ナルト好きブログ!(NARUTO考察・雑考)

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NARUTO-ナルト- 627:サスケの答え 今週のジャンプ・ナルト感想 (WJ20号) その1

NARUTO 627:サスケの答え その1

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いつの世も戦いよ… だが戦争もこれで最後ぞ!!
行くぞ!!!
 
 
いやー―来ましたね、歴代火影出陣!!

今週は《いきなりの大展開》だったもんで、テンションあがったまま突入いたしますが、お許しを!
それに久しぶりの「明るい」展開で、澱み溜まっていたモヤモヤさえ消し飛ばされちゃうような爽快さ。 火影岩に並んだ火影達は、何とかレンジャーみたいだけど文句なしのカッコよさ・・・たとえ「最強ゾンビ」であろうと(笑)
 
そして、それだけじゃない・・・
 
サスケが、ナルトのところに駆けつける! 
それもナルトと同じ想いで闘うために!
 
これがまた急展開で驚きました。い、いきなりですか・・・!
 
サスケは思ったよりずいぶん早く「答え」を出せたなと驚いたんですが、うーむサスケは《本当は》もっと早く答えが見えていたのかもしれない。 《里を潰す》に加えて《それとも―― 》という「もう1つの選択肢」をつくった時点で、復讐は殆ど消えていたような気もするんですが 「イタチが守りたかったものは何なのか」・・それを理解出来たら、あとはもう決断するだけ・・・それで早かったのかもしれません。 
 
そして、今週はこっちでもあっちも「和解」と…和解の連発なんですよね。
お互いを「知る」こと、「知ろうとする」こと、そして正直に「伝える」こと…それで誤解が解けて本当の意味での理解につながって、和解に至る。 和解を遂げた「火影達と鷹」の第三勢力が、膠着した戦場の流れを一気に「理解そして和解へ」と変えてくれるような気がしています(それも、彼らの「明るさ」で!)
さて・・・いよいよ、クライマックスでしょうか(心の準備が・・)。
 
 
と、とりあえず・・・「先週の続き」からぞ
 
 
「忍とは耐え忍ぶ者… 目標を… 叶えるために…」 (サスケ)
 
折しも「あっちの戦場」では、ナルトも「オレ達は忍び耐える者」という答えに到達しているわけでして、『両極端』から違う道を歩きはじめたナルトとサスケが、「対称的な」経験を積み重ねながら・・・こうして《違う場所で、しかしほぼ同時刻に》殆ど同じ答え(忍とは耐え忍ぶ者)に辿り着いたのは、もうこれは「奇跡」としか言いようがないです。
 
「無限月読… 里も忍も国も民も関係ない… ただ全てを幻術にはめ 己の思い通りに操ることだ」 
「オレの兄が… マダラの弟が… そしてアンタ達が守ろうとしてきた全てのモノを……」
「無にするのだ」 (サスケ)
 
サスケは無限月読のことを知っているようですが、既に火影達側の想いを理解した立場で喋ってますよね、サスケは・・・そしてそれを「無」にする無限月読に対して批判的な立場をとってる。そして、このあと続けてサスケはこうも言っている・・・

「兄さんは……」
 
「…柱間… アンタの意志を直接語ることもなく受け継ぐ者だったってことだ…」
「そしてアンタ以上に耐え忍んだ そして木ノ葉の忍であることを誇りだと語って死んだ」
 
「アンタを一番理解した忍が うちは一族だったとは皮肉だな」

サスケ、口元も目元も微笑んでますね(久しぶりに、サスケのこんな顔見たぞ!)。そして・・

“兄さん”って言いましたな、サスケ! 
 
619話までサスケは「イタチ」と言っているのですが、620話で「イタチは…兄は…」と言い換え(620話で)、今回627話で上記の通り 「オレの兄が…」から次の台詞で「兄さんは…」に言い換えている。
「イタチ→オレの兄→兄さん」・・・・サスケって兄さんの呼び方に“心境”がすぐ出ちゃう人ですが他人の前で「兄さんが…」が自然に出たってことは、もう完全に「本来のサスケに戻った」と思っていいんじゃないだろうか。 
 
そもそも《サスケは別に「闇落ちしていた」訳じゃあない》と私は考えてるのですが、じゃあ今までは何だったんだってばよ・・?と言えば、《本当の自分を認められなかっただけ・・自分を許せず受け入れられなかっただけ》じゃないかと考えております。 
だからイタチに「愛している」と言われたことで、呪印のようにサスケを縛ってきた『己を許すな!』と書かれた枷が次々と弾けるように外れ・・・あっという間に「本来のサスケ」に戻っていったんじゃないだろうか。大蛇丸という呪い成分がスーッと抜かれた時のカブトみたいに・・・。
 
それってオロちゃんにも言えることでして、今まで蓄積しまくっていた衣(皮?)を全部取っ払ったら、意外な「素」…《優しいお母さんみたいな大蛇丸が突然出てきちゃったんじゃないか・・と思っております。 ご本人は「本来の自分」に戻っただけかもしれませんが、周囲は変貌ぶりに戸惑っちゃいますが(笑)  
《全てが本来の形に戻るのだ》…これはトビが語っていた彼の「目的」ですが、この戦争は全てが本当の自分に戻るための(己を拾うための)戦争になってますよね。 歴代火影達にも言えることだし、最終的には「十尾」にも言える事なんじゃないかな・・と考えております。
 
おまけに、サスケは今度は「初代火影」じゃなくって「柱間」と呼んでる・・・名前呼びぞ! (笑)
 
これ、624話「相子」でマダラが「柱間」「千手柱間」を使い分けて話していたのを連想しちゃいます。
友として「腑」を見せたセリフには「柱間」と言い、本心を隠した言葉には「千手柱間・・」と言い分けたのを。 
サスケが柱間の事を「初代火影」と役職名呼びでなく「名前」で呼んだのは、サスケにとって柱間は「千手」や「里側の人物」という位置づけではなくなった…《一族の枠を超えて受け入れる事ができた》ってことじゃないだろうか、かつてのマダラのように・・。 もっとも扉間に対しては「二代目」と言っていて、まだ心を開けなかった様子だったんですが…だけど、

「里とは一族と一族の枠を取り払うものだと兄者は考えた… まぁ…そう簡単にはいかぬのも事実だったが」 「兄者柱間の甘さ… うちはマダラの危うさ…  この2人の間を取り持ちつつ里を守り つくり 固めるのが二代目のワシの役目だった」  (扉間の言葉・・・ムッとしたハッシ-がかわいい・・)

兄者の夢をひたすら“守ってきた”扉間の意志は、イタチの意志を守りたい自分と同じだと・・・サスケは扉間の事も理解できたんじゃないだろうか(ここにも、小さな「和解」)・・・ 
そしてヒルゼンの話によれば、シスイは扉間の部下・カガミの子孫らしいので、う~んシスイとオビトが兄弟じゃないかというのは邪推のまま終わるのかな(苦笑) しかし、霧隠れでやぐらを操っていた「自称マダラさん」はシスイと同じ「別天神らしき術」を使っていたわけで、カガミやカガミの家系の誰かの写輪眼を使っていた可能性もあるかなぁ・・このあたりはマダラの回想待ちですね。
 
ヒルゼンはうちはのクーデターを止められなかった事、ダンゾウ1人にに闇を背負わせてしまった事を悔やみ、ミナトはヒルゼンを慰めつつ、自分も「九尾の里襲来の時にオレが倒れてしまった」 「アナタ(三代目)に火影として期待されていたのに… その期待にそえなかった…」と言っているんですが、こうボソッと続けてるんですよね・・・「生きていれば うちはクーデターの計画ももっと未然に防げたかもしれない…」と。 
 
ん、生きていれば・・って「オレ(ミナト)が」生きていればオレならクーデターを止められたかもという意味なのかな・・?日本語って曖昧なんですよね…「主語」なくても文章が成り立っちゃう(英語じゃ、こうはいかない)。 
以前「主語無し文章」のトリックをイタチが利用したことごありましたね、「お前(カブト)のチャクラがどこから来ているかはハッキリ感じていた」と言いながら、あとで「お前のチャクラを感知できたのが誰も『オレ』だは言ってない(本当は長門が感知)」と言ったことがありましたが(580話)・・・
 
このミナトの言葉も「オレが」が抜けてるのが、ちょっと不自然・・・というのも、ミナトは《倒れてしまった》とか《期待にそえなかった》と失敗した話してるのに・・『うちはのクーデター』をオレ(ミナト)なら“もっと未然に”止められたかもなんて・・・・「三代目の前で」言うだろうか?と大蛇丸は「三代目の前だからこそ」と四代目火影に指名してもらえなかった事をスネてみせてましたがね)。 
ミナトだったら話し合いで理解し合い、うちはを止めさせる道もあったと思ったのか・・・それとも、もしかしたらこの台詞の主語はミナト(オレ)じゃなくって、「オビト」を思い浮かべてミナトは喋ってたんじゃないか・・とも思ったりします。 今でもミナトにとって「オビト」は「火影になりたいと公言していた弟子」であり、「他族のカカシに写輪眼あげちゃった一族の枠にこだわらない子」であり、そして「木ノ葉の英雄」ですから・・・「(彼=オビトが)生きていたら・・もっと未然に・・・」は、しっくりくるような気もしたんです。 
「もし」ですが、ミナトがこの台詞をオビトを思い浮かべながら言っていたとしたら・・・・「あっちの戦場」に行ってオビトを見た時のリアクションは「さらに大きなモノ」になるような気がします。
 
サスケはミナトの言葉に「・・・・」となっていますが、イタチの言葉を思い出していたのでしょうか、《“お前が”父を母を… うちはを変えることができたかもしれないと…》という言葉を。 もしかしたら、“オレが”うちはを変えることができるかもしれない・・・なら、今からだって・・という思いが、サスケを突き動かし始めてるだろうか。
 
「さぁ・・・ サスケ君 どうするの?」

「里を潰すのか・・・ それとも・・・」
 
歴代火影や大蛇丸と言った大物たちが、若いサスケを真剣に見つめて「じっと待ってる」のは、なんか不思議な光景なんですが…火影達は「自分たちは失敗した」とも思ってるから、「うちは」の後継者サスケの出す答えは「己に下される審判」のように感じて待っているんじゃないだろうか。 
扉間はあんまり「己は失敗した」とは思っていないようだけど・・(笑)
 
そして、ここに居る誰もが「サスケの答え次第で世界の行く末が変わる」ことも分かっているから、サスケの答えを固唾を呑んで待ちわびている・・・世界を揺るがす「決断」が、「相反する二つは作用し合い森羅万象を得る」と書かれた石碑の前で下されることになる・・それも「石碑の指示に関係なく」。
 
サスケが思い浮かべていたのは《イタチの言葉と、イタチとの思い出》・・・勿論「あの日」の記憶や辛い思い出も含まれているわけだけど、でも「殆ど」は、兄さんとの大切な思い出なんですよね。背負ってくれた兄さん、修行をしてくれた兄さん、愛していると言ってくれた兄さん・・・
 
《オレは…お前にいつも許せと嘘をつき この手でずっとお前を遠ざけてきた… お前を巻き込みたくはなかった… だが今はこう思う》
 
《 “お前が”父を母を… うちはを変えることができたかもしれないと…》
《オレが初めからお前とちゃんと“向き合い” 同じ目線に立って語り合っていれば…》
 
《失敗したオレが今さらお前に上から多くを語っても伝わりはしない だから今度こそ本当のことをほんの少しだけ》  
《お前はオレのことをずっと許さなくていい》 《お前がこれからどうなろうと》
 
《おれはお前をずっと愛している》
 
そして、サスケが出した結論は・・・
 
「オレは戦場に行く 
この里を イタチを・・・ 無にはさせん!」
 
サスケの答えに反応してる面々…一様に驚いたり息を呑むように見つめたり、嬉しそうだったり・・その中で一番リアクションが気になったのが「扉間」。 少し驚いたように口を開き、目のあたりに力が入ってますが、この表情…感動してますよね。目頭が熱くなる思いってやつでしょうか(感情をコントロールしちゃう扉間にしては熱い表情)。
 
あの「うちは」の未来を担う子供が兄者の話を聞き、火の意志を守る選択をしてくれた・・・この中で一番うれしかったのは、実は扉間だったんじゃないか・・と思ってしまいます。
 
「・・・・決まりだ!」
「扉間 外へ飛ぶ準備ぞ!!」
 
 

(その2へ続けます・・・)