないようにするつもりか?とも思いますが・・)
 
 
(すみません、その3へ続けます)