ナルト好きブログ!(NARUTO考察・雑考)

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NARUTO-ナルト- 612 :忍連合軍の術!! 今週のジャンプ・ナルト感想 (WJ02号) その1

NARUTO 612 :忍連合軍の術!! その1


「この世界は ――― 」
 
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「終わらせる・・・!!」  「終わらせねェ!!」
 

・・・って、言ってることは「真逆」なんだけど、この2人全て「逆」かといえば、性格はそっくりだったりする。
 
で、オビトは昔宣言した通り(古い)忍なんてのはぶっ潰してやる!》を実行してるわけだし、ナルトは再不斬戦の時から疑問に思っている「古い忍の在り方」を変えようとして、あの日からブレてない。 
 
つまり、真逆に見える二人が目指すモノの「本質」は、同じなんじゃないかとも思えるんです。そもそも、相容れない真逆と思われる2つの事象も、裏から見たら重なっていたりするわけで・・・
 
そしてこの2人、性格が似てるってだけじゃなくって・・・《背負っている宿命》も似てるんじゃないかと思えてきました。
 

さて・・・今週はまたモヤモヤ種も生まれちゃったんですが(苦笑)、一方でちょっと“希望”も見えてきたりで。
 
で、その希望とは・・・・『小南は生きているんじゃないか?』という希望なんです。

私はど~もオビトが小南を殺すとは思えなくって、当時から「小南は生きているかもしれない」と叫んでおるのですが、それは願望に近いものでした。 だけど、小南だけが知ってる《オビトがすり抜けられる時間は5分間》という情報を、忍連合が知っていた・・・ これは《小南は生きている》可能性が高いと思えるんです。
でも、なぜ“それだけで”小南は生きていると言えるのか。 それについては「雑考その2」で後述するとしまして・・・
 
・まずは『忍連合の術』を見てのマダラさんとオビトの反応から。
 

「・・・忍連合の術か・・・ こじつけもいいところだな」

忍連合の術を見たマダラさん・・・無限月読に対抗できる「切り札」の術としては、物足りないといった呆れた反応。 でも、ナルトが見せたかったのは“術のレベルの高さ”ではなく“絆の強さ”と“希望”なんですよね。
一方でオビトは・・・ナルトが見せたかったのは“術のレベルの高さ”ではなく“絆の強さ”と“希望”だと分かってる。

「違う・・・」
 
「お前らがここでオレ達を止めようが無意味な事になぜ気付かない」
「その術とてこの戦争の後には脆く崩れ そちら側の誰かがまたオレ達と同じことをするようになる」
 
「違う」って;ナルトが示したいのは《絆の強さ》と《希望》なのに、「忍連合」じゃあその答えになってないという意味ですよね。 
でもオビトが言ってる事は「ごもっとも」だと思うんですよ、今までの戦争でも「形ばっかりの同盟や共闘」はあったけど、それは一時的なモノに過ぎなかったのだから。

「ま 同盟条約なんてのは口約束と同じレベルだよ・・・・ かつての忍界大戦がそうだったように」なんてカカシも言ってたことがありましたし(11巻の中忍試験時に砂の裏切りに対して)、「戦争終結時点から同盟とは戦利品の奪い合いになる そこで勝った里がその後主権を握る」なんて無サマも言ってましたっけ。
かつてのマダラも「同盟などない・・・」なんて言っていたわけで・・・(この時は、木ノ葉が岩隠れを裏切ったみたいですが)。オビトが「絆の脆さ」を危惧しているのは、トビ時代に散々見せてきた《裏切り》へのトラウマと関係してるんじゃないかと思うんですが・・・何があったんだろう。

でもオビトが心配して言ってるのは「これから先」のことなんですよね。この世界を本気で終わらせるつもりなら、「違う」とツッコんだり、「オレ達を止めても・・」なんて将来の話をしないと思うんです。このあたりにもオビトの「本当の目的」があるような・・・
 
 

・勝ちの価値

「・・・この世界でもがいても 勝ちは無い」

マダラも《勝者という概念がある以上 敗者は同じくして存在する》と言ってましたが、勝敗という概念がある以上、『この世界』から争いは無くならないと思うんです。そして勝敗に関する因果ってのは、六道仙人が二人の息子のうち「愛」を説いた次男のほうを後継者に指名した時から始まっちゃってるんですよね。 つまり、次男を「勝者」としたことで、「敗者」となった長男は弟に憎しみを抱き、それ以降争いがずーっと「イザナミ」のように続いてる。
 
そしてマダラがやろうとしている無限月読は、六道仙人が遺した「イザナミ」からの脱却手段でもあると思うんです。でも無限月読ってのは、都合のいい結果だけを選択する「イザナギ」のようなもの。本当の解決では無いんですよね。
 
かつて六道仙人が導いた平和とは、「無限月読」だったのではないかと私は考えているのですが、その「過ち」に気付いた仙人は 二人の息子それぞれに「愛と憎しみ」を与え、意図的に対立させたんじゃないかと思うんです。だけど、相反し真逆と思える「愛と憎しみ」は、本来なら表と裏であって 対立ではなく「共存」するモノなんですよね・・。 息子達、子孫達が迷いながら、自ら答えを出してくれることを仙人は願ったのではないかと思うんです。
つまり「勝ち」に価値があるのではなく、両者どちらも同じように存在していい・・・つまり「共存」という答えに辿り着いてくれることを仙人は願ったんじゃないだろうか。
 
そして六道仙人の究極の目的は、対立する者同士の共存・・・十尾と人間の共存にあったんじゃないだろうか、と思うんですよね・・・
 
 
・そして・・・再び「ある」と「無い」

オビト 「この世界に希望など・・・どこにもないと もう知れ・・・!」

ナルト 「どこだろうが あることにする!!!」

マダラ 「戦争中にあるないと 言い合うのも無意味だ・・・ そろそろ決着をつけるか」

611話でも「ある無い」会話が交わされてましたが、忍達が現在直面している問題は 突詰めれば「ある」と「無い」の問題でもあると思うんです(マダラさんは「無意味」だと言ってますがね)。 
今まで忍の理想像ってのは、“根”の教訓でもある《名前は無い 感情は無い 過去は無い 未来は無い あるのは任務》に象徴される、それこそ「無尽くし」。 そして、今になって忍達は己の名前、感情、過去、未来を取り戻す《本来の自分に戻る》作業を必死でやってるわけです。 名前も感情も、過去も無かったサイが少しずつ「本来の自分に戻っていく姿」ってのは、忍世界再生の象徴みたいなモノだったんじゃないだろうか。

ナルトが言ってる《あることにする》ってのは、「どこかにある」的な無責任な言い方ではなく、「あることに“する”」・・・つまり無くっても、在る状態にしちゃうという意味だから、けして口先だけの「希望」じゃあないんです。ちょっと前までは「なんとかする」「どーにかする」だったナルトは、九喇嘛との共闘で「行動で証明する」事をやってのけたんですよね。だけど、まだナルトには別の課題もある・・・

それが、次にナルトが言った《意見が割れた時は多数決ってのが決まりだろ》。

う~んこれまた難しい。多数決ってのは平和的な解決にも見えるんだけど、結局は《勝者支配のルール》が適用されるんですよね。そして小国は、大国に従わざるを得ないということにもなる。少数派は黙っていないだろうし、オビトが言うように「・・・一人残らず消してからにしよう」となっちゃうわけで、「多数決」で数で決めるやり方では、解決にならないんですよねぇ。

ナルトは「やっぱそうくるか・・・」と言ってるけど、これは「やっぱ多数決ってのはいい方法じゃないよなぁ~」という意味ではなく、「どっちにしても、お前らは全部消すっていう発想なんだろ?」という意味で言ってると思うんですよね。だけど、オビトが本当に言いたいのは《多数決に頼る方法は、解決にならない》という意味だと思うんです。それじゃ「誰かがまたオレ達と同じことをするようになる」ってね。
 
まだまだ『ナルトでさえ』古い忍世界の『枠』からの脱却は、出来てないんじゃないだろうか。う~ん、この答えはなかなか難しい(どうする、ナルト?)
 
 
・オビトの「十尾線」
 

「けど・・・」
 
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「この世界は ――― 」 
 
「終わらせねェ!」 「終わらせる・・・!」

 
「終わらせる」と「終わらせねェ」。
冒頭でも触れましたが、真逆だけどどちらも「忍の在り方を変えたい」事は共通してると思うんです。
ナルトは現実世界を守りたい、オビトは今の忍世界はぶっ潰したい。その両方には、今までのままじゃダメだって思いがあるんですよね。
 
そして・・・このナルトとオビトの横顔、なんだか似てますよね(模写が下手なのは、ご容赦ってことで)

で・・・何が似てるかと言えば、ナルトの頬の「九尾線(三本線)」と、オビトの顔の「カカシを助けた時の傷跡」、これらの線が強調して(似てるように)描かれてるように見えるんです。つまりオビトの顔の傷跡も、いわば「十尾線」みたいなモンじゃないか?なんて思ってしまう訳でして。

前々回だったかオビトの顔の傷跡が「十尾の姿に見える」と述べましたが、ナルトが「九尾の人柱力」なら、オビトは「十尾の人柱力」となる運命にあったんだろうか、とも思えてしまうんです「オビトとトオビ」の深い因縁にマダラさんは気づいていて・・・それでオビトを選んだのではないだろうか。

神無毘橋でオビトが助かったのは、あの時「もっと仲間と居たい」という思いから《無意識に万華鏡を使ってすり抜けたからじゃないか》と今まで考えてきたんですが、まだあの時は開眼していなかったのだとしたら・・・もしかしたら「十尾の意志」がオビトを助けていたんじゃないか?とも思えてきました(マダラも、オビトが助かった理由が分からなかったみたいだし)。 神無毘橋であの傷を受けた時・・・《オビトと十尾》には運命的なつながりも生まれたんじゃないだろうか、と。
そしてオビトは十尾(=神)の力を得たことで「神威」という万華鏡も得、同時に彼の存在そのものもグルグルの内部みたいな『虚』になったのではないだろうか。

ナルトとオビト・・・・2人が背負うモノは似ているような気がするんです。
 
ナルトは、九尾までの尾獣達から意志を託され・・・
オビトは十尾から意志を託されているんじゃないだろうか・・・?と。
 
 

・そして・・・「忍連合の術」!

しかし、これほど血継限界の一族が居るとはちょっと驚きました、嵐遁・励挫鎖荷素(レイザーサーカス)はダルイだけの術かと思ったら何人も使えてるし;それに熔遁・石灰凝の術も黒ツチ以外に大勢使ってる。木ノ葉は「火の国」というわりには、火遁を使うのはうちは一族と猿飛一族ぐらいしかいないじゃないかと思ってたんですが・・・でも猿飛一族ってあんなに大勢居たんですね(汗) 
 
作戦を練ったシカクさんも、伝達したいのいちさんも大活躍だけど、戦場で元々戦ってたのも木ノ葉、そして本部で作戦を練って指揮してるのが「木ノ葉コンビ」ってのは、それってどうなのかなぁ・・・とツッコんでいいですか?
だけど、ここでお見事だと思うのは、五大性質変化を血継限界や血継淘汰みたいに『全部混ぜ』して1つの巨大な術を作るのではなくって、1つ1つの特性を活かして結果を合わせてるって事なんです。
 
で・・・・これこそ六道仙人が後世の忍に「気づいて欲しかった答え」の1つでもあると思うんです。
 
雷遁、風遁、土遁、水遁、そして火遁。そこに秘術や血継限界を順番に足して協力していく・・・(ちょっと工事みたいだけど) それも(血継限界以外は)必ずしも難易度Sランクなんて高度な術では無い、おそらくその一族なら「第一段階」にあるような術(うちはで言えば、豪火球の術みたいな術)を、一斉に放出することで巨大な力を生み出す。 
 
これって穢土転イタチが言ってた、例の
 
《何であれ 一つとして一つで完璧なんてものは無いのかもしれない だからこそ補い合うモノが引き寄せられるように生まれ・・・側で対を成して初めて良い方向へ近づけるのだと思う》そして《全てができないからこそ それを補ってくれる仲間がいる》
 
・・・これを形にしたものだと思うんです。「烏合の衆の術」なんかじゃあ、ない。
 
※その2へ続けます。
 
 
 
 
 
 
 
 
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