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カカシとサスケの「積もる話」 その1 (655話雑考追加)

カカシとサスケの「積もる話」 その1 (655話雑考追加)

 
655話では、サスケに「積もる話は後だ」と言っていたカカシ…
 
 鉄の国での再会以降、いやもっと前、20巻の177話(※1)の会話以降、カカシとサスケは殆どまともに話していない。
 
(※1:ナルトに千鳥をぶつけようとしたサスケに、カカシが「オレの大切な人は、もうみんな殺されてる」とか「“千鳥”はお前に大切なものが出来たからこそ与えた力」とか「その力は仲間に向けるものでも復讐に使うものでもない」と語って聞かせた・・・サスケの里抜け直前の会話)。
 
だいたいカカシとサスケは、共に《同じことを何度も言うのは好きじゃない》んだろうし《おとなしく説教を聞くタイプでもない》から、どーしても会話も「あっさり」しがち。 

177話の時だって、カカシは「必要最低限」しかサスケに語って聞かせてない・・・サスケは「1,2を語れば」10まで理解できちゃうタイプだし、押しつけず自分で考えさせる方が効果的だとカカシも分かってたのでしょう。 
だけど、それでもやっぱり「ちゃんと話さなければ分からない」事だってある。 
 
カカシは、ナルトへの想いは《オビト越しに》何度も熱く語っているけど、サスケへの想いはあまり語ることが無かったんですよねぇ・・。同じことを何度も言うのは好きじゃないし、あまりベラベラと語ることのないカカシが「積もる話をしたい」と思うほどの、サスケへの想いってどんなだったんだろう。
 
そして。
 
655話の雑考では、オビトに止めを刺そうとしたカカシを「止めて見せた」ミナトの行為こそ「本当の救世主」としての行為だと申しました。新しい時代を創るための・・新しい解決の糸口となる行動だったと。そして何よりも、その場に《ナルトとサスケが居合わせた事》…それをナルトとサスケが見ていた事が大きいと思うのです。 カカシとオビトの在り方は、そのままナルトとサスケの「これから」に繋がるのだから…  
 
ミナトは確かに「救世主」だったけど、それを継ぐ「これからの救世主」はナルトとサスケ・・・その2人がカカシとオビトの在り方から学ぶモノはいっぱいあると思うのです。特に今までカカシと離れていたサスケが、カカシから色々と学ぶのは「これから」が本番なのかもしれません。それは「失われた1か月(後述)」を充分、補ってくれるのではないかと…。
 
さて・・・655話では、カカシが《ズズズ・・》とトビと同じような登場をしたのをサスケは「はじめて見た」わけでして・・
 
サスケは52巻鉄の国での再会で、カカシが万華鏡まで使いこなして須佐能乎の矢を「消せた」事までは知ってますよね。サスケが「チャクラ経由」でオビトの記憶を見たのかは現時点では分かりませんが(サスケは見ていたのかも)、もし見なかったとしても、察しのいいサスケなら既に『カカシの左眼はオビトの眼である』ことを分かっていたかもしれないし、さらにここで「確認」したはずです。
 
さらに察しのいいサスケなら、カカシとオビトの間には複雑な・・だけど強固な信頼関係、そして深い友情があった事も「即分かった」ハズでして、カカシがオビトの眼を「奪う」ハズも無く、オビトがカカシに眼を「託した」ことも察したと思います。 
 
うちは一族が「写輪眼」を託すことの意味の重さ・・・これは、誰よりも「同じうちは一族」のサスケがよく知ってる事。 というよりは、その「重さ」はサスケにしか分からないと言った方がいいでしょうか。
 
シスイがイタチに己の眼を託した、その「重さ」・・
イタチがサスケに己の眼を託した、その「重さ」・・・
 
命そのものよりも重い、己の想い、意志。
命は失っても、けして失いたくない己の想い、意志。
千手の「火の意志」だけではなく、うちは一族も「眼」に己の想いと意志を託している・・想いを繋ぐ、繋いでいくのはどちらも同じ。
だからオビトがカカシに己の眼を託したこと、さらにまだオビトは生きているのに眼を奪い返さず「カカシに今も託し続けている事」の重さ、その「意味」をサスケは分かったハズ・・・これはサスケにしか分からないかもしれない。
 
さらに、カカシが一族でもないのに、その眼をここまで使いこなしている事・・それは《うちは一族でもねェ低俗な忍がその眼を見せびらかす》ような行為ではなく(これはサスケが、鉄の国での再会時にカカシに言った言葉なのですが=484話)、深い友への想いがあることを「サスケなら」分かるはずです・・誰よりも。
 
だから・・オビトに止めを刺すために「あれだけ己の役目と決意したように飛びだして行った」サスケなのに、カカシが《ズズズッ》と入ってきた時に“思わず足を止めた”のも、あの《ズズズッ》だけで「カカシとオビトの関係」を察したせいもあるんじゃないかと思います。
 
カカシの「友ならではの覚悟(オレがケジメをつける)」の重さも・・サスケには
即伝わったかもしれない。もちろんカカシとオビトの間に何があったのかは分からないけれど、少なくとも「自分が立ち入るべきではない」事だけはサスケは瞬時に感じ取ったんじゃないだろうか。そして・・
 
ナルトのお説教がオビトに「効いた」のは、かつてのオビトがナルトにソックリだから・・というだけじゃなく、何よりナルトがオビトの心を「知ろうとした(理解しようとした)」からこそ、オビトの心に伝わったものがいっぱいあった・・だからナルトも「自分ならオビトのことが分かる」と思ったに違いない。
今までそうやってナルトは多くの敵の心を分かってきたし、それはナルトならではのいいところ。そしてナルトもそれに自信を持っている(いい意味でね)。
 
だけど、ミナトはナルトの説教を「母親ゆずり」と言った… クシナ母ちゃんの、心配で思わずあれこれ口出ししたくなる、愛情たっぷりなんだけど、いかにも母ちゃんらしい説教だと優しく(だけどちょっとだけ厳しく)評した。それにナルトは「父ちゃん」と思わず、恥ずかしそうに顔を赤らめてる… 何でナルトは顔を赤らめたんだろうか?
 
ナルトはクシナ母ちゃんの「説教」を聞いてどう思ったっけ・・「まあ・・母ちゃんの予想通りだ・・」「安心してくれ・・」「これからは・・ちゃんと・・するってばよ」と、母ちゃんの愛情に嬉しくって、有難くって素直に聞き入れてた。そして「安心してくれ、分かってるってばよ」というような答えを心の中で返してた。男の子って母ちゃんの「口うるさい説教」をどう思って聞くんだろう?愛情ならではと分かってるから有り難いし、嬉しいけど「ちょっと口うるさいなぁ」と苦笑いして聞くものなのかな? 逆に「いつもの母ちゃんの心配性だ、聞いてあげよう」なんて思うモノなのかな・・。ナルトも母ちゃんの説教にそう思ったんじゃないだろうか?
だからオビトへの説教を「母ちゃん譲り(そっくり)」と言われ、ナルトは赤くなったんだろうか。 もしかしたらオビトにも逆に「聞いてあげよう」なんて思われちゃったんじゃないか・・なんて(これ、お互い「愛情深い性格」じゃないと成り立たないわけですが・・説教する側も聞く側も)。
 
あれはまるで母ちゃんっぽい説教だったとナルトも分かったんだと思います。もちろん悪い事じゃない・・いかにもナルトらしい愛情ゆえの語りなんだけど、ここはやっぱり「友として」同じ目線でオビトを理解することが出来る「カカシじゃないと」出来ない、カカシにしか踏み込めないモノがあるってことをナルトもようやく分かったかな。
ミナトの「オビトを本当に理解し何かを言えるとしたら… 友達の君だと思うよカカシ」を聞いたナルトは「・・・・」となり、さらに父ちゃんに「そうだろナルト」と言われ、「!」とサスケを見る・・・ ミナトはカカシに・・というよりナルトに教えたかったんですよね。まだナルトは「学ぶ」ことがいっぱいあるんだって。
 
で、思わずナルトはサスケを見てますが、サスケは「既に」まっすぐ前を見てるんです。ミナトの言葉に思わず「ナルトを見ちゃったり」はしてない。
 
サスケは真っ直ぐ・・《カカシとオビト》を見てる。それも真剣に。
 
サスケは、ナルトよりも先に・・《カカシとオビト》の間に在る「深い友情」を察している。
写輪眼を託し託された者同士にしか分からない「語り尽くせぬほどの友情」があることを察しているから・・・
 
 
 
(その2に続けます・・・)
 
 
(ナルト好きブログ!2013/11/24)