ナルト好きブログ!(NARUTO考察・雑考)

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NARUTO-ナルト- 675 今の夢 今週のジャンプ・ナルト感想 (WJ24号) その1

NARUTO:675 今の夢 その1

 
「リンへの 仲間への 火影への 忍への深い愛情…」
「いったん堕ちてしまえば それは逆にこの世界への
深い憎しみと変わるからだ そういう奴ほど」
 
「……」

「オレの思い通りになるには もう少し必要なものがある」
 
イメージ 1

 
「返してもらうぞ その左目を」
 
 
 ワルな顔して酷い言葉をアレコレと連ね…
爺ちゃん…《クソじじい》っぷり、全開ですな…
 
 「リンの事件」を起こしたり「霧隠れを操った」のは、全て(あの時魔像に繋がって眠っていたはずの)『マダラ』だった…というのは、我々読者にとっては「やっぱりな…」的告白でしたが、しかし、オビトの『心臓に呪印札を取りつけていた』とは…コレに関しては、もう…そこまでするんかい!と、あまりにもオビトが気の毒。
 
 だけど今週は、前半とうってかわってラストが…これが実に「感動」でして、嬉しいやら懐かしいやら…だけど『えっマジでもう終わるんじゃないの??』みたいな(そんな簡単には終わらないだろうけど、)ついに「あの場面に戻ったか!」とゾクゾクするものでした。 第七班…これはすぐに語りたい気分なんですが、順番通り「最後に」取っておくとします。 今回も語りたいことが(つい)多くって、すみません(長文ご覚悟)…短く区切っていきますので。
 
 
 
・・・《何の因果か》・・・
 
 
 今週は『時空間』と『ナルト達の空間』と、2つの空間で語られる2つの「因果」の物語。 まずは、マダラが「オビトの心を凍らすような告白をした」時空間内で語られた、因果の物語から―――――
 
 前回、半身ちぎれたまんまの御姿で時空間に侵入し、サクラ狙って黒棒放ったマダラでしたが、サクラは間一髪、オビトが「神威」で外に出して何とか無事(ホッ)。 
 
 一瞬、サクラは「!」とマダラの方向を見たので「気付いた」と思ったんですが、ほぼ同時に神威で飛ばされたからなのか…「何が起きたのか」全く分かっていなかった様子。
 一方で、カカシも「マダラに写輪眼を奪われて“しまった様だ”」…なんて言い方をしてるので、「何が何やら」状態だったみたいで…マダラがカカシの写輪眼を強奪したのも『一瞬』、時空間に飛び込んで黒棒を放ったのも『一瞬』、オビトがサクラを神威で戻したのも『一瞬』…仙人レベルの戦いは、一般の忍にはとても目で追えるようなモンじゃなさそうです。
 
 (ちなみに… 今回サクラを時空間から戻したオビトの「右眼の神威」なんですが、どうやら「左眼の神威」(カカシに預けていた眼)と同じように「視点に結界を作ってモノを飛ばせる」みたいですね。やはりオビトの眼は「左右同じ能力」と考えても良さそうですが、もっとも、オビト自身の両目に神威の眼が揃うことがあれば…また新たな能力が生まれる可能性はあるんじゃないか…とも思います。が、写輪眼に関しては後述(その2にて)ということで…)。
 
《そして、外の世界でサクラが「ゾクッ」とする描写から「ゾクッ」とするチャクラを放つ「黒棒」が時空間内の石にグサッと刺さった描写に移り…さらにマダラの「黒い腕」がオビトの心臓にグサッと刺さった描写に移る》…岸本先生お得意の“つなぎ”による場面転換手法ですね。
 「神威の時空間=オビトの領域」に、マダラの黒棒がグリグリと奥深く突き刺さったまま…それは「今までのオビトの状況」を象徴するような画でもあります。
 
 それにしても、オビトの心臓にまで『呪印札』を仕込んでいたとはね…それも「己を自分で傷付ける事」「自害する事」も出来ないようにしていたというし、もはやオビトは「体」「心」もガチガチに縛られて、黒ゼツの監視下で言動も見張られていたし、想像を絶する「自由が無い中」でオビトは生きてきた…って事なんですね(絶句)。 しかもそれを、今まで他の誰にも知られることも無く、孤独に闘っていたのかと思うと…何よりもそれが気の毒すぎる。
 
 時空間内での《マダラとオビト》の会話…これ、以前十尾の頭上でのやりとりを思い出しますが、今回の話を最初に読んだ時は「マダラくそっジジイやってるなぁ」と思ったんですが、読み返すうちに、かなりの「疑問」も噴出してきました。それについては後に回しまして・・
 
 
・まず先に「オビト側」からの見方を中心に…
 
 (マダラ) 
「心臓に仕込んでいた呪印札が消えているな… どうやって取った… 己を自分で傷付ける事はできなかったハズだ」
 
(オビト) 
「…カカシに貫かせ…排除した… オレ自身が十尾の人柱力になるには…アレが邪魔だったからな…」
 
「死ぬかもしれぬ賭けだったが… オレは…アンタの思い通りにはならないのさ…」
 
オビトがカカシに(時空間で)『心臓を貫かせた』理由は、そういう事だったのか…。アレは『命がけな、呪印札を取り除いてもらう為の賭け』だったとは…(再び絶句)
 
 それでオビトはカカシをあのタイミングで時空間に連れて行って… その為に予め「カカシが一人で時空間から出てこられるように」神威トレーニングをしておいて…さらに時空間内では『オビトを刺すのをためらう』カカシを煽り、幻術内で「繰り返し練習」させたのも、全てそういう事だったのか(実に“計画的”)。
 でも、一体いつ、どうやってオビトは「マダラが自分に色々と仕掛けている」事を知ったんでしょう。 
 
 『九尾事件』の時には、既にオビトは『知っていた』ような気もするんですが、いずれにせよ『事実を知った時』が転機となって、その後『マダラとは違うシナリオ』をこっそりと考え始めたのではないか…と思います。マダラには「ペットを連れ戻すのに何年もかかったガキ」と言われたオビトだけど、マダラに言われた通りのペット連れ戻し任務だけではなかったからこそ、何年もかかってしまったのでしょう…(きっと)。
 
 オビトが「黒ゼツの監視」を離れ、一人でこっそりと動いた時といえば、私は真っ先に「鉄の国の宿屋へのお忍びナルト訪問(49巻)」を思い起こすのですが、アレは…やはり「爆弾を体内に抱えていた」オビトが、出来る範囲でナルトやカカシに何かを伝えておきたかったのではないかと思うんです。 
 
 あの時オビトが「ナルトやカカシに伝えた事」といえば《イタチの真実、アシュラとインドラの話、柱間とマダラの話、ナルトとサスケの運命、そして(十尾の?)の本目的》でしたが、思えば全てアレは「今から」重要になりそうな事ばかり。つまり…オビトが動かしていた「対マダラ計画のシナリオ」の切り札は、《次に運命に選ばれた二人、ナルトとサスケ》だったんじゃないだろうか…と私は考えています。
 なので、開戦前にオビトは立場を離れて「重要な話をナルトとカカシに伝えておきたかった」のではないか…と。
 
 それにしても、『カカシに心臓を貫かせて札を排除する』という大胆なオビトの賭け…これはマダラにも「意外」だったみたいですが、逆にそれはマダラに《とっておきの切り札を出させるタイミング》を与えてしまっただけ…みたいですね。
 
「お前達に仕込んでいたこの呪印札… 無論自害する事もできなかったハズだ」
「オレにとって大切なコマだったからな」
 
「お前…達…!?」
 
「何の因果か… 2人ともまったく同じやり方で排除するとは面白い」
 
「リン…」
 
「そうだ あの小娘を三尾の人柱力にし木ノ葉で暴れさせる計画は オレが仕込んだ事だ…霧隠れではない 小娘はカカシが敵に向けた技を利用して命がけで阻止したが…アレも計画の内…」
「お前を闇へ堕とし オレのコマにする為のな」
 
…リンにまで呪印札を埋め込んでいたとは…(三たび絶句)。
 
 それでリンは自害もできず、カカシが「敵に向けた」千鳥の前に飛び込んだ…わけですね(酷い)。 前に(55巻)、穢土転生されたサイの「兄」が体内に爆弾を仕掛けられて道具にされた時、あのサイが本気で「怒った」。
オビトも…怒れ、いやホント…もうこれは怒っていいよ!!と思う。荒れ狂うぐらい怒っていいレベル。
 
なのに…意外とオビトは「冷静」な気がするんですよね。
 
それは、オビトは「もう」既に真実を知っていたからなんだろうか…「リンに仕掛けられた呪印札」までは知らなかったとしても、オビトはかなり(殆ど)「知っていた」のではないかと思うんですよね。 
 
 オビトは、鬼鮫「霧隠れのマダラさん」の顔を見せたりしているので(44巻で=どうやったのかは分からないけど)、血霧時代の霧隠れが「マダラさん」に操られていた事は知っていた事になります。「リンの事件」が血霧の「マダラさん」によって起こされた事も、知っていたって事ですよね。
 「いつ」オビトが真実を知ったのかはまだ分かりませんが、リンまで「道具にされていた事」を知ったら…その時のオビトが受けた衝撃は、ある意味「リンの死」を目撃した時以上の怒りと悔しさだったんじゃないだろうか。
 
 しかし、これであの一連の事件はマダラ謀略だったことが当確になりましたが、しかし…「まだよく分からない」点が多すぎるのも事実です。 ハッキリ言って『血霧時代の霧隠れ』とは何だったのか…よく分かりません。 
 
 血霧の霧隠れとは「四代目水影やぐらの時代」と言われているし、やぐらは「三尾の人柱力だった人(それも三尾を完璧にコントロールしたという)」。やぐらを「謎のマダラさん」が瞳力で操っていたのは54巻の鬼鮫回想からもハッキリしていますが、でも…やぐらが「三尾の人柱力」だったなら、なぜリンを三尾の人柱力に出来たのか?とか… 
あの時、本来ならリンは「カカシと共に逃げていて、尾獣化してなかったハズ」なのに、なぜかオビトの回想では「三尾が実体化して暴れているらしい描写」があったりとか…「辻褄が合わない」事が多すぎるのです。
 
「血霧時代」は正確にはいつ頃だったのか、三代目水影時代はどうだったのか、そしてあの時鬼鮫が見たマダラさんの「顔」はどんなだったのか。 まだまだ「謎」が解けていない段階なので、今回の「マダラの告白(懺悔=ざんげ)」はあくまで「仮事実」として受け止めておこう…と思います。 とにかく、よく分からんけど「マダラが全てを知っている」こと、そして「オビトもかなり知っている」事だけは事実のようですね。
 
 それにしても、改めてマダラの口から「真実」がオビトに直接告げられる事は、あまりにも残酷で、物理的に心臓を《グリグリ》とやられる以上に、精神的に心をグサグサと刺すような行為で…ホント、容赦ないドS過ぎ。 でもなぜ、マダラはこんな「虐待もどき」をするのか?という話は「その2」で後述いたしますが、しかし…それでもオビトは多少言い返してはいるものの、そこに『マダラという人間』への憎悪はさほど感じられないんです。
 
こんな状況下での、オビトのこの言葉が…切なく優しく響く。
 
「なぜ… なぜオレだったんだ…!?」
 
なぜ「マダラはオビトを選んだのか」。これ、オビトにとっては大切な事なんじゃないか…と思うんです。 この前、オビトは「アンタにとって…オレは何だ?」とも聞いてましたよね(665話)。
 
当時、落ちこぼれで誰にも認めてもらえてなかったオビト…そのオビトをマダラは「選んだ」。
 
たとえ、それが厄介で迷惑な老人介護の役だったとしても、たとえ心臓に呪印まで取りつけられて酷い目に遭わされたのだとしても…それでも、マダラはオビトの才能や人間性に目をつけて「選んでくれた」。 もしかしたら、それは「落ちこぼれ」で「誰かに認めてほしかった」オビトにとっては「嬉しい」事でもあったんじゃないだろうか。
 オビトはとっくに「マダラがオビトにやらかした事」を知っていて、さらに「マダラの計画を知っていて」…その裏に在る「マダラの本心、本当の性格」まで見抜いているのだとしたら…。
 
 たしかにオビトはマダラを「復活させないように」画策していたし、カブトがマダラを穢土転生して見せた時は本気で焦り怒ったし、穢土転生の止め方も聞いていたし、戦場にマダラが来た時は本当に嫌そうな顔をしていたし…それは「マダラの計画を阻止しないと恐ろしい事になる」と考えていたからだと思うんです。 ですが、あれだけ酷い事をやられても、その行為そのものには怒っても、オビトは「マダラという人間」を個人的には恨んではいない気がする…
 
 そのことはオビトがこの戦場に「マダラの形見=団扇」を背負ってきた事からも推測できると私は考えておりまして・・アレを持ってきたのは「黒ゼツの命令」とは思えないし「オビト自身の意志」で持ってきたと思うんですよね。 
 なにせ、オビトは「カカシがサクモの形見を背負って戦場に出ていた」事を知ってて、それに感銘を受けていた人だから、「本当にイヤな奴の形見」なんて背負って出てこないと思うんです。マダラの計画は阻止すべきと思っていても「マダラの本当の意志(思い)」をオビトは理解してて、それは大切にしたいと思うからこそ、あの団扇を背負ってきたんじゃないか…と私は考えています。
 
あんな酷い仕打ちをされたのに、そんなヤツの形見(意志)を大事に背負って出てくるなんて… その神経は、もはや尋常な人間には「理解不能」ですが、本来優しく愛情深いオビトならば「あり得る」ことなんじゃないか…と思います(理解し難しいけど)。オビトは、マダラの心を「理解」してるのかもしれない。
 
前回の「アンタにとってオレは」とか、今回の「なぜオレだったんだ」とか…
こういう質問は、一番マダラの「裏の心」に揺さぶりをかけるコトバなのかもしれません。 それは本来は「愛情深く優しいマダラだからこそ」… 
 
そしてオビトは、この質問でマダラが答える「内容」まで先読みし、あえて…この質問を投げかけた可能性もあります。そして、もしそうだとしたら…そのオビトの「作戦」は功を奏したように見えます。
 
(マダラ)
「お前は心の底から人に優しく 愛情深かった 老人介護は得意だっただろう?」
 
「リンへの 仲間への 火影への 忍への深い愛情…」
「いったん堕ちてしまえば それは逆にこの世界への深い憎しみへと変わるからだ そういう奴ほど…」
 
「……」
 
…マダラ、ここで「……」と言葉を止めてしまった…
 
この後「オレの思い通りになるにはもう少し必要なものがある」なんて話を切り替えてましたが、結局「そういう奴ほど…」の続きは何と言いたかったんだろう。…“オレの思い通りに操り易い”と言いたかったんだろうか。でも、それまで饒舌に語っていたマダラが急に「言葉を止めてしまった」のは…なぜだろう。
 
《心の底から人に優しく、愛情深い… ○○への、仲間への、火影への、忍への深い愛情…いったん堕ちてしまえば…》と語りながら、マダラはそれは《それってオレの事でもあるじゃないか…》と気付いてしまったんじゃないだろうか。
そういう奴ほど《操られやすい》…自分で語りながら、そのまま自分に当てはまることだと…マダラは、結局は自分自身が《利用されたり操られやすい(騙されやすい)》ことを自覚してるのかもしれない。
 
「ダメだ兄さん…奴らに騙されるな」というイズナの心配(624話)は、今もマダラの心の奥隅に…あるんじゃないだろうか。マダラは「分かってる」んじゃないだろうか…今の自分自身の状況も。
 
オビトの「なぜ… なぜオレだったんだ…!?」の言葉が、マダラの腑を引きずり出す為の《優しい》作戦だったのなら…それはマダラの心を揺らし、マダラの言葉を「止める」ほど、《確実に》効いているのではないか…と思います。
 
 
(その2、マダラ側からの見方を中心に続けます…)。
 
 
 
 
 
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