ナルト好きブログ!(NARUTO考察・雑考)

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NARUTO-ナルト- 688: 写輪眼の…!! 今週のジャンプ・ナルト感想 (WJ37・38合併号) その1

NARUTO 688:写輪眼の…!!  その1

 
…そもそも他国にまで轟かせた自分の勇名を忘れちゃいないだろ?
 
 
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写輪眼のカカシ〟って名を!
 
 
ええーーーっ???
 
正直、驚きました… しかも、NARUTOを読もうと思ってジャンプをなんとなく開いちゃったら、いきなり「このページ」をめくっちゃったもんで(苦笑)。
今週は、いくつもの「ビックリ」がありまして、もう…目がグルグル。
 
 まさか「あの状態」からオビトがカカシに力を与えられるとも思わなかったし(サスケだって「バカな…そんなハズが…」と言ってたぐらいだし)、それに私はカカシには「自力オンリー」で立ち直って欲しいと期待してたんです。今度こそ写輪眼無しの「白い牙のカカシ」として本当の自分に覚醒せよ!みたいな… 
…でも、確かに最近のカカシを見ていると、とても簡単には『ポジティブ発想』には切り替えられそうも無かったですねぇ。オビトが言うように《畑に突っ立ってるカカシ》そのものでしたから…。 

う―――ん…『カカシ』っていう人は、こういう時には「助け」が必要な人なのかもしれないですね。 
 
 カカシって、他人を助けようとする気持ちは人一倍強いけど、自分を助けようとはしない…極端なんですね。 それに他人の事は評価するけれど、自分の事は評価しない…時折「自信に満ちた発言」もするけれど、あれこそ「口先」で…あれだけの実力者なのに、実は極端に自信がない。 それに他人に頼るのも下手…(ちょっとサスケに似てますね)。そういう意味では、立ち直るのにも「時間も手がかかる」のかもしれないし、それをオビトはよく分かってる…だから「カカシには助けがいる」と分かってる。さすがは「親友」ですな…(脱帽)。
 
 それに『オビト』という人も、思った以上に徹底して「目の前の困っている人を放っておけない」人なんですね。 今回、カカシを助けに戻ったのも「そこまでするのか?」とも思ったのですが、それが「オビト」なのかもしれない。
 第239話(外伝)で、カカシが「大体いつもいつもそうオビトの前に困った人がいるわけないでしょうよ!」と言っていたのですが、それは「普通の感覚だったら気付かない、気づかないフリして過ごしてしまう目の前の困った人」にオビトは気が付き、助けてしまうって事なんだと思います(これは599話雑考あたりで書いたことでもあるのですが)。 
 そもそも「ジジババの世話」なんて本来「忍」のやる事じゃないと思うし(任務に『子守り』ってのはあった気がしたが)、そのあたりオビトは「かなり変わっている」。今回、その点を再認識する必要があるな…と思い知らされました。
 
  ようするに…私としては驚いたんだけど、考えてみりゃ今回の事は「カカシらしい」し「オビトらしい」のかもしれない。
 
 それに、あの状態から「一度現世に戻る」事とか、「カカシに神威の目を与える事」という今回のビックリも、よく考えてみりゃ確かに可能なのかもしれません。 そしてこれらを可能にする仕組みの秘密、そしてそれをオビトが知っていた事実は《かなり重要な話》に繋がるかもしれません。「かも」という話ですが…(これは「その2」にて後述)。
   
 
・リンに差し出された「手」
 
 で…先週のラストでちょっと気になっていた事があるんですが、それは「リンに手を引かれたオビト」が、次にどう反応するだろうか…?という事でした。 
 これが「他の人の手」だったら、オビトは差し出された手を撥ね退ける選択(可能性)もあったと思うんですが、でも「リン」ですからねぇ……オビトがその手を取らないハズはない。 
 つまり、リンに「行こ!」と言われれば、そのまま仲良くあの世行き、あの世へ直行かと思っていたんです。
 
でも…そうじゃなかった
 
 この点も今週「意外」だった点の1つでして、同時に先週の雑考で述べた「オビトはもう復活ナシの予感」も若干〝訂正〟しなくてはいけないかもしれません。
言う事コロコロ変わってすみませんが…でも、こうやって岸本先生の掌で転がされまくるのも「NARUTOを読む愉しみ」とも思っておりますので、何卒そこはご容赦ってことで…
 
 さて、リンに《まさかの労いの言葉》をかけてもらい、しかも《ずっと見てた》とまで言われて涙を流し…そして「へへ…」と照れ笑いするオビト。 この無邪気な照れ笑いを見ていたら《ナルトに褒められて照れる木ノ葉丸》を思い浮かべてしまいました(456話、ペイン戦での活躍を褒められた時の木ノ葉丸)。
 
 やっぱりオビトの良さは表情が豊かなところ。本来のオビトに戻れてホント良かった…。 そして、このオビトは「母さんに褒めてもらった子供」みたいにも見える…リンがオビトに向ける愛情は「どこまで行っても子供を信じてる」みたいな…母っぽい愛情ですもんね。 
 そしてここでのオビトは見た目だけじゃなく精神年齢も13才に見えるんだけど、でも言ってる事はチャクラの話とか…今現在(31歳ぐらい?)なので不思議な感じもしますが(そしてなぜか自然な感じなのも不思議)、それはカカシにも当てはまると思うんです。が、えっと…カカシの事は後述します。
 
 
・リンの手を離したオビト 
 
「リン…もう少しだけ待ってくれないか?」
「あの世に行く間…ほんの少しでいい… もう少し遠回りして行きたいんだ」
 
「……」
「今度は誰を助けけたいの?」
 
「カカシだ」
 
〝また〟寄り道したいと言い出したオビトに、リンは少々「呆れ顔」ですね「今度は誰を助けたいの?」って… そうですよね、リンは《ずっと見てた》んですもんね。  
 リンが言っている「今までオビトが助けてきた人」とは具体的に誰の事なのか…読者が知っている範囲では「マダラ爺の下の世話(尻拭い)」とか「第七班」だったりするわけですが、リンは我々読者の「まだ知らない部分」までおそらく知っていると思うし、リンのあの「半ば呆れたような表情」から…おそらく「もっと他にも何かある」のではないかと推測します。 
 本来13才の神無毘橋で「あの世」に行くはずが、十数年も寄り道しているんだから…まぁきっと「何か色々ある」のでしょう(九尾事件も当然関わってくるだろうから、その詳細は当分明かされないでしょうけれども…「答え」は焦らず待ちます)。
 
 でも今回助ける相手が「カカシ」だと聞いて、リンも嬉しそうですね。
 
「あいつが何もできないで畑に突っ立ってる文字通りのカカシみたいになってるのは…なんかシャクなんだ!」
 
「色々あったけど…やっぱり仲がいいんだね」
 
「そ…そんなことねーよ! あいつとオレは水と油だ!」
 
照れてごまかすオビトに、リンは「…」と笑ってすごく嬉しそう(この笑うリン、メチャクチャかわいいな…)。
  女の子にとって、男子の「素直じゃないけどホントは友達思い」なのがバレバレなところ…キュンとするほど可愛らしく見えるんだと思います。子供っぽく見えるというのかな…微笑ましくって、なんだか癒される。
 ナルトも時々同じような態度を見せますよね、例えば285話…「サイってサスケ君に似てる」とサクラが言った時、ナルトが「フン!ぜんっぜん似てねーってばよ!サスケの方がカッコイイ…じゃなかった…マシだってばよ!」と〝言っちゃった〟ことがありましたっけ。 この時のサクラも「…」とすごく嬉しそうに微笑んでいたなぁ…。
 
「男どうしの熱い友情」ってのは正直よく分からないけど、それだけに微笑ましくて、そしてちょっと羨ましく思うんです。だから、リンやサクラの気持ちはよ~く分かる。 リンにとって、オビトとカカシが「仲良くしてくれる」事…これが何よりも「最高の幸せ」なんだろうな…と思います(きっと、サクラもそうなんだろうな…と思う)。リンは『カカシとオビト』を愛おしく見ているんだろうな…リンはミナト班の「母さん」みたいな存在(だと思う)…
 
 
(そして、すぐに行けるのか?というリンの質問にオビトは「ああ…チャクラってのは2つの世界を繋げる力だ」と言って、神威でズズズ…と消えていく)
 
 
…そんな事出来るんかい!と最初は驚いたけれど、でも…そうか、考えてみれば「あり得ない事」ではないんですね。 
 
 
・チャクラは2つの世界を繋げる力 
 
 今回のオビトの「一時現世帰り」…これも大まかに言えば「口寄せの術」、たとえば「穢土転生」ような原理でしょうか。 まだ現世にかろうじて残るオビトのチャクラ(シュウウウ…と消えつつある肉体に残っている)と、そしてあの世の狭間にいるオビトのチャクラの2つを繋げて(引き寄せあって)呼び寄せるという事なのかもしれないですね。 
「口寄せの術」が、マーキングの血(契約書の血判と、術者が呼び出す時に使う己の血)に含まれる「チャクラ」で呼び寄せ繋げるのと同じように…
 
 ただし「通常の口寄せ」は時空間経由とはいえ「現世間」での呼び寄せあいであり、その点「あの世との狭間と現世の間」で口寄せできるのは、かなり高度な時空間忍術の使い手もしくは仙力など特別な力を持つ者でしかできないの「かも」しれません。 
 例えば《穢土転生》という「あの世(狭間?)と現世間での口寄せ」が出来るのは、扉間、大蛇丸、カブトという時空間忍術スペシャリストor仙人の力を持つ実力者ぐらいであって、誰でもカンタンに出来るものではなさそう…。 
 そして通常ならば「誰かに口寄せしてもらわないと不可能」な〝あの世との狭間⇔現世の行き来〟も、オビトは時空間と現世を行き来できる「神威」を使えるから自分で出来たんじゃないかと思います。
やはり《神威》という瞳術は…かなり「特殊、特別」といえそうです。
 
 それと、穢土転生や輪廻天生もそうですが、あの世から「チャクラ」を使って呼び出された「魂(意志)とチャクラ」には、それが入る「生身の器」が必要です。
しかしオビトの「肉体=器」はもう崩れてしまって無いから、オビトの魂とチャクラは「カカシの中に入った」という事でしょうか。 
 
 この前、六道仙人ハゴロモがマダラの下半身から登場してましたけど、あれもマダラの下半身に《六道仙人の「チャクラ」と、六道仙人の「肉体(=柱間の仙人の肉体)」》が揃ったからこそ、具現化して出てこられたのだろうと思います。これは、サスケが大蛇丸を出す時に、アンコの呪印の上に大蛇丸の肉体(カブトから取った肉)を乗せて引き出したのとも似ているでしょうか。 
 つまり…マダラが「やらねばならぬことがある」と言って「仙人柱間の肉体」を頂戴し、わざとこの地に「下半身」を残したのも「ハゴロモを出現させる事」が目的だったのではないか…とますます思えてならないです。
  
…話が逸れましたが…
 
 オビトは「カカシにもう一度神威の目を与えるつもりだった」のなら、どうして消える前に「目をくり抜いてカカシに渡さなかったのか」とも思いましたが、はじめからオビトは「こうするつもり」だったのかもしれないですね。
 で…重要なのは、《なぜ、オビトはこういう事が可能だと知っていたのか?》という点だと思うんです。 これ、感想「その2」で思う事を述べますが…今まで「オビト」に感じていた疑問を解決するヒントに繋がるかもしれません。
 
  
・オビトのチャクラと魂が、カカシの中に入る…
 
 ところで、オビトが「神威」で入ってきたカカシの精神世界…カカシも「13歳」の姿なんですね。 オビトだけでなくカカシの「時」も、同じように〝神無毘橋〟で止まったままかもしれないとは思っていたんだけれど、やっぱりそうなのかなぁ…。
 身体はオトナになり、偉い上忍になっても…今でもカカシの心は(枕元にあった)「ミナト班の写真」の頃で時が止まっているんじゃないだろうか。 
…いや、止めちゃってたんじゃないだろうか。
 
 カカシは、ナルト達に出会って「心の穴が埋められていった」とは言ってたけど、完全に埋めることは出来ていなかったんじゃないかと思うんです。
「写真の中のミナト先生、オビト、リン」はずっとあの時で止まってる…なのにカカシにだけ「時」が流れていく、自分だけが別の世界に生かされている。 カカシにとってそれは孤独を感じる事でもあったんじゃないだろうか…?
  
 第七班の先生になってからも、相変わらず慰霊碑の前に立ちすくんで「己を責め続けるカカシ」…たとえナルト達が心の穴を埋めてくれても、それでもまだ癒されない…それは何故だろう。 
 
 ナルトとサスケの友情を見ては「オビト」を思い出し、ナルトの姿と今の自分を較べて自分にダメ出しし… ナルト達の姿はカカシに「先(未来)」を見させてくれるものであっても、それは「自分自身の先」ではなかった。 
《一番大事な人間はみんな殺されてる》とサスケに語ったあの痛み、結局「大切な人たちを助けられなかった」というカカシの痛みと自責の念は、今もまだ克服できてないんじゃないだろうか。
 
 オビトはこの戦場で何もできない「今のカカシ」を《畑に突っ立ってる文字通りのカカシ》と表現してましたが(そんな感じですよね)、慰霊碑前で毎朝長時間突っ立ってるカカシの姿も、まさに「畑のカカシ」… 
以前、オビトはそれを「墓の前で英雄が哀れに言い訳する」なんて表現していましたが、そんな「哀しいカカシの姿」を見てるのがオビトには辛かったんじゃないだろうか。 
 
 そしてカカシは、慰霊碑前でこんな事も呟いていましたよね…
 
《オレも今や上忍で部下を持つ身だ だが昔のまま…いつも後悔ばかりだ》 
《この眼があってもちっとも先なんて見えやしない…》
《お前が生きていたら…今のオレに何て言うんだろうな… なあ…オビトよ》
(第一部ラスト、第237話カカシの言葉)。
 
このセリフもしょっちゅう引用してますが、コレはカカシにとって最も大切な伏線言葉だろうと私は思ってまして、第一部ラストにこのカカシのセリフがあったからこそ「オビトは今も生きていて、第二部でカカシと再会するに違いない」と考えたし「トビはオビト」と考えた根拠の1つにもなっていたんです。だから「第二部のラスト」では、きっとオビトが『今のカカシになんか言ってくれる』と信じています。 
 
でも…第一部ラストのカカシの言葉に「答える」肝心な言葉は、今のところ見付からない。 《誰が何と言おうと、お前は立派な~~だ》なんて感じになるのかな…?と想像はしてるんですが、いまだに肝心な「今のカカシに、オビトは何て言うんだろうか?」の答えは聞けてないんですよね。…きっと「これから」なんですね。
 
 
だから「カカシとオビト」の物語は、そう簡単には終わらない。
…終わるはずもない。
 
  
「あの世に行く前にお前が直ぐこっちへ来ないよう念押ししておこうと思ってよ」 
「…せっかく上忍祝いのプレゼントでこの眼をやったのに…それが帰って来たんじゃ寝覚めが悪くってよォ」
 
「オビト…お前…」
 
「…つっても もうこの世でめざめることもないんだが…」
 
 
…確かに「あのまま放置」にしたら、カカシはまた「盾になろう」としかねない。 って…《つってももうこの世でめざめることもないんだが》のセリフ…これ、ちょっと気になりました。 作者は何故このセリフをわざわざ挟んだのかな…?と。もしかしたら、これが〝オビト復活フラグ〟の可能性もあるのかな…?とも思えてきました。ちょっとだけ…ですが。 
 
で…この後オビトがカカシに語った言葉に、とにかく驚きました。だって…NARUTOのエンディングをも左右しかねない言葉だったからです。 そして、オビトが「このやり方」でカカシの中に入って「直接そっと伝えたかった」理由も…その想いも、なんとなく納得いきました。そうか、そういう事だったのか…。
 
そして改めて、オビトのカカシに対する信頼、そして友情にも胸が熱くなった…
 
  
「オレはさっきナルトに火影になれっつったんだけどよ」 
「ただそりゃ七代目だ」
 
 
「六代目火影はお前がなれ カカシ」
 
 
 
 
(そして、さらに「ビックリ」は続く… その2へ続けます)。