NARUTO 664:父親だから その2
(その1の続きです)
さて、左の輪廻眼を回収しに飛んでいった六道マダラですが…「少しばかり体が重いな 何か胸でつかえてやがる…」「六道仙人の忍具か…くだらん」(だが軽くはなったな)マダラが「プップッ」と吐き出したのは、金銀兄弟が封印されている六道の忍具、「紅葫蘆(べにひさご)と琥珀の浄瓶(じょうへい)」だったんですね。吐き出すまでは「ギュウウウウン…」といかにも重たそうな音を立てていたのに、プップッ吐きだした後は「ギュン!」とスピードアップしてますから(もしかしてマダラさん…飛ぶの楽しんでます?)、やはり相当重たかったみたいですね。たしか金銀兄弟って九喇嘛に食べられた時も、お腹の中でチャクラ肉を食べたり暴れたりして、九喇嘛が『たまらなくなって吐き出した』んでしたね。 もしかしたら、彼らは忍具の中でも大暴れしたり、六道マダラが動きにくくなるような何かをしたのかな…。 かつて九尾に食べられても「生還した経験」が、今になって活かされたのかもしれませんね(そのお蔭でアツイサムイは助かったのかも)。
「金銀兄弟」については、穢土転生なのに「なぜ穢土転生が一斉に昇天した時に、残ったのか」など謎のままなんですが、六道の忍具内は特別空間で「解」が効かなかったのかもしれない…とでも解釈しておきましょうか(これは説明待ちですね)。とにかく、これでダルイが「サムイさんアツイ、後で必ず助け出す!!」と誓ったあの言葉を実現できそうかな… ぜひ、ここは「言葉の誠を大切にする男」ダルイに任せてあげて欲しい(と切望するのですが、うーん、ダルイはここに来るだろうか)。
マダラは忍具のことを「くだらん」とか言ってますけど、結局この「プップッ」がマダラにとって誤算になりそうですね。 たしかにアレはただの「忍具」だけど、ただの道具だって、そこに魂があれば「ただの道具」ではなくなる… 特に六道の忍具や忍刀七人衆の刀は「チャクラや血を喰らう」ものだったりしますし、まるで生きているかのよう・・何かの魂が封印でもされているんじゃないかと思ってしまいます。
それに、金銀兄弟は微量ながら「九尾チャクラ」も持っているだろうし、「八尾のチャクラ」も八つっあんが戦場に置いていったタコ足(計2本)に残っていると思われるし…(ってビーはどうなったんだろ??) それが役に立てば「雲隠れの悪名高き金銀メッキ兄弟」だって、ちょっとは汚名返上して「本物の金、銀」に昇格出来るかもしれない。しかし、マダラが忍具を落とした次のコマの、満月と神樹の蕾の絵…何やら不気味な雰囲気ですねぇ。嵐の前の静けさ…みたいな。(そして、ガイの「胸騒ぎ」は、ある意味早くも的中する…)「テンテンぶつくさ言うな!! 何やら得体の知れない恐怖が近づいてきている気がするのだ!!」 (ガイ)「ハイ!!」 (リー)「……」 (テンテン)(そこに、天から落ちてきた「紅葫蘆と浄瓶」が《ゴチ!》「グオオー!!!」「ギャアア―!!!」とガイとリーを直撃する…;)またもや「お笑い」でシリアスな話がブッ飛んでしまいましたが(笑)、「紅葫蘆と浄瓶」がガイを直撃して当たったのは、《何やら得体の知れない恐怖が近づいてきている》というガイのスーパー胸騒ぎが「当たって」おり、それが「天から降りかかってきた厄災」である事を何気に示しているんじゃないか…なんて思います。 《いわば自然発生的な天災》…
(そしてテンテンは「これって…確か…!」と忍具に気付く。テンテンが六道の忍具を振り回してチャクラ切れになったりしたのも、無駄な話じゃなかったんですね)。そして「カカシのいる戦場」では…どうやらガイが感じた《得体の知れない恐怖が近づきつつある》スーパー胸騒ぎが現実化しそうです。 ガイが感じた「胸騒ぎ」…それは「自来也が感じた胸騒ぎ」や「大蛇丸が感じた胸騒ぎ」と全く同質のモノなんじゃないだろうか。 3人共《何やら得体の知れないモノが近づきつつある恐怖》を感じている(いた)んじゃないだろうか…?遂に物語の『ラスボス的な存在』が動き始めたといいますか、物語の始発点である『九尾事件』につながる謎が、また少しだけ見え始めたのでは・・と思えてきました。
そしてこっちでは、黒ゼツ(に乗っ取られたオビト)とミナトとカカシの戦いが続いているようですが、ん…?ミナトとカカシは「螺旋丸と雷切の共闘」をしていたっぽいですな…!『螺旋丸と千鳥の開発者』であるミナトとカカシ師弟コンビによる「左手の螺旋丸と右手の雷切の共闘」は、私としては血湧き肉躍るシチュエーションなのですが、ん~・・・もう終わっちゃったみたいで、何とも残念。 雷切の周辺がスパークしてる感じとか、後方に見える土煙、双方ハァハァゼぇゼぇ言ってる様子から、かなりの「大暴れ」をしていたんだろうと思いますが、うーん「見たかった」。いずれ、ナルトとサスケで「右手の螺旋丸と左手の千鳥の共闘」 はあるだろうから、それまでお楽しみは「お預け」でしょうか;しかし、黒ゼツソノモノはたいして力は無さそうなのに(ミナトとカカシには勝てないと言っていた)、オビトを使うことでかなり戦闘力が上がったのか、ミナトとカカシでさえ苦戦しているっぽい(しかもゼツはオビトの体を使っているから、カカシ達にとって戦うのは難しそうですよね)。 やっぱりミナト…「オビト」には飛雷神のマーキング、つけてなかったのかな…。そして「今のオビトの状態」なんですが、もうオビトの意識は無く、完全に黒ゼツに操られていますね。 幻術や別天神のような術じゃなくても、人を操ることは可能という事…オビト自身が弱っているせいもあるでしょうが、黒ゼツの「元」である黒チャクラ(仮称)の力は、簡単には抗えないほど強力なのかもしれません。 今、一番気になっているのが、この黒ゼツの元である「黒チャクラ」、その「出どころ」なんです。マダラは、黒ゼツの事を「オレの意志を形にしたモノ」とは言ってましたが、でも黒ゼツは《全テノ地ハオレソノモノダ》なんて言ってましたよね。 黒ゼツ(の元)とは自然そのもの、自然(神)の怒りや憎しみのような、いわば天災的な存在なのだろうか…信心深いマダラは、その神と自分が「同一化」しているような気持ちになってるのではないだろうか…と漠然と考えたりします(何が何やらな感じですが)。自然(あるいは天、神=十尾というべきか)の中に在る黒いチャクラ(黒い意志)・・・それが、忍達が最終的に向き合う相手なのだろうかと思えるんです。そして、その黒いチャクラ(仮称)は特定の場所に在るわけでは無く、神樹の実を食べたことで能力を得たり忍術を覚えた「忍達」に、潜在的にあるものではないでしょうか。 それは《ゾクッとするような、禍々しいチャクラ》…九喇嘛が「マダラのチャクラ」と呼び、散々警戒し抗おうとしたチャクラ(そして血)。 九喇嘛は、そのチャクラをマダラ自身だけでなく、九尾事件の時のオビト、そして「サスケの中」にさえ感じていましたよね。九喇嘛がその「禍々しいチャクラ」に反応して、口寄せされたり、操られたりするのも、九喇嘛(尾獣)自身にも「同じような禍々しいチャクラ」が有るからじゃないかと思うんです。 同じように、この前サスケがマダラに(呪印のように)動きを止められてしまいましたが(それで刺されてしまった)、それもサスケの中に在る禍々しいチャクラが「反応」したからなのかもしれない。そして、あのチャクラは「うちは」だけではなく「千手側」にもあるんじゃないかと思います。 柱間の、例の「ゾクッとするチャクラ」(扉間の動きを抑えてしまうチャクラ)の正体もソレなのかもしれません。以前、香燐やシーがサスケの中に見た「禍々しい冷たいチャクラ」はこんな感じでしたが↓
…須佐能乎ですよね、あの時のサスケは「あのチャクラに乗っ取られたような感じ」でした。 香燐は「サスケじゃない…」なんて言っていましたっけ。ナルトが九尾化して暴れた時もこんな感じでした(尾獣化)。↓
あの時、ナルトの意識は完全に失われていましたよね。今のオビトと同じような状態です。そして今オビトにくっついている黒ゼツは、こんな顔↓
全部似てるんですよね(特に口元が分かり易い); 「元」は同じなんじゃないだろうか…(と推測)。須佐能乎も九喇嘛チャクラも「温かい」部分もあるけれど、うっかりすれば「禍々しくもなる」…「冷たい質のチャクラ」になる。 香燐は、サスケとナルトに「同じようなゾクッとするような冷たさ」を感知したこともありましたしね(52巻で)。だから、「今まで」のオビトについても、禍々しいチャクラに支配され自分を失っていた状態があったんじゃないかと思ってしまうんです。サスケが香燐を刺した時の、トビの「そうこなくては」のニヤリ顔は、今の「黒ゼツに支配されたオビト」の「ニヤリ笑い」と似ていますし、特に九尾事件の時(特に前半)の『仮面男』の『ゾッとするような冷たさ』はハンパない…。「どれほどこの隙を待ったことか」とか、当然オビトとは思えないセリフもあります。それこそ「得体の知れない恐怖」を感じるような…九尾事件にしろ、うちは事件にしろ、全ての黒幕的な存在は、黒い(禍々しい)チャクラの元となる存在だったんじゃないだろうか…?それは、このあとの黒ゼツと九喇嘛(陰)の会話からも、見えてくるような気がいたします・・
『待てミナト!チャクラを感知仕様に変えてみろ!!』 (陰九喇嘛)「!?」「・・・・」「!!!ま…まさか…!!」(こっちに気を取られ過ぎたな …間違いなくワシの半身は抜かれちまってる!)ミナト、「チャクラを感知仕様に変えていなかったから」気付いていなかったんですね(つまり、感知する為などに「チャクラの仕様を変える」事って出来るもんなんですね…これのシフトチェンジの1つかな)。 ミナトが「ナルトの危機」に気付いたのとほぼ同時に、我愛羅の砂も到着。ミナトは片手で印を組み(凄い)、陰チャクラ九喇嘛を入れようとしますが…《ズズ》っと黒ゼツが間に入り込み(まるでマダラが使う須佐能乎の盾みたいに)九喇嘛を「奪って」しまう…そして、次なんです…九喇嘛と黒ゼツの会話が、とにかく気になる。「こいつは!」 (陰九喇嘛)『九尾…コレデ オ前ヲヤット』『奪ッテヤッタゾ』(九喇嘛の精神世界で語る黒ゼツ)陰九喇嘛はなぜ、「こいつは!」と言ったのか。黒ゼツはなぜ、「やっと」と言ったのか。…どうやら陰九喇嘛は「黒ゼツの正体」をご存知のようですね。陰九喇嘛は、今までも「ミナトが黒ゼツと戦っていた様子」はちゃんと見ていたし、ずっと「オビト」も見てきた。 でも、その時は「何も感じていなかった」ことになる。だけど、《黒ゼツに乗っ取られたオビト》が「心の中」に入ってきた事で、途端に《コイツは!》と陰九喇嘛は何かに気づいてるんですよね…やっと気づいているんです。陰九喇嘛は、黒ゼツの「禍々しいチャクラ」を感じたんじゃないだろうか…例の、九喇嘛が言うところの「マダラの禍々しいチャクラ」というやつを。九喇嘛を強制的に「口寄せ」することが出来る「マダラのチャクラ」、九喇嘛にとって忌まわしい「禍々しいチャクラ」…。この戦争中も、九喇嘛は何度も「マダラのチャクラとマダラの血」に必死に抗おうとしていましたよね。九喇嘛にとってあのチャクラは天敵のようなモノらしい…。そして陰九喇嘛の「こいつは!」の警戒顔は、まさに天敵を見たような顔です。そして「こいつは…!」と、確信を持って「こいつは○○である」という答えを得た感じなんですよね。《黒い禍々しいチャクラを纏って操られたオビト》を見て、九喇嘛が《コイツは》と感じ取ったのは…それは、九尾事件の仮面の「本当の姿」だったのではないだろうか?九尾事件のあの日。仮面の男が最後にミナトに言った言葉は…「だが九尾はいずれオレのものになる…」でした。そして今週、黒ゼツが言った言葉は…『九尾…コレデ オ前ヲヤット』『奪ッテヤッタゾ』。この言葉は、九尾事件のあの時の言葉に繋がるセリフではないだろうか…?『通称マダラのチャクラ』と言われている、時に尾獣や人間を操ってしまうような、抗いがたいチャクラの「元」ははたして何なのか。 その「オリジナル」は何なのか。やはり思うんです…九尾事件は《いわば自然発生的な天災》だったんじゃないか、と。☆その3、「父親だから」に続けます…火曜日(たぶん夜)にアップすると思います。コメント欄は、その3のあとに設けさせていただきます・・・(ゲストブックなどに頂いたコメントは、記事を書き終わったら楽しみに読ませて頂きます、先に読んじゃうと記事が書けなくなるもので…)。